伝説の教師

第10話

<今日の南波先生の壊れっぷり>

風間先生が帰って来た時、ドアを開けるなり、目の前でぱーん!!
クラッカーを弾けさせられ驚く風間先生。
でも、南波先生は反省なんてしないのだ。だって、「びっくりさせてるんだもーん!」
南波先生は浮かれあがっていた。変な帽子を被って浮かれあがる南波先生!紙ふぶきを撒き散らす南波先生!
汚くなるじゃないですか!!怒る風間先生だが、南波先生は、聞いてくれるっ?とウキウキしていた。だって、だってー!
「とうとう長年の苦労が実って、借金が全額返済できるのぉーーーー!!!!」
なんだから。やっほーーい!!とさらに浮かれる南波先生。でも、風間先生は疲れた顔のまんまだ。
荷物を置いて、キッチンに向かう風間先生に、南波先生は、銀行強盗をした訳でも、結婚詐欺をした訳でもないのよ!と強調。どっちの犯罪も南波先生にはよくお似合いだ(笑)
「いや、でも怪しいですよねぇ。なんかくさいですよねぇーーーー」
風間先生は、さすがの坊ちゃん育ち(決めつけ)袖口のボタンを外し、ちゃんとお手々を洗うのだ。とてもいい感じだ!
そんなちゃんとしてる坊ちゃん育ちの割に、風間先生は疑い深い。おそばにごきぶりを入れて食堂に因縁をつけようとした南波先生なのに、いきなり90万近くある借金を返済できるなんて思えないのだ。
南波先生の借金って90万・・・!
90万であの追い込み!?

しかし南波先生は、その90万の借金を一気に返済した。その方法は!!

南波次郎は、いつものように、いつものインスタントクジを購入。いつものように、いつもの10円玉でけずり、いつものように外れた。南波次郎はくそお!と悔しがり、インスタントクジをクシャクシャにして、空へと投げ上げたその時!南波次郎は、10円玉まで一緒に放り投げてしまったからさあ大変!10円玉というものは丸い。ころころころころ転がる10円玉。南波あたふた、次郎あたふた!その10円玉はいたずらにも車道に転がり出てしまったのだ!それでも諦めない南波次郎!今まさにこの10円玉を拾い上げたその瞬間!
車道から車がやってきたぁーーー!!10m、5m、3m、2m、1m!!
今まさに目の前にやってきたぁーーーー!!!!うわぁーーーーー!!!!!

「死んだんですね」
「死んだんや!」

うっとーしそうに広げられているご馳走(!?)のうどん(!?)をすすってる顔がいい感じだ。

しかし、その風間先生の前にいるのは、幽霊ではない生身の人間。悪運だけは強い南波先生は無事だった。そしてそれからどうなったか!それは後半戦で!!

<後半戦>

その車から慌てて降りてきた運転手は、自分が跳ねたであろう南波先生の姿がないことにうろたえた。あぁ!あれは一体何!あれは白昼夢!?
しかしその夢は悪夢。
南波先生は、綺麗に車に轢かれていた。
正確に言うと、車にまたがれていた。
助け起こされた南波先生、このへったくそ!!こんな運転無免許でもやれへんぞ!!と怒るのだ。いつ頃免許とったかみしてみぃ!!と言ったのだが、運転手の顔面は蒼白。写真が恥ずかしいのか?と思ったら突然運転手は土下座した。
あぁ!!なんと運転手は無免許だったのだーー!!
治療はいくらほど、銀行で下ろしてお支払いしますからーーー!!!

ということで、100万円GET!!
たいして厚くもない札束で狂乱する南波先生と風間先生!風間先生!坊ちゃんの育ち(だっけ)の割に、金には目のないタイプ。あぁぁ!!と持ちたそう(笑)!

そこで、南波先生の電話がなった。それは借金取り。
「アサイちゃんじゃないの、どぉしたの。お金は全額返せるようにできてるわ!じゃ、すぐにタクシーでいくから待ってて♪」
浮かれあがったまま、札束でお尻を叩きながら出かけていく南波先生。
「軽いノイローゼだな」
つぶやいて、続きを食べる風間先生だった。

<美容室の借金取り>

借金取りは、スタイリッシュだった。カリスマ美容師の二人や三人はいそうな美容院がヤケに似合う。ひょっとしたら風間先生より似合うかもしれない勢いだ。
そこで、金を受けとった借金取りは、浮かれている南波先生に言った。
「教師最後だな」
え?
「ま、後1日、楽しんでやれ」
今まで数々の予言を的中させてきた借金取りの言葉・・・!どういうことなんだ・・・!急に呆然としてしまった南波先生だった。

<修学旅行の行き先>

「その日、2年D組は、日本中の注目を集める恐ろしい事態に陥ることになる。このダンボールによって」

なんか弱弱しい感じの男の子がダンボールを運んでいるけども、教室の中では修学旅行の行き先について話し合いが行われていた。すでに生徒の人数より多いと思われる案が黒板一杯に書かれているが、風間先生はなお意見を求めるようだ。
香港、温泉ときて、ワイキキ。お金なんか積みたててない!という風間先生だが、一体どういう風にして旅行にいくつもりなのだろう・・・(笑)
廊下にとってもキュートなうさぎのぬいぐるみが置かれていることも知らず、南波先生に決めてください!という風間先生。
風間先生は、ゆったりと出てきて、ちょっとかめへんかな、と喋ろうとしたが、修学旅行の話ですよ?と止められる。生徒たちも修学旅行の話がとにかくしたい。
しかし南波先生はその騒ぎを力いっぱいさえぎった。
「静かにせえ!アホ!例えばやで?例えばやねんけど、俺が学校からおらへんようになったらどうする?」
「そんなに困ることないんじゃないですか?」
即答する風間先生。
「俺がおれへんようになるってことは、スカスカ感があるわけやろ!」
でも、南波先生がいなくなったら風間先生は担任になれるしなー。と思っています。
しかし、南波先生がいなくなったら、十二社学園が、四下がって、八社学園になってしまうだろう!
あぁ、でも、風間先生的には、響きがいいから、それでも別に問題なし。
「なんも解ってないな!サザエさんで言うから、カツオがおれへんくらいのもんやで!」
「カツオがいない回もありますし」
「カツオが邪魔になってる回もあるしね。・・・違うねん!!俺がおれへんってことは、どゆことかゆーたら、シャ乱Qで言うたら、ハタケがおれへんくらいのもんで!演奏がスカスカやぞ!」
「つんくの ボーカルがあれば・・・」
「そゆことじゃないねん!!笑点で言ったら、全員の座布団がなくなったくらいの!!」
「1からやり直そうってことになって」
「それは視聴率が上がるかも。・・・違うねん!!!千昌夫で言ったらほくろがなくなるくらいの!」
「最近、自ら取られましたよね。レーザーでぐりーーってやって。科学的に」
え!驚愕の南波先生。
「たとえて言うなら、南波先生は、科学的にいらないってことですかね」
ははははははは!!!風間先生はご陽気に笑い飛ばす。しかし、南波先生はシリアスな顔で言うのだ。
色々あったけども、俺は、本日を持って・・・・・

その言葉を最後まで南波先生は言えなかった。
生徒がダンボールを持ってきてしまったからだ。

トイレに行ってた生徒は、風間先生に、と預かってきたという。なんだそりゃ、と風間先生が生徒に聞いている間に、南波先生は、食べ物かもしれない!ととっとと蓋をあけ、中にあったボーリングの玉を手にしてしまった。
ボーリングの玉を目にすると、指をつっこみたくなるというのは、人間が持つ86の本能のうちの一つだと言われているが、南波先生もその本能に従い、指を突っ込んだ。持ち上げてみると一部取り外せるようにもなっていて、中には時計が。

さらに携帯も入っていて、鳴り出したその携帯を風間先生が取る。
『ボーリングのボール、受けとってくれた?』
知らない男の声に、どなたさまでしょうか、と尋ねる風間先生。俺だよといわれても、解らないものは解らない。こういう経験をつい先日私もしたところだが、名乗らない電話は相当腹が立つ。
思い出せない風間先生に、そのうち解るからいいけど、そのボールは爆弾だからという男。
え!?と驚く風間先生に、指を抜いたら吹っ飛ぶ仕掛けになってるから、と男は言うのだ。
当然のことながら、驚いた風間先生の顔は、とても綺麗だ。
指を抜いたら爆発するってなんで!?と驚く風間先生。男は、それを第1問にしましょう、なんで爆弾を送られたかが第1問。
ふざけるんじゃないぞ!と風間先生が怒鳴った瞬間、廊下の可愛いうさぎが爆発!
あぁ!!あんなに可愛いぬいぐるみに何をするんだ!何をするんだーー!!
それは、2年D組近辺に置かれていたようで、ガラスが割れ、生徒も、先生も超びっくり!驚いた風間先生の顔も、やっぱり綺麗なのだった。目が零れ落ちそうだ!

「それが、おそるべきゲームの始まりだった」

シリアスな顔をしていた風間先生だったが、頭の上にクラスの表札(?)が落ちてきて、思わず笑ってしまった。

<今日のオープニング>

小銭で一杯の大きなガラス瓶。も割れる。

<男らしい風間先生>

爆発に、他の先生や生徒たちがやってくるが、来るな!戻れ!!と遠ざけようとする風間先生。
携帯からは、冗談じゃないのが解ったでしょう?教室に戻って一人でも逃げないように指示がされた。一人でも逃げたら爆発すると。今度の爆発は、南波先生の持っているボールで、威力は今の1000倍・・・!
「千倍!?」
電話の声は風間先生しか聞こえないから、南波先生は何が千倍!?とどっきどき。風間先生は、おびえる生徒たちに教室に戻れ!と指示をした。
事情を説明し、教室に近寄らないように他の生徒、先生を遠ざけ、風間先生は、パソコンを開けた。

<特に監禁される南波先生>

生徒たちは教室に戻り、南波先生は、バリケードの中に監禁された。風間先生は、パソコンについているカメラを自分の方に向ける。
怒った顔が見事に綺麗だ。パソコンの画面には、ようこそゲームの天国へ、の文字が。
パラダイス・オブ・ゲームを見た瞬間、天国のゲームと思った私の英語の成績が地を這っていたのは当然のことといえる。

画面に映った犯人はマスクをしていて顔が解らない。そんなヤツを覚えているはずないだろうという風間先生。教育へのテロが目的だと言う犯人に、どういう意味だ!とかなり怒っている。きぃっ!となっている。
爆弾を持たされている南波先生は、風間先生に怒らないように言うけれど、うるっせぇな!!と風間先生は聞く耳を持たない。
「おまえな、俺の名前知ってたよな。名前ぐらい言え」
きっ!とカメラ越しに睨む風間先生に、犯人は選ばれしもの、伝説の17歳、と答えた。

風間先生、更に怒る。怒ってる風間先生は、かなりカッコいいのだ。
伝説の17歳なんてふざけたこと言ってるじゃねぇぞ!とキレる寸前な風間先生。過激な発言は・・・!と押さえよう、押さえようとする南波先生の気持ちなんて解ってもらえない。
甘やかせば好き勝手言い出すんですよ!そして爆発させられるもんならさせてみろってんだ!と言った途端、学園の百葉箱が!!

「おまえ何考えとんねん、アホー!あれがこれやったらボロボロになってるやないか!」
「その時はその時ですね!」
「今日でおさらばしようと思ってたのに、この世からおさらば・・・」
そんな意味深なセリフも相手にせず、風間先生はカメラの前に行く。
「ホントにムカツクなー!もぉー!9時5時のサラリーマン教師貫こうと思ったのに!爆弾少年なんかマニュアルある訳ないのに!」
そんな折、南波先生は、指先がかゆくなってきた。
「我慢してください!ほんとに!!」
そして犯人に目的を聞こうとした時、キヌカ先生が話しさせてください、と入ってきたのだった。

南波先生は、キヌカ先生が小難しいことを言うのではないかとドキドキ。
でも、キヌカ先生は、17歳だとマスメディアも騒いでくれて、ヒーローにしたてあげてくれるわね、と痛いところをつくのだ。それがお望みなのかな、と思ってと。
犯人は、誰が自分をこんな風にしたのか確かめようと思って、と答える。誰が17歳をこんな風にしたのか。
そのセリフに、風間先生がキレた。
「おい17歳!誰が僕をこんなふうにしたのかっつたよな。誰が17歳をこんなふうにしたって言ったよな。ふざけんな!!いい気になってんじゃないか?何が伝説の17歳だよ!17歳って言えばなんでもいいと思ってんだよ!学校が悪い、教育が悪いって何言っても許されると思ってんのか!おまえが悪いんだよ!おまえが!17歳だろうが、18歳だろうが、おまえ自身なんだよ!!」

そしてまた爆発。
なんでキレる!キレずにいられるように努力して!!!!
もう南波先生も必死だ。

犯人は、ゲームをしようと言い出してきた。学校の楽しいことを10秒以内で10人。重複しないで言えたらセーフ。
友達がいる、仕事しなくていい、会社にいかなくていい、となんとか続いて4人目は学校で楽しいことなんてない!とゆってしまい失敗。
きゃーーー!!!と逃げる生徒たちだが、爆発はしなかった。
きぃい!となお怒る風間先生!
学校の楽しいことは3人しか言えないと喜ぶ犯人は、学校のつまらないことを上げるように言うのだが、それは10個ほどでなく出てくるのだ。
その数々に、今度は南波先生がキレた。
くれないくれないって学校が楽しませなあかんのか!楽しみたかったら努力せい、アホ!!大体、誰もかれも楽しませなあかんのなら、全員吉本入ってる!と。
でも、爆発させられそうになったら、ごめんごめん、となってしまう南波先生は正直者だ(笑)

そして今度はキヌカ先生がキレた。
「卑怯ね、あなた。爆弾の力借りないと人とコミュニケーションとれないの?自分の名前言いたくてうずうずしてるんじゃないの?」
そんな言葉の数々が犯人のみならず、南波先生の胸までもぐさぐさとえぐるのだ!生きた心地がしないのだ!

そして犯人はホールへ移動するように要求。そのホールに、犯人はいた。
マスクを取った顔を見て反応できたのは風間先生だけ。それもかなりうっすらした反応だ。
多分一昨年の自分のクラスの卒業生、としか解らない。つまり、17歳では確実にないのだが、名前は出てこない。散々名前覚えろっていったくせに・・・!と南波先生も文句だ。

高校を卒業して2年も立っている割に、犯人は先生たちの名前も覚えていて、色々と秘密を暴露していったりした。
そんな様子に、順番にキレる先生たちだったが、今度は南波先生の番。ヘリコプターの音に、マスコミが来たという犯人に向かい。精神に異常なんかあるか!アホーーー!!!と叫んだ。
犯人は静かに自分の名前を公表しよう、屋上へいきませんか、と誘うのだ。

<屋上の風間先生たち>

犯人はマスコミのヘリに向かって名前を告げた。番組上では、ピーが入ったが、先生たちには聞こえる。
タカビって言いましたよね?というキヌカ先生だが、ようやく風間先生は思い出した。
そう。犯人はタカビ。高野という生徒が二人いて、高野A、高野Bと呼ばれていたけど、高野Aが高野になり、高野Bは、タカビーとか、Bと呼ばれていたのだ!
キヌカ先生は、携帯メールで生徒の情報をGETしようとしたが、当時の風間先生のクラスには高野は一人しかいない。変わりに、高部が二人いたのだ。

はっ!!
「どうだ。高部だ・・・。高部、B・・・」

風間先生は、高部シロウという名前を思い出した。風間先生は、卒業式の後で、彼の名前を間違えて呼んだのだ。一人ずつ、お別れの言葉と、励ましの言葉をかけた時に、高野と。
それも2度。高野と。
言い終わった後、生徒から、高部、と指摘され、俺今なんつった?ときょとん、としちゃった風間先生。ごめんごめん!と謝ったことを思いだす。
目立たないヤツで、Bって呼んでたから、本名を忘れてしまって・・・。
さらに、進路面談では、迷っている高部に、自分でも気づいてない可能性を秘めてるんだよ、とか、ちょっと適当なこともゆってしまっていたのだ。
高部は、卒業した後、その可能性を探していたけれど何も見つからなかった。
「なぁ、可能性ってなんだ。この俺にどんな可能性があるって言うんだよ。教師はみんなウソつきだ。そのウソにダマされて、何一つ大切なことを学べなかった・・・」

「BならBでかめへんがな。名前なんかただの肩書きや、おまえ、なんか。名前なかったら、飯食われへんのか。肩書きなかったら生きていられへんのか」
南波先生は言うが、高部は教師って肩書きがあるヤツに言われたくない、と言う。しかし南波先生は、教員免許なんかいつでも捨てたる覚悟だった。
「と言うか、もともと、教員免許なんかもってない」
え・・・?
呆然とする風間先生、キヌカ先生。南波先生は始めから教員免許なんか持っていなかったのだ!

「南波先生が無免許教師・・・?」

先生たちは呆然としているが、高部は喜んだ。
どっちも偽者で、偽者同士だと。
しかし南波先生は一緒にするなと突っぱねる。
おまえは、確かめたかっただけやないか、と。
「なんやおまえこれ、みんな物まねやないか」
違う!と高部は反論する。俺をこんな人間にしたのは、学校や、教師や、友達や、社会じゃないか!と。
「屁理屈言うてるヒマあったら、なんで楽しもうとせぇへんのや。人生なんて楽しいもんやない。だから楽しまなあかんねや」
それなら楽しいものにしてやると、バスを用意するように言う高部。
「おまえまた人の物まねやないか!」
高部は、その時スイッチを押した。南波先生が持っている爆弾の時限装置がセットされた。23時59分59秒に爆弾は爆発する。
生徒たちの悲鳴が上がった。
「これから俺の美しい犯罪が始まるんだ!」
高部は一人盛り上がっているが、暗闇の風間先生がとても綺麗だ!!

<バスを待つ風間先生たち>

生徒たちが怖がっているため、風間先生は、大丈夫た落ちつけ!なんとかするから!となだめにかかる。ねぇ、死ぬの?とおびえる生徒たちに、高部は、どうせ君たちの未来になんて何もないから死んだって構わないだろうと言い、あんたなんかムカつく、と反論された。つまんないなら楽しくしてやる!と。

そこにバスがやってきた。バスには俺しか乗らないぞ、ときっぱり言う風間先生。バスに乗ってどこにいく積もりだと聞いたところ、爆弾を抱えたままの南波先生が言った。
未成年のうちに犯罪を犯して、二十歳に鳴る前に自首するつもりだと。
午前0時で高部は20歳になる。その0時ギリギリで爆破して、そのまま自首をする。
南波先生は、おまえの思ってるようには絶対!させへんからな!!と宣言した。
「大人、なめんなや!こっから逃げさせへんからな!」「爆発させるぞ!」「おもろいややいか。爆弾、爆発させたらや!」「今すぐ爆破させるぞ!来るな!」「こうなったらな!死なばもろともじゃあ!!!」

「そして南波先生とBは膠着状態のまま互いに動かず、午前0時まで、残り5分を切ってしまう」

「頼む、高部。解除するんだ。このままだと、おまえまで死んでしまうことになるんだぞ!」
南波先生は、高部の矛盾を指摘する。自分の存在を認めて欲しいから犯罪を起こしても、今のままなら、少年A。それは認めてもらうことにならないのだ。
0時まで後30秒。
「ええこと教えておいたろ。俺は、人の思い通りにならされるのが一番イヤや。このボールから指を抜く。俺はどうせ死ぬんやったら、自分の意思で死にたいからな!」
20秒前!
「やめろ先生!爆発するよ!」
「ニセモンやろ!犯罪もニセモンや!何もかもニセモンづくしや!」
5・4・3・2、で高部は時限スイッチを止めた。
「とめたから!」
「大人なめんなよーーー!!!」

すぽ。

指は抜けたが爆発しない。
やっぱりニセモンかぁ!!!と怒る南波先生だったが、高部は早く!爆発する!!と叫んでいる。
作った人間が言うことに間違いはなく、きゃーーー!!!と叫んでいるうちになんとか投げ捨てたところ、空中で爆発!

暗闇で呆然とする一同。風間先生が、また目がまん丸で綺麗なのだ。
「おまえ、ほんまもんやないか!!」
「本物って言ったじゃないかよー!!」
警官隊がやってきて、高部は捕まえられ、時間はすでに12時を回り、高部は未成年ではなくなった。

南波先生は、高部でも、高Bでも、なんでもいい。12時過ぎて、テレビに映っとる。存在をみんなに教えたれ!好きなだけ叫べ!と言い、高部は、俺は高部シロウだ!と叫ぶのだった。

<そして、大団円・・・・・?>

「高部・・・」
「やっと覚えてくれたね、先生」
「すまなかった」
「高校の時、俺が今みたいに叫んだらよかったんだよ。覚えてもらいたいじゃなくて、先生に覚えさせなきゃいけなかったんだ」
そして高部は連れていかれ、生徒たちは助かった!!と喜んだ。風間先生ももちろん喜び、一人、離れた場所にいる南波先生に、南波先生!と満面の笑顔で呼びかける。
しかし南波先生は動かなかった。
「南波先・・・?」
ぷくっとほっぺを膨らませる顔が、とても可愛い風間先生。

だが、その可愛い風間先生を置いて、南波先生は、消えてしまった。

一人帰る風間先生は、その道すがら、例えば自分がこの学校からおらへんようになったらどうする?といった南波先生を思い出していた。そして、俺は無免許教師や、という言葉も。

「あの時、いつは確かにそう言った」
部屋に戻ると、部屋は以前の風間先生の部屋のように、ガランとスタイリッシュに戻っていた。
「そしてあの人は忽然と姿を消した。あの、伝説の教師は」


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