投稿者:にょろ&アヤ様
作品名:犬夜叉&かごめの一日だけのデート

「かごめ!」
「何?犬夜叉」
犬夜叉は今にも死にそうな顔でかごめを見た
「俺今日人間になっちまうんだ!!」
「あっそ」
かごめのあっけない態度に犬夜叉は怒りまくる
「何があっそだよ!!人間になっちまったらお前の事守る事もできないしよわっちくなっちまうんだ
 ぞ!!」
「ならたまには私の世界に来る?」

かごめの何気ない一言から全ては始まった
「でもこんな半妖がかごめのいる世界に行ったら大変なことになるんじゃねぇか?」
「でも明日は人間に変化しちゃうんでしょ?なら犬夜叉は立派な人間よ」
「そうかぁ・・・・」
「別に行きたくなければいいのよ、無理に誘っているわけじゃないし・・・」
「いっ・・・・行くに決まってるだろ!!」
「良かった♪」
かごめの最高の笑顔に犬夜叉は少し頬を赤らめた
「じゃあこれから犬夜叉が明日着る服を買ってくるね!!」
「はぁ!?これでいいじゃねぇか!」
「だってぇ・・・・コスプレみたいなんだもん」
「むっ!」
「まぁわたしに任せなさいって!!」
(かごめの任せなさいはとっても心配なんだよなぁ)
そして月が顔をだしかごめは帰っていくのであった
「どうしたんだ?犬夜叉」
弥勒が犬夜叉に話し掛ける
「かごめの世界に明日行く事になってどうしようかって・・・・・」
「ふむ・・・こういうのを人はデートと言うからネェ」
珊瑚も顔を出す
「そうじゃ!!こういうときに犬夜叉野方がエスコートするのじゃ!」
七宝も出てきた
「でも俺の知らない世界なのにどうやってエスコートするんだよ!!」
「そうですねぇ・・・」
「でも犬夜叉がかごめをカバーする事ぐらいならできるんじゃない?」
「カバー!?」
「つまりぃかごめが場所を案内したりするから、それについていくだけじゃなくって
 犬夜叉がサポートするのよ!!」
「う〜・・・いまいち話がつかめんが」
「さぁ!!犬夜叉!!今日は一晩特訓ですよ!!」
「うっ!!やめてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

――――翌朝―――――

「うん!犬夜叉にぴったり!!」
犬夜叉の体にはジーンズとトレーナーがかかっていたそして長い黒髪にはゴムを後ろのあたりで結びとても

・・・美形だった

「でも俺この服は暑苦しくって嫌だぞ」
「でもこの服がこの世界の着る服なんだよ!」
「そうなのかぁ・・・・」
「さぁ!!早く行こうよ!!」
カゴメは犬夜叉の腕を引っ張って新宿へと連れ出した
「すっげぇでけぇ建物だな!!」
「犬夜叉はこういうの見るの初めてだもんね」
カゴメは嬉しそうに犬夜叉の顔を見る
犬夜叉は昨日一晩特訓していた事をすっかり忘れてしまったようだ(笑)

「ちょっとここで待っててジュース買ってくるから」
かごめはそういうと犬夜叉をベンチに座らせ自動販売機へと向かって走った

「本当にこの世界は不思議だなぁ」
犬夜叉は目を光らせながらあたりを見回す

「ねぇ一人?」

若い女子高生たちが犬夜叉を囲んだ

「なんだ?おめぇら」
「一緒に遊ばない?いい店知ってるんだけどぉ」
「でも俺かごめを待っているから」
「いいじゃん彼女なんか!私たちと遊ぼうよ」
「おい!!やめろよ!!」

はたから見れば犬夜叉は本当に素敵だった

背が高くて、髪が長くて、それでいてがっちりとした肉体で顔が引き締まっていて・・・・
そんな光景を見ていたかごめは無性に腹が立った

「なによ・・・あんな女の子達とイチャイチャしちゃって(怒)」

犬夜叉はかごめがいる事に気付いたようだ
「おい!かごめ!助けてくれよ」
「なにぃ?あれが彼女!?たいして可愛くないじゃーん」
かごめは本気できれてしまった
                   
「ごめん犬夜叉もう帰るね、あんた鼻が利くから一人でも帰れるでしょ
「おい!!かごめ」
「そこの女の子達とイチャイチャしてればいいじゃない!!」
かごめは走り去って行った・・・・

犬夜叉と若い女子高生たちを残して

「俺・・今人間だからあんまり鼻利かないのに・・・・」
かごめは涙目になりながらただひたすら走っていた

(なによ!犬夜叉との初めてのデートなのに!!犬夜叉と初めてこっちの世界に来たのに!!)
「彼女どうしたの?彼氏にふられたの?」
かごめも若い男に付きまとわれてしまった
女子高生からはたいして可愛くないといわれていたが本当はとても可愛いのだ(笑)
「やめて下さい!!」
「うわっ!嫌がっちゃって!可愛いね♪」
「やめてっ!!犬夜叉―――――――――――!!」
かごめは力の限り叫び続けた


でも犬夜叉は来なかった

(犬夜叉の馬鹿)

「ほら!彼氏も来ない事だしいっしょにお茶でもしようよ♪」
かごめはすでに放心状態で男に腕を引っ張られ喫茶店へ向かおうとしていた

「俺のかごめに気安く触ってんじゃねぇよ」

聞き覚えのある声・・・・


ずっと助けを求めてた相手・・・

大好きで大好きで

大切なあの人

「犬夜叉!!」
「おいかごめ!!お前もこんな男なんかに触られるような隙作ってんじゃねぇよ!!」
「何だとぉ!!このアマ!!」
男は犬夜叉に殴りかかろうとした

「犬夜叉!!!!」


犬夜叉は男の頬をつかみ上に持ち上げた

「雑魚!」

犬夜叉はその男をゴミ箱のほうへ投げつけた

「ごめんなさいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

男は走り去っていった

犬夜叉は睨み付けてこう言った

(あぁもう怒られるなぁ)



「心配かけさすんじゃねぇよ」

犬夜叉の優しい一言

「犬夜叉?」

「今の俺じゃあお前を守る事も出来ないんだから心配かけさせんじゃねぇよ」
犬夜叉は後ろを向きながら照れ隠しのように答えた

「守ってくれたじゃない」

かごめは犬夜叉の服の袖をつかみポツリと言った

「かごめ?」

「最高のデートだったよ」

かごめは最高の笑顔で犬夜叉に言った

「明日からまた守ってね♪」


そして一日だけのデートは幕を閉じるのであった   〜完〜