遠すぎるrefrain by 若月 裕 さん
眠りを知らぬ街並みは 冬の終わりに輝くように
ネオンサインの冷たさに 僕は思わず目を伏せていた
忘れようもないくらいに あがき続けた日々のさよなら
同じ季節に巡り合えた それだけが 何も変わらずに…
今は一人になりたくて 星が見えないくらい
風に吹かれた暮らしの中 何もなくせぬまま
二人でいることの意味が 解らず凍えてる…
あの日のまま 眠りにつけたら 夢で会えるのかな…
動き始めた車の波 立ち尽くしてた見知らぬ老婆
訳も無く家路を急ぐ 僕の影が空に熔けてゆく
雪解けの水 鮮やかに 煌いて流れ行く風景
かすかなディジャヴに委ねた僕の身体が また街を拒むよ
今は一人になりたくて 夢を抱きしめたまま
孤独に揺れる貴方の瞳が 何よりも 痛いと
傍にいない 夜だから 貴方を想えど…
忘れ得ない 冬の夜の白さ その手の温もり
立ち止まれぬ僕らの路は やがて生まれゆく者達のもの
時代に追い立てられてる 人の暮らしに刃向かうように
冬の終わりの夕暮れに 貴方の笑顔を重ねてみた
春が似合う貴方だから いつか 二人 眺めてみたい…
今は独りに なれないよ 焼け付く想い抱いて
不帰の恋 あの日のまま 凍りついて 離れない
貴方のいる その意味が 解らず泣いていた…
伝わらない 伝えちゃいけない そんな気がしてるけど
今の二人 どこか似てるね 聞こえることのない 遠すぎる
貴方へのrefrain 「誰よりも好きだから……」
99' spring
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2000.06.21