目が覚めると、息が上がっていた。
視界から離れない、夢の光景。
夢を見るのは久しぶりで、
あまりにもリアルな夢だった。
あれは本当に夢なのか、
庵は思わず自分の手のひらを見つめた。
あの日。
大蛇との決着をつけた、
あの真っ暗な日。
庵はある男を殺した。
一人の男。
いつかは来るだろう事は解っていた。
仕方ないことだ、と
自分を慰めていた。
殺さなければならないことだ、と、
言い聞かせていた。
「今更…
今更貴様は俺を責めるのか…?」
庵は思わず声を荒げて叫んでいた。
静まり返った静寂の空間で、
己の声だけが耳を刺す。
あの男が居たときは、
この静寂はなかった。
殺せと、男は言った。
この躯ごと、
大蛇を封じてしまえ、と。
その拳で貫いてしまえ、と。
目眩がする。
もうあの男は居ない。
この部屋に染みついた、
微かな匂いだけが、
あの男が[存在した]と言う
確かな証。
しかしもうその微かな
[形跡]すら、
消え去ろうとしている。
生々しい感覚で、
男の肉を貫いた感触を思い出す。
その夢を見るたびに
庵は目を覚まし、
苦悩した。
懼れもない。
寧ろ、
この場所に居ることが
苦痛だった。
夢は日に日に強くなる。
時には
全く違う「時」を
思い出す。
男の声。
少し掠れた低い声。
吐息。、
白い部屋、
真っ白な部屋で、
男と自分は裸で抱き合い
互いを貪りあう、。
そして、その夢ですら、
そんな夢の中ですら、
狂気はやってくる。
至福の瞬間、
拳が自分の目の前の男を
貫いて、
……………………
自分の悲鳴で目が覚める。
そして手のひらを見つめて、
涙を流す。
自分のその拳が
血の色に染まっていた。
夢は覚めない。
醒めることなく
庵の躯を貪り尽くすのだ。
男は死してなお、
愛する者に
強烈な
その存在を刻みつけるて……
けして離すことなく−−−−−−−−
それは残酷なまでの
強力な存在感、、、、。
END
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<meguri様のコメント>
突然こんなモノを送りつけて申し訳有りません。
ご迷惑をお掛けしたお礼にと
即席で書いたのですが…
お詫びにすらならず、
寧ろ迷惑の元と
なってしまいました。
どうか削除してやって下さい。
京×庵のラヴラヴの筈が
何ともいえないモノになってしまいました…。
本当に申し訳ないです(汗)
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しらす:カッコええ…。かっこいいです!!ありがとうございましたっ!!!
迷惑だなんてかけらもかかってませんよ!!!嬉しくって飛び跳ねてます!
ううう、嬉しすぎーーvvvああ、死してなお庵を縛り付けて離さない、京サマ…。
はぁん…vv
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