公開実験室 (その3)
‘99.10.31. 屋根裏大サーカス〜 第1幕
今日は『屋根裏大サーカス』というイベントの記念すべき第1回目の公演だった。
出演バンドや出演者達は『YA-foo!』や『MUCC』『VELVET EDEN』
『オナンスペル・マアメイド』など、顔なじみの方々やこのイベントならではの
特別セッションの『物の怪ユニット』や『三毛猫病院』など、それぞれ、非常に強い個性を持っている
方々ばかりで、楽しいイベントになるのは一目瞭然であった。
そんな中、やはりトリは『cali≠gari』だった。
SEが流れる中、まず克弥さんが登場。ハロウィンにちなんで『ヴァンパイア 美夕』の仮装だ。
続いて研次郎さんがコック、青さんが板前の格好で登場してきた。
最後に秀児さんがロリータの格好で。
・・・・そして、サイレンの音が鳴り響く・・・・これから始まるのだという合図のごとく。
格好が普段とは違うものの、『サイレン』で会場内を一気にcali≠gari Worldに
染めていく。今日もどっぷりとcali≠gari Worldに浸かれそうだ。
そして、そのまま『発狂チャンネル』へ。なぜか、今日は青さんがセンスを持っていない。
しかし、いつものセンス捌きに劣らないパフォーマンスを見せてくれた。いつも、必ずと言って
良いほど盛り上がる曲だ。
ここで、MC。なぜか秀児さんの持っていたスケジュールの書かれたメモは
前日このOn Air West でLIVEをした『g:lad』のアンケート用紙の裏だった。
「お待たせしました〜。疲れたでしょ〜」とFanをねぎらいながらも、
「今日はロリータじゃないですよ。貧乏なウェイトレスです。」と。LIVEのスケジュールや
CDリリースを発表した後、
「最後までとばしていくぞ〜!」
そのテンションでさらに加速を付けるかのごとく『僕≠僕』をやった。青さんのコーラスが
印象的で、歌詞の内容もかなり惹かれるものがあった。。
そのままのテンションで「みなさん踊りましょう」と言う言葉のとおり
『嘔吐』。みんなで、モンキーダンスなどを踊りながら楽しく。曲の合間にドラムセットの横で
吐いている秀児さんを介抱していたのは研次郎さんでした。
本編の締めは『ギロチン』で。この曲で盛り上がらないはずもなく、物足りなさを残しながらも
本編を終了した。メンバーが1人1人ステージから去って行く中、克弥さんがまたもや、フロントへ
そして、マイクを持つとこう語った。
「今日は楽しんでもらえましたか?自分はcali≠gariを始めて7年間ずっとやってきた訳なんですが、
今日のLIVEで自分は脱退します。長い間ありがとうございました。」
深深とお辞儀ををすると、そのままステージを捌けた。
一瞬観客は何の事か状況を把握できず、静かになったが、すぐに信じられないという、叫びに
なって、会場内に響き渡る。
観客の動揺が収まらない中、本日の出演バンドの方々が登場してきた。
そして、青さんより「恒例のセッションです。みなさん笑って克弥さんを
送り出してください」というコメントと共に始まった曲はcali≠gariの
『オヤスミナサイ』だった。今までのcali≠gariのDrとしての克弥さんをまさしく
走馬燈の様に思い出した。この時初めて私の中で、もうcali≠gariで叩いてる
克弥さんをもう、見る事ができないんだと実感した。涙が止まらない。。。
次から次にと溢れ出してくる、涙と感情を抑えきれず、ただただ泣いた。。これが何か
悪い夢ならイイと思った。誰かにウソだと言ってほしかった。
でも、誰も否定してくれなかった。やっぱりゲンジツナンダ。。。
そして、演奏終了後克弥さんは「今まで本当にありがとうございました。」と
cali≠gariのメンバーとしての最後のステージを去って行った。
この日のLIVEは全て楽しかった。cali≠gariのLIVEも楽しかった。
ありがとう、克弥さん。これからも飛躍して行くだろうcali≠gariと
新しいスタートを切る、克弥さんを温かく見守り応援して行きたい。
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