Last update Jul.25,2001

WME8とSonic Foundry

あれ? WMEは7.1でWMAのcodec ver.が8なんだっけ?? ややこし過ぎ・・・ それはともかく圧縮した音楽を楽しむのはPCの用途としても当たり前なことと化した今日この頃、みなさんイマドキMP3なんて使ってないですか?

MacやLinux使ってる人は知りませんが、Windowsを使用しているのならWMAでなくMP3を使う理由はないです。音悪すぎですMP3。 ま、320kbpsとかいったハイビットレートでエンコードすれば問題なくなるので大容量HDDを増設すれば解決しますができれば容量は節約したいもの。 しかも昨今普及してきた携帯ソリッドオーディオプレイヤーではそうもいきません。 搭載できるメモリの容量は限られているので音質の良い(=高い圧縮率でも使い物になる)エンコーダーのほうが幸せです。 現在のところ普及率、取りまわしの利便性、性能(音質)を考えると一番優れているのはWMAです。 高速デコードができるツールがなかったためにWMAからCD-Rにライティングするのに等速でデコードしなければならない点があまりにもイタかったですがそれも解決しました。 SonicFoundryの製品で。

エンコーダーがフリーなこともあってWMAにエンコードできるソフトは結構増えてきましたがMP3のように高速にデコードできるソフトはありませんでした(自分が知っている範囲では)。 ていうか、WindowsMediaの最新のエンコードコーデックは8なのですが、このWMA8に対応した変換ソフトすらまだなかなかないです。 ライティングソフトのNeroは5.5以降ならできるかもしれないですが5.5以下だと無理です。 WMAステーションはVer2以降で対応しているみたいですけどデコードは等速です。

今のところWMEのエンコードと高速デコードの両方に対応しているのはSonic FoundryのSound Forge 5とSirenしか知りません。 このなかでもForgeのほうは自分で音を作る人じゃないと必要ないので一般向けにはSirenだけってことになりますね。 (musicmutch jukeboxとかMP3 beat jamでも出来るかもしれないですけど・・・)

ま、ほかのソフトでも出来たとしてもSonicFoudry製の製品には他社にはそうそう真似できない大きなアドバンテージがあります。 なんせプロ用のAudio editing tool作ってる会社なので付加機能のクオリティが桁違いです。 とりあえずEQの効きがぜんぜん違います。 ていうか、よそのソフトに付属しているEQ機能なんてオモチャです。 かけても音が汚く荒れるだけで何の役にもたちゃしません。 しかし、まぁEQくらいならがんばれば普通のメーカーでも開発できるでしょうがリバーブのほうはさすがにそうはいきません。

リバーブとは残響を付加するエフェクトのことで、めちゃくちゃ複雑なアルゴリズムで実現されます。 ディレイタイムがランダムなディレイがいくつも重なって(部屋の壁に二重反射、三重反射、etc. etc...だから)、なおかつそのディレイ成分が入力側に再度フィードバックしてくるというものです。

で、さらに自然な空気感を出すために大気中の伝播による高域の減衰があって、とどめに音源の置かれた空間の広さを表すために何度も壁にあたって複雑に反射してきた成分とは別に速攻で戻ってくる反射波であるところの初期反射という成分まであります。 これらを規定する膨大なパラメータを音楽的に良い感じに制御する苦労たるや自分ごときには想像もつかないです・・・ これが同じ残響付加系エフェクトでもエコーやコーラスなら割と楽なんですけど。 なんせカラオケにも付いてるくらいですし。

あと普通に聞くにはあまり意味のない機能なのですが、可変速再生(音程変わらない)も出来ます。なんと一応は実用に耐えるクオリティで・・・ さすがにAudioをMIDIライクにシーケンスできる衝撃のリアルタイムオーディオストレッチング・マルチトラックシーケンサーACID開発してDTM界に革命起こしただけはありますな。 ていうか業務用の最強エンジン流用するのはさすがに反則でしょ。

なんつっても同じ機能を持ったソフトって他社にはないですし。 打楽器系の音をワンショットに分割してタイムストレッチできるソフトはありますけど、REXファイル形式とかで。 まぁ、もう一方の勇であるSteinbergも考えてはいると思うんですけどGet it on CDは安物Wavelabにしかすぎないし、Cleanは普通に音楽を再生して楽しむソフトじゃないしとどうしようもないです。

MediaPlayerに置きかえられる感じでプロユースに耐えるソフトを開発している会社から出ているものとしてはあとはCakewalkのPyroがありますけど、こいつはなんだか著作権まわりにやたらとうるさくて普通にリッピングしたファイルは再生できませんでした。自分のやり方が悪かっただけなのかもしれませんが。 このCakewalk Pyro、DirectSound pluginに対応しているらしいので相当期待していたのですが・・・

ま、そんなこんなでWME8とSonicFoundry Sirenお勧めです。 ほかにもSonicFoundryの独自フォーマットで音声ファイルの可逆圧縮フォーマットであるPCAも使えますし。 このオーディオの可逆圧縮は同等のクオリティでフリーかつWinampでの再生にも対応した確かMonkeyなんとかってのがあるのであまり意味のない機能ですけど。 とりあえずFree版あるので試してみるのが良いでしょう。サイトはUSですけどソフトは日本語です。

あとWMA8でエンコードするにはwmencoder71.exeが多分必要です。このファイルネームのはずなのでMicrosoft(のWindows Media Home)行って検索かけたら見つかるでしょう。