彼岸花

彼岸花が咲いている

雨の中

僕の窓から見える赤い花々

あぜ道の その傍らに

ひとつ ひとつ

稲の穂を避けながら

ひとつ またひとつ

その鋭ささえ感じる美しさのために

その炎を思わす妖艶さのために

忌み嫌われた彼女らよ

雨の滴に 彼岸花

白く成りゆく彼岸花