空耳のホイッスル  by 若月 裕 さん

 

六月のどしゃぶりの中 ずぶぬれの信号待ち

流れる車は僕を 知らない

不意に薄れた僕の存在 泣き言で変わる昨日の僕

やけにあたたかい雨が 痛いよ

 

眠りたくない こんな夜は 決まって昔を 思い出す

 

Say good−bye、love

一人で生きてくのは あの日のまま楽で

Say good−bye、friends

途切れることのない 遠い日の詩を 君に…

 

受話器に縋り付いた孤独 長電話の後の罪悪

優しい自己嫌悪が 揺れてる

どうして人は簡単に 「大丈夫」って言うんだろう

ひとり泣いてる寂しさを 殺して

 

「どこに行っても 独りじゃない」 そんなことは 理解ってたけど

 

Say good−bye、love

雨上がりの夜空 あの日と同じ月

Say good−bye、friends

じゃれあった日々に 戻ることはないと 知った

 

 

何も変わらない 駆け出した あの日のままで 微笑っていたいから…

 

Don't forget、love

独りで行きてくのは あの日と同じだけど

don't forget、friends

戻れない日々から 少しでも明日へ…

 

 

thank you Sunday, June 11, 2000 Special thanks A・S

 


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2000.07.04