偽り無きもの

その深く澄みわたった湖水の潤い

畔に立った僕の体は
その緑の中ヘと 無条件に吸い込まれていく

湖水に泳ぐ僕の気持は
何にも変え難い
偽り無きもの

その中においても
自らを隠す奴

人は堪える事を覚え
そして堪えつづけた僕に残ったものは
あまりに分厚い「ろう」の仮面
なにをも通さぬ鉄の盾

偽りの為に犯した罪に深礼し

偽りの為に傷ついた心に謝罪する

ぶつかって
ぶつかって

どうしょうもない自分の立場もあるけれど

しかし
人の心は素直なものです
しかし
人の心は無器用なものです

周りの風景は
ただの雑音になり

ただ あるものは『心』だけ

その心によって
その心にのみ
言うなれば

「貴方が僕の心の結晶です」

その深く澄みわたった
湖水の瞳に