ガンデス(イーストテクノロジー 1990)

イーストテクノロジーなる会社を知る人は、あまりいない。
他に出したゲームを挙げても、「バルーンブラザーズ」 「セルフィーナ」「サイレントドラゴン」など、一体何人の人が
「あぁ、あれね」
と言ってくれるのやらというゲームばかりである。
そんなイーストテクノロジーだが、この「ギガンデス」は、一部に妙な人気を 保っている作品。決して名作ではないけれど、忘れ得ぬ味のある作品である。

ゲームは基本的に横スクロール。8方向レバーのほか、ショットボタンとショット方向切り替えボタンで 操作する。このショット方向切り替えがこのゲームのポイントとなる。これをポンと押すと、 ショット方向が時計回りに90°回転する。最初は右に撃っているから、1回押すと下を攻撃するように なるわけ。また、押しっぱなしにしていると、90°回転はなしで、上下方向を向いている砲台が、 右上&右下→真上&真下→左上&左下→真上&真下…と動く。このように攻撃方向をゴリゴリと切り替え ていく。

さて今、「上下方向を向いている砲台」という文節が目に止まった人もおられるかもしれない。 そう、このゲームでは、前方以外にも、上下、果ては後ろにも砲台がつけられる。
初期は前方にショットのみの攻撃だが、アイテムを取る時にその武装をつけたい部分で取るように すれば、その場所から攻撃が発射されるようになるわけ。 そうする事で自機の上下左右に装着することが可能なもんだから、前はショットで後ろはレーザー、 上にはミサイル…といった感じでカスタマイズしまくりなんだよイヤッハァ! 4方向にドヒャドヒャと攻撃しまくる自機はなかなかに壮観だ。
しかもこのゲーム、ミスってもその場復活&パワーアップはそのままという親切なシステム。 ゲームオーバーにならずにパワーアップしていけば誰でもイヤッハァなわけ。 ハマリも起きないしね。
武器の種類は4種類。また、武器をパワーアップさせるアイテム(1段階のみ)「P」と広範囲を攻撃できるように なるアイテム「W」があるが、これまたつけた場所の武器のみがパワーアップするので、 どの組み合わせでつけるかによって、ステージの攻略指針が結構変わってくる。これが結構面白いのだ。
ショット
最初っから自機の前についているショット。パワーアップアイテムにショットはなかったように思うので、 自然と最初の1箇所以外にこの武器はつけられない。 もっとも、すごくチマチマしたショットで威力もないので、貴重とかそういう事はないんだけどね。
「P」を取るとショットが2発並んで飛ぶようになる(でもチマチマ)。
「W」を取ると、ショットが蛇行して飛ぶようになる(最初みた時は笑えるかも)。

ミサイル「M」
これ見よがしなミサイルが前方に飛ぶ。発射数も多く、比較的使い勝手のいい武器と言えるので、 1つはつけておきたい。
「P」を取ると、3連装になって非常に強くなる。「P」はミサイル優先でいいのでは?と思うくらいだ。
「W」を取るとやっぱりミサイルが蛇行。3連装時には両脇の2発が蛇行して飛ぶ。

レーザー「R」
イーストテクノロジーさん!レーザーなら「L」ですよ!実は「RAY」なのかも知れない。 当たり判定は狭そうだが、ビーッと長いレーザーを放つ。威力は流石にレーザーだけあってなかなか。 普段は当たり判定の狭さゆえ、ミサイルに主役をゆずる事も多いけど、ボス戦なんかでは重宝する。
「P」を取ると、レーザー2連装に。でもあまりありがたみがないのが正直なところ。
「W」を取ると、青い雷のようなレーザーに。当たり判定は通常時よりマシ、といった程度。 「P」を取ってる状態だと、ビミョーに青い雷が太い。

???「C」
変なボール。飛んでいって障害物に当たると、進行方向に対して右方向に障害物をなぞるように動く。 狭い空間でかゆいところに届かせる手のような感じで使う。1発撃ったら一定距離を飛ぶまで(?) 戻ってこないので、通常時の立ち回りには使いづらい。狭い空間専用。
「P」を取ると…どうなるんだろ?見た目さっぱり。
「W」を取ると…どうなるんだろ?見た目さっぱり。

これら4種類の武器は好きな組み合わせでつけられるので、前方を強力なレーザー、 上下はCを置いて狭い空間に臨む、とか、前方はミサイルの強化形にまかせよう、とか ステージと自分の好みでカスタマイズできてナイス。
おっとそうだ、ミスってもこのゲームではその場復帰だし、武装はその時のパワーアップ状態そのままで スタートするので、立て続けにミス、という事が起こりにくくなっているのも特筆事項だね。
その代わりと言うのかなんなのか、ステージをクリアすると次の面では再び最弱装備からスタート。
これは難易度調整の意味もあるのだろうけど、ステージに合わせた武装を構築するという意味では プレイヤーの側からしてもありがたい措置だ。

さてこの「ギガンデス」の特徴は何もこのパワーアップシステムだけではない。
BGMが妙に良かったり(いやホント、前半4面はどれもいいデキよ)、 各面にタイトルがついていたり(ステージ開始時にアイキャッチ風画面とともに表示)、 ステージに個性がありまくりだったり、 ラスボス倒したらいきなり「GAME OVER」と表示されて終わりだったり。
かなりのシューティングマニアが作ったと思しきステージ構成やボスの攻撃は、いたずらに 難しいのではなく、攻略しがいのあるものになっているというのがポイントだろうな。
覚えゲーではあるけれど、難易度が恐ろしいなんて事は全くないので(むしろステージ毎の個性が強いので 覚えやすいと思うぞ)、見かけたらぜひプレイして欲しい一品。

最後にざっと各面を紹介しよう。
第1話 ROUND37発進!
潜水艦?みたいなのから発進して、海から陸地へ上陸し、都市へと続くステージ。 高速レーザーなんて撃ってくる奴とか、背後から現れる敵とか(もっとも、砲台の方向を変えればいいのだけど) いて、なかなか油断できない1面だったりする。
でも背景の絵柄は危機感が全然なくて、ビルにはアドバルーンまで上がっている。 ステージ最後の方には「もうすぐボス」の表示が…
ボスは変な戦車。弱点は中央のコアだが、前後双方ともダメージを与えないといけない。 ボスの上を通って右に回りこみ、砲台を回転させてコアを撃つ。
早速ゲーマーとしての勘が要求されているなぁと思うのは俺だけ? (コアを右側からも撃たないといけない事に気付けるかどうか、って事)。

第2話 ライバル登場
全く唐突にややグロげなステージに突入。敵もグロい肉塊みたいなのがいたり、回転するエビの ような奴がいたり。そういやグロい肉塊の中には一旦通りすぎたと思ったら自機に向かって すっ飛んでくるような奴もいたりして、結構あなどれない。
ひたすら赤い背景が続く…と思ったら、この面のボスの足だったというオチが待っている。
さて、そのボスだが、中央にいる自機とそっくりな小さなメカがどうやら噂のライバル氏らしい。 ライバルの攻撃を避けつつ、しょっとを撃ちこめぃ。上下の壁(ボスの足)が動いているが、 相当接近しない限りは大丈夫でしょ。でも結構長期戦になる事だけは覚悟。

第3話 メソポタミアの悪夢
ステージ開始直後の渦巻き状の地形に無駄に容量が注ぎ込まれていて感動。 ここから「C」が大活躍。狭い地形の中をじわじわ進むシーンがある。 メソポタミアのはずなのになんか仏像っぽいのがあったりするのが不可解。 ステージ途中では2面にいたライバル氏がちょっと顔見せ(ソード・オブ・ソダンみたい)。
ボスは…餓鬼?口から多数の弾(バラ撒きor炸裂)を吐いてくる。弱点は顔か?と思いきや、 実は腹だという…。これまたゲーマーとしての勘が問われる場面のような気がするなぁ。 ゲーム慣れしてる人じゃないと気付かないよ、きっと…。

第4話 コロニーを救え!前編
宇宙、という訳で障害物ナシの広々ステージをエンジョイ、BGMも爽やかだしね…と思いきや、 早速上下左右から高速レーザーを飛ばす細長い敵が!しかも固い!登場するやいなやまず一発レーザーを 撃って来たりするので、まず間違い無く最初は死ねる。
中ボス?は変な宇宙大陸から発射されたレーザーが周囲のビット?を伝って飛びまわるというもの。 一定時間耐えればいいだけのようだけど…。因みに俺は右端付近で耐えるようにしている。
ボスは丸が4つに分かれた奴?で、4隅に分かれて自機を囲み、レーザーの槍ぶすまを浴びせて来たり、 誘導ミサイルを発射したりするもの。実は安全地帯がある。

第5話 コロニーを救え!後編
またしても地形面。コロニー内部という事か?スクロールが斜めになったりして結構せわしない ステージだ。所々羽根のようなものが回っているが、これは 「隙間を通りやがれ!」という事ですな。中には一定時間毎にビニョーンと伸び縮みする奴も いるので要注意、ってか、最初の奴は絶対誰もが1発目は食らうよなぁ。
ボスは円柱形?の奴。画面を時計回りのように移動して、通常弾もしくは誘導ミサイルで攻撃。 弱点は下にあるコアで、ボスの下から上に向かって撃つかたちになる。 ま、落ちつけばかなり楽なボスじゃなかろか?

第6話 多々良島決戦
円谷プロからクレームがつかないのか心配なステージ名。バックのグラフィックもなんつーか、 松の木とかあってよく分からない。なんだかなぁ。
ここは地形なしの代わりに 敵の攻撃が激しくなってきたのが特徴。もっとも、世間一般のシューティングと比べれば まだだいぶ簡単なんだが。
ボスはアイキャッチにも出ていた巨大卵…と思いきや、卵から3匹の竜?が顔を出して、 それぞれが火を吹いてくる。それぞれの竜が吐くのは通常の火の弾、3WAY、突然8方向に分裂と 分かれている。かなりスローがかかっているものの、自機が戦えるスペースが狭いので、 突然分裂弾などは分かっていてもかわし辛いんだよな。

第7話 地底王国ラーザン
洞窟状の地形面。この面の途中までしか到達できなかったのだが、 とりあえず説明する。なんと言っても特徴は、所々に設置された小さな四角いブロックだろうか。 一部のブロックに弾を撃つと、ブロックそのもの、あるいはそれに連動したブロックが カクッと動く。動き方は場所によってそれぞれだが、上手く撃たないと道が開けない場所も多々あり。
難しいが面白そうだな、というのが途中まで到達した限りでの感想。

第8話 友よ静かに眠れ
この面は見たことないので紹介できず。申し訳ない。
しかしこのタイトル…

とまぁ駆け足で紹介してきましたが、グラディウスやR-TYPEなどの影響を受けつつも、 一般的なギミック系シューティングほど覚えばっかり要求されるという感じではなく、 むしろゲーマーとしての勘があればその場のアドリブでも結構先へ進めてしまうという 辺り、肩の力を抜いて楽しめるデキだと思うんすよ。
大手でないからこそできた作品、という気がしてなりませんな。

Location

PaCIfIC PASSER-BY/ Cult Shooting 100/ ギガンデス