架名ファンになったきっかけ 2002.7.21
「語り」コーナーで最初に語るのは架名先生のファンになったきっかけからです。やっぱり、まずはこれを語らねばなりますまい(笑)
作品リストがないと話がわかりにくいので、ちょっと83年後半〜86年前半の架名先生の作品名と発表月を載せますね。

 心に卵 83年9月
 ノユ・ファンタズム(妙子シリーズ) 83年12月
 ラピュータス流星群(緑野原学園シリーズ) 84年4月
 レムの魔法使い 84年6月
 プレーンブルーの国(妙子シリーズ) 84年9月
 オリジナル・アワー(緑野原学園シリーズ) 84年11月
 銀河系のハロー 85年1月
 夢見たちのハーモニー(緑野原&妙子シリーズ) 85年1月?
 ハートフル・ハウス(妙子シリーズ) 85年3月
 レ・コスモナイト(緑野原学園シリーズ) 85年6月?
 地平線モア 85年8月
 10月と魔女(妙子シリーズ) 85年10月?
 ワンダー・フェイセス(緑野原学園シリーズ) 85年11月
 Psiクロン・シンドローム(緑野原学園シリーズ) 86年1月
 影の王国で…(緑野原学園シリーズ) 86年1月?
 弘樹−春咲迷路(緑野原学園シリーズ) 86年4〜5月

■「ノユ・ファンタズム」で架名ファンに■
私は架名先生のデビュー前から花とゆめ本誌を買っていました。理由はまあ、和田慎二先生の「ピグマリオ」目当てだったりするんですが、それは置いといて(笑)

花とゆめを毎号買っていた私が初めて目にした架名作品は、架名先生6作目、花ゆめ本誌初登場の「心に卵」です。しかしこの時はまだただの「読者」でした。
読者からファンになったのは次の作品「ノユ・ファンタズム」です。新鮮な世界観、ストーリー、ワクワクする世界。架名先生の作品は今まで知っていたマンガと全然違って、個性的で面白い! いっぺんでファンになった私は、この人の作品がもっと読みたい!と、本屋へ行って架名先生のコミックスを探し回りました。
でも見つからなかった…。当たり前です。この時は架名先生の初コミックスが出る一年以上前でした…(爆笑)

■緑野原との出会いと女の子だと思っていた彼方■
その後、架名先生の作品をチェックするようになった私は、花とゆめ本誌に載ったものはそのまま読み、別冊に載ったものは別冊を買って読むようになりました。
そんな訳で次に読んだ作品は順番どおり「ラピュータス流星群」。私にとっては緑野原学園シリーズとの初めての出会いでした。この時点ではまだ特定のキャラのファンにはなってなくて、ただ「やっぱりこの人のマンガは面白いなあ」と思っていました。
それはいいんですが、実はこの頃の私は彼方を女の子だと思っていました!(爆笑) 「オリジナル・アワー」なんか、彼方はずっと学ラン着ているのになぜなんでしょう! 全く何の疑いもなく女の子だと思ってたんです!
思うに…「ノユ・ファンタズム」で架名ファンになった私は、この頃は架名作品といえば妙子シリーズのイメージが強く、緑野原学園シリーズも妙子シリーズと同じように友達以上恋人未満の男女カップルの冒険物語なんだな〜と勝手に思い込んでいたんじゃないかと…。
それにプラスして、「ラピュータス流星群」の彼方が、当時の私にとっては女の子にしか見えなかったんですね。弘樹になんとなく彼方をかばう雰囲気があり、男同士というよりはやっぱり女の子をかばってるようだったし、彼方女顔だし…。とどめに彼方、お姫様とシンクロしちゃうしね〜。

この思い込みは1年も続き、彼方が男だと気がついたのは「夢見たちのハーモニー」になってからでした。この話で妙子が彼方LOVEっぽい事を言っていたので、「あれ?」と思ってようやく気がついたんです(笑)
ちなみに彼方が男だと気がついた時の感想は
「え〜っ! 残念! 妙子シリーズみたいに男女なら2人の仲が進展するのに、男同士じゃくっつけないからつまんないじゃん!」
でした。
思えば清らかだったよな私…(過去形)

■衝撃だった「弘樹-春咲迷路」■
「弘樹-春咲迷路」…。とにかくこの話は私にとって衝撃でした。ストーリー自体も充分衝撃でしたが、それよりも弘樹。

それまでの弘樹はどんなとんでもない事件が起きた時でも前向きで強くて、自分を支えるだけじゃなくて他の人をかばったり思いやったりする余裕さえあった。それが…。
強いと思っていた弘樹が初めて見せたもろさ、悲しみ、憎しみ、痛み。

この時まで私は、弘樹は1人で立っているのだと思ってました。彼方は弱くて弘樹の支えが必要だけど、弘樹の方は強いから誰の支えもいらないのだと。
でも違った。
弘樹もまた、彼方に支えられて立っていた。
もう1人の自分を憎んだ弘樹。悪霊になった弘樹。彼方におまえと一緒に消えるのなら本望だと言った弘樹。彼方に自分を気付いてもらえて、悪霊から元の自分に戻った弘樹。
そして悪霊になっていてもそれが弘樹だとわかった彼方…。
弘樹と彼方。これほどまでに強いつながりを私は知らなかった。

この春咲迷路の後。
それまで架名作品で一番好きなのは妙子シリーズだったのが、ダントツで緑野原学園シリーズを好きになり、特に好きなキャラはいなかったのが、大の弘樹ファンになりました。
だから今でも私の持っている弘樹のイメージは、春咲迷路の時の印象が強いです。
もちろん弘樹のことは今でも強い人だと思ってますが、その強さは彼方なしでは存在できない。
強い弘樹。前向きで積極的で頼りになる弘樹。その強さの中に弘樹は、彼方なしでは生きられない弱さを隠し持っている。その陰影が、私にとっては弘樹の魅力なんです。

春咲迷路がなくても私は、架名先生のファンだったでしょう。実際春咲迷路の発表前からきっぱりファンでしたし。
でも、春咲迷路がなければ、架名サークルや架名HPをやるほどのファンにはなっていなかったと思います。たぶん架名同人誌を買ったり架名HPを見て回る、読み手&見る側だけで満足して、自分で作ろうとは思わなかったんじゃないかな。
私をここまで引きずり込んだ「弘樹-春咲迷路」。やっぱりOAV化するのにふさわしい名作です!



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