-うなじ





資料を探しているシークの後姿を、エンストは同じく資料を探しながら眺めていた。

色素の薄い髪、それに映える肌。
彼はあまり締まるような服は好まない。だから襟は広いのを着る。
そしてそのせいで、首筋や鎖骨もよく見えるわけで。
シークのその後姿に、うなじに、目が行ってしまうエンストは危うく棚から取出した資料を落としかけた。
慌てて掴もうとしてガタンと音をたててしまい、それを聞いたシークが振り向く。

「・・・エンスト?」

「いえ、すみません。ちょっと手を滑らせて。」

なんとか落とさずに済んだ資料をシークに見せて、エンストは誤魔化すように微笑む。
そんな彼を怪訝に思いつつも、シークはまた棚に向き直した。
一つ息を吐いてから、資料に目を通しつつも、エンストはまたちらりと彼を見る。
どうしても、見てしまう。想いの相手だからこそ、なのだろうが。
中を流し見して、結局目当ての内容ではなかった資料をエンストは棚へと戻すと
ゆっくりと資料を探しているシークに近づいた。
ふわりと、甘い匂いがする。甘いものが好きなせいなのか、シークからはいつも甘い匂いがする。
それは、ただエンストがそう感じ取ってしまうだけで実際にそうなのかまではわからないけれど。
シークの匂いに誘われるように、エンストは彼の背後に立つと、その滑らかなうなじに唇を寄せた。

ぺろっと舐めたところで、シークに肘で殴られたのはいつものことだった。








どんだけエンストは変態なんですかっていう・・・・。
シーくんのうなじは私も意識して描いたりするあたりだめだめです。






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