華麗なる一族

07/01/28

第3話

<阪神銀行の鉄平しゃん>
話が違うじゃありませんか、大神専務。50%の融資は約束してくれたあないですか!
きぃーー!って怒ってる鉄平しゃんは、専務に止められながらもパパのお部屋へGO!ですよ。
鉄「一時的に感情的になってるだけですから!」
って、パパの部屋に入っていったら、パパおらず。
こちらも感情的になってる鉄平しゃんでした。可愛いやつめ、と思うのは、別にお父さんに優しくしてもらってきた訳じゃないのに、お父さんは助けてくれるでしょ?と思ってるようなところ?
ひねてませんなー!ひねくれてる人は苦手なので、ありがたいです。

<家に帰る鉄平しゃん>
夜の神戸を車を運転して家に帰る鉄平しゃん。
帰ったみれば、本宅ではお見合いの相談中。
二「鉄平お兄様♪」
お兄様大好き二子ちゃんは一瞬ウキっ♪
しかし挨拶はせず、奥にいるお父さんのところへ。
鉄「高炉建設の件でうかがいました。納得がいかないんです。役員方は承諾してしてくれたのに、なぜいきなり減額なんですがか」
大「その話は終わったはずだ」
鉄「考えなおしてください」
大「どこまで親に甘えるつもりだ」
鉄「僕は亡くなった先代に約束したんです。阪神特殊製鋼を世界に通用する企業に発展させると。お願いします。約束をかなえさせてください」
大「おまえは何かというとじいさんのことを口にする。父親の私より祖父を尊敬する。ひねくれた人間だ」
首たれてる鉄平しゃん。
鉄「・・・どうしておじいさんにこだわるんですか。おじいさんの、いったい何に嫉妬してるんですか?」
それはゆってはいかんのだったのですー!
大「私が・・・、いつじいさんに嫉妬した!」
振り返ったお父さんの怖いこと怖いこと。機械仕掛けか!みたいなね!
相「鉄平さん、お父さんに謝りなさい。謝りなさい!」
やかましいやいっ!と鉄平しゃんは相子を突き飛ばし、相子は、きゃっ!と転び、お父さんは、ばしっ!!と鉄平しゃんを叩く。
大「何をする鉄平!」
鉄「そんなに相子さんのことが大切なんですか」
大「身内のことは何もできない寧子に代わって、万俵家を差配し、子供たちの縁談を仕切ってきたたのは相子だ」
鉄「結局お父さんの愛人じゃないですか。世の中には品行方正な銀行家として通ってますが」
首を振る鉄平しゃん。
鉄「お父さんは偽善者です」
大「貴様・・・」
寧「およしなさい鉄平さん!」
そんな緊迫した状況の中、帰ってくる銀平。
銀「これはまた随分な騒ぎですね。たまに早く帰ってきてみれば、しばし呆然の体でしたよ」
素敵。素敵なセリフです銀平さん!
鉄「この際銀平も正直に言ったらどうだ。今度の縁談もおまえの本意じゃないだろ」
銀「お父さんと争おうなんて無駄ですよ。僕らには何一つお父さんにかなうものはない。勝てるはずがありませんよ」
鉄「勝てるかどうか、とにかく僕はやってみる。これ以上何も頼みません。僕は僕の力でやってみます」
一礼して帰る鉄平しゃん。早苗も一緒です。
早「あなた」
鉄「後20億。・・・やるしかないんだ」

<建設予定地の鉄平しゃん>
工場長と建設予定地を見ている鉄平しゃんのところに車が。
鉄平しゃん、専務ですから、社長に呼ばれたんですよ。
そうなんですよ。別に鉄平しゃんが会社で一番偉い訳じゃないんですよ。ええようにやってますけども(笑)
そこで鉄平しゃんは、足りない20億を来月末までに集められなかったら高炉建設は諦めるように約束をさせられたのです。
今の20億より、もっと大変な20億でしょうからねぇ。
今でしたら、叶姉妹から宝石の2・3個ももらえばそれですみそうですけどもねぇ(笑)

<金策中の鉄平しゃん>
ということで、東京日本橋、金融の総本山にやってきた鉄平しゃんは、銀行周りをするのでした。
銀平のお見合いでも名前が出てくるほど、何が何でもおじいさん、っていうか、ちょいミス兄貴てっさんに似ている鉄平しゃんなんですが、銀行周りの結果は散々。
銭「専務。もう都市銀行では大同と阪神しか残ってません。三雲頭取に頼みましょう」
しかし、大同銀行に頼むと、阪神と同額になっちゃうのです。別にええやんって思うけども。メインバンクとサブバンクが同じ額っていうのはよくないらしく。
このままだと高炉建設を諦めなくてはならない、と、鉄平しゃんは生まれて初めて無力さを痛感していたのです。
なんでもよくおできになったぼっちゃんなんでございましょう〜。

<嫁の実家の鉄平しゃん>
つまり、ふくまる旅館ですね。
義父「融資削減とはな」
鉄「父の考えが解りません」
義父「最悪の事態に備えとくんだな。万俵大介って男は石橋を何度も何度も叩いて叩いて、安全だと解ってもなーかなか渡らん男だ。用意周到に外堀をしっかり固めて、あの阪神銀行を都市銀行にまで押し上げた男だ。そのしたたかさといえば恐ろしいものがあるな」
番宣番組でもやってましたが、書生たちがおもろい!おもしろすぎる!!
ものすごく気持の悪い生き物のようでございます。
義父「実際のところ、いくら必要なんだ」
鉄「・・・20億です」
義父「三栄銀行、いってみなよ。紹介状書いといたから。おい」
不気味に動き回る書生たちが紹介状持ってきます。
鉄「いや、三栄銀行には融資を断られています」
義父「副頭取の向井に話を通しておくから。相談になってくれるはずだ」
ありがとうと紹介状を受け取る鉄平しゃん。
鉄「本当に、申し訳ありません」
義父「そんなかしこまるなよ。私はな、鉄平くん。策略にたけた人間が牛耳るこの世の中に、そろそろ嫌気がさしてるんだ。あんたみたいな人間を、勝たせたいんだよ。へへへへへへ!」
これにて無事、三栄銀行から10億の有志を取り付けた鉄平しゃんなのでした。
あらためて感謝感謝でございます。
鉄「後10億か」
銭「やはり大同銀行しかありません。任せてもらえませんか?私がうまく話をつけますから」
かばんの持ち手をいじいじしながら考えている鉄平しゃん。
でもなー、でもなーーと思いながらも、しぶしぶ三雲さんのところに行くことになったのですが・・・。

<大同銀行の鉄平しゃん>
三「鉄平くんいしては、随分ずさんな仕事ですね」
鉄平しゃん、融資を減額されたとは言えないんで、追加の予算が発生したという話をしてますんで。
「いくら私が高炉建設を応援したくても、そんな理由では行内の反対勢力をとても説得できません。まずは筋の問題として、追加予算を他行に押し付けようとする阪神銀行さんはメインバンクとして虫が良すぎます」
三雲さん、室井さんばりにイラっときてます。
銭「そこをなんとか!」
三雲さんに見られている鉄平しゃんは、立ち上がって常務を止めるです。
鉄「銭高常務。やはり三雲頭取に嘘はつけません」
三「本当の理由はなんですか」
鉄「申し訳ありません。追加予算が生じたのではなく、阪神銀行が融資比率を10%、引き下げたんです」
三「10%カット?」
鉄「はい」
三「鉄平くん・・・。自分が何を言ってるか解ってるんですか。君は私に、日本の鉄鋼産業の将来ために高炉を建設する。そう言いましたよね」
鉄「はい」
三「その気持は今も変わりがないのであれば、私に嘘はつかず、正々堂々と言ってくるべきだ。嘘をついたということは、自信がなくなったということに他ならない。この件は、一度預からせてください」

<思い出めぐりの鉄平しゃん>
日比谷公園にやってきた鉄平しゃん。噴水のふちに座って、くしゅーーん。しおたれーーー。
しおたれた鉄平しゃんは、母校東京大学へ。キャンパスに入ると、鉄平しゃん、ちょっと笑顔も。
工学部冶金学科の教室?だか、なんだかにいって、懐かしそうにあちこち見て回る鉄平しゃん。色々とスローガン貼っててあって。鉄平しゃんがもらった賞状なんかもあって。
和むーーー・・・となってます。
『僕はもう1つの原点に、会いたくなった』

<もう1つの原点にやってきた鉄平しゃん>
雨の中、傘をさしてやってきたのは本郷。ここはかつて鉄平しゃんが住んでいたところです。
おーさーれーー!!
ポストを見ると、202号室の、今はあいうえお会というのが。その名札をずらすと、万俵鉄平の名前が。202号室だったんですかー。
そこに誰か入ってきたので、ジャマにならないようにどいたら、芙佐子。
芙「てっちゃん!」
て、てっちゃんって!君、いきなり間合い詰めすぎじゃなかろうか(笑)!?
鉄「何してんだここで」
おろおろする芙佐子。
芙「ボランティア先に送る物資の保管場所が必要で。探してたらたまたま空いてて」
鉄「そうか」
そうかって。
そんな訳ないじゃ、鉄平しゃん!同じ部屋借りてんだよ!?
鉄「でもここ、全然変わんないね」
芙「何か、あったの?」
鉄「え?」
時計見る鉄平しゃん。
鉄「ふっこの方こそ」
1話で混乱したことの結果が見えてまいりました。この方、ふさこさん、ですが、鉄平しゃんからのよびなが、ふっこ。そりゃふきことも聞こえるわな!と、
鉄「お店の準備のほうとか」
芙「実は、女将が倒れてしまって」
鉄「・・・」
芙「大川先生の紹介で入院できたんだけど、お店の方はめっきりお客さんが減ってしまって。今日はお休みしたの」
しょんぼりしてるのかーと思いきや。
芙「でも!明日からは頑張んなきゃね!」
鉄「強くなったね。・・・いや、7年前はさ、僕が研究で遅くなるって言っただけで泣きべそかいてたじゃん」
思い出し笑いの鉄平しゃん。
芙「いろんな国回って、少しはたくましくなったかもね」
鉄「・・・じゃ。今は逆だ。今はふっこの方は、強くなって、自信にも満ち溢れてて。・・・でも僕は、全然」
芙「似合わないなー。昔のてっちゃんは弱音なんか吐かなかったよ。どんなことがあってもいつも乗り越えてた。どんな失敗しても成功するまで諦めなかった。いつも堂々としててくれなきゃ。てっちゃんみたいになりたいって頑張ってきた私がむくわれないじゃない」
きりっ!な芙佐子に、おでここりっ、な鉄平しゃん。
芙「てっちゃん!名前負けしてるよ!」
階段上がっていった芙佐子は、ばたん!と思い出の部屋に入るのでした。
あっ。曲がかかってますね。なんか、番宣では散々かかったけど、別に主題歌ではなかったといやつが。
主題歌にするのは、DVD化するときに問題があるってゆってたやつが。ラジオで、今後曲がかかったら僕の夢がかなったということですとゆってましたが、夢かないましたね。さすが鉄平しゃん(笑)!
上がっていって芙佐子を見上げて、帰っていく鉄平しゃん。
その鉄平しゃんに芙佐子がエールですよ。
芙「鉄平ー!錆びるんじゃないぞ!鉄平!」
ちょっと微笑む鉄平しゃんは、傘をちょっとあげて、帰っていくのです。

<大同銀行通いの鉄平しゃん>
そのの翌日から鉄平しゃんは何度も大同銀行に通いましたが、三雲さんはがんとして会ってくれませんでした。
そして一月。(その間、阪神銀行は阪神銀行で大変だったんですが)
ようやく頭取室に招き入れられたんですが、いたのは三雲さんではなく、笑福亭。
ものっすご悪い顔で!
笑「融資はしないということに決まりました。当然の結果でしょう」
鉄「・・・それは三雲頭取もご納得されてるんですか」
笑「役員会議の最高責任者は三雲頭取ですよ」
鉄「解りました。また出直させていただきます」
笑「万俵専務。私の言ってることがご理解いただけましたか?決定は覆りませんよ」
鉄「失礼します」
廊下に出ていく鉄平しゃん、ものすご高笑いの笑福亭。わっるー!!悪い男やでーーー!!!
でも、ここの廊下も綺麗ねー。
帰っていく鉄平しゃんを見ている三雲さんもいるのでした。
夜、高炉建設予定地で、鉄平しゃんは風を受けました。
あぁ、どうなってしまうのか。

<三雲から連絡があった鉄平しゃん>
約束の期限まで後3日。後10億。総額からすれば後5%。95%の資金でも、高炉は建つんじゃねぇか?とも思いますが、そうはいかんのでしょう。
会社では、もう諦めざるを得ないかムードでしたが、そこに三雲さんから電話。
うひーー、どうなるかーーーと電話に出たら。
雉撃ちへのお誘いでした。
なぬーー!

<その頃の銀平さん>
お父さん、行員が死ぬかもしれないと思いつつも無茶な予算を科し、死んだら死んだで、行員をとりまとめるのに使う。
『兄さん。あの人には絶対かなわないよ。僕は』
そんな気分でしたが、そのタイミングで山田優を呼び出して、あれやこれやーー。
暗い中でも、山田優のまつげはくるーーん!!

<雉撃ちあれこれ鉄平しゃん>
雉うちに行くので、銃のお手入れをしている鉄平しゃん。
色々と考えております。弱気弱気ー。
そして実際雉うちにいきます。
二人とも、ものすご大事そうに銃を抱えているのが可愛らしい。そういうお作法でしょうか??
鉄「昨日、三雲さんに言っていただいた言葉で、目が覚めたんです。僕は、だから、もう1度1から出直して、高炉は建てたいと思ってます。鉄鋼産業が、いつか世界と肩を並べられるような時代にしたいんです。その夢を実現させるために高炉を建設しようと思ったんです。でもいつしか、資金集めに奔走しているうちに、高炉を建てること自体が目的になってしまい、あんな嘘までついてしまって。お恥ずかしい限りです。申し訳ありませんでした。でも。鉄は国家なりと言われてる今、この狭い日本の中で企業同士が足を引っ張り合う現状にほんとに我慢できないんです。僕たちが高い技術力の製品を大量に世の中に送り込めば、帝国製鉄も、今の現状にあぐらをかかずに技術革新に取り組むはずなんです」
三「しかし帝国製鉄が巨大資金を使って真剣に技術革新にとりくめば、阪神特殊製鋼が潰される日が来るかもしれません」
鉄「・・・彼らに負けない技術を生み出す自信はあります。それで負けたとしたら、それは、仕方のないことです」
三「技術で負けたなら、会社は潰れてもいい。そういうことですか」
鉄「はい」
三「ふ・・・ははは」
和やかーー、ムードになったところで、藪ががさがさ。
雉?と思ってたらいのしし(笑)!いのしし!いのししか将軍か絶対出すのか!純レギュラーか!
いのしし役のいのししが走ってきて、鉄平しゃん、撃とうと思ってんですが、弾が入ってません。あわあわっ!
三「鉄平くん!」
刑事ドラマ!のように、弾が投げられ、それを銃にこめていのししを撃つ鉄平しゃん。
当たった!んで、今晩はいのしし鍋ね!と思ったねすが、逃げていきました。
そして鉄平しゃんは、へたーーんとなったまま。
鉄「腰が抜けちゃったみたいで(笑)」
でも、いのししが出た時のびっくり具合は、いつもの日本一のびっくりじゃなかったわー。残念よぅー。
三「はは・・・。もしかしたら私は君に、背中を押してもらいたくてここに来たのかもしれませんね。なんだか自信がわいてきました。鉄平くんと一緒だと。私も理想実現のために闘っていけそうです」
鉄「三雲さん」
うんってうなずく三雲さん。
さっ、て、へたってる鉄平しゃんを起こして、草を払ってあげる三雲。
鉄平しゃんは、あれですかね、なんかやってあげたいー気分にさせるキャラですかね。
三「高炉建設とは違う名目でなら、もう1度提案できます。それでよろしいですか?」
鉄「はい。ありがとうございます。ありがとうございます!」
こうして、10億をギリギリでGET。お父さんにも報告がいきました。
大「そうか。一人で集めたか。解った」
そんなお父さんに、ちょいミス兄貴てっさんから言われてました。

『鉄平の才能を支えてやれ。金を動かす仕事は、おまえや銀平でもできる。だがものを作る仕事にはもっと大きな才能が必要だ。鉄平はお前より遥かに器の大きな人間だ』

<朝礼台の鉄平しゃん>
鉄「心配をかけてすまなかった。しかし、資金は集まった!わが社の長年の夢だった、高炉建設がうちに実現する。鍬入れ式は6月の10日に決まった!」
うわーーー!!朝礼大盛り上がり!
静かにしろ静かに!って工場長がとめます。
鉄「君たちのように、素晴らしい仲間と一緒に高炉建設実現を喜び合うことができて、僕は本当に幸せです。どうもありがとう!ありがとう!」
と朝礼台超栄代をおりて、工員たちから取り囲まれる鉄平しゃん。ばんざーい!ばんざーい!ですよ!

『嬉しかった。いつまでもこの喜びが続くことを僕は望んでいた』

<つづく>