華麗なる一族

07/01/21

第2話

<朝礼の鉄平しゃん>

昭和42年。原料確保が最大の問題の問題となっている阪神特殊製鋼の鉄平専務。朝礼です。外で朝礼です。学校か!
万が一、原料不足という原因で納期に間に合わなかった場合、積み上げてきた阪神特殊製鋼の信用は地に落ちますね。
「見てもらっても解るように、スクラップの量も、とても十分と言えません。そこでみなさんに、頼みがあります。我々としても銑鉄の確保につとめますが、皆さんもスクラップの確保に全力をそそいでもらいたい。2年間が勝負です」
2年?なんで2年?なんでかって言うと、阪神特殊製鋼にも高炉が建つんです。鉄平しゃん的にはこれは正式決定ですよ。
鉄「2年後には我が阪神特殊成功にも高炉がたつ!これから2年間、社員一丸となって死に物狂いで頑張ろう!」
社員大喜び。鉄平しゃんも嬉しそう!
しかし、私が公式HPのキャラクター診断でその人に当たってしまった銭高常務は困りますっ!でsけども。
鉄「高炉を作ると言う決断をするのは阪神銀行ではなく我々ですです」
四「そうですね、なんだか僕胸が熱くなりました。これで帝国製鉄にも負けません!」
鉄「ありがとう」

<ランチタイムの鉄平しゃん>

雨の中、とっってつもなく可愛いお洋服で二子ちゃんが会社にやってきました。お目当てはお兄様♪ではなく、四々彦。この名前、ヨシヒコって読むそうですが、どうしても、ヨヨヒコって言いたくなりますね。
うふふ♪な若いお二人ですがそこにやってくる鉄平しゃん。はうっ!と去って行く二子ちゃん。固まる四々彦。
鉄「四々彦くん」
四「専務!」
鉄「今から昼飯?」
四「あ、はい」
鉄「じゃ、一緒に行こう。乗りなよ」
四「今から出張のはずじゃっ?」
鉄「だからその前に腹ごしらえ。・・・二子?二子!」
み、見つかっちゃったー!
そりゃあ、グレーな会社環境の中で、その真っ白なお洋服やら傘は目立ちすぎです。
二「鉄平お兄様っ」
鉄「どうしたんだ、会社なんかに」
二「いや、あの、鉄平お兄様にお話があって・・・」
鉄「ちょうどいいから飯に行くか。いいだろ?」
って言われて、やですとは言えませんよね。四々彦も。
そして3人でやってきたのは大衆食堂ー。二子ちゃん、呆然。
二「鉄平お兄様は、こういうところによく来るの・・・?」
お嬢様なので、本気で未知の世界なんですね。
鉄「バカだな。ほんとに旨いもんってこんなところにあるんだよ。これ全部のっけて。お茶かけて食べてみ」
口調がやや平成ぎみになってきてる鉄平しゃん。優しく二子ちゃんに教えて上げてますが、ここで全部乗せてお茶をかけてあげるとお兄ちゃんとして完璧!
でも、おにいちゃまがやってくれなかったので、うーん??ってなっちゃう二子ちゃん。
鉄「で、話ってなんだ?」
二「いえ、一緒にご飯でも、と思って」
鉄「食べてるだろ?」
二「そうよね・・・」
鉄「あっ!好きな人が出来たって言ってたけど、その話か」
えぇっ!?
驚くだろ?二子にもそういう人ができたんだもんな
すいません、専務!
何謝ってんだよ
え、あいや・・・!
もう、言ってよー・・・!な目の二子。気づかない鉄平しゃん。でも、二人を見て、もぐもぐしてたんですが。
鉄「これ!?」
と、四々彦を指差すことに。
二「・・・はい」
四「はい。どうもすいません!」
鉄「あ、いえいえいえ。四々彦くんかぁ・・・」
二「はいっ」
四「あ、はい・・・」
鉄「そっか(笑)ほら早くこれのっけて」
二「え?あ、はい」
最終的にはお茶かけてあげる鉄平しゃんなんですね。こうやって、妹はお兄ちゃん大好きーー!!ってなって行くんです。素敵ー!!

<大同銀行の鉄平しゃん>

融資をお願いに行きまして、頭取の三雲は前向きに考えさせてくださいなんですが、専務の綿貫はちょっと待ってください。
リスクは取りたくない叩き上げ組と、志の高い企業を育成することが銀行の指名だと考える三雲はあいませんー。
ただ、高炉建設の認可だけは貰うようにと言われた鉄平しゃんなのでした。

<将軍と鉄平しゃん>

夜、庭で手を叩いて将軍をよんでみる鉄平しゃん。そうすると、ピラルク的な将軍がやってきて、
鉄「将軍。僕は高炉を建てます。・・・間違ってないですよね」
って聞いてみましたが、ピラルク将軍言っちゃって。
鉄平しゃんは、ちぇーー、でいいですけど、お母さん衝撃。2話続けての衝撃!
振り向く鉄平しゃん、去って行くお母さん。あら、お母さん、呼びかけようかなーと思ったのですが、急いでるようだったので、やめときました。
その呼ぼうかなーとして口元に持っていった手が、ちょっと小指たってる感じで(笑)よかったですわー。おねえ!?な感じで(笑)

<通産省の鉄平しゃん>

通産省まできた鉄平しゃんでしたが、高炉建設の認可は難しそう。
鉄「局長それはどういう意味ですか」
通「次の客をお呼びください」
むきーーー!となりながら、通産省を出ていったところに帝国製鉄の所長が。社長じゃなくて、所長が。
帝「うちと通産省の関係は格別ですから」
と、鉄平しゃんのところに高炉建設なんかさせるもんかいっ、ふんっ!といういじめっ子なことを!

<ふくまるお義父さんと鉄平しゃん>

ふ「許可をおろさんようにしそったか」
鉄平シャンしょぼーーん。しょぼぼーん。背中がまるーい。先週はしゃき!な背筋だったのに、背中がまるーい。
ふ「心配いらんよ。どんな手ぇ使ってでも、すぐに高炉建設の認可おろさしてみせるから」
鉄「いえ・・・」
ふ「なんだい。なんか不安かい?」
鉄「いえ。もう少し自分の力で・・・」
ふ「いや、ははは!相変わらず、まっすぐなやつだなおい。しかしな、これだけは、どんなにがんばっても、どうにもならんのだよ。大切なのは、目的を達成させることだろ。そのためにはプライドを捨てなきゃならんこともあるんだよ。今回の、このことはあたしに任してくれんか」
うんってうなずくふくまるお義父さん。
鉄「・・・解りました。よろしくお願いします」
ふ「任しとけ」
そこに、女将さん登場。
いよいよ隠居することになったねってお義父さん。養女にした娘さんにさっき廊下であったって。
えっ!?って鉄平しゃん。
女将「まだ芙佐子は外国ですよ。人違いじゃないですか?」
えー?ってお義父さん。それよりお電話が、ってことでお座敷を出て行きます。
そこで一人になった鉄平しゃん。勝手知ったるつる乃屋の奥に行きまして、心当たりのふすまをあけると芙佐子が。
鉄「芙佐子」
部屋に入る鉄平しゃん。
鉄「君と女将は僕に何を隠そうとしてるんだ?この7年間、君は、どこでなにしてたんだ?」
芙「アジアの国々を回ってました。国際ボランティア活動にたずさわってたんです。二度と戻るつもりはありませんでした。でも去年の暮れ、女将の体調が急に悪くなって・・・」
座りなおす鉄平しゃんは腕を組んで。
鉄「どうして正月にあのホテルにいた」
芙「・・・ボランティアの支援団体との交流会があったんです。別に鉄平さんに会いに行った訳じゃありません」
鉄「でもうちの家族がいることは知ってるはずだ」
芙「あなたに会うことを期待していたとでも言ってほしいんですか。そんなはずないじゃないですか!もう2度と会わないと約束しろと言ったのはそちらじゃないですか!」
鉄「え?」
立ち上がって芙佐子を追う鉄平しゃん。
鉄「高須相子か?あの女が、君にそんな約束をさせたのか?」
芙「鉄平さんは・・・、知らなかったんですか・・・?」
振り向く芙佐子。
鉄「あの女は君になんていったんだ」
芙「鉄平さんの、万俵財閥の後取りしての人生を台無しにしたければ結婚すればいい。そうでなければ二度と会うなと、そうおっしゃいました」
くきーーー!!!な鉄平しゃん

<家に帰る鉄平しゃん>

くきーー!なまま新幹線で帰る鉄平しゃん。ひかりですね。ふるっ!せまっ!レール幅は変わってないはずですから、本体が小さいんでしょうね。居住スペースちっさっ!
新神戸まで戻ってきたら、車飛ばして家に向かいます。くきーーー!なまんまの鉄平しゃん。
しかし、家の中ではえらいことが!えらいことが起こっておりまして!
高須相子に会うために二階に上がっていき、部屋をノックしたらお母さんが飛び出てきて。
鉄平しゃんびっくし。
鉄「どうしたんですか!お母さん!何があったんです!」
そうはゆーても、お母さんも出ていけませんよ。そんな。
銀「兄さん。ほっといて上げましょうよ」
だから、色々と落ち着いてる銀平が教えてあげるんですね。手品を。違うな。それは山本くんが木村拓哉に教えることやな。
銀「前にもこんなことがあったんです。兄さんがマサチューセッツに留学してるころでした」
10年前のこと。銀平は見てしまったんです・・・。
銀「お母さんが出ていった後の寝室に、お父さんと、相子さんの姿があったのを。お母さんは、きっと。二人にあの寝室に誘い込まれて・・・」
鉄「僕がいない間にそんなことまで・・・」
銀「お母さんその後実家にかえりましたが、すぐに連れ戻されました。そしてお母さんは。自殺をはかりました」
未遂に終わったんですけども、もう、鉄平しゃん、くきーーーー!!!!
銀「以来、お母さんは前にもまして口数が減り、逆に高須相子は万俵家の女主人のように振舞うようになりました」
早苗も登場。
鉄平しゃんちも素敵ですねー。モダンーー♪
鉄「君との結婚が決まった頃、一度お母さんと話をした。この家から僕が高須相子を追い出してやるって」
後ろにある太郎が描いたっぽい絵も可愛いー!
鉄「それだけややめてくれって。頼むから、そっとしておいてほしいって」
早「どうしてです?相子さんが憎くはないんですか?」
鉄「その時お母さんは・・・」
7年前に鉄平しゃんがお母さんにその話をした時は、相子さんがいないと困るってゆったんですね。
寧「私一人では、お父様を支えてあげられないんです。お父様、孤独な方なんです。私、お父様を愛してるんです」
鉄「あんなに強い目をしたお母さんを見たのは初めてだった。でもまさか死のうとしていたなんて・・・」
くかー!早苗の服も可愛いー!
鉄「お母さんがどう言おうと、僕はもう」
グラスを干して、それをがん!ってテーブルに置きますけども、乱暴にやったらっ!テーブルもグラスも高いんでしょっ(笑)!?、

<お父さんちの鉄平しゃん>

早苗と一緒に本宅にやってくる鉄平しゃん。
相「あらどうしたの、鉄平さん、怖い顔して」
鉄「お話があります」
相「ごめんなさい、銀平さんの縁談の件で」
鉄「あなたはこの家から出ていくべきだ」
相「鉄平さん。今、なんとおっしゃって?」
鉄「万俵家から出てってください」
相「あなたに私を追い出す権利がおありになって?私はお父様から頼まれてこの家にいるのよ」
鉄「あなたがそうおっしゃるなら、お父さんと直接話してみます。行こう」
相「自分の立場を弁えたらいかが?お父様を怒らせたら高炉計画への融資にも影響しますわよ」
鉄「なんだと」
早「あなた・・・!」
相「ご忠告申し上げますけど。私の心一つで、お父様のお考えだって左右できるのよ」
鉄「他人のあなたが口だしする問題じゃない!」
相「私だってお父様とは他人の関係じゃございませんわ!それとも、試しに戦ってみます?どちらがお父様に愛されてるか」
きゃあーーー!怖いーーー!!
そんなド緊迫状況の1階に降りてくるお父さん、お母さん。
鉄「僕たちは血の繋がった家族です。僕は家族の絆を信頼しています」
寧「鉄平さん!お願いですから辞めてください!」
お父さんを見る鉄平しゃん。
鉄「万俵大介の妻は一人です」
大「・・・おまえはすぐにそうやって思ったことを口にする。ほんとにじいさんそっくりだ」
鉄「思ったことが口にできない家族なんて寂しすぎます」
お父さんは、相子は必要な人間だからおいておくって言うと、鉄平しゃんは、家族を傷つけるだけだって言うし、その間にこの女、とかゆって、お父さんが、この女だとー!?って。
鉄「お母さんがどれだけ苦しんできたか、お父さんだって知ってるはずです」
大「私だって・・・耐えがたい苦悩を耐えて、寧子は大切にしてきたつもりだ」
そこに登場してくる、ちょいミス兄貴てっさんの肖像画。
しかし、そんなことを言われても、鉄平しゃんには意味不明です。首振りますね。
鉄「おっしゃる意味が解りません」
大「おまえは知らなくていい話だ」
鉄「どうしてはぐらかすんですか!なんでそうやっていつも逃げるんです!」
行こうとしてたけども戻ってくるお父さん。
大「おまえは父親である私の話を真剣に聞いてくれたか。私が経済学部へすすんで阪神銀行を継ぐようにすすめた時も、おまえはじいさんの言葉にしたがって冶金科に進み、阪神特殊製鋼を選んだ!私の話は聞かずに、自分の話だけ聞けというのは虫がよすぎるとは思わないか?」
鉄「・・・お父さんは僕のことが嫌いなんですか?」
なんちゅーこと言うのよ、鉄平しゃん!顔、ぽーっとするわ、赤くなるわ、恥ずかしくて(笑)!
大「・・・私は、いつもお前のことを一番に考えているよ・・・」
去っていくお父さん。
相「私の勝ちのようね。融資会議の結果が楽しみだわ♪」
おほほーーー、と出ていこうとする相子を追い抜いて、お父さんに声かける鉄平しゃん。
鉄「お父さん。融資は、親子の感情はなしにして、阪神銀行頭取としてのご判断をお願いします」

<会社の鉄平しゃん>

高炉建設予定地の看板が立ってますが、どーしたもんかなーーと歩いている鉄平しゃん。
そこに、とりあえずの朗報。通産省から、高炉建設の認可が正式に降りたという知らせが。
小さくガッツポーズの鉄平しゃん。
さらに、騒いでる工員たちの中に、どんどん入ってくるトラックも。
鉄「なんだ?」
って鉄平しゃんが車から出てみると、トラックにいはスクラップ満載。
一「四々彦たちが休日を返上してスクラップの確保に走ってくれたんです」
四「専務ー!」
おぉって手をあげる鉄平しゃん。喜ぶ工員たち。
鉄「僕はこの会社を引き継いでほんとによかった。心からそう思います」
一「専務の力ですよ!高炉建設にみなどれほど喜んでいるか。目の輝きが違います」
鉄「いや、みんながいてくれなかったらここまでこれなかった。僕はいい仲間に恵まれて、ほんとに幸せです」
そんな幸せ気分も長くは続かない・・・。
阪神銀行から電話入ってますからね。
お父さんと直接話したんですが、まずは融資は決まったんです。
あ、よかった・・・!って思ったのにーー。
大「だが、満額希望通りという訳にはいかない」
鉄「どういう意味ですか」
大「50%の融資額を10%減額する」
鉄「10%減額?残り20億はどうしろっていうんですか!」
さて、10%減額されて、それが20億だったばやい、総額はいくらでしょう。
・・・どうでもよいことですが。
メインバンクが減額してきたとなると、他の銀行も不安になって、さらに撤回されるおそれもあるんです!
大「他行には50%の融資をするといっておけばいいだろう」
鉄「他の銀行をだませとおっしゃるんですか?」
大「それが80億もの融資をきめたメインバンクの頭取に対する言葉か?まずは感謝の礼述べるのが筋だろう」
鉄「しかしお父さん」
大「仕事に親子の感情を持ち込むなと言ったのはおまえのほうだろ。その通りにさせてもらったよ」
鉄「ちょと待ってくださ・・・」
がちゃん。つーつーつー。
10%の減額というのは本当なのか!と聞かれてますが、ほんとです。20億は自分で用意せねばならずー・・・!
くぅーーっと車ででかける鉄平しゃんなのです。
『その日、父が下した非情な決定は僕と、万俵家の人々の運命を大きく狂わせた』

<つづく>