人間はまだまだ無力だ。残しておきたいものも残せないのだ。改めて大自然の持つスケールの大きさに打ちのめされた僕はとぼとぼと考え込みながら肩を落とし
歩いていた。 ふと足元の小さく開く花に目を止めた。 ハマナスだ。 辺りを見るとまだ蕾にもならないハマナスの群生が広がっている。 そうか!ハマナスは耐塩性の植物だ。朽ちたトドマツを栄養分として繁殖し始めているんだ。 今は荒涼としたこの地もいつしかハマナスの咲き乱れる美しい花園となるだろう。それは何十年先 いや何百年先の話かもしれないが命の鎖は確かにつながっている。 潰え去るもの、生まれ出ずるものがしっかりと命のバトンを渡し、次なる環境の中で命の環を築く。 それは破壊するだけの人間達の愚行とはまるで別のもの。これが大いなる地球の意志なのか。 今ここに在るもの。それが明日もあるとは限らない。 日々の暮らしの中で見えなくなっている当たり前のことを僕はこの地で再確認した。 そしてなぜだか少し救われたような気がした。本当に撮りたかったものとは出会えなかったけれどそれ以上に 人生観をも変えてくれそうなこの景色の前で僕はいつまでも立ちつくしていた。 最後に・・・ 僕のたわいのない話に付き合ってくれた皆さんにささやかなプレゼントを・・・ Click Here! |
撮影データ | |
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Body | Canon EOS-55 |
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Lens | TAMRON 28-200mm F3.8-5.6 |
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Exposure | 評価測光 絞り優先 f16 補正無し |
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Film | FUJICHROME PROVIA100F(RDP3) ISO 100 |
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Filter | |
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etc | 手持ち撮影 |
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