伝説の教師

第9話

<今日の風間先生の刺されっぷり>

「いやーそれがさ、どうしても大事な用だって言うんだ。終わったらすぐいくから。はいはい。はいよー、んじゃなー、はーい」
デートの約束をしていた風間先生。生徒からの呼び出しを受け、とあるビルの屋上で待っていた。
ようやくやってきた生徒におっせーな、と声をかけたところ。
いきなり。
ナイフで腹部を刺された。

「おまえ・・・!」
呆然と、ひざをつく風間先生・・・!

「あーあ、最悪の土曜日になっちまった。思いおこせばケチのつき始めは月曜。そう、すべてはあの日からはじまった」

<今週の風間先生>

月曜日。
転校生がやってくるが、欲しい先生はいますか?という話になる。開英高校のトップで、編入試験はトリプルA。そんな生徒が来てくれたら!色めきたつ先生たちだが、南波先生はそんなもん、気にしているはずがなかった。
競馬新聞をみながら、「ここはネコゼニャーにかけてみるか・・・」
でも、風間先生はうちのクラスにも欲しい!と大騒ぎをして、2年担当の先生たちによるドラフトに参加。見事に転校生を引き当てるのに成功したのだった。
やったぁーーー!!!と大喜びの風間先生、やりましたよ!と南波先生に報告。これで、クラスの平均点が間違いなくアップしますね!とわいわいしている。そんな可愛く無邪気な風間先生の言葉なんて南波先生の耳には入っていなかった。なぜって。
「やっぱりここは、ハグキニョーンかな・・・」
馬選びは大変なのだ。

「十ニ荘学園崩壊の危機はこの瞬間に始まったのだ」

火曜日。
転校生サムラがやってきた。男前なので、クラスの女の子たちは色めき立ち、風間先生もはしゃいでいるため、教室は、ワイワイと非常ににぎやかだ。
そこに南波先生が遅れてやってきた。
「おっそ!」「何一人で勝手に来とんねん!起こしてくれてもええやないか!」「僕には僕の生活のリズムがあるんですっ」
ツン!と相手にしない風間先生に怒り狂う南波先生は、転校生から声をかけられた。
途端に、固い表情で最悪や・・・とつぶやく南波先生・・・。そう、南波先生は、あの誰でも知ってる有名校で先生をしていたことがあるのだ。
「伝説!?」と驚く風間先生。この南波先生が、あの開英に(笑)!?そんなの面白くてしょうがない!と大受けしている風間先生だが、南波先生は、サムラは他のクラスに変えてもらえというのだった。
何言ってんですか?と呆れ、笑う風間先生。サムラがいれば平均点が上がること、間違いなしなのに!
「忠告したからな」「何知り合いとかゆってんの?超ウケるよ(笑)」

「この時の僕は、南波先生が何をこんなに恐れているのかまだ知らなかった。この恐怖の転校生によって巻き起こされる数々の災難、自分に振りかかる危機を知ることはなかった」

<今週のオープニング>

双眼鏡。も壊れる。

<水曜日の風間先生>

風間先生は英語の先生ながら、発音はちょっとびっくりするながらカタカナ発音。サムラは、その風間先生に「どこの大学出てますか?」と聞き、発音おかしいですよ、と指摘するのだった。
その後、自分で読むのかと思えば、別の女の子に読ませるあたり、それはどうよ?っていう感じだ。
その授業を見ていた南波先生、こらまた悲惨な日々の繰り返しや・・・とつぶやくのだった。

サムラは因縁をつけてきた生徒を逆に叩きのめしたあげく金を渡すなど、やりたい放題し始めていた。

「それがあいつのいつものやり方だった。あいつは、他人を味方に引き込む方法を確実に知っていた。そして南波先生は、サムラが転校してきて以来、様子がおかしかった。いつもの破天荒がなりをひそめ、静かに横たわる南波先生・・・・・・。南波先生・・・、南波先生・・・、南波先生・・・!!」
「うるさいな!こら!喋ってるぞ、おまえ!」
「え?聞こえました?口に出してないですけど」
「口に出してんねん!寝ろ!おまえも」
リビングの一人ソファに正座して、じっとつぶやいていた風間先生・・・!可愛らしい・・・(笑)!ちょこんとおばあちゃんのように座っている姿がとても可愛らしい!!

「そんなことを言いながらも、南波先生の目からは大粒の涙が溢れ出した」
「うぇーーん!ってなんで泣かなあかんねん!理由がないわ!口に出すな!心の中で思え!バカたれぇ!!」

「そして南波先生は、布団にもぐりこみ、突然。あえぎ出し」
「あぁ、あぁん、いやーん、いやー!いやーー!!いやーーーん!!隣から苦情くるわ!ぼけぇ!502にから苦情くる!」

<木曜日の風間先生>

「木曜日、何かが壊れはじめていた」

風間先生の授業中。教室は、異常なほど騒がしかった。火曜日に転校生がきただけでこの落ちつきのなさ。サムラにはある種の病原菌でもついているのかもしれない。
サムラが教室を出て、他の生徒が出て、と、次々教室から生徒がいなくなり、戸惑う風間先生。

<金曜日の風間先生>

「金曜日、ついにあいつは本性を現わせ始めた。そして俺は、まんまとその挑発にのってしまうことになる」

キャー!!女の先生の悲鳴がして、職員室に駆け込んできた。どうしたのかと思ったら、教壇の上に鶏の死骸が置かれているおいうではないか!うわ!と思ったら、ナガノ先生の車まで燃えている!
燃えてるー僕の車ー!!とパニックするナガノ先生。風間先生は、あいつ!と、探しに行こうとするが、南波先生に止められた。ピリピリするほどあいつはつけ上がる、黙っとくのが一番だと。
前の学校でもノイローゼになった先生もいた。もし、風間先生がそんなことになったら・・・!
「俺はどうしたらええねん。マンションの家賃、どうすればいいねん。野宿はイヤやで?意外と敏感肌やから」
「どういう教師なんですか!」
風間先生を一喝し、教室に走る風間先生。

「おまえだな」
「何のことですか?」
「おまえがナガノ先生の車に火をつけたんだな」
「だったらどうします?」
サムラは全然平気だ。理事長に報告なんてしたら、自分のクラスが問題を起こしたことになるし、気づかないフリしときましょうよ、無難にやるタイプでしょう?なんてことを言う。
「これは犯罪だぞ」
「あんまりうざいこと言ってると、刺しちゃうよ。どうせ俺未成年だから、間違って殺しちゃっても罪軽いんだよ。おまえらもやりたいことあったら今のうちだぞ。大人になっちゃったら悪いことも気軽にできねぇんだから」
そんなサムラにつかみかかる風間先生。殴るの?どうせできねぇくせに、と挑発され、ふざけんな!と殴り飛ばしてしまった。
「いってー・・・。教師に暴力ふるわれちゃった」

「俺はまんまと挑発に乗ってしまった」

理事長から叱られる風間先生と南波先生。サムラの心のケアはキヌカ先生に任せて、ご両親に謝罪に行くように言われてしまった。それはもちろん南波先生もそうなのだ。だって担任と副担任は一心同体だから!

そうは言っても俺は関係ないもーーん、と伝説の教師のテーマをご陽気に歌っている難波先生。何歌ってんですか!とぷんすかしている風間先生は、連帯責任なんだから、家を探してくださいよ!と怒っているのだが、見つけたそのうちは、どこからどうみても、正真正銘、立派なヤクザ屋さんだった。
パニックする風間先生、南波先生!

<ヤクザ宅の風間先生たち>

動物の赤ちゃんが可愛いのは、敵からも可愛いと思わせて攻撃されるのを防ぐためだが、ソファで小さくなっている風間先生は可愛らしい。南波先生もそれなりに可愛らしい(笑)
そしてサムラの父親は、酷薄ナンバー1のような顔をしており、無抵抗の生徒に暴力ですか、と風間先生を叱責する。軽く叩いただけ・・・という風間先生の言葉など聞いてもらえる訳もなく、教師の体罰禁止、これって常識ですよね、常識といわれてしまった。

常識!
風間先生は、きた!と思った。常識って言葉さえ出れば、南波先生がキレるはずだ!!おろおろと可愛らしい顔をしながら風間先生は期待した!
しかし!

「常識ですよね」
南波先生はそう言ってしまったのだ。がっくりする風間先生。体に覚えさしてやってくださいと差し出され、ぼこぼこにされてしまった風間先生だった。

<怒っている風間先生とピロシキ>

「何やってるんですか・・・」
「見たら解るやろ、予想しとんねん」
「さっきはなんですかあれ。常識って言葉にはなんやおまえーー!って怒るクセに。びびったんですか。なんで怒らなかったんですか!」
「びびる訳ないやんか。なんでびびらなあかんねん。おまえ、おかしなこと言うな。常識なんて言ってないやないか。常識って言ったら俺もキレる。このボケ、ぼこぼこにしてやろうかと思ったけど、よう聞いたら違うね。ピロシキゆうたんや。教師たるもの、暴力をふるわないことは、世間ではピロシキだ」
そう。サムラの父親は、ともかく、俺はピロシキが食べたいと。そのように言っていたのだ。
神棚にピロシキが乗っていて、若い衆はそれを取りに言ったし、風間先生が殴られたのは、ピロシキを取らなかったから。風間先生がぱっ!とピロシキを渡していたら、一緒に食べないか?と誘われていたはずだし、歴代の組長の写真は、みんなピロシキを食べていた。
食べていた!!それはもう、間違いなく(笑)!!

<土曜日の風間先生>

「そして最悪の日となる今日が幕を開けた」

ご陽気に出勤の南波先生。昨日のレースは、会心だった。あれだけの払い戻しはそうそうあるものじゃあない。毎日、毎日・・・と、呆れ顔の風間先生の携帯がなった。デートの約束で、今日は5時に赤坂離宮。
「高くないよ、俺、おごるから」
電話を切ってふふふん、と得意げな風間先生。
「あんたもこういう話は出てこないんですか?」と意地悪まで言う。
毎日毎日、家と学校の往復じゃないですか、なんて言われた難波先生、自分ほどのジャニーズ顔を捕まえて何を言うか!この吉本顔!と風間先生を非難したとき、南波先生の携帯もなった。
哀しいことに、それは借金取りからの電話だったのだが、南波先生だって見えを張りたい。声聞きたかった、なんて言いながら風間先生を遠ざけて、5時に校門で金の受け渡しをするように約束をするのだった。

土曜日でも学校はあって、校内をぷらぷらしていた風間先生は、カウンセリング室のドアのところに、自分のクラスの生徒がいるのを発見した。相談でもあるのか?と聞いたら、あからさまに様子がおかしい。これは見張りか!とドアを開けると、キヌカ先生がサムラに!!きゃーーーー!!!
風間先生は、その気になれば、どんな悪意に満ちた事だって言えるタイプなので、冷たい顔で言い放つ。
「情けないなぁ、おまえも。たかが教師に殴られたくらいで、オヤジに泣きつくなんてな」
父親のことを持ち出され、カっとするサムラ。
「おー、そんなにムキになるのは初めてだな。いっつもオヤジに守ってもらってるなんて恥ずかしいなぁ」
「これ以上なんか言ったら殺すぞ」
「それもオヤジに頼んでやってもらうのか」
「てめえなんて俺一人で十分だ」
「どうかな」
ふっふーん、と高みから見下ろす視線の風間先生。あぁ、見下ろされてる・・・!カッコいい・・・!
襲われかけのキヌカ先生も、これはいけない!と、ともかく、生徒たちをカウンセリング室から追い出すのだった。
そして二人は、サムラをどうするべきなのかについて話す。
問題は、サムラ本人が問題を解決する気がないところ。彼は未成年という武器を大人に振りかざしているに過ぎないのだ。
「誰かが本気で戦わなければ、間違えてることにずっと気づかないんじゃないでしょうか」
「そうかもしれませんね・・・」
「でも、風間先生、あまり無茶しないでくださいね」
「もちろんですよ。僕はそんなキャラじゃないですし。大丈夫ですよ」
きらっと可愛い笑顔を見せる風間先生だった。

<放課後の南波先生>

もうすぐ5時。南波先生は、返済のお金を数えていた。車を焼かれた可哀想なナガタ先生が帰った後、教頭が理事長室の模様替えのため、南波先生を徴発していった。

<呼び出された風間先生>

風間先生は生徒たちに呼び出される。キヌカ先生のところにサムラと一緒にいた生徒たちで、後できてほしいと言われる。サムラのことか、と、風間先生は行くことにした。
その後にデートも控えてるしな。

<再び放課後の南波先生>

なんで理事長室の家具を動かすのなんか手伝わないといけないんだ!!憤慨している南波先生は絶叫した。
金がない!!
学級日誌にはさんでいた金が、学級日誌ごとない!!!
その学級日誌は、風間先生が持ってかえっていた。
女性教師「コメント書き込む時間がないって。デート掛け持ちで忙しいんですって」
女性教師、そんな風間先生でも好きか・・・(笑)

南波先生はパニックした。もう借金取りも来てしまった。どうしたらいい・・・!どうしたらいいんだ!!!

<今まさに刺された風間先生>

こうして、映像は今週冒頭に戻り、風間先生はサムラに刺されてしまった。
がっくりと倒れる風間先生。サムラは、その刺された腹をさらに殴り、立ち去るのだった。
刺された風間先生。想像以上に頑丈。携帯で話もできてしまう。
『もしもーし、用事すんだ?』「用事ね・・・、済んだかなー」『早く来てよね』「いや、わり、わり。生徒に刺されちゃったんだよねー」『・・・は?そんな見え見えのいい訳、やめてくんない?』「マジ」『他の子と会いたいなら』「違うんだよ・・・」
で、携帯のバッテリーまで切れてしまった。
「わーお。電池切れかよ、これ」
陽気な口調で言い、意識を失う風間先生。

「マジになったりするからこんなことになったりするんだ。とっくの昔に懲りていたはずなのに」

昔のことを思い出される風間先生。君が辞めてくれると納まりがいいんだけどねぇ、といわれたあの日のことが・・・。

<あがく南波先生>

校門に借金取りがいる。しかし、ここに金はない。裏門から逃げようか、しかしバレたらシャレにならん・・・。悩んだ南波先生が取った方法は、救急車で搬送される!だった。
どこもかしこも全部いたーーーい!!!と病院まで搬送させ、当たり前のどこにも異常はないという診断を受けつつ、全身の骨が折れてるような騒ぎだったのに、と笑っていたところ。
「おい。俺が調べてやるよ」
と、借金取り登場。いきなり頭つきもかまされた。

借金取りもちょぴっと痛いのだけども(笑)
仕方なく、正直に事情を話す、南波先生。借金取りは、一応わかってくれた。
でも。
「明日の朝までに届かなかったら、おまえには朝一番でマグロ船に乗ってもらうからな」

<その頃の風間先生>

まだ倒れている。

<そして南波先生は赤坂離宮へ>

「風間ー!風間大輔おるかー!!」
しかしいたのは、風間先生とデートするはずだっりょうだけ。ヤケ食いしていたりょうに付き合わされつつ、風間先生がデートをすっぽかすなんて、それはよっぽどのことなんだろうと思っていたところ、生徒に刺されたとかいって、ウソ見え見え、なんてことを聞かされた。
「それ、ホントにウソなんか・・・?」「違うの?」

これはやばいかも!風間先生を探す南波先生は、ケンタッキーに、生徒たちとキヌカ先生を見つけた。
サムラ知らんか!と聞いても、今夜は見てないなぁ、という生徒たち。でも、あの子に連絡とったら解るよ、と言う。
「風間がどうなってもしらんぞ!」
南波先生の迫力に、慌てて電話をしてみたところ!

<その頃の風間先生>

頭を蹴られたりしてますが、まだ生きてます。風間先生やるぅ!
「まだ生きてたんだ」
うっすら目を開けた風間先生を見て、シャレになってねぇよ!とびびる生徒たち。救急車呼ばなきゃ!と慌てるけども、そんなことになったら、次はおまえらを刺すといわれ、身動きが取れない。
「何びびってんだよ。未成年が何やったって大したことにならねぇって、心配すんなよ」
一緒にいた女の子は、ラッキーなことに、携帯がバイブになっていた。そこで、連絡してきたハルカに風間先生がやばいことを告げるのだった。

ハルカから場所を聞き、南波先生、現場に急ぐ!

「俺、あんたみたいな教師嫌いなんだよ。生徒のことマジで考えてますって顔、平気でしちゃえるヤツ」
「俺もおまえみたいな生徒、嫌いなんだよなー・・・」
風間先生は、その気になったら、異常に口が達者だ。その上、強がりも天下一品になる。
その平気な顔に、サムラはイラつく。どうせ風間先生が死んだって自分は少年A。すぐに出てこられると、ナイフを引きぬいてしまった。
あぁ!空気を入れられたりしたらヤバイと、バイオレンス系の物語ではよく言われているのに!どうなる風間先生!
そしてサムラは、風間先生の顔に、ナイフを押し当てるのだった!

<やってきた南波先生>

「サムラ!!」
屋上にたどり着いた南波先生は、サムラを屋上から落とそうとする。
背中の途中辺りまで、柵から出てしまい、サムラは慌てた。
「冗談だよ、冗談!」
「冗談で人刺すんか!」
「俺まだガキだから許してよ!法律がそう言ってんじゃん!少年法でしょ、少年法」
「ガキは半人前やから、罪も半人前なら、そしたら俺が今おまえ殺してやろうが、殺人にはならへんよな。半殺し言うことやな!」
そ、そんな!サムラは慌てた。
「半人前のおまえが刺したら痛みも半分ですむおもてんのか!」
「半人前じゃない!一人前です!ごめんなさい!」
「今ごろ謝っても遅いじゃあ!!!」
このままじゃあ、ホントにサムラが突き落とされてしまうー!!キヌカ先生は、そんなことじゃ何も解決しません!ととめに入った。

誰か!救急車を呼んでやってくれー!!

「みんなおんなじじゃ。苦しい、痛い、怖い、大人も子供も関係あるか」
言い捨てる南波先生。呪縛がとけたかのように、生徒たちが風間先生大丈夫!?と駆け寄るのだった。
「いってーよ」と、それでも微笑む風間先生。南波先生も、真摯な表情で大丈夫か?と聞きながら、そっと学級手帳を抜き取るのだった。

<闘いすんで、日が・・・?>

屋上には、風間先生とキヌカ先生二人だけ。救急車ももうすぐ来るし、サムラは南波先生と警察。やれやれ、と思った風間先生は、傷口を押さえられ、てててて・・・と痛がりながら、へへ、と笑う。
「いや・・・情けねぇなー・・・。生徒とやりあって、挙句に刺されてやんの・・・へへ・・・」
風間先生は、かつて体罰問題で首になったことがあった。生徒がわかってくれてると思って殴ったら、それが問題になって首。それからは、トラブルを避けて無難に行こうと思っていた。生徒を本気で信じたり、本気で怒ったり、本気でぶつかりあう教師はバカなんだ、と。
「でも、彼から逃げずに本気で闘おうとしたじゃないですか」
「どうかしてだろうな、最近の俺は」
「それって、誰かさんの影響ですかね」
「あ?いや・・・。それはないな」
腹刺されてる割りに、風間先生、よくしゃべれてます。
「あたしたちも学校も、このままじゃダメかもしれないですね。誰かが、誰かが立ちあがらないと・・・」
が、そこまでが限界。がっくり、首を折ってしまう風間先生。しっかりしてください!キヌカ先生、だから喋ってる場合うじゃないって!!

<その頃の誰かさん>

地下駐車場をサムラを連れて歩く難波先生。そこへ、組の若い衆がやってきてしまった。
サムラは、キヌカ先生に、救急車はこっちにも一台必要みたい、と連絡。南波先生と警察にいったんじゃ!驚愕するキヌカ先生。どういうつもりなの!と騒いでいる間に、ふとみると、風間先生がいない!あぁ!風間先生!!
南波先生も危険だ!!

<闘う風間先生>

南波先生が危険だ。
風間先生は、刺された体を引きずって地下までやってきた。
「サムラァ!!」
地下に響き渡る風間先生の声。
「何しにきたんだ、てめぇ」
「おめぇのことはぜってー許さねぇぞ。少年法盾にしやがって。おめえだけはぜってー許さねぇからな」
「あっそ。じゃ、どうするの?」
へろへろの風間先生は、それでもサムラを殴る。組員に捕まってもなお殴る。弱り切った体で、すがりつくようになりながらも、それでも、絶対離れないのだ。
あぁ、これが伝説の!伝説のクリンチ戦法なんだね!風間先生!!(いや、そうではない)
カッコいいよ!風間先生ーーーー!!!

「てめえのことはな、人間としてぜって、許さねぇぞ。おまえはな、おまえのやってることは、世の中に甘えてるだけなんだよ!取り返しのつかねぇことだってあるんだよ!償えない罪だってあるんだよ!!」

血だらけで、死にかけで、それでも風間先生はサムラから離れない。
「離せよ!」
これはそーとー怖い。
しかし、風間先生のやる気は満々でも、確実に血が足りてない体には力が入らない。そのうち風間先生は力尽き、若い衆に運ばれてしまった。車に乗せられどっかに捨てられてしまう風間先生・・・!!
あぁ!風間先生!風間先生の命は風前の灯火ぃーーーーー!!!

<ヒーロー登場>

サムラ、どうにか、態勢を立て直し、南波先生に向き直った。
「お待たせ、南波先生。いよいよあんたの番だね」
あぁ!南波先生の命も風前の灯火ーーーー!!!????となった時。

ヤツは現れた。

「いつまでまたせんだよ、先生」

きゃーーーー!!!!!カッコいいぃぃぃーーーーー!!!!!!!!

シルエットで登場した借金取りは、金は用意できたのか、と南波先生と行こうとする。ジャマをする若い衆を、一人でぼっこぼこだ!ぼっこぼこ!!
しかし、借金取りの表情は冴えない。こんなヤツら、一人3秒で倒していたって言うのに・・・。
「俺も年だよ」
ほぉ・・・っ。南波先生は、もう、おそらく、抱かれてもいい!くらいの気持ちだろうと思う。私もそうだった(笑)
しかし、新たなボスキャラ。サムラの父親までが登場。南波先生は、今度こそダメか!と思ったのだが。

借金取りと色々あるらしき父親は、息子を殴り倒すのだった。
「もういいだろ、アキちゃん」
「アキちゃん!?」

驚愕する南波先生。
「すまなかったな、あんたの知り合いに迷惑かけちまって・・・」
そして二人は楽しげにトークするのだった。
何がなんだかわからなくなった南波先生だった。

<捨てられていた風間先生>

ゴミステーションに捨てられていたけども、まだ風間先生は生きていた。よかった・・・。やっぱり可愛いから殺せないという、白雪姫のような目にあったに違いない。多分(笑)
キヌカ先生に発見され、今度こそ、命の危機は去ったのだった。

<お礼を言う南波先生>

「どうもありがとうございました。助かりました」
「礼には及ばねぇよ。すべては金のタメにしただけだ」
「カッコいいぃーーー!!!」
南波先生、一番殴られてなくって、ラッキーだったって感じだった。

「こうして事件はおわり、何かが蘇ってきた。教師として、人として大切な名何かが」

<月曜日の風間先生。なのかな。もう学校来てるのかな?>

先生おはよー!と傷のあたりを叩いていくノンキな生徒たち。イテ!ばかじゃねぇかおまえ!と怒りながらも笑顔の風間先生。決して、笑顔で怒る人、というネタではない。

「そしてサムラが消えると、不思議なくらいにD組の騒ぎはおさまった」

今日も、素敵なカタカナ発音で授業を進める風間先生だった。

サムラは少年院に入れられることになった。父親が自ら警察に突き出したのだ。ヤクザも辞めるらしい。ひっそり事情を知っている南波先生は、それくらいしないと、借金取りに顔が立たないからなんだろうなぁ、と思った。
「すぐ出てきよるしな。後で殺しとけばよかったってことにならんかったらええんやけどな」
「でも、風間先生、ちょっと男らしいとこ、見せちゃいましたね」
キヌカ先生は、ニコニコと微笑む。
「南波先生も、風間先生、しっかり探しちゃいましたしね」
「そうなんすか。ありがとうございます」
風間先生は嬉しかった。
そして南波先生も、来た!あのセリフを使うシーンが!!と嬉しかった。

「礼には及ばねぇよ。すべては金のタメにしたまでさ」
「金?」
おまえがウロウロするから、俺もウロウロせなあかんかったんやないか!!と言い張る南波先生に、感謝して損した!という風間先生。
二人はいつものように仲良くケンカするのだった。

え!?じゃあ、二人はトムとジェリー!?


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