@子供たちの心がすさんでいる。傷害事件、自殺が後を絶たない。その理由は何かと少し考えてみた。今は大量消費時代といわれ、捨てることが当たり前の時代。物に対する心と人に対する心。全く関係のない事項のようだけれど、とても深く繋がってると思った。物が大切に思えない。人が大切に思えない。自分が大切に思えない。

A僕は成人するまで、京都の桂という所に住んでいた。良く自転車で桂川へ遊びに行った。これは、桂の北、松尾の河原から対岸の堤防の道を走る車を見て書いた詩

B高校時代。時間ってなんだろうと思った。そんな思いを詩にしてみた。

C宇宙であるとか、無限であるとか、永遠であるとか、そんなものへの入口は案外とても近いところ、例えば自分の部屋にも存在するんじゃないかと思った。四つの直線とは、例えば学校の廊下を遠近法で書くとその空間を作る四つの直線は一点に集中する。その集中している所から今いる場所を見たとしたら、ここもその線が集中しているはずだが、その直線が別々に広がっていたとしたら、ここはもう、整然とした遠近法に左右されない。無限の空間なのだ。

D高校の時、片思いをしていた彼女をテーマにした詩

E高校の時。遅刻常習者だった僕はあるとき、先生にこっぴどくしかられた。時間ってなぜあるのか。それに縛られている理由がどこにあるのか。そんな事を考えていた。

F子供のころ、近くの国道にかかる歩道橋を夜、渡るとき、橋の両横に目隠しのために付設されていた半透明の板の裏側から、車のライトが当たると、とても美しく光った。それが、円を二つ半分重ねたような算数の図形によく似ていた。

G宮沢賢治の小説に影響された作品。岩についた空気の粒はふとそこから離れて、ふわふわと浮き上がってやがて空気に当たって割れる。

H大学のときの作品。人や動物の生命について。生きることはどういうことなのか、なんてことを考えていたときのもの。

I大学時代。下宿の窓から目の前の田圃に彼岸花が咲くのを見た。とても美しい花。しかし、子供のころ、その花を摘んで親に叱られたことがあった。彼岸花を持って帰ると、家が火事になる、と。花にしてみれば、いわれのない中傷である。そんな女性がこの世の中にもいる。

J僕は人を差別することは絶対にいけないと信念を持っていた。大学時代、配達のバイトをしていたとき、車の隣に乗っていた店の主人が、ある地域に対してとても差別的なことをいった。それは違うと思ったけれど、そのとき僕は何の反論も意見もすることができずただヘラヘラと笑っていた。自分はこうやって汚れた大人になってしまうのか、と悲しく思った。

K大学時代、毎年夏休みは、サークル活動やバイトなどでとても忙しい日々を過ごしていた。そんな忙しさがひとだんらくした頃、知らぬ間に辺りは秋の気配を感じさせるようになっている。秋風にあたったとき、ふと昔のことを思い出す。

L初秋。夏の名残でまだ暑い日が続いているのだけれど、小雨が降って急に秋めく。気がつくと周りの風情はすっかりと秋になっている。

M高校の時の作品。結局、好奇心というものはこんなものなんじゃないか。破滅や終末をまことしやかに唱える連中がいるけれど、結局は少しの変化を求めているのに過ぎないのだ。雨が降ったとしても一体何が変わるというのだ。

N記憶にない幼い日の感情がふと甦るときがある。真っ暗な自分の部屋で感じたのは波のように感じる京都の東、平安神宮近辺の記憶だった。

O大学一年のとき。初めて家族と別れ、下宿でひとり迎える冬。家族の有り難さをしみじみ感じる。

P下宿でひどい風邪になって一人寝ていた。見る物、感じる物すべてがベールにくるまれて、とても優しい印象だった。

Q大学時代。信州、蝶ヶ岳の山頂でテントを組んで寝た。夜中、雨が降り風が吹き、テントがつぶれてしまった。しかし撤収することができず、ひたすら夜が明けるのを待った。

R子供の頃、山を登った時いつも思った。横から流れ落ちてくる沢、この最初はどんな所だろうと。そしてよく沢をよじ登った。

S色んな物事が終わって、ホッと一息つくときがある。ひとつの恋が終わって次に出会うまでの間、ポカンと真っ白になるときがある。

21 自分の性格について考えてみた

22 悲しさや寂しさをまぎらわすために京都の繁華街を歩くこともある。でも結局そんなことでは解消されないのだ

23 ねぶっていた飴を取り出して、それをすかして周りを見る。ペパーミントのかおりが広がる

24 たとえ見慣れた机の上にも宇宙はある

25 子供の頃から住んでいる家の居間からボーッと軒下を眺めている。すると雨が降ってきて、半分朽ちたプラスチックの波板屋根にパラパラと打ち付ける。その隙間からは灰色の空が見える。その雨音が呪文になったとでもいうのか、ふと5.6歳のときの自分に戻っていた。

26 大人になってから、久しぶりに冬の夜空をじっくりと眺めた。すると、小学生の頃、家の近くの公園で冬の星空を観察したことを思い出した。今もそのときと同じ星が同じ位置に輝いている。星空には時間の流れなど全く関心がないようである。星空になら、今の自分をその頃の自分に戻すこともできるんじゃないか、と思った。

27 時間の流れについて考えてみた

28 今、夜空に輝いて見える星は何千、何億年前の姿だという。子供の頃西の空を見ると、二つの光が兄弟星のように連なって見えた。ひとつは星の光。ひとつは暗くて見えない山の頂に立つ街灯のランプの光である。あまりに違うこのふたつのものが、そこからはまるで同じに見えた。

29 これも時間の流れについて考えたもの