スカイアドベンチャー(SNK 1989)
SNKの名悪役と言えばギース・ハワードの名がまず挙がる。主役でもないのにリアルバウトの
ポスターには「さらばギース」、しかも悪夢とか称してしつこくも出てくるし、
今は2代目が頑張ってますけど。
もちろんSNKの悪役は彼だけじゃないんだけど、クラウザーは図体デカいだけのひげオヤジ、
オロチはスケールでか過ぎてどうにもピンとこねーし、他誰かいたっけ?Mr.BIGってボスなの?
ギースの場合、街一つ牛耳ってる割に妙にキャラクターができあがっているってのがポイントかねー。
あーあ、やっぱギースの前にギースなく、ギースの後にギースなし、かぁ?
あいや待たれい!ギースの後にはともかく、ギースの前にも俺たちに悪役の美学を見せてくれた
奴がSNKにはいたじゃないか!そうだよ、クラウド大佐だよ!何、知らない?
1ステージに1回現れてはタイマン空中戦を挑んできて、やられてもその度に捨て台詞を残す。
これを悪役と言わずしてなんと言う!
そして露骨に悪そうなその外見。ゲーム開始時デモで既に忘れ得ぬ印象を与える指差しポーズ。
ゲーム中も各ステージ毎に全然違う武装(それもただ弾をばら撒くのではなく、妙に個性的な
兵器)で攻撃。自機が1機やられると、台詞を残して去ってしまう。
ゆえにそのシーンに関してはタイマン勝負な訳。負けてもゲームオーバーじゃないけど、
なかなか悔しい思いをすることになる。
とまぁ、スカイアドベンチャーというと、かようにクラウド大佐が目立つゲームではあるが、
ゲーム自体も非常に特徴的でアイデアが惜しみもなく注ぎ込まれており、全く持って
無視し得ぬゲームに仕上がってるんですよ!
どんなんかと言うと…
- ステージ毎に選択可能な自機
- こういうシステムを採用しているゲームというのは、つまり
「ステージ毎にズガビシと個性持たせてんですよオラ!」
という開発者の力の入れ具合が見えるゲームということで、マニアならコレだけで ご飯が2杯は食えようというもの。
しかもかなりエッジの効いた個性(前方ショットが単発な奴とか)ある機体ども ばかりでどうにもこうにも。
- エネルギー制サブウェポン
- ボンバーではなく、あくまで補助的な武装。自機の周囲を攻撃したり、左右にバスゥと
広がったりして、なかなか各機体とも「痒いところに手が届いたァ」的な
武装なんだけど、うまいこと使わないと足りなくなってしまうようにエネルギー消費量が 定められているのだ。
しかも自機がやられてもエネルギー持ち越しゆえ、無駄遣いのツケはコンティニュー するまで付きまとうのだ。凝ってる!
- 1点単位のスコア
- なんでも開発者は、スコアの桁を低くすることでプレイヤーが自分の記録を 覚えやすくしたという話。なんともマニアックだのぅ。
そしてゲーム開始からのトータルスコアとそのステージで出したスコアが 表示されているというのも。つまりステージ毎に稼ぎパターンがうまくいったか
どうかが検証できるという訳ですよ!
1989年当時にしてこのスコアへの凝り様!開発者は間違いなくマニアですよ!
あと、初期ハイスコアが1024点というのも2進数マニアにはたまらんものがあるのぅ。
- 珍奇で愉快でカッチョな演出
- ステージ1開始直後から、原住民がブーメランで攻撃して来たりというちょっとマズい
のでは、という表現が。ステージ1ボスの前では神官と思しき人物が怪しげな祈りを
捧げている(「ロストワールド」の武神に祈ってたアイツを思い出すね)。
そしてステージ2では巨大な鉄球(岩かとも思うが、劉海王が叩いた打岩のように 丸いので…)がゴロゴロ転がってくるのだが、ちゃんと敵も潰される!
(つぅか、奴らときたら、転がってくる所にいるんだよなぁ)
そして妙に印象的なのが6面で登場するドリフト装甲車。ドリフトしたのはいいが
コケてしまうのだ。しかもコケるのはこの1箇所のみ。わざわざコケパターン 用意して。
こういうお笑い系の演出のみか、と思いきや、最終面入る前にラスボスの発進デモ
(ちょっぴりだけ顔見せ的に)とか、いつも後ろから現れてパワーアップ落として
前に消える味方機が、ラスボス前だけは後ろに下がっていくなど、押さえどころは 心得てやがるのが憎いねチクショーめ!
と、以上俺的にはかなり誉めてますが、残念な点ももちろんありまして。
グラフィックはちょっと古臭いかつレトロ的イメージで固めてあるので、
一見するとあまり面白くなさそうに見えてしまう(と思う)のがこのゲームの損している
部分だと思う。
あとはBGM。シューティングっぽくないんだよね。ただ、個人的にはこの「らしからぬ」
BGMはかなり気に入ってたりする(特に1面は妙にノリもいいし)。
咋今のストレートなシューティングと比較すると、「破壊」「弾避け」というシューティングの
プリミティブな面白さよりもステージ攻略の面白さが重視された作り。
80年代後半らしいよなぁ。