OL進化論29巻より (秋月りす著)
●未来は今
1コマ目:占いの帰り。女の子1「結婚運ないって言われた。くそー」女の子2「私も」
2コマ目:女の子2の結婚式。女の子1「占いなんてあてになんないわね」女の子2「えへへ。そうでもないよ」
3コマ目:女の子2「あの時、こうも言われたの。『古い物を大切にすると運勢が良くなる』って」
4コマ目:女の子1「そういや小学校の同級生だって?ダンナ」女の子2「同窓会で拾ってきたの。えへへー」
09/06/22 『そばにいてほしい』
<私、邦が好き、と言われた翌朝の二人>
とんくにから出てくるゆっきー。ぼーー・・・。
その背後から。
春「おはよー!今日もいい天気だね」
やったらハイテンションな春乃が元気に登場。
茂「おぉ、おはよ」
春「茂おはよ、仕事行ってくるね」
しゃっきしゃっき!と二人の間を通って階段までいって。
こけかける。
おぉっ!と驚く二人を振り向いて、大丈夫!じゃあね!と春乃は去っていく。
茂「気をつけろよ!」
そんな、ぎくしゃくした春乃に、どうしていいか解らないゆっきー。
茂「邦之くん?」
ゆっきー「あ?」
茂「今日は何やってるの?」
ゆっきー「ハローワーク行こうかなと思って」
茂「あ、そうか。いってらっしゃい」
ゆっきー「(ぐずぐず)もうちょっとしてからにしよっか」
そう言いながらとんくにに入っちゃうゆっきー。んん??と茂は様子をうかがうのでした。
<そして3日後>
婚活バー深澤にて、指を折っている茂。
茂「もう3日かー」
ゆっきー「あぁ」
ハローワーク帰りか、スーツ姿のゆっきーは、冷蔵庫の中を整理中。
茂「もう3日だよ?春乃が、大丈夫、じゃあって言ってからもう3日!あいつが三日も顔出さないなんてなかったよ」
ゆっきー「まぁなぁ〜・・・」
茂「この通りを歩いてる姿もまったく見ない!てことはさ、違う道通って駅まで行ってるってことだよね」
ゆっきー「あぁ・・・」
茂「てかさ、何で邦之くんがそれやってくれてんの?」
ゆっきー「あぁ、なんとなく」
茂「おぉ。ありがと」
整理整頓を変わる茂。
茂「何があったの」
ゆっきー「え?」
茂「縁日の夜さ、春乃と一緒だったんじゃないの?」
ゆっきー「・・・」
茂「やっぱり。打ち上げの途中でいなくなっちゃうし、次の日の朝、春乃は元気だったしさ。ちゃんと自分の気持ちを邦之くんに伝えられたんだなーって」
指をぴしぴし回しているゆっきー。
茂「しかし!あれっきり春乃がこない。なんで!?」
頭こしこし。
ゆっきー「うん。まー、多分俺のせいなんだよな」
そうして、花火の夜に起こったことを説明しますと。
茂「なんで春乃を追いかけてやらなかったのさ。花火に誘ったのは邦之くんの方なんでしょ?」
ゆっきー「う、うん」
茂「てことはさ!邦之くんも好きだってことでしょ?」
ゆっきー「え?」
茂「・・・」
ゆっきー「いや、春乃が、こう、悲しそうな顔してるの見てらんないじゃんか。だって昔からそうだったろ?」
茂「昔じゃなくて今の話しだよ、今の邦之くんの話」
そこにお客さんが。婚活バー深澤、人気です。
女の子もやってきて、こっちはゆっきーが対応。
女子1「これがさくら地蔵ですか」
女子2「わー、かわいー」
ほんとに!?そのでっかいフェルトのマスコットが!?2周半して可愛い!?
そのさくら地蔵を見ても春乃を思い出すゆっきー。
その頃、春乃、真琴、婚活女王の3人は楽しくお食事中。こうしてみると、女子たちの恋バナはどんだけ楽しげなのか!と思わずにはいられません。打たれ強い!
その打たれ強さのないゆっきーは、婚活バー深澤のお手伝い。レジを担当し、写真貼ってあげてます。
そこにあるのは、誕生日の日に春乃と撮った写真。笑ってる春乃の隣りに、ちょっと振り向いてる自分も映ってる。
しみじみ。
そのしみじみ気分のまま、閉店後に飲んでるゆっきー。
ゆっきー「結局逃げてんだよねー、俺」
茂「なんで逃げんの?春乃はもうあのちっちゃかった春乃じゃないってことぐらい解ってんでしょ?」
ゆっきー「けどさ、妹みたいだったのは、事実じゃんか。お互いほっとしてるのかもしれないな。春乃が、顔を出さないでいてくれてること。だってさどんな顔して会えばいいか、俺解んねーもん。おまえだって解ってるだろ?春乃が小学校に入った時、俺はもう大学生だったんだぞ?そやってずーっと妹を見るみたいにしてきてさ、それなのに、いきなりだもんな」
私、邦が好き!と言われても。
小学校に入った時に、大学生ではねぇ。その時点でしたら絶対にいけませんからねぇ。
ゆっきー立ち上がり、帰っていきます。
店を出て、ふと見上げる満月は、春乃も見ている同じ満月。
きゅきゅっ、と眉間に縦じわがよっちゃうゆっきーでした。
<そして一週間後>
さくら地蔵にお参りしてる女の子たちから話かけられるゆっきー。なんとさくら地蔵のマスコットを探しているという。
どこの有名ブログで紹介されたのか!
ゆっきー「この店に売ってるんですけど、今ちょっと売り切れちゃてますね」
女子「じゃまた来ます」
ゆっきー「はい、大丈夫ですか」
女の子たちは帰っていき、続いて商店街のおじさんたちが、縁結び商店街らしい商品を開発してもってきます。
さくら地蔵パンやら、縁結びのおまんじゅうやら、縁結び惣菜やら。
・・・縁結び総菜!?
ものすごい開発の仕方(笑)
これらのアイディアを聞くためにとんくにへGO!
そこで、すっかり盛り上がって、一度お開きになりましたが、春乃のことを聞かれちゃいました。
春乃ちゃん、見かけないけどって。
ゆっきー「仕事で忙しいんじゃないですかね」
スミ「ならいいけどさ、具合悪いんじゃないかと思って心配しちゃったよ。たまには顔出すよう言ってよ。寂しいから」
ゆっきー「解りました」
ぎこちない笑顔で送り出したものの、うわぁ〜・・・顔。
ゆっきー「みんなさ、いろんな意見を持ってきてくれるから助かるよな」
茂「商店街のことで忙しの解るけどさ。もう1週間だよ、春乃」
ゆっきー「うん」
茂「電話しても全然でねーしさ。邦之くんとこもメールきた?」
ゆっきー「来たよ。一言、元気ですって」
茂「同じか」
邦夫「それなら俺んとこにも来たよ。たまにはとんかつ食べにおいでって返事したけどそれっきりだ」
茂「俺も。邦之くんは?」
ゆっきー「ん?」
茂「ちゃんと返事した?」
ゆっきー「・・・春乃が、そっとしておいて欲しいんだったらさ」
茂「返事してねーの!?」
ゆっきー「人間あるだろ?一人で考えたいとか」
茂「それにしたってさー」
そこに駆け込んできた匠。
匠「邦之!大変なことになった!伊藤勝の計画が飛んだ!」
ゆっきー「えっ!じゃあここは無事になるってこと!?」
茂「やったじゃん!」
匠「違う!もっとやばいことになってる!」
ゆっきー「え?」
伊藤勝の計画は、川ちゃん酒場が土地の地権者を取りこんで、行政関係なく乗っ取れるようになってしまったのです。
これはいかん!
そして、伊藤勝がその計画から外れたということは。
<ゆっきー命名『いとかつ』>
区役所から大洋総研に帰ることになり、とぼとぼと帰る勝。
その勝に走りながら呼びかけるゆっきー。
ゆっきー「いとかつ!いとかつー!いとかつー!ちと話あるんだけど!」
勝「それは私のことか」
ゆっきー「そうだよ。伊藤かつって書いてマサルだろ?いとかつじゃん」
勝「そのイヤミを言いにわざわざ来たのか」
ゆっきー「イヤミ?なんでだよ。それより俺たちの町に力を貸してくんないかな」
勝「は!?」
ゆっきー「おまえあの街並みを残そうとしてくれてたわけじゃんか!」
勝「あれは単にコストの問題でそうしてただけだ」
ゆっきー「ほら、周吾郎さんの企画書、あれも読んだろ?あれ俺たちすすめてんだよ」
勝「完全なる無駄だな!」
ゆっきー「そうならないようおまえの力を借りたいの!おまえだって悔しいだろ!あの川端ってオヤジにコケにされてさ!」
勝「私が区役所で失敗したから君たちと同じところまで落ちて来たとでも思ってるのか。私には大洋総研と言う居場所があるんだ!大概にしてくれぇい(←巻き舌)!」
ゆっきー「ちょといとかつ!」
しかし勝は去っていってしまう。
婚活バー深澤で、その話をすると匠はそりゃ無理だろ。
ゆっきー「でも、この町並みを残そうとしてたじゃない。やり方が違っても、根っこんとこは同じなんじゃないのかなと思うんだよね」
匠「でもね?でもね?みんなを追い出そうとしたんだよ!みんな!」
ゆっきー「そうなんだけどもさ」
桜「彼は、彼なりに仕事をやってただけかもしれませんよ」
匠「やなやつだけどー、確かに仕事はまっとうにやってたかなー・・・」
ゆっきー「だからよけい悔しいんじゃないかなって」
女子客「すみませーん、さくら地蔵のマスコットって」
ゆっきー「あ、すいません、ちょっと売り切れなんですよねー」
女子客「そうですかー」
茂「ごめんなさい。でももしよかったら飲んで行かれません?一杯サービス」
桜「春乃ちゃんに追加作ってもらってないの」
ゆっきー「うん」
匠「最近春乃ちゃん、見ないね茂、茂、春乃ちゃんは?」
茂「あーいや、ねぇなんか、忙しいんじゃないのかな」
匠「ふーん」
弟「兄貴ちょっといい?」
ゆっきー「どしたの」
弟「ちょっときて」
ビール置いて、抜けるゆっきー」
ゆっきー「なんだろ」
ゆっきーが出ていき、なんか話があるんだったら、弟もこっちですればいいのにと茂がゆってたら。
山田優の残念な弟「こんちはー!」
茂「おまえじゃなくてやすの話だよ!」
山田優の残念な弟「あ、くにやすくんなら彼女連れてとんくにに」
一同「マジで!?」
山田優の残念な弟は、すべての重要なシーンを見ている男なのです。
<弟の彼女は結構年上>
とんくにで並ぶ父と長男。二男と彼女は、お仏壇の前。
その彼女は。さとえり!?こりゃー年上だ!
弟「えっとーこちら、あらたれいこさん」
嫁「初めまして。あらたれいこです。よろしくお願いします」
邦夫「初めまして。父の雨宮邦夫です。やすがお世話になっております」
ゆっきー「兄の邦之です。よろしく」
邦夫「どうぞ」
嫁「すみません」
しずしずとテーブルに座る4人。
邦夫・嫁『あのー!あ、どうぞ』
ゆっきー「ハモった!」
弟「彼女、美容学校の時の先輩だったの」
ゆっきー&邦夫「先輩ね」
嫁「先輩っていってもOGですが」
ゆっきー&邦夫「OGね」
嫁「先月、30になりました」
ゆっきー&邦夫「30。え!」
嫁「すいません」
弟「なんで謝るの?」
邦夫「いやいや、ちょっと驚いただけです。お若くて、なぁ」
嫁「お父様やお兄様が驚かれるのも、反対されるのも覚悟の上です。私自身はじめは彼のことを弟としてしか見ることできませんでしたから」
弟「俺の一目ぼれだったんだよ。押しまくって、ようやく弟を卒業できた」
邦夫「私ね、こいつが惚れたんなら、その人が幾つ年上だろうが、年下だろうが構いません。あなたは、ほんとにこいつでいいんですか。だって頼りないでしょ、こいつ」
嫁「いいえ、すごく支えになってくれます」
邦夫「お世辞じゃなく」
嫁「はい」
邦夫「そうですか」
弟「いっとくけど、プロポーズしたの俺の方だから。これは兄貴のおかげって言うか。ウソの結婚とか騒いだ時あったじゃん。あれ見てて、なんか中途半端な気持ちじゃ考えちゃいけないもんなんだって」
邦夫「おまえが反面教師になったんだってよ」
弟「すっげー真剣に考えて、ようやく彼女に俺の気持ち告げられた」
嫁「彼の真剣な気持ち嬉しかったです」
邦夫「そうすか」
ゆっきー「やるなあ、やす」
邦夫「そう言ってもれいこさん、こいつは、早くに母親を亡くして、末っ子なもんで、ちょっと甘えん坊なとこがあって。不憫で、つい私も兄のこいつも甘やかしてしまったりしたもんでね。でも親が言うのもなんだけど、優しいやつです。どうぞ、よろしくお願いします」
ゆっきー「よろしくお願いします」
嫁「こちらこそ、よろしくお願いします」
弟「親父、兄貴、ありがとう」
邦夫「おぃおまえらー!そんな顔ひっつけたらドアが外れるだろうがよ!」
婚活バー深澤筆頭に、近所の人がどわーーーっ!と乱入。おめでとーー!!の大騒ぎ。
邦夫「やすもいつの間にか大人になってたんだな」
ゆっきー「うん」
うわー!ゆっきーいいお顔!ここいいですよーー!
<バッティングセンターに行くゆっきー>
115kgに挑戦するゆっきー。
なかなか打てない。
バットを地面に打ちつけてみたり。かすってみたり。そのうち徐々にタイミングが合うようになってきて、かきーん!といい音が。
最後は、ホームラーン!
汗をかきながらも、すがすがしいゆっきーでした。
<黙って誰か会いに行くのは、伝統的な『死亡フラグ』>
春乃のバイト先にいくゆっきー。
しかし、春乃はお昼休憩中。どうしようかなぁ。でも、お昼だったら、そのうち帰ってくるかと、近所をうろうろすることに決定ー。
その頃、ランチどーしよっかなーと考えていた春乃は茂に遭遇。
顔出さないのは忙しいからという春乃に、さくら地蔵に負けないくらいよく効く茂様手作りおまもり、すなわりファイトコースターを手渡します。
春「ありがとう」
茂「だから帰ってきなよ。あの鈍感男、ほんと不器用だから。春乃も知ってるだろ?」
春「知ってるよ。知ってるから帰れない」
茂「え?」
春「ちゃんと、妹の顔に戻ってからじゃなきゃ。やっぱり会えない。だってまた泣いちゃいそうだもん。泣いて邦のこと困らせちゃいそうだもん」
茂「いや春乃、邦之くんだってきっとさ」
春「邦の困った顔なんか見たくない。邦を困らせてる自分がいやなの。だから会えない。無敵の、絶対的な、なんにも揺るがない100%の妹に戻れるまで。会えない」
背中向けて強がる春乃を思わず抱きしめてしまうのは、やっぱり茂も男だねぇ。
こちとら伝説の、『俺じゃだめか抱き』!
そして、そこを見てしまうゆっきー!
そう。連絡もせずに会いに来るとこういうことになります。
いわゆる一つの死亡フラグ。伝統的ですね。美しきお約束。
もちろんここで出来るのは、黙って去っていくことだけ。
しかし、茂は本当に偉い。
何をどうしても、俺じゃだめかなんて言わない。春乃に安易な逃げ道を用意しない。
ま、用意しても、最終的にもう一度蹴っ飛ばされるだけだしね♪
もう泣かない!化粧落ちても可愛い!ランチおごってやる!と、えらいなあ!茂なぁ!
春「ほんとー?」
茂「何でも言いなさい」
春「じゃあね、あっちに、いつも高くて諦めてるランチがある」
茂「えっ?ちょちょっ、ちなみにそれいくらくらいかな?」
春「教えない!」
茂「なんだよそれ、言えないって!」
<リバーサイドでがっくりゆっきー>
春乃が茂に・・・、春乃が茂に・・・。
ぐるんぐるんしながら、これしかなかろうと携帯出して、春乃にメール。
これがSMAPさんドラマとしては最後になるのか、ドコモのケータイ。
『春乃、俺は、やっぱりおまえの兄貴として、お前の幸せを』
ぺぺぺぺ、と消して。
『お前と茂の幸せを、ずっとずっと見守ってずっとずっと応援していく』
で完成。
後は、送信ボタンを押すばかり。押すのか。押さないのか。世にも珍しい指の腹のアップ!科警研に持ってけば、指紋採取もできますよ!
だめーー!送信しちゃだめーーー!!
とさくら地蔵がゆったかどうか定かではないですが、送信できなかったゆっきーでした。
ベンチに座って、がっくし。足びたびた。
<その頃の、いとかつと周五郎さん>
大洋総研から出てくるいとかつを待ってる周五郎さん。
そのまま、最近お気に入りのスイーツが美味しいお店へ連行。
ちなみに婚活女王もいました。婚活女王はいわゆる一つの家事手伝いか?
勝「雨宮くんに頼まれたんですか」
桜「いやいや。もちろん彼はあなたの協力を得たいと考えてますけどね。今までの部署、外されたそうですね」
勝「なんでそのことを」
桜「いや、まぁ、あそこには知り合いが何人かいましてね」
勝「えっ!?」
桜「知りあいって言っても、仕事で金の話をしただけですけど。仕事の実績も、出世も大切なことです。会社だって、会社のポストだって、失いたくない大事なアイデンティティの一つですから。でもね。一つに過ぎないし、情けないことに60近くになって、やっとそこに気がついた」
勝「あなた、何ものですか・・・?」
桜「ただの桜田周五郎です」
勝「からかってるんですか」
桜「いや、あえて言うならニューバージョン桜田かな」
勝「失礼します」
桜「あなた、今自分が辛くないですか?幽霊になった気分でさ、誰も自分を見つけてくれない。このまま消えちゃうんじゃないかって思う時が人間一番辛いもんです。私は、辛かったですでも、ぽっきり折れなかったのは、人との出会いでした。それと、そこに飛び込んで行く時の自分のの勇気。その勇気を持てたことが、自分の人生の中での一番プライドかな。あの商店街、絶対いい町になります。なぜかというとね。
今まさに失いかけたプライドを勇気もって取り戻そうとしてるからですよ」
コーヒー(いとかつ注文)と、マンゴーパフェ(周五郎さん&優子注文)が来ましたが、勝は帰っていくのでした。
<商店街に帰ってくるゆっきー>
婚活バー深澤は賑わってる。
茂「おかえり」
ゆっきー「おう!ん?」
茂「いや、飲んでかないの」
ゆっきー「あ、ちょっと色々商店街のことがあって」
茂「なに?手伝おうか?中でやれば」
ゆっきー「いや、そういうんじゃないし」
茂「そういうじゃないって、商店街のことなんでしょ?」
春「ただいまー!」
そこに、思いっきり元気に帰ってくる春乃。
茂「おかえり春乃!」
ゆっきー「おかえり」
春「邦、メールありがとね」
ゆっきー「おおお。ほんじゃな」
ゆっきーはとんくにへ。
茂「邦之くんからメールあったんだ」
春「うん・・・。じゃねー」
春乃は、茂には自由きままにやりすぎですよ?
ゆっきーは、お店のビールを勝手に出して、勝手に飲んでます。今日は茂の店にはいけないの。でも、外が気になっちゃうのね。
<いとかつ、微妙な表情で大活躍>
川ちゃん酒場側が、さくら地蔵商店街の測量を勝手にやろうとして、商店街大騒ぎ。
川ちゃん酒場に明け渡すつもりはない!
でももう決定したことです!
と押し問答。
ゆっきー「ちゃんと説明しろって言ってんの!」
このままだと大乱闘必至!そこに。
勝「やめなさい!」
ゆっきー「いとかつ?」
勝「あいかわらず原始的というかなんというか」
ゆっきー「おまえ」
匠も、周五郎さんも到着。
勝「土地に関する問題は何一つ片付いてないのに、もう測量っていうのは問題ありますね」
大体いつも悪い役をやってる人「えーっと、区役所を放りだされたあなたがなぜここに?」
勝「社長にお伝え下さい。川ちゃん酒場赤羽店。は何かと問題があるみたいですね。仕事を干されて時間があるんでね、色々調べさせていただきました。今日のところはお引き取りいただいたほうが」
大体いつも悪い役をやってる人「・・・。帰るよ〜」
一体何があるんでしょう、川ちゃん酒場赤羽店!一発で帰っちゃうほどの悪いこと・・・!こわーー・・・!
ゆっきーは、嬉しくて勝をぽんぽんと。
ゆっきーは、嬉しくなると、人の体をぽんぽんしがちです。匠にもやってた。
ゆっきー「いとかつ、ありがとなー」
勝「いとかつはやめてくれって」
ゆっきー「なんで測量が入ったって?」
勝「言ったろ。色々調べてるって」
ゆっきー「おまえ、この商店街のためにか?」
勝「いや、僕のプライドだ」
ゆっきー「えっ?」
体をずらして、段の上にいる周五郎さんを見る勝。
お辞儀。
周五郎さんもお辞儀。
おぉーー!素敵♪素敵シーン♪♪
匠「いとかつ!ありがとう」
邦夫「ありがとう、いとかつ」
茂「ほんとありがとう!いとかつありがとう!」
もみくちゃにされ、ものっっすごい表情になってるいとかつ(笑)
素敵ーー。ほんといとかつ素敵ーーー(笑)
<その夜、とんくににて>
マスコットを手に見つめるゆっきー。色々な春乃が思い出される。思い出の中での春乃は、人気ヘアカタログ並のアレンジっぷり。すごーー!
おしゃれカタログか!
そして本体登場。ユザワヤの紙袋を手に春乃がやってきました。
春「うす!さー作りますかー!売り切れたんでしょー?そのためにメールくれたんだもんねー」
と、メールを出す春乃。
『さくら地蔵マスコット人気急上昇。売り切れにつき至急作ってほしい。頼む!』
春「裁縫の才能がまったくない兄貴がしっかりものの妹に頼んで来たんだから、ここはがんばんないとねー」
ゆっきー「春乃」
春「あ、じゃ邦はこれ切って。前みたいに。はーい」
ゆっきー「春乃さ」
春「ん?」
ゆっきー「本当は、違うメールを送るつもりだったんだよね」
春「え?」
ゆっきー「春乃が茂の腕の中で泣いてる、あれ見ちゃったんだよな」
ひゃあ!って春乃。
ゆっきー「春乃やっぱり、俺じゃなくて、茂といたほうが幸せなんじゃないかなーと思って。だからメールに、兄貴として、見守ってくって。ずっとずっと応援していくよって」
春「邦ー、だからそれはもういいって。ね?」
ゆっきー「そのメール、春乃に送れなかったんだ。なんか・・・、なんかやだった。俺のそばに、いてほしいなって。だから、マスコット、作ってくれって・・・」
春「・・・何それ。何言ってるか、解んないよ」
ゆっきー「だから」
春「諦めたんだよ?がんばって諦めたの!だって、妹の次はマスコット作り要員かよって。でも、それでも、メール来ただけで、それだけで嬉しかったから」
ぎゅうと目を閉じてるゆっき〜。
春「だから、ちゃんと諦めようって。諦めて妹でいようって。だから今だってこうして妹の顔して。・・・それなのに訳解かんないこと言わないでよ!」
えいっ!と出ていく春乃。
しかし、今回ばかりはゆっきーも追いかけますよ!
そしてそれをもれなく茂は見てますよ!
ゆっきー「春乃、春乃!」
逃げる春乃を捕まえて、こっち向かせて。
ゆっきー「春乃?ごめんな。何回も泣かせて、ほんとごめんな」
そして、ぎゅっ。ゆっきー渾身のラブシーン(笑)
ゆっきー「もう俺は、春乃の兄貴でなんか、いたくないよ」
ゆっきー渾身の告白。
茂が、さくら地蔵と乾杯している頃でした。
春乃もぎゅっ!
婚カツ!渾身のシーンでございました。