ハームフルパーク(SKY THINK
SYSTEM 1997)
これはマイナーではなかろか?出張先でこのゲームに出会うまで、このゲームはもちろん、
メーカーまで聞いた事がなかった。というか、このゲームを入手した店以外でこのゲームを
見たことがないんですが。
しかし、このゲームをプレイした俺の感想、それは
「これこそカルトシューティンにて紹介すべきゲームだ!」
だった。マイナーかつかなりデキのいいシューティング、シューターならなんとかして遊んでみて
頂きたい所存。
オビに曰く、
「お菓子と、恋と、遊園地 本格派横スクロールコミカルシューティング登場!」
とある。さらにマニュアルの表紙には
「HIGH BLOW GAG and PURE SHOOTING」
と書かれているんだから期待せずにおられようか。
全体の雰囲気は「パロディウス」風で(でも、後期パロシリーズみたいな
「イってしまった感」はないね。大人しい)、舞台は遊園地。さまざまなアトラクションを模した
全6ステージを、4種類の武装を使い分けて進もうって訳だ。
ところで全くの余談だが、このゲームのストーリーによると、この遊園地はあるマッド
サイエンティストが一人の女性のために長年の年月をかけて作ったものだそうで、
理系ダメ人間(俺含む)の痛々しさを感じさせるエピソードである(感じなくてよいです)。
話をもどそう。
さっき4種類の武装と言ったが、この武装がお菓子をモチーフにしている。
それぞれ、フライドポテトを連射する「ポテト・バルカン」、
アイスクリームからレーザーを撃つ「アイス・レーザー」、パイを投げて爆風で大ダメージの
「パイ・スプレッド」、誘導攻撃の「ゼリー・ブーメラン」。
因みに、いわゆるボンバーに相当するスペシャルアタックも、武装毎に性質が違うものに
なっている。
各武装は4つのLRボタンで直接選択することもできれば、
×ボタンと○ボタンで順番に変えていくこともできる。
それぞれは別々にパワーアップするので、ちょいとした戦略もあるって訳だ(ミスると、その時
使っていた武装が最低ランクに落ちるので)。
さて、ぱっと見だけど、とにかく丁寧に描かれたドット絵&丁寧に作られたサウンドに
まず驚くことと思われる。背景もキャラもキッチリ描き込まれており、なおかつアニメパターンも
惜しげなく使っているのは好感度高い。それでいて、きちんとキャラが背景に埋没する事なくデザインされて
いるのは見事ですな!
スタッフロールによればグラフィックデザイナーがかなりの人数を占めているらしい。すげぇぜ!
サウンドは遊園地という舞台を考慮してか、ノリノリという訳にはいかないのだけど(でも4面BGMは
かなりイケてますぜ)、「遊園地感」(ナンですかそれは)は見事に炸裂。
ゲームの丁寧な作りと相俟って、印象としては「グラフィックがイケてるテクノソレイユ」と
いった感じか?って、ソレってかなりすげぇんでは?
んが、「ハイブロウギャグ」と自称するからにはさぞかしハイブロウなんでしょうな!と
期待したギャグ方面ですが、「コレがハイブロウだってんならワシにはギャグセンスが皆無って
事ですな!」って印象。ハイブロウギャグとコミカルは違うじゃろ!(まぁ何をもって
ハイブロウと言うのかっつー問題はあるけどさ)
きっちり描き込まれたグラフィックをベースに、とにかく小ネタがドカスカ出てくるのですが、
ネタが小さ過ぎて誰も気づかねぇ!という辺りが泣ける。例えば、1面のパイレーツチックな乗り物の
ギミックが動物のようなデザインで、なぜか涙が敵弾となって降ってくるのですが、それが
「実はパイレーツチックな乗り物のデベソが地面のトゲトゲに当ってそれで泣いていたのでした…」
といった具合で、さしもの俺も10回以上プレイしてやっと分かったという有様。
まぁ、パッケージの裏面に「家族みんなで楽しめる」と書いてあるから、どぎつい
ギャグは考慮してないのかも知れませんが、ステージ間のデモの会話とか、シャレを覚えたての
子供(「パンダの好きな食べ物はパンだ」とか、そういったレベル)を相手にしているような
気分にさせられたりして、「素朴過ぎるんじゃコラ!」と怒りたくもなります(理不尽?)。
その素朴さゆえに家族みんなでワイワイ系と銘打っているのかな?
いやいや待て!家族みんなで楽しむといった要素にこのゲームを限定させておくのは勿体ない!
グラフィックとサウンドのみならず、ゲームの作りも丁寧で、コンシューマオリジナルの横シューと
してはかなりの完成度なのですよコレは!
敵の出現パターンは練り込みの余地がありそうに思うが(えらそー)、多分にシューターを意識して
いると思しき作り!ステージ内のギミックも敵の攻撃と相俟ってそれなりに多彩だし、
なぜか1点単位の撃ち込み点、敵を破壊すると破壊した敵の点数が自分のスコアの下に表示されたり、
敵を連続破壊すると倍率がかかったりというスコアラー意識!
そして難易度を上げるとプレステのゲームか!という程の敵弾にメロメロ。かなり避け甲斐がある
弾幕が展開されます。ブラボー!
しかも、点数加算アイテムの宝石は、画面左に流れるのですが、地形にぶつかると地形を避けるように
動きます。きちんと取れる位置に来てくれるって訳!なんて親切よ!
そして当然?スコアアタックステージも搭載!この辺も「パロディウス」(SFC版やPCエンジン版)を
意識しているのでは?と思しき部分なのですが(そう言えば、ステージ名のフォントも「パロディウス」
っぽい)、かなり難しいっす。
「どうせスコアアタックやる奴なんてシューターに決まってるから難しくてもいいんだ」
ということなのでしょうか?しかし難易度変更してもあまり簡単にならないというのは止めて欲しかったな。
スコアアタックの道に目覚めさせるために、難易度落とせばそれなりにヌルめのスコアアタックが
できる、という仕様でも良かったと思いますが。
おっと、これで一通りこのゲームを語ったわけではないのです。なんとこのゲームには3種類もの
おまけのミニゲームが付属でついており、しかもいずれもそれなりに作り込んである辺りが
壮絶です。
1つ目が、「フライングパワーディスク」みたいなボールの打ち合いゲーム。打点やスペシャルショット
などの要素があり、ハンデもつけられるという凝り様。
2つ目が、上下に画面を分割し、「エアバスター」2面みたいな高速スクロールシーンでレースするというもの。
きちんとコースが6つあり、ターボブーストやマーカーでのダッシュという「F-ZERO」チックな
要素まで。各コースのコースレコードをメモリカードにセーブすることも可能。
3つ目が、レーザーと地雷を装備した戦車で対戦する戦車ゲー。このゲームに至っては自機が本編と
全く違う上にこのゲームだけ4人プレイ可能。
ミニゲームなんて大抵ロクなのがないか、本編がダメなのでミニゲームでごまかしをかけるかのいずれか
であることが多いのですが(言いきるなぁ)、このゲームは本編もミニゲームも手抜かりがないというか、
君ら商売する気あるのかというぐらいアマチュアリズム炸裂気味です。
いったいこのゲームはどれくらい売れたんだろうか?今、このゲームを作った人たちはどうして
いるんだろうか?など、1プレイヤーの守備範囲を越えた領域まで想像してしまいます。
駆け足で紹介してきました「ハームフルパーク」。プレステ所有でシューターなら、見といて損は
ないですぜ!