CHANGE

1話

<絡まれるけーたん>
はい、じゃあ、総裁選に出てくださいといわれたけーたん、家に帰ってきたら、韮沢さん、ひかるちゃんに、美山さんに、あっちこっちからぎゃあぎゃあきゃあきゃあ絡まれます。
韮「政友党総裁イコール内閣総理大臣」
け「ありえないありえない」
美「なんで!?朝倉先生が総理大臣なんですか!」
け「だからありえないって言ってる」
韮「いやある」
美「なんで!?」
韮「政治の世界は一寸先は闇だ!それに、神林直々に頼まれたんだろ?」
ひ「そうか!」
け「解った!あの人酔ってんだよ!」
美「そう!先生はね、みっともない姿を見せない人よ、でも実はべろんべろんだったのよ!」
け「今頃寝ちゃってんですよ!!」
絶対に!と祈る気持ちのけーたんの前で、テレビのライブ映像に神林先生が(笑)
け「起きてるっ!」
神『その方に立候補を打診してきました。驚くような方ですよ』
韮「おまえのことだ!」
け「ええっっ!」
韮「総裁選!な!俺にやらしてくれ。総裁選だけはやったことないんだ!」
ひ「あたしもやりたいです」
け「絶対にないです!」
追い詰められてソファの背もたれから落っこちるけーたん(笑)

<追い詰められるけーたん>
生「二瓶先生から聞いたよ」
け「・・・もうそんな話が」
指示をお願いされている生方さん。二人でなんとなくお茶など飲みながら。お茶飲むのに、右手でコップ持って、左手を添えてるあたりがお行儀よくて、でも、ちっぽけで可愛い♪
け「すいません、忘れてください」
生「引き受けたよ」
け「え!?生方さんまでどうしてそういうことするんですか!総理大臣なんて・・・」
そしたら、わっはっはわっはっはと、おっさん議員らが登場。
ちょとちょと・・・と、隅っこによる二人。
け「・・・総理大臣なんてできるわけないでしょ!」
新人議員、35歳ですからねー。
でも、世界には若い首相は増えてきてます。
生「アメリカだって、上院議員になってわずか3年の男が大統領候補じゃないか。若返ってる」
け「そうかもしれないですけど!」
生「総理に一番必要な能力は国民と同じ目線に立つことだ。ベテランは、国民のことが解らなくなりがちなんだ」
け「いや、だからといって僕じゃ・・・」
生「君がなってくれた方が若手の声だって反映されるかも。だから僕は君を推薦したんだよ」
け「いや・・・・」
そして、テレビでは、けーたん以外に総裁選に立候補したおっさん議員二人が発表されました。
生方さんに振り返られて、小さく、無理、って首を振るけーたん。しかし、神林先生から電話まで!
鳴ってますけど、出られませんけどね。
しかし出たくなくとも、出ない訳にはいかない。
神『覚悟は決まったかい』
け「あの、神林先生」
神『選対本部はスイートシャインホテルの富士の間を押さえた。後は君次第だよ、朝倉くん』
ぶつ。
ああ・・・・・・・。もうおどおどするばかりのけーたんです。

<小学校にやってきたけーたん>
あまりに前のままの頭(笑)もじゃってる!けーたんもじゃってる!毎朝大変でしょう!登院できるだけの頭にするには!
ボールが転がってきて、すいません、取ってくださいって言ってきたのは、かつての教え子たち。顔隠して、ボールを返してあげましたけども、そうそうその頭はごまかせません。
子供「もじゃくら!?」
け「おぅ」
子供たちのバッチ見せてるけーたん。
け「これをここに毎日つけて行ってる。ここ」
子供「国会議事堂っておっきいの」
け「3回くらい迷子になった」
子供「総理大臣と握手したんでしょ」
け「あの人辞めさせられちゃったけど」
子供「セクハラスキャンダルでー」
子供「政治家って悪いことばっかりしてない?」
子供「してるしてる」
子供「お金のためにやってる感じ」
け「みんな、政治家のことそう思ってるの」
子供「だってそうじゃん」
子供「もじゃくらもいつかそうなるの?」
け「なんないよ」
簡単にいったけーたんを、じーっと見る子供たち。心配だよね。なんか、悪い人になるんだーって思っちゃうもんね。
け「・・・いや、約束するよ」
指きりするけーたん。でも、子供ら全員と一気に指きりとなったので。
け「いででで!解った解った!」
子供「もじゃくらが偉くなればいいじゃんね!」
子供「総理大臣なってよ」
け「総理大臣!?」
いや、実は、総裁選に出馬打診されて・・・、なんてことはいえないけーたん。
そのままだるまさんがころんだに。しかし、だるまさんがころんだ、は、10文字なのでカウントに使えますが、だるまさんがこけた、は、9文字なので、やや卑怯(笑)
振り向いて子供たち見てるけーたん。まっすぐに見ている子供たちに対して、果たして自分はどうすればいいのか、など考えてしまうけーたんですよ。
子供「おせえよ」
け「動いた、今」
子供「きたねーなぁー」

<天体観測いきたけーたん>
椅子を出して、準備してたら、そんな山の中に車が!
け「なになに?なに?ええなに!?」
オヤジ狩りに怯えるおっさんか!並のおびえっぷりで車の陰に隠れるけーたん。
美「おー、いたいた!」
け「なんで?」
でも、やってきたのは美山さん。よかったよかった。狩られずにすみました。
美「きれーー」
けーたんが用意してた椅子に座って星空を眺める美山さん。
け「でしょ」
美「趣味は天体観測っておたくっぽくてバカにしてたけど、気持ちいいですね!」
け「バカにしてたんですか!?」
美山さん、けーたんが長野に行ったというのを聞いて、来てくれたんですよ。
け「あ、なんかすいません。色々考えちゃって」
眼鏡取るけーたん。
美「色々」
けーたん、目をこしこし。
け「政治家になって、僕は、誰のためになにをすればいんだろうって。前に美山さん、言ってたじゃないですか。子供たちに希望ある未来を用意してあげたいと思わないかって。だから、あいつらの顔見たら何か答えが見つかるのかなーと思って」
美「見つかったんですか?」
け「・・・」
けーたん、星空を見上げるばかりなり。
美「私、5年前まで官僚だったんです。議員秘書になったのは、私自身が、政治家になりたかったから」
美山さんを見るるけーたん。
け「え?」
美「たくさん見てきたんです。いつの間にか、政治家であることが目的になってしまって、この国をよくしたいなんて、これっぽっちも考えてない人たち。だったら私がやってやるって。でも私は何も実現できてない。朝倉先生が妬ましい。私が20年かけてもたどり着けるかどうか解らないところに先生はたった一月で」
け「すみません」
手を出す美山さん。
美「そのチャンスがいらないなら私に下さい!もし私が総理になったら身を粉にして働く。この国の人たちのために必死になって働く。先生はご自分の幸運を解ってない。だから腹がたつんです」
け「あの・・・僕に出馬しろって言ってるんですか」
美「政治家に一番必要なのは決断力です」
つんっ。
二人して空を見上げ。
け「・・・総理大臣になったら、子供たちに希望ある未来を用意できるんですかね」
美「それは、先生次第」
総理に必要なのは、国民と同じ目線に立つこと。政治家に一番必要なのは決断力。アイテムが揃ってきてます。

<記者会見のけーたん>
け「わたくし、朝倉啓太は、この度の政友党総裁選に立候補することにいたしました」
女子高性、食堂のおばちゃん、大盛り上がり!しかし、お母さんぼーぜん。
け「出馬するからには、勝ちたいと思います」
フジの間。ってカタカナで書いたら、フジテレビの間、みたいですね(笑)も、活気溢れてます。遊説は最低10ヶ所!

<けーたんは、お勉強>
美「総理になろうという人が知りません、解りませんでは話にません。しっかり勉強していただきます!」
け「はい・・・」
例えば、立法府の長は?なんてことを勉強します。
えっと・・・、ネットで調べたところ、立法府は国会、立法府の長は衆議院議長、参議院議長。だ、そうです。
・・・14歳のハローワークじゃないけども、そういう中学生向けくらいの本を読み直さない限り、そんなこと忘れてますよ!三権分立ってなんだ!
け「りっぽーふー・・・」
けーたんは答えられたんでしょうか。
今度は逆に、けーたんが説明。
け「12月、までに、・・・」
美「・・・(口開く)」
け「あぁっ!政府予算案を閣議決定!」
美「それから?」
それから、何が起こるんでしょうねぇ・・・。習ったんでしょうねえ、学校ではねぇ・・・。

<第一回公開討論会のけーたん>
じじい二人は、大変政治家らしいです。何もそこまで、というほどに反りかえった様が。
け「僕はぁ(声ひっくりかえる)失礼しました。僕が、まずやりたいのは教育改革です」
じじ1「みな言うんですよ」
じじ2「20年前から訴えてきました」
じじ1「前の教育基本法改正の時も」
口ぱかーんのけーたん。美山さんに、ひきつった笑顔向けるばかり。
美「何やってんのよ・・・」

<お母さんに叱られるけーたん>
母「あんたなん考えとるかね!」
け「かぁさん?ちょと、今ね」
母「笑いものになっとんのが解らんと?」
け「あの、話せる状況じゃないから・・・」
母「お願いだから辞めてちょーだい、啓太!今からでも遅くないけん!」
しかし、今は選対本部で打ち合わせ中。
急いできって、韮沢さんの話を聞かなくてはなりません。
けーたん陣営は、人海戦術などはしませんです。
韮「こっちは空中戦だ?」
け「空中戦?」
なんと、CM作成です!
韮「朝倉啓太のCMを作って流したい」
テレビディレクターは、あまりにお似合いのアンジャッシュ(笑)あまりに業界人らしすぎる(笑)
しかしそれは、公職選挙法に抵触するんじゃないでしょうか?
韮「総裁選ははね、政友党という一組織のトップを決める選挙です。公職選挙法の適用はうけない」
そうなれば、政友党員以外は関係のない選挙ですもあるんですね。でも、実質的に総理大臣を決める選挙ですから、アメリカ大統領選みたいなことになってもいいわけですよ。
韮「日本で今まで誰もやろうとしなかっただけだ。10年後にはきっとあたりまえになってます」

<そうして、できあがったCMは>
け「好きな星は来た極星。どんな時も、見上げればそこにある。そんなリーダーに僕はなりたい。日本政友党総裁候補朝倉啓太」
ぴしっ!と指差すところに、『日本の新鮮力』
ださい!ださすぎる(笑)!
け「もーやめてください・・・」
家で本人が見ててもげんなり(笑)
美「いいから続き続き(笑)」
なのに消そうとしてもリモコンでは消えない!
け「下のリモコンで」
美「リモコンどこ」
探しながら、笑ってる美山さん。可愛いーー。
続いて勉強ですよ。
美「前回のサミットが行われた場所は」
け「ブラジ・・・」
美「ドイツ!」
けーたん、これやったら?って意見も一応あったんですけどね。
美「国債依存度45%。そんな余裕はありません」
け「そんなに貧乏なんだ、日本」
カップラーメンずるずるさせながらのお勉強。
け「そんなに入れるんですか?ラー油」
美「いけませんか?」
け「ちょっと・・・」
突こうとして、逃げられるけーたん♪

<第2回公開討論会のけーたん>
け「これから先、年金とか、医療費とか、社会保障は増えてく訳ですよね、絶対に景気は回復するなんて言っちゃっていいんですか?」
じじい「朝倉先生は、消費税率を上げるべきだと」
え!そういうことじゃーー、と、固まるけーたん。
韮「そこで黙るなおまえ!」
ひ「はい!言い返して今!どうぞ!じじいに!」
しかし、けーたん言い返しましたよ。1000円のランチでサラリーマンは働き、海外旅行も年1回くらいしかいけないといわれて。
け「ちょっと待って下さい、1000円は高すぎますよ!海外だってそんなには!1000円は高すぎますって、ランチにそんな出せませんよ、1日1000円、週に5000円ですよ。月、2万、ありえませんよ」
ありえません。ランチ1000円は、結構がんばったときです。
高級レストランのランチの予約が一杯なのは、一部富裕層の力です。
け「僕は、普通のサラリーマンの話をしてるんで。大体600円台じゃないですかね」
じじい「重箱のすみをつつくようなことを」
け「でも400円の差はでかいんじゃないかな・・・」

<実際ランチ代の平均はどうなのか?>
ひ「くやしー、あの人を見下した態度!もう黙らしてやってくださいよあのじじども!」
け「僕だってそうしたいけど」
ひ「なんだっていいの!俺の方が肌艶がいいとか入れ歯じゃないとか!俺の白目は濁ってねえぞとか!」
美「それは逆効果」
韮「正確な数字を並べて主張することだ」
そうして韮沢さんが調べてくれた数字は、サラリーマン、OLのランチ代平均は、650円だ。最新の数字だと、590円!
け「2007年。590円。ほらほらね!?1000円と590円じゃ大違いでしょ」
韮「いまさら遅い。討論はデータをそろえて戦うべきだ」
そんな盛り上がるけーたんハウスにやってきたのは生方さん。
生「朝倉先生。爆発してるよ?頭」
えっ、と鏡見るけど、いつも通りの頭(笑)
け「天パなんです」
生「助っ人が必要じゃないかと思ってね」
後ろに二人、じじいたちが出馬表明した時に一緒にテレビを見てた高柳先生、鴨志田先生が来てくれてました。
その3人にお茶をだす、けーたん。
生方さんは、けーたんを助けるために来てくれたんですよ。
ひ「男前ー♪」
韮「こんな心強い味方をお前に紹介したのは一体誰だ?」
け「解らないです(きっぱり)」
大福かじってた韮沢さんが、後ろからずもももーーと近寄って・・・!
韮「(頭上から。多分大福の粉をけーたんの顔に零しながら)こんな、心強い美川と、おまえに紹介したのは、一体誰だ?」
け「に、韮沢さんです・・・」
韮「忘れんなよ」
け「はい・・・ありがとうございます・・・」

<けーたん、さらにお勉強中。>
年金のこととか、海外とのこととか、色々勉強してます。そして今日は京都議定書など、環境問題。
たくさんを齧ってますが、爪楊枝にさして、汁が零れないように左手をその下に添えている辺りが、もう!ちっぽけで!ちっぽけで可愛い!!
けーたんの素朴な疑問は、CO2を削減したとして、それが6%減りましたっていうのはどうやって解るか?
全員「・・・」
け「俺なんか変なこと聞きました」
生「いい質問だよ」
け「えっ?」
それは考えたことなかったな、と調べ始める助っ人先生たち。
ていうか、調べようはなかったんですかね?実際問題は調べられないのか??電気代とかから推定するくらいなのか??
け「あーせったー、なんか、変なこと聞いて怒られるのかと思っちゃって!」

<第3回公開討論会のけーたん>
けーたん、水飲んでます。じじいたちは盛り上がってます。そこらでけーたんも意見を求められましたが。
け「僕は、・・・どっちでもいいです」
じじ1「どっちでもいい?」
じじ2「何が言いたいんだね」
ひ「あたーー」
韮「あのバカタレ!」
け「どっちでもいいのは、どうでもいいという意味ではなくて、あの、お二人がお話しされてる議論なんですけど、見てる人たちに届いてるのかなぁ〜、という風に思いまして。お二人が、議論されてる内容というか、何を話しているのか解らないんじゃないかと思うんですけど」
確かに、何をゆってんのか、という話ですよ。
だから、どうなるっていうのがよくは解らない。
けーたん美山さんみて、はっ!と思い出します。
け「すいません。あの、僕を、小学5年生だと思って説明していただいてもいいですか?」
じじい「小学生に説明してどうするんだ!」
け「僕はまだ政治のことはよく解ってません。それは間違いないです。でも多分、きっと、先生方より、テレビを見てる人たちに近いと思うんですよ、僕のほうが。あの、みなさん、解りますか?今の。話してる内容」
韮「おー、カメラ目線だよ♪」
け「議論の内容が。解りますか?」
ここから、朝倉大健闘となってきたわけです。

<大健闘中のけーたん>
ニュースに取り上げられてますし、勉強会でも少子化対策についての意見をちゃんと喋ることできました。
生方先生ハイタッチ。
美「美味しいコーヒー入りましたー♪」
そのお盆を受け取りにいくけーたん。
うふん、って得意そうな顔が可愛いー。にしても、けーたんは、あちこちでお茶出しをしてますよ。自分でいれるいれないはあるにせよ、ものすご出してます。
多分、小学校時代に、厳しい女の先生たちに鍛えられたんでしょうねぇ。なんとなく(笑)

<演説会前夜のけーたん>
環境問題教育制度・・・、色々思い出してるところに、ぴんぽーん。
お母さんでした。
母「よかったー、いたー!」
け「母さん?えなんで?」
母「同窓会があったとよ。せっかくやけ、顔見たくって」
け「うん」
お茶いれてるけーたん。
け「今夜の飛行機で帰るんでしょ?泊まってけばいいのに」
母「まさか、あんたがここまでがんばるとは思わんかった。なーんだか、自分の子じゃないような気がすっとたい」
け「俺も、なんか自分じゃないみたい」
母「お父さんきっと喜んどうよ。あの人だって総理大臣になりたかったんだもの」
け「そうなの?」
母「うん。でも偉くなりたかった訳じゃない。あんたは軽蔑しとったかもしれんばってん、みなを幸せにしたいって心から思っとったんよ、お父さんは。明日、大勢の前で演説するんでしょ。難しいこという必要ないとよ。政治っていうのは(つんつんとけーたん指差し)あんたが思うとること正直話せばいいと」
け「はー・・・」
母「よかね?」
け「うん」
部屋に帰って、スーツにバッチつけるけーたん。
パジャマの上に着てみて。ちょっと止まって、やっぱり着てみて。はー・・・。
色々と心配なことでしょう。

<国会王子の公開演説会。そして演説全文>
階段の上から、集まってくる人を見ている韮沢さん、ひかるちゃん。
けーたんは、車の中で目を閉じてます。
美「朝倉先生!先生」
じーっと動かないけーたん。
美「寝てたの?」
け「ちょっと」
解りますね。意識せずに寝てしまっていた時の感じ。
美「ちょっと、すいません」
ネクタイ直してくれる美山さん。
け「ありがとう。・・・」
美「がんばって」
にこ。
手を出すけーたん。あっ、と、手袋をとって、美山さんと手を合わせます。
綺麗な手ですねぇ、美山さんねぇ。
そして、通路を通り、バスの上にけーたん登場。
け「ただいまご紹介に預かりました朝倉啓太です。高いところから失礼させていただきます」
ちょと上見て、その斜めよこからの顔が可愛い!
け「僕は今まで、国会議員とは、選挙で選ばれた国民の代表で、そしてその頂点に立つ総理大臣とは、国民の中で一番偉い人だと思ったました。でも今の考えは違います。国会議員とは、国民皆さんのために奉仕することを約束した上で、選挙で国民の皆さんに選んでもらった人たちです。そして総理大臣とは、誰よりも国民のために働く、義務と、責任を背負っている。
選挙の時だけ頭を下げて当選した途端に特権階級のように振舞うような人間は本当の政治家ではありません!
誰にでも解るような言葉でしゃべることのできない人間は、本当の政治家ではありません!
国民皆さんの幸せよりも自分の利益を優先するような人間は本当の政治家ではありません!
そしてなにより!
国民の皆さまが、何に怒り!何を望み!何を信じたいのか!
それが解らない人間は!
本当の総理大臣ではないんです!
でも僕が見た政治の世界には、そんな人間がたくさんいました。
政治のプロになるということが、彼らのルールに従うということだと言うなら、僕はプロにはなりたくない!僕は約束します。
皆さんと同じ目で今行われている政治の問題点を見つけ出し、そして
それを正すことを。
僕は約束します。皆さんと同じ耳で弱者と呼ばれる人たちのどんな小さな声も真剣に聞くことを。
僕は約束します。皆さんと同じ足で、問題が起きてる現場にためらうことなく駆け付けることを。
僕は約束します!皆さんと同じ手で!自分も汗まみれになって働き、そしてこの国の進むべき道を指し示すことを!
僕のすべては!
僕のすべては!
皆さんと同じです!」
上げてた手を下ろすけーたん。だ、大丈夫・・・?とおどっているのが好き〜〜♪
食堂のおじさん「約束だぞ!」
食堂のおばさん「あんたぁ!」
そしてみんなから拍手。
け「ありがとうございます。・・・ありがとうございます!」
それを、神林先生は見ていたのです。

<けーたん、当選!>
選挙結果は、92票対145票対463票で圧勝。
生「朝倉先生!」
朝倉先生茫然。
18代総裁は、朝倉啓太くんに決定いたしましたって言われても、もう何がなにやら。
生「立って立って!」
け「あ、はい!」
もじゃくらが?と生徒たちもびっくり。地元も大騒ぎ。
舞台にあがり、美山さんを見ているけーたんです。
おかあさーん、当選しちゃったよぅーーー。

<健康診断されてるけーたん>
無駄に、というか、リアルに色っぽい女医さんに健康診断されるけーたん。杉本彩だとうそっぽいけども、こちらの女医さんは、やたらとリアルな気が・・・!
女医「あーんとしてください」
け「あー」
女医「はい。問題ありません。いままでおじいちゃんばっかりだから、
嬉しい♪はいじゃあ全部脱いでくださーい♪」
け「!?はい・・・」

<総理の椅子とけーたん、そして美山さん>
美「あれが」
け「総理の椅子」
神「お座り下さい。総理」
け「・・・はい」
縦長の部屋の奥までいって、おどおどーと、椅子のそばに行くけーたん。
さわってもいいのかしらみたいな感じでしたが、おどおどーと座ってみます。
神「おめでとうございます。朝倉総理」
美「おめでとうございます」
け「・・・ありがとうございます」
秘書「総理」
け「あ、俺か・・・」
秘書「アメリカ大統領からお祝いのメッセージが届いております」
け「アメリカ大統領!?」
眼鏡出すけーたん。おろおろ。
美「な、なんて書いてあるんですか?」
け「いや、達筆すぎて読めない・・・」
その部屋から静かに出た神林先生は、大統領にお電話。これであなたは実質的な総理大臣ですねなんていわれてます。
あぁ、怖い!怖いわ、神林先生っ!
けーたんは、美山さんと解読中。
け「これはコングラッチュレーションですね。おめでとう・・・」
椅子に触ろうとする美山さん。
け「あ、座ります?」
美「いやいやいや!いやいや!」
と譲り合い、最終的にまた座ったのはいいものの。
け「これ、ど、どうしたら・・・」
メッセージをもてあますばかりのけーたんですー。