ailerakさんに頼んで書いていただきました。
内容はちょっとコアで本編を知らない人はちょっと敬遠してしまうかもしれませんが
知らなくても十分楽しめると思います。
読者参加型の連載小説なので、
どんどん意見を送ってみてくださいね〜!!

デバイスレイン  J.B.を倒してから…その後      

第2話 遭遇

作者:ailerak

「ったくよ〜、ここはどこなんだよ」
「携帯もかかんないしどうなってんのよ」
「そんなこと言ったってはじまんねえだろ、
 とりあえず人間見つけないとよ。」
「十夜君、さっきのアレってなに?」
「人と同じ大きさの蜘蛛…。」

現在の状況を説明しよう。
話は2週間前にさかのぼる。
いつものメンバ―で集まってどこに行こうかとだべっていたところ
不良数人にからまれたため、十夜&柊のコンビネ−ションでボコにして
その後ゲ−センによって夕凪の練習見に行って
真端さんの家に行って壬生さんと由佳里ちゃんにあったあとの帰り道、
それは起こった。

「おい名城、十夜とはその後どうなんだ?」
「ちょっと柊、いきなり何言い出すのよ」
「いいじゃねえか、細かいこと気にすんなって」
「そういうあんたこそ空木さんとどうなのよ」
「うっ…、痛いとこついてくるな…。」
「ということは柊も進展なしなんだ…。」
「ってことは名城もか…。」
「「はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(溜息)」」

「なあ、二人とも、さっきからこそこそなんの話してんだ?」
「な、なんでもないぜ、十夜」
「そ、そうだ。ねぇ、カスミ、今度みんなでどっかいかない?」
「う〜ん、私はいいけど…。十夜君はどう?」
「あ?俺か?別にかまわねぇけど…。」
「柊君は?」
「あ?別にかまわねぇぜ。それより腹減っちまったなあ…。
 なあ、そこらへんでなんか食ってかねえか?」
「「おごらせる気なんだろ(でしょ)」」
「うっ………、ま、まさか。そんなことするわけないじゃねえか。」
「最初の『うっ………』ってなんなのよ」
「お構いなしで俺の仕送りの届いた日におごらせたのは誰だ?」
「と、十夜君も瞳ちゃんももういいにしようよ。
 柊君も『そんなことするわけない』って言ってるんだし…ね?」
「(うぐっ、カスミ…。これじゃあ絶対おごらせれないじゃんかよ〜〜)」
「「まあ、カスミがそういうなら…」」
「(しゃあねえ。自分の金で食うとするか…。)」
「いいねえ、信頼関係ってやつは…。
 相手がなに考えてるのか簡単に分かって…。」
突然の後ろからの声に4人は振り返った。 そこには十夜達とタメぐらいの男が一人…。
「いいねぇ、観察の対象に最適だ…。
 うん、実に興味深いねぇ…。」
「「「あんた誰だ?」」」
十夜・名城・柊が敵意を剥き出しにして言う横でカスミが言った。
「わたしこの人に会った事があるような気がする…。」
「なに?本当か?カスミ」
「ホントなの、カスミちゃん?」
「おい、まじかよ、カスミ〜〜」
「うん、小さいころにお父さんの所に遊びに来ていたはずだけど…。
 でもあのときと少しも姿が変わってないから…たぶん人違いだと思う…。」
「くっくっく……。
 おいおい、酷いなあ、カスミちゃ〜〜ん。
 たしかにヘルマンが死んだとき花束放って  帰っちゃったのは悪かったけどさ〜〜。」
「!!!本人なのか!?」
「でも歳をとってない……。」
カスミのその言葉に男は軽い口調で答えた。
「だって人間じゃないもん♪」
「「「「はい!?!?!?!?!?」」」」
カスミたちは絶句してしまった。
「おいおい、今のは笑うとこだろ…。つまんなかった?」
「な、な〜〜んだ。冗談よね。」
ほっとしたみんなの心を象徴するように名城が言う。 もっとも次の一言でぶち壊されたが…。
「マジだけど………。」
「「「「………………………………………」」」」
「黙っちゃってつまんないなあ…。
 ヘルマンは天才なだけあるよ。
 こういう独特の感覚が分かってくれたから…。あとJ.B.もだったな…。」
「J.B.を知っているのか、
 いやそれより俺達になんのようだ?」
「う〜ん、ちょっと人間心理の被験者にしたいんだけど…
 とりあえずお腹すいたからなにか食べながら話さない?
 俺のおごりで………………」
「はいはい、行きます行きます、ゼッッッッッタイ行きます。
 それでいいよな、いいにきまっている、
 いや、いかなければならない。そうだろ!!十夜、カスミ、名城。」
「せ、誠士郎君……。」
「柊……、目が血走ってて正気じゃないわね…。」
「ま、カスミの親父さんの知り合いなんだろ?
 だったら別にいいだろ…。」
「よっしゃ〜〜〜〜〜。そういうことで頼むわ。
 え〜〜と………」
「ああ、名前ですか。
 そうだなあ…。ヘルマンが好んで呼んでたエイルでいいや。」
「じゃ、エイル、ヨロシクな。」
「こちらこそ、理子ちゃんに片思いの柊君」
「なっ…………。」
「さ〜て、そこで硬直しているやつは放っておいて入りましょうか…。」
からんから〜〜〜ん

喫茶店
「何頼む?」
「え〜と、じゃああたしはオレンジジュ−ス。」
「カスミ、なんにする?」
「えっとじゃあ、アイスティ―を…。」
「俺は…コ−ラにしておくか。」
「そいじゃあ俺はピザをミックスで20枚ほど…。」
「「「20枚〜〜〜〜〜〜〜〜!!」」」
「誠志郎君、そんなに食べられるの?」
「ちょっとあんた、少しは遠慮しなさいよ」
「だから腹八分目にしておくために20枚でいいにしてるんじゃねえか。」
みんなそろって誠志郎をみてあきれてしまった。
「カスミちゃんたちはそれでいいのかい?」
「「「じゃあ、あとサンドイッチ…。」」」
「え〜と、それじゃ、俺はっと……。」
「ご注文はお決まりでしょうか?」
「ああ、オレンジジュ−ス、アイスティ―、コ−ラをひとつずつ
 それとミックスピザ20枚にサンドイッチを3つ
 あとジャンボチョコレ−トパフェ3つお願い…。」
「「「「(エイルさん…、チョコパフェってがらかよ、おいおい…。)」」」」
「ご、ご注文を繰り返しします。
 オレンジジュ−ス、コ−ラ、アイスティ―がおひとつずつ。
 ミックスピザが…20枚にサンドイッチが3つ
 ジャンボチョコレ−トパフェが3つ
 ………い、以上でよろしいですか?」
「ああ、よろしくね。」
「か、かしこまりました」
てってってってっ
奥に戻っていったウェイタ−と店長のやり取りが聞こえる。
「き、君。これって本当に注文されたのかね?」
「はい、店長。」
「し、しかしだねえ。これだけの量はそう簡単には食べられないと思うんだが…。」
「でも確認も取りましたし…。」
「よ、よし、私が確認してくる。」

つかつかつか
「あの〜、申し訳ありませんがお客様。
 本当にこの注文でよろしいのでしょうか?」
「ああ、かまわねえよ。」
「もしよろしかったら内訳を教えてもらえませんか?」
「ああ、俺がパフェでそっちのヘアバンドしてるやつがピザ
 あとはこの3人だけど…。」
「あ、ありがとうございました。で、では、すぐご用意させてもらいます。
 (『人は見かけによらない』とか『痩せの大食い』とかの意味が
   やっと理解できたよ。)」
つかつかつかつか
店長は顔をひきつらせながら奥へ戻っていった。
「やれやれ、で、どこから話すんだっけ?」
「俺達に依頼するってやつだ…。」
「ああ。そうそう。記憶力いいねぇ、十夜君。
 ようするに俺は人間心理を調べているわけ。
 で、どこかにいいやつがいないかな〜って思ってたら
 ちょうどいいとこに君達がいたってわけだ…。」
「で、なにをやるんだ?」
「別に…。4人で少々勝手気ままな生活を指定した場所で
 送ってくれればいいよ。」
「あの〜、それだけなんですか?」
「ああ、それだけ…。」
「裏があるんじゃねえのか?」
「例えば?」
「オ−ギュメントでの戦闘実験とか…。」
「あははははははははは、いらねえいらねえ。
 あれなしでSC空間ぐらい展開できるし…。」
「再現できるって…あんたカスミと同じ能力を持ってるのか?」
「少しニュアンスが違うんだけどね。ま、そんな感じで…。」
「あたしたちはその場所に行って好き勝手やってればいいのね?」
「ああ、金も渡すし期間もそれほど長くはしないつもりだしね。
 イレギュラ−がないかぎりは別に平気だけど…。
 あ、でも炊事、洗濯は自分で頼むよ。ま、食べに行ってもいいけどさ。」
てってってっ
「おまたせしました。オレンジジュ−スとアイスティ―とコ−ラです。」
「「「あ、どうも…。」」」
てってってっ
たったったっ
「え〜とまずピザが5枚焼きあがりましたので先にお持ちしました。」
「あ、サンキュ−、じゃ、いっただっきま〜す。はぐはぐ…。」
たったったっ
「え〜と、どこまではなしたっけ…。」
「イレギュラ−がない限りは…。」
「ああ、そうそう。名城ちゃんも記憶力いいねぇ。
 う〜ん、若いっていいなぁ…。
 ま、研究っていってもそんなに御大層なものじゃないから
 気楽にやってくれればいいよ。報酬も出すし…。」
「む〜〜〜む〜むむむ〜〜〜むむ〜む…。」
「ちょっと、柊、口の中からにしてから喋りなさいよ…。」
「なになに、『いくらぐらいの報酬か』って?」
「む〜む〜」
柊はうなずいている。
「あの〜〜〜、今のでわかるんですか?」
「どうして?かんたんじゃん。」
「簡単じゃないと思うんだが…(〜〜;」
「そんな細かいこと気にしちゃ行けないよ、十夜君。
 しかし…、う〜ん、そうだねぇ…。
 別に言い値で構わないよ。」
「むむむむ、む〜〜むむ。」
「だから普通に喋れよ…。」
「なになに『マジかよ、了解』って?」
「む〜む〜」
うなずいている…。
「他の3人は?」
てってってっ 
たったったっ
「「ピザ追加15枚とジャンボチョコパフェ3つお持ちしました。」」
「む〜む〜」(訳:サンキュ−)
「「以上でよろしいですね。」」
「ああ、どうも…。」
「それではごゆっくり…。」
てってってっ  たったったっ
ウェイタ−×2退場。
「やっときた。
 このアイスのとこがおいし〜んだよね…。
 パクっと…。はぐはぐ…。」
「「おいしそう…。」」
「おいおい、名城、カスミ…(〜〜;」
「パクっと、はい…。」
すっと2個さしだす。
「女の子って甘いもの好きだしねぇ、カスミちゃんは相変わらずか
 クスクスクス、パクっと。2個目に突入っと。」
「「あ、ありがとうございます…。」」
「パク、で、はぐはぐ、どこまで、パク、話したっけ?
 あ〜、冷たくっておいし〜〜。追加しよっかな…。」
「ひき受けるか?ってとこ。」
「ああ、パク、そうそう、パク。
 で、はぐはぐ、どうする?パクっと…。」
「あたしのった〜〜。ちょっと今月厳しいし…。
 カスミもやろうよ、ねえねえ。」
「う〜ん、おもしろそうかな…。
 やってもいいかな…。」
「十夜君はどうするんだい?はぐはぐはぐ、追加しよっかな…。」
「むむむ〜〜、む〜む〜むむむむむ〜〜む。」
「なになに『十夜、当然やるんだろ〜な』ってさ」
「む〜む〜」
うなずいている。
「しょうがねえなあ。俺もやるよ」
「やった〜〜〜」
「名城?なぜお前が喜ぶんだ?」
「「「「………………………………………」」」」
「瞳ちゃんかわいそう…。」
「むむむ、むむむむむっむ(訳:名城、元気出せって)」
「(雲野の大馬鹿〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜)」
「鈍感…。ま、いっか。柊君ももうすぐ食い終わりそうだし。」
「なんだって!?」
見るとそこには空になった山積みの皿と最後の一切れをほおばっている 誠志郎の姿があった。
「「「(柊(誠志郎(君))が人間に思えなくなってきた…。)」」」
「ま、商談成立ってことで、じゃあ、はい…」
そういってエイルは持っていたバッグを渡した。
「必要なものは一揃いはいってるから…。
 それじゃあ、グッバァ〜〜〜〜〜イ。」
その瞬間十夜達のかばんの中に入っているオ−ギュメントから声がした。
「「「SC空間を探知しました。SC空間を展開します。」」」

そして突然のオ−ギュメントの起動。

しかし、いつものSC空間は展開されずまったく別の世界が広がっていた…。

そして冒頭のとこに至るわけである。
「まったくエイルのヤロ〜、道ばっかりじゃねえか。ここどこなんだよ。」
「ねぇ、さっきから思ってたんだけど
 十夜君がエイルさんからうけとったバッグに何入っているんだろう…。」
「そういえばそうね。ねぇ雲野、あけてみない?」
「それもそうだな…。」
ジィ〜〜〜〜〜〜
「うん?手紙がそれぞれあてに4枚と
 どこかの国の金がかなりの額…。どこの金だこれ?」
「手紙になんて書いてあるの?」
「え〜とこれが俺宛でこれが名城、カスミで誠志郎のやつ…。」
そこに書いてあったのは以下の内容であった…。

『十夜君、少しは察しと思いやりって言葉を覚えた方がいいねぇ。
 ハンパに思いやると相手を傷つけるだけだよ。
 それに想い人がいてくれても気付かないしねぇ…(苦笑)
 そういうことで相手の心がわかるようになれば
 帰れるようにしてあげるよ。
 もっとも想い人に気がついてもいいけどね…。
 追申:携帯は一切使用不可だけど理子ちゃん達からかかってくるのには
    でられるから…。でも電池切れても充電方法がないけどね
    それとその世界ではカレイドフェノムが使えるよ。
    あとその世界って日本語で会話は出来るけど文字がまったく違うから…。
    それとバッグの中にオ−パスが入ってるから適当にいじってね』

『名城ちゃん、もう少し素直になるってこと覚えようね。
 十夜君は鈍感に輪をかけて鈍いからねぇ…。
 そういうことで名城ちゃんが告白するか、
 十夜君が名城ちゃんの気持ちに気付いてくれたらこっちに帰れるようにするね。
 ただし柊君とかを使って遠まわしにいうのは却下。
 追申:その世界のお金だけどどのくらいの期間になるか検討つかないから
    足りない分はバイトしてね…。
    あとカレイドフェノムは使えるよ。
    あとその世界って日本語で会話は出来るけど文字がまったく違うから…。
    それとバッグの中にオ−パスが入ってるから適当にいじってね』

『カスミちゃん、人見知りするのをそろそろやめようよ…。
 そういうわけでカスミちゃんに出す課題は友達作り…。
 他に信頼できる友達を作れたら返してあげるよ。
 じゃ、そういうことで、がんばってね。
 追申:その空間ではカスミちゃんがイメ−ジしたことを
    具現化できるから(分かりやすくいうなら
    オ−ギュメントなしでカレイドフェノム使えるから…。)』

『柊君、いつも望んで3枚目を演じてるってのは分かるけど
 理子ちゃんはそういう男ってあまり好まないぜ。
 そういうことで2枚目と3名目の使い分けが出来るようなれば
 こっちに返してあげるよ。
 それと名城ちゃんと十夜君の関係に手を出さないこと。
 だしたら絶対にこっちの世界に帰らせねぇ…!!
 じゃ、がんばってね。
 追申:携帯は一切使用不可だけど理子ちゃん達からかかってくるのには
    でられるから…。でも電池切れても充電方法がないけどね
    それとカレイドフェノムは使えるよ。
    それと、お前のオ−ギュメントがバルバロスっていうことさえ
    忘れなければ迷子にはならないだろうよ…。』

「ってことは…………」
「ここって……」
「異世界なの…か…」
「「「うそだろ(でしょ)〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」」」
一同が呆然としていると右の林から声がした。
「キャ〜〜〜〜〜〜〜〜」
「ご、ご主人様。だ、誰か助けてほしいっス〜〜〜
 この蜘蛛〜〜、こないで欲しいっス〜〜〜〜〜〜」
「悲鳴!!」
「雲野、どうする?」
「十夜君…………。」
「助けにいくんだろ、十夜」
「ああ、俺達のことは後回しだ。いくぞ、みんな。」

              TO BE CONTINUED

 

あとがき

書いちゃったよ〜〜、第2話…。
ま、それはそうとちょっとゲ−ムを知らないときついみたいなので
設定つくってキャラクタ−とかオ−ギュメントの説明を入れます。
今回はキャラクタ−設定だけ…。
でもエンフィ−ルドのやつらが出てきちゃうと大変なことになるなあ…。
それはそうと今回は話がずいぶん長くなったなあ…。
あと、知っている人なら今回の一番最後の『〜っス〜』が
誰のものか分かるはず…。
ヒントはエンフィ−ルド。
一応設定は作るけどもっと細かく知りたかったらそれ系のサイトにいってくれ〜。
またはプレステ版かサタ−ン版のデバイスレインを買ってやる!!
今回はこの辺で…。
あ、そうそう、カレイドフェノムっていうのは解釈が難しいけど
分かりやすいところでカレイドフェノム=魔法と考えておいてね。


続く


一言感想欄
作者さんへの感想、助言等一言でもいいので書いてくださいね。

                  


2000.07.14