Last update Nov.11,2000

TEAC製SCSI CD-R Drive CDR-55S、CDR-58S

CD Cookerのところにも書きましたが、どうしてTEACのCD-Rドライブっていまいちマイナーなのでしょうか? 普通に手に入る民生用のCD-Rドライブの中では最強の読み込み性能と焼きこみ性能を誇るっていうのに・・・ Plextorも結構いいせん行ってますが、それでもTEACの方が絶対に上です。 今までTEAC×4、×8、Plextor×4、×8、×12とその他いろいろ使ってきましたがTEACにかなうCD-Rドライブは一つもありません。

ISRCとかUPCといったサブコードの読み出しスピードが桁違いに速いです。Plextorとは全然違います。ましてや他のブランドの製品なんて比べようとすること自体がおこがましいです。 唯一の例外は最新のリコー製ドライブですが、これは使ったことが無いので何とも言えません。わたしの感ではなに気に良さそうな気がしているんですが・・・

ともかくTEACのCD-Rドライブに話を戻しましょう。 最近はCD-ROMドライブとしても十分通用するほど読み込みが高速なCD-R、RWドライブが各社からいろいろと出ていますが、 TEACの55S / 58Sは読み込みがそれぞれ×12、×20でしかありません。

しかしここで考えてもらいたいのは、訂正符号が付加されているデータトラックに関しては読めさえすれば精度は関係ないということです。 ということは最近のドライブでは読み込みがいくら速くなったといっても通常のCD-ROMドライブよりも読み込み速度が遅い上にわざわざ寿命を縮めてまで高価なRドライブで読む意味はまったく、どこにもありません。

従ってCD-Rドライブの読み込み速度のなかで考慮しなければならないのはあえてCD-Rドライブで読まなければいけないほどの精度を要求されるCDDAの読み込み速度だけなのです。

前述の最近の他社製ドライブは×20とか×32といった高速スピードでの読み込みが可能と謳っていますがこれは最大速度、つまりデータトラックを読み込んだときのスピードです。 上で述べたようにそんな物屁のツッパリにもなりません。 Rドライブの読み込み性能で唯一必要なのは精度が高い範囲の中での高速なCDDAの吸出しなのです。

上記のようなデータトラックに関しては×20とか×32で読み込める他社製ドライブではその貧弱な読み取り精度からCDDAに関してはほとんどの物が×8止まりです。 なかには×20とかムチャなことが書いてあるドライブもありますが、そもそもマルチビーム方式でない普通のCDドライブがこの速度でディスク内周を読むことは不可能です。しかもスピンドルの回転数から単純に読めるということで一応設定だけはあるという感じにしか過ぎないので高いクオリティを目指すのならやはり×8という低速で読むしかありません。

これがCDR-55Sならディスク全周に対して×12で読み込みが可能です。 本当に12倍で音楽CDが凄い精度で吸い出せます。 サブコードの読み込みなんかマジ普通のドライブの数倍のスピードです。 恐ろしいまでの読み込み精度です。 わたしはPlextorの×12ドライブ412Cと両方持っていますが比べる気にもならないくらいスピードが違います。

ていうか、55S使って無理だったらもう業務用のデュプリケーター買う以外に道はありません。そのくらいの代物です。

しかし残念なことに現在ではもう生産が中止されています。 マニアの間(わたしも同感)では未だに最強の呼び声も高い伝説のドライブなので見かけたら即買っておきましょう。 今でもこの55Sを求めているマニアは結構いますからネットオークションに出せば結構な値段が付くことでしょう。ていうか、わたしも一台欲しい。

なお焼きに関してはCDR-58Sが最強です。 爆安台湾メディアに×8で焼いてもPSに認識させることが出来ます。 マジ、超脅威の書き込み性能っ!

はっきり言ってTEAC以外のCD-Rドライブ買う人間の気が知れません。 何考えてんの?って感じです。 と言いつつわたしもPlextor買ったんですがこれはCloneCD用ドライブだった412Cがお釈迦になったのでいやいや、しょうがなく買ったものです。 そうなんです、TEACのSCSIドライブである55S / 58Sの唯一の欠点がこのCloneCDに対応していないということです。

開発元のエラボレートバイツによれば制御コマンド自体が他のドライブとは違うので将来も絶対に対応できないそうです。 なぜこんなことが起こるかといえばCloneCDはプロテクトがかかったディスクも読み込めるように通常のライティングソフトとは読み込みのセクタサイズが異なっているからです。 しかし、TEACドライブでもATAPIモデルはCloneCDに対応しているのでこれからはこちらを買いましょう。

だいたい、まがりなりにも100万円クラスのハイエンドオーディオ用CDプレイヤーを作っている会社と、たかがPC向けストレージメーカーの製品を比べること自体が間違いです。

CDというメディアのじゃじゃ馬っぷりはそんな甘い物じゃありません。 これは本当にオーディオに凝った方なら分かってもらえると思いますが。

あと、接続インターフェイスを未だにSCSIにこだわる人もいますが Ultra160やUltra320ならともかく、たかだかSCSI2も必要ない転送レートで十分なCD-Rごとき(と言うかHDD以外のデバイス)の接続なんざATAPIで上等です。 ていうか、UltraATA100(帯域は2ch併せて200MB/sec)までチップセットにインプリメントされていている現状では最大でもたった20MB/secしか出ないのにやたらとCPU負荷が高いSCSI2の存在理由なんてないです。上記のように今はATAPIの方が余裕でUltra2wideどころかUltra160よりも速いです。

現在ではハイエンド以外のSCSIインターフェイスなんて低速デバイス専用(ていうか、最早レガシー?)です。 しかもOSはWindows MillenniumとWindows2000が出て、いい加減USB機器も充実してきた今となってはその低速デバイスの接続にすら必要がなくなります。 PCIバスの数は限られているのにSCSIなんて挿してる場合じゃないです。 そんなもん挿すくらいならATA-RAIDカードを挿しましょう。

しかし分からん。 これだけの性能を持っていて値段も高くない。 と言うかむしろ安い方(パナは例外。超安かろう悪かろうだから)なのに、なんでYAMAHAやRICHO、Panasonicの方がメジャーなんだ? おまけに最強のライティングソフトCD Cookerまでバンドルされてくるってのに・・・ とにかく、買った後で「焼けない、読めない」と後悔しないようにTEAC買っておきましょう。 まちがいなしです。

さもなきゃ最低でもPlextorですね。 ハッキリ言ってこの二社以外のドライブなんて使い物になりません。 オレならタダでもいらないです。(最新のリコー製ドライブは例外。っていうか性能知りません。)

関係ないですが、とりあえずって感じでPlextor買って知った気に語ってるやつはムカつきます。 はいはい。本物を知らんのね。