バイオメタル(アテナ 1993)
自分はアーケード育ちのせいか、コンシューマゲームに対してもアーケードの尺度で
評価しようとする癖がある。RPGやSLGなどのコンシューマならではのゲームの場合は
そりゃコンシューマの視点で評価せざるを得ないわけだが、シューティングその他
アーケードに設置されている系統のゲームにおいては、どうしてもそういう視点で
ものを見てしまう。
コンシューマにはコンシューマの長所欠点、向き不向き、客層の違い、力を入れるべきポイントが
あるはずなのだが、自分はその辺の区別がしっかりしてないような気がするな、と思う。
だからこんなところで言うのもナンだが、俺がゲームに対して何らかの評価をする時、
アーケードゲーマーの視点からものを言っていると思っていた方がいいかも知れない。
コンシューマに関しては、結構見当違いの意見を述べているかも知れない事を。
さて、今回紹介する「バイオメタル」はコンシューマ(SFC)オリジナルのシューティング。
えびえび氏からタイトルを紹介されてプレイしてみたタイトルだ。
結論から言うと、俺的にはこのゲームは「面白い作品」だ。そしてその面白さは何かを
俺なりに検討したのだが、その検討過程の中で、
このゲームが多分にアーケード要素を含みつつ、そこから微妙にずれている点に気付いた。
実は冒頭に述べた「自分がアーケード視点でゲームを評価する傾向」に気付いたのは、
このゲームの面白さってなんだろう、と自分で考えていた事がきっかけなのだ。
今回はその辺について述べたいと思う。
このゲームは横スクロール。プレイヤーは自機「HALBARD」を操作して全6面(1周エンド)の
クリアを目指す。タイプとしてはステージのギミック(仕掛け)よりも敵そのものの攻撃を
いかにクリアしていくかを目指すタイプ(激突してはいけない地形は存在するが)。
ストーリー的には宇宙資源開発のためにとある惑星に向かった開発団が機械と生物の融合体
(バイオメタル)に全滅されるという事件が発生。
しかもバイオメタル軍は目下増殖中であり、32時間以内に
その生産プラントを破壊しないと銀河系は彼ら(?)に征服されてしまうとコンピュータは
判断したのだという。
しかし32時間以内に艦隊を差し向けるのは無理なので、その惑星の近辺でテスト中だった
新兵器G.A.M.を搭載したHALBARDをその任務に当たらせる事にした…。
デモ画面を見ているとその自機HALBARDに乗り込む2人が出て来たりするが、
なんというか、やっぱ男女2人。俺的にはサンダーフォースIIIとかなりイメージが
被った。たまには女性パイロットの野郎がオペレータとかあってもいいと思うんだけどなぁ。
アニメ業界辺りではとっくにやってそうだな、そういうの。
ゲーム上の特徴としては、G.A.M.と記載されている(以下めんどいのでGAM)武器を使いこなす必要がある事。
操作としては自機の操作、ショット(押しっぱなし連射可能)のほか、GAMの発射と補充、
拡散、突撃の3つのボタンがある。
特殊武器であるGAM専用に3つもボタンが割り振られている事からも、製作者側がGAMに
重点を置いている事が伺えると思う。
さて、そのGAMであるが、画面下のゲージ(時間制)だけ使用可能となっている。
通常時は自機内に収容されており、収容中は少しづつゲージが回復していく。
プレイヤーはGAM発射/補充ボタン(デフォルトでYボタン)を押してGAMを出す。その状態にした時点から
ゲージは時間と共に減少していく。なお、ゲージが空になるとGAMは強制的に収容される。
GAMが出た状態では、GAM(画面上では青い玉にしか見えないが…)は自機の周囲を回っている。
GAMは敵弾及び敵の体当たりを防ぐ(レーザー及び地形は×)ので、この状態だと自機はかなり安全
だと言える。
GAMが出た状態で拡散ボタン(デフォルトでAボタン)を押すと、GAMの回転軌道がぐわぁと大きく広がり、また戻ってくる。
自機周辺は空いてしまうが、周辺の敵はGAMに蹴散らされる。マニュアルにも書いてある通り、
耐久力のない敵に囲まれたくらいならこれで一掃できる。
突撃ボタン(デフォルトでRボタン)を押すと、GAMがレバーと逆方向にすっ飛んで行き、戻ってくる。
すっ飛び中にもう1回突撃ボタンを押すと、その時点でGAMが引き返してくる。
GAMの主要な使い道はこれで、耐久力のある敵にGAMを食らわせて大ダメージ、というのが狙い。
製作者もそれを分かっててRボタンに割り振ってあるのではないかと思われる。
パワーアップだが、プラズマライフル(メインショット)と2WAYミサイルの2系統に分かれており、
それぞれ3つの種類がある。
プラズマライフルは同じ種類のパワーアップを続ける事で強化される(全3段階)。
ミスすると現在使用していた武器の1段階パワーダウン状態で次の自機が現れる。
一方の2WAYミサイルは段階パワーアップはない。また、ミスした場合、そのミサイルは装備された
ままとなる。
ミスした時のフォローについては、GAMゲージもMAXまで回復するし、結構親切設計といえるかも。
プラズマライフルのパワーアップ
- バルカン(V)
- パワーアップする毎に3WAY→5WAYとなる。正直、プラズマライフルはこれがあれば十分という気がする。
局所的に他の武器が必要になるケースというのもほとんどないし。
- レーザー(L)
- パワーアップするとレーザーが長くなる→加えて太さが太くなる。攻撃範囲が狭く、正直使いづらい。
敵を貫通するとか威力が強いとかあるが、その辺の役割はGAMが担ってしまっているので。
- ワイドビーム(W)
- パワーアップするとショットの幅が広がる→背後にもワイドビームが出る。
ワイドという割に攻撃範囲はバルカンの1段階パワーアップよりも弱く、攻撃力にも疑問が残る。
背後に撃てるという利点もこれまたGAMが担っているケースが多いため、いずれにせよあまり使えない。
2WAYミサイルのパワーアップ
- ストレート(S)
- まっすぐ飛ぶ。正直「それで?」という感じ。決して威力が高い訳でもないようだし、連射がきくわけでも
なし。
- ベンド(B)
- しばらくまっすぐ飛んで、グラディウスシリーズの2WAYのように上下に広がる。
しばらくまっすぐ飛んでから、というのがクセモノで、これにより地形の中にいる敵を撃とうとしても加減が
難しくなってしまっている。
- ホーミング(H)
- 文字通りのホーミングミサイル。固い敵の多いこのゲームで、ホーミングミサイルという「威力のない武器
の代表例」的な武器がどれほど役立つかは疑問だが、他の2つに比べるとマシかも。
実のところ、ミサイルに関しては「ないよりマシ」程度のものだと思っておいた方がベターと思われる。
基本的にはバルカンとGAMさえあれば世の中渡っていける。
さて、先にも述べたようにステージは6つ。ステージが進むに従って、地形の要素が出てくるようになる。
えびえび氏は「3面からはR-TYPEII」と仰っておられたが、確かに(とりわけ5面の狭さと6面の
シンプルさ)。
- 1面(暗雲)
- 惑星の大気中のステージ。時折雷が鳴り響く雲の中を進むステージで、地形はない。
基本的に雑魚軍団と中型機数機の繰り返しといった感じで、GAMの練習にはもってこいであるが、
実は雷鳴と高速スクロールする雲のおかげで微妙に敵や敵弾が見づらかったりする。
あと難易度が高いと敵弾が多くて速いため、パターンがきっちりしてないと死ねたりする。
1面ボスは生物チック巨大戦艦といった感じ。口と座標を合わせるとレーザーを射出する。
ショットだけで倒すのはかなり面倒なので、GAMを弱点の赤い玉に当てていく。慣れると
かなり早く倒せるようになる。
- 2面(荒野)
- 荒涼とした砂漠っぽい風景を進む。空に浮かぶ巨大な衛星?が印象的。
敵が単純に右から現れて左に消えていくだけだった1面と違い、こちらを追いかけるヘビ?や
自機の周囲を取り囲むようなロボット?なども出てくる。
ヘビは上下左右あちこちから出てくるので、GAMを狙った方向に正確に射出できるようにならないと、
結構面倒な事になる。逆に言うと、それができればこの面はさほど難しくはないって事。
ボスは2つの腕がついた戦艦みたいなやつ。腕を振り回し、その先からは緑の炎が、口からは弾を
連射してくる。炎もGAMは消してくれるが、GAMをボス本体に飛ばして自機が無防備な間に
やられる、という事が時々ある。あと画面左端にいてもボスの振り回した腕が届く事があるので、
これは注意すべき。
おっと、もう一つ。ボスを倒した後もしばらく腕は振り回されており、そこから炎も吐かれるが、
これらにはまだ当たり判定が残っている。死なないように。
- 3面(樹海)
- ここからR-TYPEII。いよいよ地形が出てくる。まずは飛び跳ねてくる敵の集団が結構うっとおしい。
安全策で行くならGAMを展開させておくといいはず。
このステージの中ボスはなんか周囲にハエっぽいのをたからせており、放物線を描く弾とレーザーで
攻撃してくる。スクロールする地形の中で戦わないといけないので、思ったよりやられやすい。
一生懸命GAMを飛ばしていてもすぐには死んでくれないので、ゲージがなくなった状態で追い詰められて
死亡、という事もしばしあるだろう。
その他にもこのステージは中型機が狭い地形のなかで頻繁に出てくる。全部GAMを駆使して倒す
つもりでいないと、追い詰められてしまうので注意が必要。ここらから難易度が上がってくる。
ボスは植物系。枝の先に4つの花?があり、青い花からはGAM消し可能な弾、赤い花からは
GAMで消せない胞子?を出してくる。常時GAM展開状態であればスローがかかるので(ショットも
押しっぱなしならばね)、じっくりと戦う事ができる。ステージ2ボスとは違い、
どうやらここのボスは画面左端には届かないようなので、それを念頭にいれておくといいかも。
- 4面(遺跡)
- ますます「R」度が高まる4面。地面に置いてある砲台、雑魚が出てくるハッチは「グラディウス」なれど、
前、後から敵が続々登場し、その上で地上のくぼみにある砲台から攻撃されるというシチュエーションは
「R」の方が近いと感じられる。
GAMをどんどん投げつけていかないといけないのだが、ゆえにGAMのゲージが空になりやすく、
手詰まりでミス、というケースも多発。さらに前、後、下と敵がいる状況で、どちらにGAMを投げるか、
という判断を常に下し続けていかないといけないので、かなり緊張度が高いステージと言える。
ボスは長ーいヘビ。ゆっくりではあるが自機を追いかけてくる。あと魚の「エラ」に相当する箇所から
誘導ミサイルを出してくる。難しくはないが、じっくりと戦う事が重要というボス。焦りは禁物。
- 5面(要塞)
- R-TYPEII度も絶好調の5面。背景の生物+機械な感じ(ギーガ−ともちと違う)とか、
狭い空間で後から敵に追いたてられるところとか、かなりR-TYPEIIって感じですな。
全部の敵を相手にしようとすると大抵GAM不足に陥る羽目になるので、見極めが肝心といったところか。
中ボスは2面ボスと同じタイプ。ただし口から吐く敵弾が5WAYになっている。
中ボスを倒すとBGMが変わって後半戦に。大型砲台やら狭い空間での機雷やらあってかなり死ねる。
パターンを知りつつもアドリブ能力が試されるステージか。
ボスは3機+コアの合体マシン。コアを中心に3機が上下前にくっつくのだが、一定時間毎に分離して
また合体する。この時どの機体が前に来ているかで攻撃方法が変化する。
合体中は上あるいは下からのGAM攻撃、分離時はGAM補給&ショットでの攻撃、といったところか。
合体時にダメージを多く与えようと欲張りすぎると画面端に追い詰められて死ぬ事が多い。
それさえ気をつければそこまで難しいボスではないと思われる。
- 6面(?)
- 最終面は地形が天井と床のみと、割と広々としている。また、ステージ自体も短く、ボスへの
到達はすぐだ。ステージはなんか海老の丸まったような奴がくるくる回りながら自機めがけて弧を
描きながら飛んでくる攻撃のみ、というシンプルさで、この辺の「最終面の道中はシンプル」という
スタイルも「R-TYPE」の最終面なんかを思い起こさせる。
とは言えこちらの方は、この海老の数が多いため、捌ききれずにミスってしまう、という事もあるので
決して簡単ではない。ここに限って言えばレーザーの方が「押し」が利く分便利かも。
肝心のボスだが、ドブゲラドプスのI+IIという感じか?口からバウンド弾をぼろぼろ発射し、尻尾を振り回す。
弱点は体の中央部分だが、尻尾がぶんぶんと振り回されてGAMもなかなか当たらない。
更にバウンド弾の数が多く、ボスを攻撃する暇自体がなかなかないというのが実情。
おまけにこのボス、かなり耐久力があるのが困りものだ。
実は半安地があるのだが、たまーにやられる上にボスへの攻撃がかなりチマチマしたものとなるので
いずれにせよ面倒。しかし正面から戦うにはキツいボスだしねぇ。
さて、このゲームの面白さについて紹介しよう。
まずツカミの面でいくと、BGMとSEが良くできていると思われる。SEは敵を破壊した時の
パカラパカラいう音や、中型の敵を破壊した時のピシャー!という音(叫びか?)が
結構爽快。雑魚が集団で出てくる事が多いゲームだから、バルカン辺りで敵をガンガン撃つと
パカラパカラパカラ…とSEが繋がるし、中型機の団体さんもGAMを食わせてテンポ良く昇天
させまくればピシャーピシャーとなってこれまた痛快。
破壊する爽快感はこのSEによって十分味わえる事と思われる。
BGMについてだが、「重い」ベースやリズムが心地よい。正直3面以降はステージの雰囲気に
合わせてか、どれも似たような曲に聞こえるのだが、1面、2面、5面の2曲、ボス1、ボス2、ラスボス
辺りは「重くてカッチョよくズンドコズンドコ」しているし、しっかりと「泣き」が
入ってていい感じ。とりわけ1面イントロは内に秘めた闘志、それを高速スクロールに乗って
鋭角な武器(自機もHALBARDだしね)として突き刺すようなイメージを感じたし、2面は
赤っぽい荒野が視界いっぱいを占めているようなステージ背景に良くマッチしていると思う。
この2曲はプレイして以降、しばし脳内再生BGMのヘビーローテーションとなった。
いやぁ自前サントラを作りたくなったよ。
どうもスタッフロールで確認した限りでは、もともとUPLで「宇宙戦艦ゴモラ」「鋼鉄要塞シュトラール」
等のBGMを手がけた長島義夫氏が作曲されているようで、そうして改めて聞いてみると
この重さは確かにUPLっぽいよなぁ、と思わされる。
さてさて、破壊の爽快感とBGMでツカミはOKとなった後だが、そこから先の面白さを味わう上では、
ゲームのキモであるGAMの操作、これに慣れる事が重要だと思う。
GAMを縦横無尽にあやつって四方八方の敵を倒しまくる事が
できるようになると、敵をきっちり倒せるようになる上、先に述べたようなSEによる
破壊の爽快感も得られて一石二鳥。この辺、「GAMを上手く扱えるようになる→敵をテンポ良く破壊
→テンポ良くSEが耳に飛び込んでくる」の良循環が出来上がっていると言える。
そしてステージ構成や敵の出現パターンを知り、適材適所でGAMを出し入れする事で、
GAM不足に陥らないようにするというレベルの面白さ…と素直に書ければ良かったのだが、
ここだけちょっと「惜しいな」と思っているのが本音。
というのも、このゲームはスコアでエクステンドするのだが、これが結構頻繁に発生する。
最初4万の、以降8万EVERYなのだが、全面クリア時点で110万程度になるので(俺は)、13機は
エクステンドする事になる。そしてミスしても武装が1段階ダウンするだけでミサイルは
そのまま、GAMは全補充とくれば、割と残機押しが可能になってしまうのだ。
クリアしてしまえばそこである程度満足してしまうのは無理からぬ心理。
もしかしたらノーミスクリアを目指すとなるとかなり緻密なパターン構築とそれを実施する
テクニックを要するゲームになるのかも知れないが、ただのクリアであれば後半は残機押し、
なんて事になってしまうのが実情だろう。
さてさてさて、最初に俺はエラそうに「自分がアーケード指向であることをこのゲームで再確認した」
と述べたが、それはこのゲームをマニュアルもろくに読まずに始めた時の誤解に由来している。
最初の誤解は一旦展開したGAMは引っ込められない、と思った事。最初俺は、
「ふむ、GAMゲージがなくなったらしばらくGAMが使えないわけか。GAMを展開するタイミングは
プレイを繰り返して検討しないといけないんだな」
などと早合点。どうも「ギガウイング」のリフレクトフォースなんかのイメージを持っていたようだ。
もちろん実際の仕様ではGAMは途中でも引っ込められるため、不要な箇所ではGAMを引っ込め、
ゲージを回復させるのがいいだろう。
次の誤解はRボタンでGAMを飛ばしている最中に再度Rボタンを押すとGAMが戻ってくる事を知らなかった事。
こちらはなんかのゲームのイメージを誤解してたわけではない。
んで、これら2つの誤解がなぜ俺がアーケード指向である事につながるのかと言うと、
俺が誤解を解くたびに、このゲームが簡単になり、その度に俺は
「これがアーケードのゲームだったら、仕様はこうじゃないよな…」
と感じたからなのだ。
アーケードのシューティングは(とりわけ近年の作品においては)、基本的に便利な武装というのは
オールマイティに使える事はないと言っていいと思う。それは、便利な武装がオールマイティに
使えてしまうと、プレイヤーがそのシステムを理解した時点であっさりクリアされてしまうからだ。
実際には「思わず使いたくなるような場所で使うと、その後に本当に使うべき場所で使えなくなる」
といったステージ構成にして、一筋縄ではクリアできないようにしているのが実情だ。
その点このゲームでは、そういうトラップめいた構成になっているかと言えばさほどでもない。
つまり、このゲームの場合なら「GAMの使い方を覚える」の後に「GAMの使いどころを検討する」
段階があるのだが、その使いどころを検討する部分が「GAMはいつでも引っ込めて補充可能」に
なっていることで割と甘くなっている(多少出しどころを間違えたくらいでは致命的にならない)
のだなぁ、と思った訳だ。
補足するなら、エブリエクステンド設定になっている事も、この認識に影響しているだろう。
1ミスの「痛さ」が、このゲームではエブリエクステンドである事によっていささか軽んじられている
ような印象を受けるのだ。
さてさてさてさて、このような訳で俺はこのゲームに対していささか「甘い」という印象を受けたのだが
(とは言え、ハードのノーコンティニュークリアはまだしてないのだった)、これはもちろん
一概に欠点と言いきれるものではない事は言っておきたい。
このゲームは「GAMをきっちり使いこなす」事がクリアのための条件である、という思想で作られた
と言える。これはシューティングをクリアする、という達成感を味わうためのハードルが
多少低めに設定されていると言えよう。ならば、シューティングが決して得意でないプレイヤーにも、
クリアの感覚を味わってもらえるのではないか。
それに1コイン単位で評価を下す事ができるアーケードと違い、一度に数千円単位(新品ならね)で
金額を支払わなければならないコンシューマにおいて、アーケードばりの「試練」を無条件に
課しろというのも無茶な要求だと言える。
ノーミス、ハードランクのクリアを目指すのは、やりたい奴がやってりゃいいじゃないか、
そういう事なんだろう。
実のところ、(つまらない内容とはいえ)達観したような物言いをしているが、そんな達観に
至る必要があった、という事自体が、俺が良しにつけ悪しきにつけ、アーケードの価値観に
どっぷり染まっていた事を表していると言える。即ち、
「難易度を下げてプレイするなんてのは邪道(とは言わないまでも、卑しいプレイである、という認識)」
「難しいゲームをクリアするほど価値がある」
という、修行僧めいた価値観。まぁ、アーケードの価値観と言っても、大昔からゲームをやっていた
人間ならではのものかも知れないが…。
今更のように「面白ければいいじゃないか。難易度が低いとか高いとかでゲームの価値が違うなんて事はないよ」
て事に気付いたなんて、このオヤジは相当にアタマが固いんだなぁという印象を持たれたかも知れないが、
正にその通り。三つ子の魂、という奴で、その時身についた価値観はそう簡単に拭い去れるものではないという
事だ。イヤな話だねぇ。
最後はなんか変な話になったが、いいBGMとSE、凝りすぎていないギミック(GAMね)を操るという
ゲーム性など、このゲームは「撃って避けるだけ」だけじゃちょっと足りない、もう1品欲しいな、
というプレイヤーにやってみて欲しいと思う。グラ、R-TYPE級のギミックシューティングではないが、
その入門編として十分に楽しめると思う。