草薙京の秘密ポエム集―――――☆はかごめ様作。◇はジューリュバール様作。


☆春が来た


春が来た

今年も又恐怖の春が来た

幾度見れば良いのだろう
地獄絵図が再び俺を襲う

お袋、ゴメン本当にゴメン
さっき担任からダメ出し喰らった
今年からはもう、来なくて良いって

☆Selfish


闇の中 君が跳ねる
シーツの海の中 君が跳ねる

赤き錦糸が宙に舞い
さやけき吐息が 君を彩る

氷像のごとき真皓き肌を
朱く熱く 君を彩る

鮮やかで艶やいたその貌で

大罪に飢えたその眼差しで何を見つめる?

神に捧げられし生贄のごとく
その躯を貪る屠殺者を見つめる君

月光の中 君が踊る

俺の腕の中 君が踊る

☆籠の鳥


絹糸のような真紅な髪

陽光(ひ)に燃えたつ煌きは

オレのもの

射墜とさんばかりの朱き瞳
琥珀にも代え難い

オレだけの宝玉

磁器を想わせる真皓き肢体
しなやかな艶やかさを知るのは

独り(オレ)だけで良い

聴く者を魅了する艶やかなその調べ
小夜鳥(ナイチンゲール)囀りに似て

オレだけの歌媛

誰にも拐われぬよう何処にも逃げられぬよう
灼熱のこの腕で鳥籠に閉じ込めよう


オレヲトラエテハナサナイオレノコトリ

☆愚か者の真実(ホントウ)

初めてキミと出逢った日

 ハラハラと涙をこぼしていたね

初めてキミと笑った日

 かき消すように寂しげな貌をしてたね

初めてキミとケンカした日

 射抜くよな瞳に身を切らんばかりだったね

初めてキミと触れ合った日

 桜色に染め上がるキミに気が狂いそうだったね

初めてキミを貪ったあの日

 もう二度と離れる事など無いと嬉しかったんだ


なのにキミが何処にも居ない


 どうして? やっとヒトツになったのに

オレ達を分かつモノなど在りはしない

 神なんか要らない

お前だけが俺の真実

◇シアワセの王様

いつも思う
僕が君に出来るコト

時代錯誤の鎖に
その身も心も縛られている君

解き放たれる時を
死によって齎される解放の時を望みながら

その深淵の中で 穢れ無き淡い光を放つ月

君の名を呼ぼう

その淡い光が消えてしまわないように

ゆっくりと、一つ一つ丁寧に

壊してあげる その鎖の輪を
苛立ちを生むだけの その疎ましい鎖の

最後の一つを壊した時
もう一度、僕は君の名を呼ぶよ

もし、僕の手が必要なら応えて

どんなに小さな声でも きっと僕は聞き逃さないから

君の名を呼ぼう

その淡い光が消えてしまわないように

☆矢吹真吾の生徒手帳。

あいつの何処が
二階堂さんがオレに云う

"あいつの何処に惚れ込んだの?"

 だって力強いぢゃないですか
 全てを薙ぎ払う紅蓮の焔

 草薙さんはオレの憧れなんです


ユキさんがオレに云う

"あいつの何処に惹かれたの?"

 だって優しい人ぢゃないですか

 心許した相手には海みたいな太っ腹
 草薙先輩はオレの目標なんです


あの人がオレに云う

"あいつの何処に入れ込むというのだ?"

 だって自分自身に率直ぢゃないですか

 貴方に対して全てをさらけ出してる

 だかにこそ、あの男(ひと)は
 オレが乗り越えなきゃならない壁なんです


…でも、これはオレだけの秘密だから…内緒です

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しらす:マジうれちい☆ポエム、大好きっコですから!!
編集もカラーさ!手、こんでるさ!ごめんね!
ここにある詩、全部私のツボつつきまくってます。
ツンツン。いてて。