エンジン 第11話
05/06/27
あぁ、やっぱり可愛い次郎ちゃん♪
☆予選中の次郎ちゃん。
ブイブイ走ってますが、帰ってきたらやっぱり手がいたい。グローブも切って、2本指が出るようにしてある特別仕様じゃあねぇですか。
石垣くん「先輩、惜しかったですね。明日の本戦は3位からのスタートとなります」
次「ま、いいとこでしょ」
石垣くん「はい」
セッティングの話などしながら、廊下を歩いていましたが、次郎ちゃんの話より、指が気になる石垣くん。
石垣くん「それより大丈夫ですか?」
次「何が」
石垣くん「何がって」
次「何がなんですか?なんすか(笑)??」
そんな石垣くんにじゃれつつ絡む次郎ちゃん。
石垣「あ」
きゃいきゃいやってた先輩後輩でしたが、おっとー、廊下の向こうからヒロトが!ヒロトのライダースーツってんですかね、それは青。そして、次郎ちゃんは赤。木村さんが赤組だから?
めとにゆいかくす次郎ちゃん
ヒロト「まずまずの出足ですね」
可愛い表情の次郎ちゃーん♪
次「似合ってんじゃん」
ふふん、と言い放ち、一度真正面に立ってから、よけていく次郎ちゃん。ヒロトのコメカミぴきっ!
次「何怒ってんのぉ?」
と、感じわるーく言う次郎ちゃんが可愛いー!唇がぴかっ!ってますよ!かぁわいいことっ!
★その頃の元一郎先生。
トモミ先生と同じく、風の丘ホームを存続させるためにがんばってらっしゃる元一郎先生。パパはちょっと複雑そう。
元「我々は余計なことをしてるんでしょうか」
パパ「そんなことはありません。ほんとに心から感謝してます」
しかし、粘るだけのたくわえがもうないのですよ・・・。しかしね、次郎ちゃんは、そのためにレースにもでようとしています。
元「僕たちも、ほんとにここを出ていくその日、その朝まで、一緒に粘りましょう」
ちなみにその頃、子供たちは、レースに行くための算段をあれこれ。やや遠いところに二人でいるアオイ兄妹ですが、果たして電車賃が足りるかどうか・・・。
そこで、どん!とカメ柄貯金箱を出してくるアオイ。
アオイ「ホームのお小遣い、全部貯金してたんだー」
さすがしっかりものだ!アオイー!
☆レース前夜次郎ちゃん。
夜サーキットで、指をじっとみる次郎ちゃん。
眉間にしわで、ちょっと泣きそう。可愛い・・・♪
しかしほんとに泣く訳もなく、いや、私は泣いてもらってもいいんですが、イミ解らないので、次郎ちゃんはそっからイメージトレーニングへ。
音を思い浮かべながら、手も動き、頭の中では勝ってる自分が見えてます。
そこにやってきたトモミ先生。ここが富士スピードウェイだと知っていると、どうやってここまで来てるんだ、トモミ先生・・・!と思ってしまいますが、どうやら風の丘ホームから気軽にこられるような場所のようです。
前に、バス停の前で途方にくれてたようなシーンがあったような気もしますが・・・記憶違いかも・・・(笑)
トモミ先生「あの・・・っ」
えっ!?と目を開ける次郎ちゃん。
トモミ先生「ちょっと、激励に。・・・明日、サーキットに来れなくなってしまったので」
ええっ!と顔を上げる次郎ちゃん。なんというショック!トモミ先生が来てくれないなんてぇ!
トモミ先生「近所の方たちが話を聞きにきてくれることになったんです。いよいよ本戦って感じです。あ・・・、ごめんなさい。応援できなくて・・・」
えーーー・・・とショックなまんまの次郎ちゃん。
トモミ先生「あの・・・。大丈夫ですか?指・・・」
指に触れようとしたトモミ先生の手をとって、じわーーっと抱きしめる次郎ちゃん。ひゃっ!と逃げようとするトモミ先生を、さらにぎゅっ!!っと。
トモミ先生じたばた!
トモミ先生「苦し・・・!」
脱出!
次「ご、ごめんごめん!」
トモミ先生「困ります、いきなり!」
次「いや、俺、ほら、試合の前の晩ってさ、普通じゃなくなっちゃうから、つい」
トモミ先生「つい!?普通、じゃない・・・?」
次「なんつーの?戦の前の侍っていうか」
トモミ先生「もしかして誰でもよくて、つい、ですか?」
次「そんなことない。そうじゃなくて、まさかこうやって先生に会えると思ってなかったからつい、の、つい」
トモミ先生「失礼します」
とっとと帰るトモミ先生。
次「ちょっと!信じてくれねーの!?」
トモミ先生「レーサーみたいな遊び人の言うことなんて信じられません!」
次「遠いから送って行くって!」
やっぱし遠いんやん(笑)!と思いましたが、トモミ先生は、ずんずん行ってしまう。ちきしょっ、ってお顔の次郎ちゃんがまーた可愛い♪
トモミ先生「(ぶちぶち)私はレースクイーンじゃありません!」
プリプリしながらも振り向いてみると、次郎ちゃんは、もうすでにイメージトレーニング中。
しょうがないなぁ、ともどっていくトモミ先生。
トモミ先生「あの」
あっっ、て次郎ちゃん。あ、と一歩前に出てみたり、トモミ先生が逃げてみたり、いやいや!と違う違うと否定してみたり。
トモミ先生「大事なこと、言い忘れたんで」
次「・・・はい」
トモミ先生「明日のレース。勝てるよう祈ってます。あなたなら、きっと表彰台に上がれます」
口元にや、の次郎ちゃん。
次「ありがとう。・・・あ、先生も。明日の本戦、事故んないように」
トモミ先生「はい」
次郎ちゃん、うんうんとうなずき、帰ろうとした先生を見送る・・・かと思いきやひきとめます。
次「今度はさ、・・・今度じゃねぇな、もし俺が勝ったら、なんつの?そん時は。こう、ちゃんと・・・、その、ついじゃなくて。・・・ちゃんと、ひしってしていい・・・?」
トモミ先生「ダメです!あ、いやあの・・・、だから・・・。か、勝ったら、・・・あたしが、抱きしめてあげます。あ、いやウソ、冗談です!」
次「いや言ったよ!い、言ったじゃん、今・・・!俺勝つよ。言ったよね」
買ったらぎゅっ!ってしてもらえるっ!なんて、目、キラキラさせちゃって。もー、次郎ちゃんったら、かわゆぅい!
にかっ!笑い、張り切ってフェンスを越えていく次郎ちゃん。
次「先生!先生!俺、ここからスタートするの、3て書いてるとこ。予定では1からいくつもりだったんだけど、とりあえずスタートはこっから思いっきり」
エンジン音をさせつつ、チェッカーフラッぐを見ているの、次郎ちゃんは。
次「っしゃあ!」
☆レースの日の朝の次郎ちゃん。
こないだの事故った時の夢を見ている次郎ちゃん。ぐぉーー、と苦しんでいると。その事故った瞬間に合わせて、がぁん!と布団から転がりだされ!
姉「いつまで寝てんの!試合でしょ!」
可愛い寝顔を容赦なく起こせるなんて、やっぱすごいな、ちぃねえ・・・!
次「あーびっくりしたー!夢でよかったー」
姉「どーせレースクィーンにはぐはぐされてる夢でも見てたんでしょ」
次「あたりー」
びしっ!!と脳天を叩くお姉ちゃん。
次「いて!」
姉「ウソつけー、クラッシュしてねーちゃん痛いよーって、夢でも見てんじゃないの?」
次「走る日によくそんな不吉なこと言えるな!」
姉「いいじゃない、クラッシュしたらスパっと諦められて」
上目が可愛い次郎ちゃん♪
姉「・・・」
次「あっ?」
何も言わずにじっと次郎ちゃんを見るお姉ちゃん。
次「なに」
姉「・・・次郎」
これまた、捨て犬モードで可愛い〜!
姉「居眠り運転するんじゃないわよ」
朗らかに言い、お姉ちゃんは部屋を出ようとしてましたが。
次「姉ちゃん」
姉「んー?」
次「・・・ありがとう」
姉「何よ、いきなり」
お姉ちゃんを見る次郎ちゃん。
次「・・・いや、起こしてくれて。やな夢見てたから、助かったわ」
もーー!幼くて可愛いーーー!!ぎゃーーー!!
そんな可愛い次郎ちゃんは、ケガした指をちょっと見てます・・・。
んで、もう出発。お父さんのとこにバスの鍵を取りにきた次郎ちゃん。
次「じゃ、行ってくるわ。どうなるか解んねぇけど、ま、やるだけやってみる」
パパ「かっこつけやがって」
次「あ?」
パパ「もう帰ってくんな」
次「なんで」
パパ「命を粗末にして稼いだ金でここにいられたって、嬉しくなんともないよ」
次「粗末になんかしてねーよ」
パパ「じゃなんでレーサーなんだ。よりにもよって」
次「走りてーからだよ」
パパ「答えになってねぇよ!」
もういい!と一度でかけかける次郎ちゃんだけども、ふと見てみると、食堂が片付いちゃってます。テーブルの上には、風の丘ホームのプレート・・・。
荷物を置き、次郎ちゃんはもう一度パパの元へ。
次「自分はどうなんだよ。なぁ。なんでここをさ、風の丘ホームを開いたんだよ。・・・ちょっと」
しかし、パパは次郎ちゃんの記事が載った新聞に目を落とし返事せず。
次「・・・なんだ、人には聞いといて、てめぇは答えねぇって、汚ねぇ・・・」
パパ「おまえがレーサーなんかになりやがったからだろ!」
次「俺?」
パパ「おまえを引き取って、精一杯育てたつもりでいたけれども、命の大切さ一つ、教えられなかったんだ。だからおまえにできなかったことを、おまえと同じような子供たちにしてやろうと思った。そして、うまくいったら、いつの日か、その気持ちがおまえに届けばなーと」
次「・・・届いてるよ」
パパ「軽くいうな」
次「確かに昔は無茶したけど」
パパの部屋の外、縁側?的なとこに座ろうとして手をついたら、指、イタ、となっちゃう次郎ちゃん。
次「・・・つまんねぇオヤジになるまで生きてるより、レース中にぱーっと死んだ方がマシだって、そんなアホみたいなこと、真剣に考えてたけど、でも今は・・・、自分がどこまでできるか確かめたいって言うか。生きてることが、嬉しくて、走ってる。誰か後ろに乗っけて走るのも悪くねぇーしな。あ、時間だから、言ってくるわ」
パパ「おい!おい!」
次「なに」
パパ「おまえ、やるからには真剣勝負だぞ。俺もやっからよ」
次「カッコつけちゃって。バカじゃねぇの(笑)?」
上目遣いがいいのよねーー!次郎ちゃんは!
荷物をとって、玄関で振り返って一礼する次郎ちゃん。
次「いってきます。」
そして、神棚に向かって、パパはお願い。
パパ「あんバカ、どうかよろしくお願いします!」
パパもかわいかーー!
☆レース会場の次郎ちゃん。
もちろん、レース会場なので、レースクイーンもわんさかおります。
ケガした指を赤のテープで固定している次郎ちゃん。グローブが赤なんで、赤いテープでテーピングをすると、あーら不思議。ただグローブしているだけに見えます(笑)
次「解んねーよな?」
うん。一瞬ね(笑)
★その頃の元一郎先生
オバゴンズ襲来。迎え撃つスーツでかっちょいい元一郎先生♪
☆レース場で旧友発見、次郎ちゃん。
レース場に行くと知ってる顔がちらほら。お久しぶりっす!なんて挨拶をしあいます。
次「浦島次郎です、お手柔らかにね♪」
そんな風にきゃいきゃいやっておったんですが。
近藤マッチ兄さん「次郎」
次「あっ!」
近藤マッチ兄さん「久しぶり」
次「ども、監督。ご無沙汰してます」
手を出されて、こそっと握手をしたら、ん?ってなる近藤マッチ監督。次郎ちゃんは、だまってて、って小さく合図。
近藤マッチ兄さん「戻ってくると思ってたよ」
次「ま、やれるだけやってみます」
お辞儀をして離れる次郎ちゃん。
その次郎ちゃんを見ながら、どーなんですかね、無理だろうな、なんてゆってる若造たちですが。
近藤マッチ兄さん「どうかな?」
そうそう。兄さんはそーゆーことをいう役回り。
☆レース直前の次郎ちゃん。
フォーメーションラップ5分前。
5年ぶりのF3参戦、神崎次郎なんてアナウンスされてます。石垣くんが色々と説明してるのを聞いてる次郎ちゃん。
次「オッケー」
石垣くん「先輩」
次「ん?」
言われてみると、ヒロトがもんのすごく見てます。
次「超見てる(笑)あ、足足足!」
視界を横切るレースクイーンにうはうはな次郎ちゃん。しかし、ヒロトのとこには、ヒロトにくっついてきていたレースクイーンたちもおりまして、じろー♪と手を振ってます。
レースクイーンたちよ!君らは、ヒロト専属なのか!?
次「おまえら・・・、ないないないない!」
なので、次郎ちゃんの好みとは違うようです。なんせ、次郎ちゃんはとにかく指が気になるんですから。
監督「次郎。ま、これが最後かもしれん。思う存分暴れてこい」
次「(息をついて)はい」
スタッフたちと拳をあわせ、メットをぽん、と叩かれ、さぁ、スタート目前!
★その頃の元一郎先生、および風の丘ホーム
おばごんずたちがやってきてますが、レースの日でもあります。でも、みんな、トモミ先生にレースにいってあげて、とお願い。
姉「ね、勝ったら、あいつのこと、褒めてあげて?負けたら、骨拾ってやってよ」
トモミ先生「あ・・・でも、私は、風の丘ホームの保育士として」
元「お願いしますよ、トモミ先生。レースはともかく、子供たちだけでサーキットは少し不安です。行ってあげてください。風の丘ホームの保育士として」
ま、かっちょいいわ、元一郎センセ♪
☆レース中の次郎ちゃん。
マシンにはてんとう虫が這っており、そのてんとう虫が飛んだところでスタート!
その重みのせいなのか、なんなのか(笑)スタートで出遅れて、次郎ちゃんは6番手スタート。
子供らが到着した後、3位に浮上。
子供らは、スタッフパス的なものをつけつつ、席で応援の旗を出してます。それを見ていた監督。
監督「次郎。雲行きが怪しくなってる。レインか、スリックか、どっちにする」
次「スリックでお願いします」
監督「わかった。それと、スタンドにお客さんだ」
ん?と見ると、子供らが旗を出しながらわーわー!
次「見てねーし・・・(笑)」
しかしレースは荒れており、ピット作業でコースに戻る時に、ヒロトが進路妨害。どこ見て走ってんだー!と怒る石垣くん。ピットも荒れる!
そうしてとうとうファイナルラップ。1位ヒロトに、2位次郎ちゃん。
次郎ちゃんも、子供らも、ピットでも、みんなで歌うもしもしカメよ♪そんで、見事に抜き去り、ヒロトの車はスピンしてストップ。あぁ!もうそこにゴールが!!
なのに!!
なんで!?
いきなり、次郎ちゃんのマッシーンのパーツが脱落!次郎ちゃんの車もそのままスピンして停止。
その横を3番手以降が通りすぎていっちゃうんですよー。
次郎ちゃん、がっくし・・・!子供らもがっくし・・・。
一度は、車から出た次郎ちゃんでしたが、救急の人たちがくるのを見て、
次「あ、ちょっとすみません」
ヘルメットを脱ぎ、座っちゃった子供らを見ながら、ハンドルを元に戻します。
次「自分でゴールしたいんで」
そして、車を押し始める次郎ちゃん。車は重いです。バツゲーム的に重いです。
動き出した車。立ち上がる子供たち。前に出るトモミ先生。
残りちょっとの距離ですけど、何分にも車を押すと時間がかかる。押してー、押してー、押してー、最後はダッシュして、無理やりゴールする次郎ちゃん。そりゃ倒れるわ!へとへとだわ!
現場で見ていたいわしくんうはうはだわ!
でも、いつまでも倒れてる訳にもいきません。
立ち上がって、座席からメットやらなにやら取り出して、はぁはぁしながらありがとうございました、とスタッフにお辞儀。
☆ピットに戻った次郎ちゃん。
出迎えた岡本綾に、ちょっとニヤ、としてみせて、奥に向かいます。奥には監督が。
次「監督・・・」
監督「いい走りだったぞ」
次「お世話になりました」
監督「うん。退職金は振り込んどく」
次「いや、それは受け取れないです」
監督「遠慮するな。ファイトマネーだ」
次「いや、それは・・・」
監督「また走って、返してくれりゃあいい」
次「いや・・・、走って。って。・・・俺は引退」
監督「どんなに無様でカッコ悪くても、走り続けろ。それがおまえじゃないのか?」
次「・・・ありがとうございました」
ここで後ろに映りこんでいたレースクイーンたちが大変マヌケでしたね(笑)
スタンドからは拍手が・・・。
★ハルミのCM
ハルミ、派手できれーねーと思ってましたが、コンタクトのCMに出てた子でしたか!!
このCMでも可愛いけど、地味だなー。ハルミに比べると。
☆迎えがきた次郎ちゃん。
もちろん勝ったチームがあり、シャンパンファイトもやってますが、次郎ちゃんは裏でぐったり。レーサーは1度のレースで、2リットルの水分を失うそうですから。佐藤琢磨がCMでゆってますから(笑)
鼻のヤツをとって座り込むと、そこにトモミ先生が。
次「・・・先生、俺負けちった」
なんだーー!てめーー!!!可愛いこといいやがってーーーー!!
私なんかだと、ぎゅーー!!ってした後、ごいーーん!!とやってしまいたいほどのきゃわゆらしさですが、トモミ先生は、ぎゅっとするだけ。
次「ね、これ、勝ってからじゃなかったっけ」
ううんって首振るトモミ先生。
トモミ先生「勝ちました。あなたは、勝ちました」
次「俺は負けました」
トモミ先生「いいえ。勝ちました」
次「負けました」
トモミ先生、顔を離して一度次郎ちゃんの顔を覗き込み、
トモミ先生「あなたは勝ったんです。勝ったんです」
汗でくるんってなってる次郎ちゃんの髪も可愛いねぇぇ。そらトモミ先生も改めてぎゅ!ってするわねぇぇ!後ろに並んで順番にぎゅってやりたいほどねぇ(笑)
が!!
人気プロレーサーが、そんなことをしていると写真をとられてしまうのです!!
えぇ。後ろにはずらりと子供たちが。生チューみたいーーと朗らかに希望していました。
アオイ「じろー?女は押しの一手よ?」
ハルミ「なんなら、私で練習する?」
さすが、風の丘ホーム1のいい女、アオイです。高島礼子と張ります。
が、子供らは、立ち上がった次郎ちゃんに、怒られる!とダッシュで逃げようとしますが。
次「ちょ、まてまてまて!・・・ごめんみんな。俺、表彰台上がれなかった。おまえらとの約束、守れなかった。わり」
ナオ「あ、別にいいじゃん」
次「いいって、おまえ・・・」
ダイスケ「仕方ねぇだろ」
ハルミ「そんなことより、早く帰ろう!」
次「どこに!」
うわーー!っと引っ張られる次郎ちゃん。子供らの中でもみくちゃ!
次「いてーよ!足パンパンなんだよ!荷物だってあんだよ!」
が、そのまま腕を引っ張られ、建物の外へ。
次「いててて!いてて!俺けが人だぞ!着替えさせろ、着替え!」
そしたら、子供らは、うわーー!とバスに乗り込んでいきます。
次「何乗ってんだよ!俺、送ってかねぇーぞ!!」
アオイ「早く行かないと、園長先生たち待ってるよ?」
は!?と、訳が解らない次郎ちゃん。
ミサエ「みんな、今日だけ風の丘ホームでごはん食べる許可貰ったの」
ふふん、とナナエをバスに乗せるミサエに、そういうことで、と、お辞儀をしてやっぱりバスに乗るトモミ先生。
次「えーー・・・」
バスのキーを差し出すのはアキラ。
アキラ「ほれ」
次「ほれじゃねぇよ」
もっちゃん「やなの?じろー」
次「・・・あーあ。今日みたいな日は一人で酒でも飲もうかと思ったのに」
シュウヘイ「なにカッコつけてんですか?」
ハルミ「負けたってまた今度勝てばいいだけじゃん」
次「今度はねーの」
シュンタ「どーしてー?」
次「あのなぁ、今日を最後に、俺レーサー辞めたから」
子供ら「・・・・・」
アキラ「・・・。約束したでしょ?表彰台にあがるって」
次「それはさっき謝ったじゃねぇかよ」
ミサエ「それですますんだ」
ユキエ「ひどい・・・」
ダイスケ「勝手に決めんなよ」
トオル「勝手に決めないで下さい!」
次「うるせーよ!・・・俺がやめようが、走ろうがどっちでもいいじゃねぇか」
ミサエ「どっちでもいいなら走れば?ちゃんと、みんなとの約束守ってよ。次郎だってホントは走りたいんでしょ!?」
次「おまえ生意気だぞ。大人に指図すんなよ!」
ミサエ「だって次郎がやめるっていうからじゃん!」
そうだよそうだよ!の子供たち、うるせぇ!とバスの外を歩いていた人もびっくりさせる次郎ちゃん。
次「その覚悟で走って負けたんじゃねぇかよ!」
くそう!と、キーを挿す次郎ちゃん。
シュンタ「・・・でも、ぼく、じろーがまけてよかった」
次「あ?」
シュンタ「だってじろー、よくみえたもん」
トモミ先生「(にこ)そうよね。車乗ってると、びゅん!と行っちゃって、どれが次郎お兄さんか解らなかったけど、確かによく見えたわね」
次「何言ってんの?あのなぁ、よく見えちゃダメだめなんだぞ、レーサーって。よくゆーだろ風のように」
トモミ先生「でも。最高のゴールでした」
きっぱり言うトモミ先生。子供らも微笑んでおります。一人ずつ微笑み、が映ったんですが、ダイスケの微笑みはイマイチです。アキラは、勝俣の子供のようです。・・・なんか似ていた。
次「・・・おまえらちょっと目ぇつぶって10数えろ」
なんでーなんでー?と唐突な言葉に、率直に反応する子供たち。
次「いいから!」
子供ら「なんでー!?」
次「いいから早くー!」
しょーがねーなー、とやっつけ仕事でさっさと数え始める子供たち。
次「早ぇーよ!ゆっくり・・・、最初っから。先生も」
トモミ先生「なんでですか」
次「いいから」
目を閉じるトモミ先生。こそーっといって、ちゅ、とする次郎ちゃん。
ぐぁわいいーーー!!!びっくりする先生に、もっかいチューするのもかわいいーーーー!!
が!!
人気プロレーサーが、そんなことをしていると写真をとられてしまうのです!!
何撮ってんだよ!!ゆーても、生チューに興奮してる子供らにはね。そらもう関係ないですわ。
フィルムは残り1枚。みんなで撮ろうぜ!と運転席に集まる子供たち。
次郎ちゃんはもっちゃんに乗られ、おもてーよ!!となりながらの記念撮影でした。
☆風の丘ホームでの晩ご飯
わいわい!と帰ってっくる子供たち。
パパ「みんな、よく来てくれました。どうもありがとう。またこうやってみんなが集まれる日が、来ますように。私もがんばることに決めました。ちょと時間かかるかも知れませんが、諦めずにやりますんで、諦めないで待っててください」
指をいじってる次郎ちゃん。ちょっとパパと見合ったりして。
パパ「それじゃ、元にぃ。久しぶりにいい声で!よろしく」
元「園長、今日はトモミ先生にお願いしたらどうでしょう」
トモミ先生「あ、いや、私は。あの・・・、今日は次郎お兄さんがいいんじゃないかと」
うしろでん?ってなってる元一郎先生可愛い!
次「じゃ、解った。じゃあ、気持ちをこめて」
パパ「いい、いい!おまえいい!だって声悪ぃもん」
次「だってトモミ先生が」
パパ「やだっつってんだ、ハンバーグが」
次「どうやってハンバーグが・・・!」
シュンタ「いただきまーす!」
わーわー、ご飯食べてるんですが、ハンバーグの目玉焼きを一気食いする次郎ちゃんはおなじみですが、元一郎先生までがそれをやっているのが!もう!可愛いぞっ!!
☆そうして、1年8ヶ月後
風の丘ホームは再開したのです。
しかし、ホームに戻ったのは、全員ではなく。アオイ・トオル兄弟。シュウヘイ、ユキエ、ナナエの5人。
ダイスケは、高校を中退し整備士に。
ハルミは高校卒業と同時に、2つ年上のコックさんと結婚。ダイスケがっくし!
ナオは、お父さんが退院したんで、九州へ。オーディションを受け続け中。
もっちゃんは、お父さんと暮らし始め。
アキラは、ロサリナホームに馴染んで、弁護士になるとゆってます。
ミサエは、高校卒業後夜間の大学に進学。保育士を目指して勉強中。
シュンタは、優しい養父に引き取られてしやわせに暮らしてます。将来の夢はレーサーになること。
☆1年8ヶ月後の次郎ちゃん
いわしくんの予想通り(笑)ラリーに参戦しておりました!
ナビは外人さんで、英語でぎゃーぎゃー!言い合いながらの道中ですが、まんまと沼にはまり込み。
外人「エンジンがいかれてる、もうリタイアしよう」
次「冗談じゃねぇ!バカじゃねぇの!?ターボさえ切ればまだまだいけるじゃねぇかよ!こっちのエンジン、これからが全開なんだよ!(煙吸って)気持ちわり!」
車の中には、1年8ヶ月前にみんなで撮った写真が張ってあります。
そんで、レースが終わったら、次郎ちゃんは、また風の丘ホームに帰るんでしょうねぇ。今度は6番目の子供としてねぇ。
まぁ、可愛いったら!可愛かったってば!