一本の糸を切った
その振動が天に響いた

その響く音を聞きながら
僕は、心が腐っていくのを感じた
その高く、鋭く、切り込む刃が
僕の心臓を直接刺して
その痛みとともに
心が腐っていくのを感じた

一本の糸を切った
その振動が闇に響いた
僕の心は痛みを感じず
ただ深く浸透する感覚のみを残した

段々に・・・徐々に・・・
         いよいよ腐る
         いよいよ落ちる

僕は世俗に染まった狼だ
すべてが腐った鉄仮面