ぼぉるひろい きゅうとじゅうのあいだ 女は一人思いに耽る。 今を起こっていることを。これから起こることを。 そして、彼の顔が浮かぶ。 一つ、息を吐く。 不意に視界の端に淡い金の光が映る。 女は顔を上げて、微笑んだ。 久しぶりに会う来客者に向けて。 何かが動き始めている、予兆を感じながらも。 ただ今は再会を喜ぶ。 戻