MR.BRAIN

2009/5/23

史上空前の脳科学ミステリー始動!!
変人脳科学者VS連続テロ魔!!脳を使い瞬間移動!?

<5年前のつっくん>
ちゃらい!ちゃらすぎる!なぜ、ホストは素敵じゃないのか!!素敵なホストはどこにいるのか!
聖夜さんはなかなか素敵でした。(by夜王、北村一輝)
この売れてない加減が、大変いいです。売れる要素が見当たらない。
そんな顔だけはいいつっくん。
ショーウインドーの靴を見ながらないてる女性を発見。片足は裸足で壊れた靴が転がるばかり。
靴が欲しくて泣いてるの?ってつっくん。
見たままかー!
つっくん「あ、壊れちゃったから」
女「いい年した女が靴が欲しくて泣くわけないでしょ」
つっくん「え?そうなの?」
女「こんな同じような靴、誰が買うのよ」
片方の靴を置いたまま、去っていこうとする女。
つっくん「でもさ、こっちのほうがよくない?質感とか」
女「振られたのあたし。新しい女に乗り換えられたの。同じようなタイプの1歳だけ若い女に。その靴が私で、あっちが新しい女に見えたの」
つっくん「この靴が!?」
比喩の通じない男、つっくん。
女「解ったらほっといて」
その女をおいかけて、靴を渡す差しだすつっくん。
つっくん「忘れものー」
女「捨ててったに決まってるでしょ」
ヒールが折れた靴でしたが、そのかかと部分にはコルクが差し込まれてました。
そして靴を電話のようにするつっくん。あっ、においは大丈夫っ(笑)?
つっくん「もっしー。自分で自分のこと捨てんのってよくないですよー」
しゃがみ方が大変ヤンキーでよし。お似合い。
でも、そんな靴で歩ける訳もなく(笑)
つっくん「あ、そだ。ちょっと痩せよう」
笑いあう二人。
女「ありがとう。なんかちょっと元気でた」
そして女は行き、お互いにお互いの去っていく背中を見るばかり。
その数メートル先で、つっくんは面白い事故に巻き込まれることに。
交通事故とかかとおもったら、壁がくずれてくるとはな!

<5年後の2009年>
IPS、科警研には、東芝のモニターもあるのです。単にテレビかもしれません。うきっ♪
ちょうど由里和音ちゃんが脳科学に異動した日に五反田で爆弾騒ぎが勃発。
カフェで残りものを食べちゃってる猫の可愛いこと!!

<そのカフェでのつっくん>
爆弾丸出しなものが入っている段ボールを見つけてしまって、それをカフェのテーブルで確認しようとしていたら、後から警官に声をかけられてしまうつっくん。
こんにちは、とのんきに返事をしたところ、爆弾も見とがめられ、いきなり銃を突きつけられる羽目に。
きょとん!としながらも、言われる通り、ゆっくりゆっくり動くつっくん。爆弾も気になるし、他のことも気になるし、口元が笑ってるようになってしまうし。
そしてそのまま護送車に放り込まれることに。
その中でものんびりとペンライトで遊ぶ余裕なつっくん。ライトセーバー風にしたり、外の騒ぎを眺めていたり。
でも、さすがに刑事二人が乗ってきたら、きゃっ!と座りなおすよい子のつっくん。
林田「よかったらお茶でも飲んでください。どうぞ」
はい、と素直に受け取って、口をつけたところで取り上げられ、熱いのがかかっちゃって、あっち!
丹原「鑑識!」
つっくん「あ、指紋とったんだ。それからDNAも」
丹原「おまえ」
つっくん「九十九龍介です。漢数字で九十九。芥川龍之介の龍ととって龍介」
丹原「聞いてねぇ」
すっかり犯人扱いされているので、あの爆弾は自分のものではないことを説明。
つっくん「だから。トイレに行きたくなって。あのビルに立ち寄ってぇ、そしたら爆弾みたいなのがあって、それがどーん!」
丹原「ここは小学校じゃねぇんだよ!」
ものっすごい近くで叱られて、眉をよせてくしゅーーーんとなるのがかぁわいいわぁぁぁぁ〜〜!

<取調室のつっくん>
おされ警察の取り調べ室は、大変ムーディー。なんという薄暗さであろうか。
暗いところなので、こりゃ好都合とばかり、なおペンライトで遊んでいるつっくん。
前髪が片目にかかるくらいの感じもいいですねぇ。ねぇ?
丹原「九十九龍介。爆弾についてた指紋も皮膚片のDNAも一致した」
つっくん「はい、あちこち触りましたから」
そして人の話を聞かないつっくんは、全然別の話を。
つっくん「隣の部屋の違法カジノで捕まった人なんですけど、お金は持ってたんですか?」
丹原「は?」
つっくん「いや、カジノってことは、大量のお金が存在していたってことですよね。それは持って逃げてたんですか?」
丹原「あいつら金持ってたか?」
持ってなかったけど、それは慌てて逃げたからだという丹原。
じゃあ、事務所には大量の現金があったはず。
林田「そういえば事務所からも金は出てこなかった」
丹原「隠したんだよ!」
つっくん「えーー??爆弾がいつ爆発する解らない場所にわざわざ隠します?」
林田「確かに」
つっくん「あ、そうか」
つっくんに同意したばっかりに、外に連れ出されてひっぱたかれる林田。
丹原「林田!真に受けてどうすんだ!逮捕状とるぞ」
林田「はい」
取り調べ室に残ったのは、つっくんと、つっくんを捕まえた船田。
つっくん「重いんだろうなぁ。何千万って言ったら何キロになるんだろう。重たくなかったですか?そろそろ白状しちゃったらどうでしょう。」
船田「え?」
つっくん「あなたですよね、爆弾を仕掛けた犯人。犯人は、5つの爆弾を仕掛けたって言った。最初の2発は本物。残り3発はダミー。犯人のほんとの目的はその地域の住人を避難させることだったんですよ。ね。ね。もちろん、カジノにいた人たちは慌てて逃げた。お金を持って逃げる余裕すらない。後は、カジノにこっそり忍び込んで、置いてったお金を盗んじゃえばいい」
OK?って手でやってみるつっくん。
つっくん「避難命令が出された街の中をうろちょろ歩いてたら普通怪しまれる。でも、怪しまれない人もいますよね。例えば、警官の方とか。違法カジノが営業されてることを知っててもおかしくない」
船田「たったそれだけのことで人を犯人扱いするのか」
つっくん「もう1つあるんです。ほら、僕を見つけたときのあなたの行動」
向かいにあったミラー的なもので見ると、船田は笑っていたのです。
その上、ゆっくりって言葉。爆弾は後5分で爆発するはずなのにゆっくりと船田は言った。
つっくん「いや普通ですよ、あ、爆弾!って気がついたら、人間の脳はですね、扁桃体が反応してその場から逃げろ!ってなるんです。なのにあなたは僕にゆっくりゆっくりって言いました。タイムリミット5分きった爆弾があるのに妙に冷静に。爆弾がにせものだとあなたは知ってたからです」
つっくんへの逮捕状が出た頃には、事件は解決。
つっくん「あ、事件は、解決いたしました」
この、カトちゃんのしんずれいしますた、的ポーズも可愛いわ〜。
つっくん「いや、僕じゃなくて、こっち・・・」
すっかりぐったりしちゃった船田です。
つっくん「左脳だけで考えちゃったのが失敗でしたね」
丹原「どういうことだ」
つっくん「僕がお話を聞いたところ、多額の借金を抱えた船田さんは、爆弾を仕掛け、計画通りカジノに忍び込み、6500万ほど盗んだそうです」
うわぁ!と目をキラキラさせながら、逮捕状をぐしゃっとして捨てる林田。
つっくん「あ!遅刻だ!刑事さん科警研まで送ってってくれますか?」
丹原「科警研?」
つっくん「今日から科警研で脳科学を研究することになってる、僕脳科学者なんです」

<初出勤のつっくん>
佐々「ここが法科学研究所棟です。それにしても、初日から遅刻、しかも犯人と間違われるなんて。これからはきちんとした自覚を持って」
つっくん「遅れちゃいそうだからって話したんですけど、全然聞いてくれなくて」
佐々「ちょちょ!」
押し倒さんばかりの近さでしゃべるつっくん。美人で有能丸出しの佐々さんも押され気味。
佐々「あの人があなたの助手を務めてもらう由里和音さん」
由里「かっこいーー・・・!」
なんという普通の方でしょう。和音ちゃんは。しかし、その顔以外の部分がなんだかおかしい。パンツの裾から見えてるのは何?そしてその帽子は何?
佐々「時間がないので行きますよ」
由里「よろしくお願いします」
佐々さんによる説明を一応黙ってきいているつっくん。
科学警察研究所は警察庁に所属し、犯罪捜査のための最先端の研究をする組織で、科捜研より上。指導育成にあたってる部署。
つっくん「犯人は捕まえなくていいんですか?」
佐々「それは現場の警察官の仕事です」
画像解析では、防犯カメラの映像の、さらに奥の鏡に映ってる人が万引きしてるのが解るつっくん。
頭の中で、画像を鮮明にできるんですね。便利!
音声研究室は興味なかったようで、スルー。
科学研究室では、勝手に薬品をいじってなにやら小さな爆発をさせちゃうつっくん。
つっくん「くさー!くさーー!!ははははー!」
生物科学研究室では、とにかく楽しそう。勝手に自分の指紋を認識させて、データベースに出てくるのを確認。
さらに、DNAのサンプルも取ろうとして叱られる。言うなれば、ネプチューン堀内健的自由さ!
そしてようやく脳科学研究室に到着。
佐々「3週間以内にあなたの研究したいテーマを文書にまとめて提出して下さい。脳科学はまだまだ未知の分野ですが、犯罪捜査に役立つと私たちは期待しています」
つっくん「ほやってのは、一番歳最初に脳を持った生物なんです。一番簡単な神経回路を」
つっくんは、水槽の中にいるほやの説明をしてますけど、和音ちゃんはごそごそ動くポケットが気になってしょうがない。
その中にいたのは、ねずみちゃんでした。かわうい!ハムスターじゃないですね。ねずみ。しっぽの長いねずみちゃん。
つっくん「窮屈でしたねーー、あ、こんにちは」
ムサシに挨拶させて、これが新しいおうちですよーーとねずみハウスに入れるつっくん。ぽっけにネズミ!メルヘン!合い言葉はメルヘン!(←by川原泉。ふるっ!)
和音ちゃんも、可愛いですね以外に何をゆえばいいのやら。
つっくん「あの佐々さんって部長さん?なんか、話し方がとっても論理的ですよね、まったく無駄がないと言うか」
由里「すごく頭がいい方です」
つっくん「いやでも、左脳ばっかり使ってて、右をつかってないなー。あぁいうタイプってすぐ迷子になるんですよ」
荷物を色々出してくるつっくん。その中にアグネスラムの写真集もある。
由里「九十九さん、こういう人が趣味なんですか?」
つっくん「昔です。今は全然興味ないんですけど、なんでかなーと思って持ってます」
由里「人の好みなんて変わるものじゃないですか?」
うーんって顔。
由里「これなんですか?」
似たような顔が二つ並んでる紙を見てる和音ちゃん。振りむくと、すぐそこにつっくんの顔が。
つっくん「君、好きな人いるでしょ」
由里「・・・えぇ、まぁ」
つっくん「ふーん。脳科学を応用すれば好きな人の気持ちを自分に向けることくらい、簡単にできるんですよ?」
では、さっきの紙を出しまして。
つっくん「さ!男でしょうか、女でしょうか」
由里「右が男で、左が女」
つっくん「思いますよねー思いますよねー、でも、これ、よく似た男女の写真を半分に切ってつなぎ合わせただけなんです。こっちの写真は左側が女性で、こっちの写真は左側が男性。半分に切ってつなげただけでこっちは女性になって、こっちは男性に見えてしまう」
由里「何でですか?」
つっくん「知りたい?」
由里「はい」
つっくん「知りたいっ?」
そうして、ちびつっくん登場。残念なことに、ちびつっくんは、つっくんほど可愛くなし。アニメーション変更してくれないだろうか。ちびつっくん。死ぬほど可愛くできるはずなのに・・・!
ちびつっくん「人間の脳って、左の視界にあるものは、右脳が処理し、右が左脳が処理する。男か女かを直感的に判断するのは右脳が得意だから、左半分が女だと女と判断しちゃう。つまり、自分の女らしさをより相手に感じさせたければ、いつも相手の左側の視界に入ればいいんです。いえい!」
由里「へー、そうなんですか」
つっくん「お化粧も、右側を念入りにした方がいいんです」
それならば。と、つっくんに右顔を見せる和音ちゃん。
つっくん「ん?」
どんどん寄ってもくる。
つっくん「何ですか?」
由里「いえ」
にこ。にこにこ。
つっくん「あ!あぁーー!いやいやいや。参ったな。君、痔なんですか」
由里「え!?」
つっくん「いや隠さなくていいですよ」
由里「いやいや」
つっくん「実は痔の患者の半数は以上が女性なんです」
痛くで移動してた訳じゃないですから!
しかしこの後、掃除のおねえさんによって、無理やり動かされることになる二人でした。
でもそのおかげで、かわいこちゃんを発見するつっくん。倍率高いあけみさんじゃなくて、その隣のぽっちゃりというか。なんというか。そんな彼女の方が好き♪
つっくん「超可愛くないですか?」
と、気をひいてみたいけども気づかれない。それでもとにかく嬉しそうなつっくんなのでした。

<朝ごはんつっくん>
マリコ「はいお代わり」
朝からセクシー系のお姉さん。
マリコ「新しく来た人?朝からすごい食べるのねー」
つっくん「寝てる間に血糖値ってめちゃめちゃ下がるんですよ。だから朝食ってのは脳を活性させるのに必要不可欠なんです」
マリコ「一杯食べる男の人って素敵よ♪」
目の前で言われ、口に入れたサンドイッチを一度出すつっくんでした。たぶん、マリコは可愛くなく思えてるんでしょう。
さて、事件が起こって、丹原たちは現場にいったり、捜査会議をしたり、その会議を科警研でも見ていたり。
しかし、木の大きな扉をバックに立ってる武井さんのカッコいいこと!
犯行現場には、今現在拘置所にいる人間の指紋がついてました。また、不可解なマークも。そのマークを見て首を傾げるつっくん。
佐々「では」
つっくん「あのー!つまりこれは瞬間移動ってことですよね。瞬間移動に関する過去のデータってあるんですか?」
詰め寄り、無視されるつっくん。その背後から伸びてきた手は、つっくんの髪の毛を一本抜いていく。
つっくん「いてっ!誰!誰、誰?いった!」
それは、すぐ様DNA鑑定にかけられますが、つっくんは知る由もないのです。

<小さくいたずらするつっくん>
丹原、林田が、DNA鑑定などの結果を聞きにきているところで、ペンライトでいたずらするつっくん。
とにかく、採取された指紋、DNAは、土田と合致するのは間違いなし。
人はウソついても、DNAはウソつけませんから。
丹原「それじゃどうやって犯行を」
難波「それを調べるのはあなた方の仕事でしょう」
ん!?って背後のつっくんのいたずらに気づく丹原。そっぽ向くつっくん。

<ギリシャ彫刻つっくん>
まだこれといってやることもないので、事件に関するニュースを見ているつっくん。
由里『うつ向き加減の横顔はまるでギリシャの彫刻。長くしやなかな手。彼はその美しい指で今、世にも美しく、バナナを剥いている。
そして、さきっぽだけをちびっと齧ると残りを丁寧に皮でくるみあげ、そっとデスクに・・・。はーー・・!』
和音ちゃん。なんて素敵な方なの・・・!何星の住人なの?乙女ポエムの星に住んでるの!?
つっくん「ドライアイ!?」
由里「っ!いいえ。世の中、見たくないニュースで溢れてるんで」
そんな二人だけの空間にお客さん。こんこんって林田がノックしてるけど、二人とも知らん顔。
つっくん「お客さんです」
出てよー!とこここん!と叩く林田は、あちこちでひどい目にあってそうなお人柄に見えますね。

<リンダくん誕生>
林田「昨日は大変失礼しました!ただ、先生のお力には、とても感動しちゃいまして。あ、はい」
名刺を差し出す林田。
林田「捜査一課の」
つっくん「リンダくん?いい名前ですね」
林田「いえ違う・・・」
ちゃんと訂正したかったのに、逃げ出したムサシを捕まえるべく、和音ちゃんがばたばたしていて、転がるリンダくん。
由里「むさしー!」
あっ!可愛い・・・!と確実に思ったでありましょう。実際可愛いし。
つっくん「好きなんですか?」
林田「え?いえいえ!」
立ち上がり、丹原に黙ってきてることを告げるリンダくん。
林田「例の事件なんですけど。現場に残ってた指紋とDNAとが拘留中の土田って人物と一致した」
つっくん「あの瞬間移動っぽい人の」
林田「土田っていう名前なんですけど、小さな建設会社を経営していて、談合が禁止された後、倒産寸前まで追い込まれてます。動機は十分かと」
そして、丹原と面会にしにいったら、壁抜けができると言われてしまった。
壁抜けかーー、と思っていたら、手近の携帯がなったので、人のだけどもでちゃう。つっくんって、ほら優しいから(笑)
丹原「林田おまえ今どこだ」
つっくん「僕、ツクモです。九十九と書いて」
丹原「なんだよ。何であんたがさ!」
つっくん「リンダくんが、僕のところに来てるんですよ。捜査に行き詰ったらしくて相談しに」
丹原「はぁーー?」
いやーーー!!!やめてーーー!もう遅いけど携帯を取り返すリンダくん。
林田「もしもしー・・・」
丹原「林田ー!おまえどういつもりだよ!おぉー!」
林田「申し訳ありません!すぐ戻ります!困りますよ!丹原さんに黙って来てるって言ったじゃないですか!」
つっくん「だからちゃんと知らせておいた方がいいかなって。それより、ね、土田って人に会えませんかね」
林田「は?」
つっくん「脳のどの部分が働いたら壁を通り抜けられるるのか調べてみたいんです」
壁を抜けようとして、突き指くらすでガラスにつっこむつっくんの手。痛い痛い!

<警察までやってきたつっくん>
リンダくんの後をぴったりくっついてくるつっくん。
可愛すぎるぞ!いちいち!
そんな二人は可愛いですが、丹原さんは完全に切れる寸前。リンダくんが殴られそうなので、えいっ!と間に入ったつっくんの、情けない顔がたまらない。可愛い!
それでも、一応容疑者に合わせてくれる丹原さん。いい人だ。
そんな様子を、武井もそっと遠くから見ています。
土田「誰が来ようと無駄だ。私はここの壁を通り抜けられる間も無く次の被害者が」
つっくん「(聞いてない)科警研から来ましたツクモです。漢数字で九十九とかいて」
土田「誰が来ようと・・・」
つっくん「実験させてもらっていいですか。壁抜け見せていただきたいんです」
土田「・・・え?」

<実験つっくん>
てことで、窓はあるけど出られせんって部屋に土田を入れての実験です。
つっくん「10分後にまたここ開けますんで、それまでに抜けだしてください」
土田「容易いことだ」
その部屋のドアの前にベンチを置いて、3人座って待ってます。つっくんは寝てますけど。
林田「九十九さん?九十九さん?ほんとに抜け出せると思ってるんですか?」
つっくん「それはちゃんと確かめてみないと。それにこれできたらすごいですよ」
丹原「先生、10分すよ」
よっしゃ!と、ベンチをどかしてドアを開けると。
部屋はもぬけの殻。
林「ホントに抜けられるんだ!」
丹原「そんな!」
つっくん「いやちょっと」
出ていく二人。そして大笑いのつっくん。
つっくん「はははは!いましたよ、ここに」
開いたドアの陰に、そっとたたずむ土田。
土田「すいません。今日はちょっと体調が・・・」
丹原「ふざけんなおまえよ!人が死んでんだよ!遊びじゃねんだこのやろー!」
ま、やっぱり壁抜けは無理ねってことで、科警研に戻るつっくん。
丹原「散々無駄な実験だな」
つっくん「でもこれで可能性が1つ消去されました」
丹原「後は私たちに任せて、先生はお帰り下さい。科警研はデータを取るのが仕事でしょうから」
つっくん「あ!そうだ。これ。どうして金庫はこじあけられてれたんでしょう」
丹原「中に犯人にとって都合の悪いものが入ってからじゃないでしょうか?」
つっくん「だとしたら持って行っちゃえばいいじゃないですか。こじあけてたら時間かかるし、誰が来るか解らないし。犯人は、金庫がこじ開けられて、そこに土田さんの指紋が残ってるってうことをわざと警察に見せつけたかったんじゃないでしょうか」
林田「どういうことでしょうか」
つっくん「犯人には共犯者がいたんです。共犯者たちは、あの部屋にあった金庫と同じものををあらかじめ用意しといて、土田さんにその金庫をこじ開けさせて、金庫に土田さんの指紋を残した。その後土田さんはわざと警官に暴力をふるって逮捕される。これでアリバイは完璧です。後は被害者を殺して、あの部屋にあった金庫と土田さんの指紋つきの金庫をすりかえたんです」
丹原「皮膚片は?」
つっくん「あらかじめ採取したものを残していった。DNA鑑定って絶対で、でもどうして証拠がそこに残ったかまでは教えてくれない。お二人はDNA鑑定で土田さんに辿り着いた。でも土田さんは、拘置中の壁を通り抜けて殺したと主張する。とうていありえないですよね?でもうまくいけば、事件は迷宮入りする」
もらった名刺をけしてみせ、また取り出すつっくん。
林田「あれ?すごい!」
丹原「脳みそ屋ってのは推理小説も書くんですか」
つっくん「僕も遊びじゃないんですよ。あ!土田さんの左脳より右脳が働きだしたら気をつけて下さい」
跳ねるような足取りで帰っていくつっくん。それを見ている武井に気がつく。
その笑顔が、さむって感じ。怖いわ、怖いわー、武井さん。

<科警研で叱られるつっくん>
帰ってきたら、さっそく難波から叱られました。
難波「容疑者に会ったらしいな。そういう事はさ、科警研の仕事じゃないぞ」
いいじゃん、そんなのと脳科学の部屋に戻ると、80時間で解除しなきゃいけない爆弾を抱えてた和音ちゃんは急いで隠す。
由里「あ、どうでした、壁抜けの人」
つっくん「期待したほどの人じゃありませんでした」
由里「あの、究極の嘘発見器を作りだすのはどうでしょうか」
つっくん「はい?」
由里「研究テーマ。提出しろって言われてるじゃないですか」
つっくん「あぁ」
由里「ウソをついてる時の脳波と、そうじゃない時の脳派の違いが識別できれば究極のウソ発見機が」
つっくん「できますよ。それくらいだったら簡単に。と言うより、脳波を調べなくても解ります。人間の脳って言うのは、ウソをつく時は左脳が活発に働くんです。後できち〜んと辻褄が合うように記憶と照らし合わせながら論理的に思考を働かせないといけない。左脳が支配してるのは、右側の視界です。だから人はウソをつく時、無意識のうちに右上を見てしまう」
由里「ほんとですか?」
つっくん「君、僕がいない時に別のことしてません?」
由里そんなことないですよ〜」
あまりに右を見ている和音ちゃん(笑)
つっくん「ほら、この辺見ました」
由里「そんなことないですよ!」
つっくん「人は一度見たものをもう一度みると、海馬傍回って部分に反応します。つまり現場を見せて、この部分が反応したら、本人がなんと言おうと犯人だという証拠です」

<和音ちゃんの脳波を取ってみるつっくん>
リンダくんから新情報。組織対策課の武井さんからの情報で暴力団が絡んでいるんじゃないかという話になってきました。
その暴力団がらみ!?に激しく反応する和音ちゃんの脳波。
林田「九十九さん、どう思われますか?」
つっくん「武井さんの話聞きたいですね。暴力団がらみ!(脳派むちゃむちゃ)ほほほほ!」
楽しそうーー!

<で、ここどこ!?な場所にいるつっくん>
何と言いますか、二時間トラベルミステリーの舞台になりそうな場所の甘味所にいるつっくんたち。
どこ!?ここ、どこ!?撮影は、東京の田舎の方のそばやさんでしたか。
そこで、武井さんと待ち合わせです。武井さんを見て、こないだ見てた人だと気付くつっくん。
林田「こちら組織対策4課の武井さんです」
つっくん「この前はどうも。あの、科警研の九十九です」
武井「ツクモ?」
つっくん「漢数字で九十九と書いて」
由里「助手の由里和音と申します」
自己紹介を終えて座る4人。何をご注文しましょう。
つっくん「脳を働かせるためには甘いものがいいですよ。神経細胞ってのは糖分しかエネルギー補給できませんから」
武井「私、甘いものダメなんです」
つっくん「えぇ!?じゃあ、えーーー・・・クリームあんみつたっぷり系でこの方に」
武井「甘いもの食べないって言いましたよね」
つっくん「だから、その分食べとかないと」
あっさり言われて、にこって笑う武井さん。怖い怖い。笑顔が怖い!
武井「そっか」
林田「あ、ははは・・・あの!九十九先生には色々助けていただいてるんです。暴力団説にもすごく興味を持っていただいて」
つっくん「僕が興味を持ったのは、あなたのことなんですよ。どんな方なのかなーって。爆弾事件の時の違法カジノありましたよね。あれどうなってるんですか?」
そこにあんみつ到着。みつをかけて食べ始める武井さん。
つっくん「担当でしたよね」
武井「証拠不十分ですぐ保釈になりました」
林田「そうなんですか?」
武井「何せ、本当に金を賭けていた証拠はない。それに私たちが最初から捜査してれば、こんなことにならなかった。それより、今回の事件」
つっくん「警察の内部に犯人がいるって話ですよね。僕、考えたんですけど、自分が犯人だったらどうしたのかなーって。きっと捜査の協力するふりをして警察がどこまで情報をつかんでるのか知りたいんじゃないかって。で、どうせだったら一番下っ端の刑事に話を持ちかけた方がいいかなって」
林田「九十九さん!」
武井「私が、犯人の仲間だって言うんですか?」
つっくん「結構食べてるじゃないですか。うわー使っちゃってますね、左脳。あ、そっか今、僕に論理的に反応しないといけないから」
ん?って怖い笑顔の武井さん。笑い掛けられたので、笑い返すつっくん。
武井「食べてみると、美味しいものですね」
そして帰ってしまいました。
林田「武井さん!」
とめるつっくん。
つっくん「怒ってないです」
林田「え?」
つっくん「もし本当に怒ってたら一緒に連れだされてぼこぼこですよ」
怖い怖い!

<右脳活性化中つっくん>
サングラス的なものをかけてますが、和音ちゃんがかけてみると、左側しか見えないサングラス。
つっくん「前にも言いましたけど、右脳は左側の視界を支配してるんで、それをかけると右脳が刺激を受けるんです」
由里「やばい!もうこんな」
ようやく、爆弾を受け取ってもう80時間がたったことを思い出した和音ちゃん。
つっくんびっくり!ほら、何せびっくりさせたら日本一の男ですから
つっくん「で、デートだったら帰っていいですよ?」
そうじゃなくて、後10分以内に解除しないとすごく大変なことが起こる爆弾がここにあるのです。今そこにある危機!
つっくん「あらゆる爆弾を解除する方法、1つだけ知ってますよ」
由里「ほんとですか?」
つっくん「仕掛けた人間に、爆破1分前に返せばいい」
由里「それじゃダメなんですよ!ほんとに爆発するわけじゃなくて、すごく、まずいことが起こるんですよ・・・!」
ちょっといいですか?と言ったものの、ほんとに渡されてびくっとするつっくん。で、じーっと見てるとスイッチらしきものが。
つっくん「あこれ」
由里「あぁ!これかぁ」
って、押したらカウントダウンスピードがアップ。
だ、だめだよ、そんなの急に押しちゃあ!
由里「ちょっと!まだ動いてますけど」
つっくん「まだ動いてるじゃなくて、君がスイッチを・・・!これ、二重トラップってやつだ。解除するための見え見えのスイッチがあって、それを君がいじったから本物の自爆装置が動いた」
由里「先に言って下さいよ!」
が、カウントダウンは0になり、装置は動きだし、酔っ払って脳科学なんかやりたくないんですからぁーー!と騒ぐ和音ちゃんの映像があちこちで流れることに。
由里「ウソですよこれ!」
違うの違うの!今はもう脳科学に夢中なの!っていうかあなたに!
とすがりついたのに、つっくんはじーっと装置を見るばかり。口元に指をおいてるようすが、んもーー。
うんもぉ〜〜〜。
すーてーきーーーーー。
由里「九十九さん?」
その素敵なポーズで、あれこれ記憶を探ってる。そしてとんとんとんと和音ちゃんたたいて、最初の殺人現場に連れてって下さいとお願いするのでした。

<現場のつっくん>
まずは大きな十字架っぽいマークを見て、小さいのも見る。資料の写真を見ると、小さいマークの前には大量のルミノール反応があったっぽい。
そして、ようやく気付くのです。
つっくん「そうかぁ!リンダくんに連絡取れます?」
しかしリンダくんの携帯は後部座席のスーツのポケットんの中だ!
そうこうしてる間に、土井さんちは爆破され、武井さんは神田明神に。
そこでようやくスーツを着たリンダくんと電話がつながります。
つっくん「もしもし、とんでもない勘違いをしてました。今どこですか」
林田「土井局長の家じゃ爆発されました。でもやっぱり犯人は武井さんでした」
つっくん「え?いや」
丹原「林田!」
林田「じゃ!」
つっくん「ちょと待って!」
実は先ほど武井さんの携帯電話から位置を特定させられていた交通科学の岩淵さん。今度は、リンダくんの位置の特定をさせられます。
岩淵「あのー、わたくし、便利屋じゃないんですけど」
由里「お願いしまーす!」
どんどんパトカーがやってくる神田明神近辺。つっくんたちも到着。急いで現場に向かうつっくん。コートがドアに挟まって身動きとれなくなった和音ちゃん。
つっくん「違う違う、丹原さん!丹原さん!」
丹原「ご安心下さい。事件はまもなく解決します」
つっくん「いや、あ!」
連行されてる武井さん。
武井「丹原さん、どういことですか」
丹原「自分の胸に聴け」
武井「あんた」
つっくん「あの丹原さん・・・」
武井「どういうことになるか、解ってんでしょうね?」
つっくん「丹原さん」
押しのけられるけども、食い下がる。
つっくん「違うんです。この人たちは犯人じゃないです」
丹原「はぁ?」
もう、すんごい顔(笑)
つっくん「いや、あの僕、すごい勘違いしてまして。はい。
ちょっと・・・」
林田「何をいまさら・・・!」
吹っ飛ばされるリンダくん。
丹原「勘違いだぁ!?あんたの言うこと信じてやってんだろ!勘違いですませると思ってんのかよぉ!?」
つっくん「次行きましょう!」
その頃、ついにコートを破いてしまった和音ちゃん。ドアをあけたらよかったと思うよ。たぶん。

<最初の現場に向かうつっくんたち>
つっくん「警察に間違えた情報を与えたい時ってどうするのが一番だと思いますか?警察にのこのこ出向いても信じてくれないじゃないですか。だからぁ、わざと与えたい情報は謎にしておいて、相手に解かせるんです。そして、自分たちで解いて見つけだした情報ってつい誰でも本物だと信じこんでしまいます。二重のトラップに隠れたトラップと一緒。誰かが解除することによって本当の起爆装置のスイッチが入る」
林田「土田が言ったことは全部でたらめだってこと」
つっくん「そう。だから、金庫の指紋も、壁抜けも、僕たちに解かせたんですよ。彼の言葉を、信じた僕も、あなたも完全に捜査の方向を見誤った」
林田「じゃあ犯人は一体誰なんですか!」
丹原にも睨まれるつっくん。
つっくん「全ての答えは最初の現場にあるんですよー」
ふざけ声色だったんで、また後から叱られたかもしれないですね。
そして到着して、一番特徴的なマークを前にする4人。
つっくん「この部屋にきた人はほぼ全員、まずこの図形を見るはずです。そしてそれからこっちの図形を見る」
丹原「それがなんだよ」
つっくん「この順番こそが犯人の狙いだったんです。先入観を与えたかったんです。蛙って10回言ってみて下さい」
丹原「はい!?」
つっくん「お願いします」
丹原「言わねぇよ。言いませんよ、絶対言わねーよ!」
つっくん「せーの!」
丹原「・・・かえる!かえる!かえる!」
いい人だ!丹原さんは、絶対いい人だ!
丹原「かえるかえるかえるかえるかえる!10回言ったか!数えてろよ!終わりましたよ!先生っ」
つっくん「何が?」
丹原「(いらっ!)蛙ですよ。言い終わりました」
つっくん「大きなおたまじゃくしは?」
丹原「蛙だろ!」
つっくん「ふふ。ぶー、はずれです」
林田「大きなおたまじゃくしは、おたまじゃくしです」
つっくん「ぴんぽーん正解」
丹原「くだらねー!」
つっくん「人間の脳にはプライニング(?)っていって、前に見たことかやったことによって判断力が支配されてしまう性質があるんですよ。皆さんは、まずこの図形を見た時に、犯人からのメッセージなんじゃないか、マークなんじゃないかと思ってしまいます。その後に、こっちの図形を見たら、これの本当の意味が解らなくなっちゃったんです。これは、被害者が何かを書き残そうとしたものです。証拠写真でもここには、大量のルミノール反応があったことが解っています。多分の被害者は最終的に追いつかれて最後の一撃をくらってしまった。犯人が金庫を入れ替えていた間に、虫の息で何かを書き残そうとしたんです。ところが、ここには元々ペナントがはられれたんですよ。画鋲の跡がここ。それとここ。ペナントの跡がありますよね」
林田「ほんとだ」
つっくん「自分にとってまずいことを書かれてしまった犯人は、目立たないように血痕を消した。そしてこの図形の意味を悟られないために、わざと似たような図形を描いて残したんです」
丹原「被害者はいったい何の図形を描き残したんだ」
つっくん「図形じゃなくて、文字だったんです」
林田「でも、これだけじゃ」
つっくん「いや大丈夫です。人間の脳って、とってもよくできてるんですよ」
部屋の観葉植物から、失礼って葉っぱを1枚ちぎって戻ってくる。
つっくん「私たちがサルだった時代、木の上から葉っぱ越しに見える姿だけで敵か味方を判断してた。だから被害者と同じ目線で、こうやって見ると」
土井って文字が見えてくる。
丹原「土井?」
つっくん「そう。死ぬ間際に名前を書いたんです」
林田「犯人は土井さんってことですか?」
つっくん「はい」
丹原「ばかな。あの人は命を狙われた被害者だぞ!」
つっくん「でも殺されてはいません」
林田「いやでも、やっぱり土井さんの犯行は不可能ですよ。だってあの人は、二人が殺された時間、津軽に出張中で」
丹原「秘書の小峰も認めてる」
つっくん「あの、なんでお二人は土井さんのアリバイを聞いてるんですか?容疑者でもないのに」
丹原「聞いた訳じゃねぇよ。向こうが自分で勝手に。・・・!あ」
林田「わざわざアリバイがあることを言いたかったってことですか」
だけども、証拠がありません。
つっくん「だったら土井さんの脳の中身を調べてみたらどうでしょうか。犯人かそうじゃないかを知ってるのは、なんと言っても、本人の脳ですから」

<素敵な機材にうきうきつっくん>
由里「九十九さん」
つっくん「あ、君はもういいですよ」
由里「もういいですよじゃないですよ!あれこれ手を回して、やっと一台借りれたんですから」
つっくんがウキウキしているまっしーんはFMRI。
由里「何に使うんですか?これ」
つっくん「金属ダメだ」
と、答えもせずにただただうきうき。そこに、土井が。
土井「どういつもりですか。なぜ私が犯人扱いされなきゃいけないんですか」
つっくん「それを今から確かめさせていただきたいんです。どうぞ!」
あぁ、ほんとに嬉しそうだ。可愛いやつめ。
つっくん「あ、人間っていうのは言葉でウソをつくことはできるんですけど、脳でウソつくことはできないです。これから土居さんには事件の現場の写真を見てもらいます。もし一度見たことのある場所だとしたら、海馬傍回って場所が反応して示すはずなんです」
土井「そんなことで人を犯人かどうか判断するんですか?私は妻を殺されてるんですよ?」
由里「九十九さん、まだそれは研究段階のはずですよ」
つっくん「あーーあーー!」
大声でごまかした後は、お見合いでののじ書くような、困ったなぁ、な仕草のつっくん。なんて言おうかーと思っていたのかどうなのか、出てきたセリフは。
つっくん「あのぉ〜、いいじゃないですか♪」
足も、後ろに跳ねるという、乙女ポジション。
つっくん「やりましょうよ!」
理屈も何もあったもんじゃありませんが!でも、もうここまで言われたら、逆らえないじゃないですか。もう、おもちゃ屋の床でねっころがってダダこねてる子と同じじゃないですか。大人は言うこときくしかできませんよ(笑)
土井「いいでしょう」
大人の土井が折れてくれたんで、にこーと笑顔のつっくん。
土井「どんな結果が出るのか、私も楽しみです。そもそもこんな実験、何の意味も持たないということを忘れなく」
つっくん「じゃ寝て下さい♪で、ここから流れてくる映像を右でも左でもいいんで」
はい、出てーと3人を追い出し、自分も操作パネルの前に。
ノートパソコンは当然FMV。
つっくん「聞こえますか」
土井「はい」
つっくん「今から中野さんと本間さんの殺された現場の写真をお見せします。それぞれ記憶にあるかどうか答えてください。まずは中野さんの方から行きます」
写真を見てる横顔を、光がスキャンしていき、輪切りになった頭の写真が出てきて、海馬傍回も計算中。
つっくん「ここが、赤くなったら記憶にあるってことです」
最初の現場の写真での反応は真赤。
つっくん、嬉しそう〜。
つっくん「どうでしょうか」
口とがりぎみなのも可愛い〜。
土井「ここは、記憶にある場所だ」
つっくん「脳の反応もそういう風に出てます」
土井「私はつきあいで何度か中野さんの家に行ったことがある。記憶にあるのは当然です」
そりゃそうですねー、と、首、くきくき。
つっくん「・・・そうですか。じゃ続いて本間さんの殺害現場周辺の写真を写します」
じっと土井に見られて、ん?ってつっくん。しかし止めずに、指をぴらぴらさせながら結果を待つ。
土井は見たことがない場所と言い、海馬傍回の反応も、あ、赤くなる!と思わせておいて、無反応に。まったく見たことがない場所ってことになりまする。
土井「つまり、これで私が犯人じゃないってことが脳科学的にも証明されたってことですね」
帰ろうとする土井。
つっくん「あ。すみません、間違えてました。今見てもらった写真なんですけど、本間さんの殺害現場の写真じゃありませんでした。津軽の写真でした。ほら、中野さんと本間さんが殺された時に土井さんが、出張で視察に行ってたっていう。でも今、見たことない場所だって言いましたよね。土井さん?今、自分のアリバイがでたらめだってことを自分で認めちゃったんですよ?」
土井さん、だめだよ。ウソつく時は知ってる場所のウソつかないと・・・
土井「私をはめたというわけか」
つっくん「最初に僕たちをはめたのは土井さんじゃないですか。犯行現場には、あなたが犯人だということをしめす物的証拠は残っていませんでした。科学捜査に関して相当勉強なさったんですね。あなたは素晴らしい脳の持ち主です。
ただ。
脳は嘘をつけなかったんです」
林田「すげえ!」
拍手するリンダくん。
林田「すっごいすよ!」
で、叩かれる(笑)とっとと土井を連れてこい!と。
土井「科学っていいなぁ・・・先生。白か黒かで。俺がいたのは灰色の世界だった。善か悪か、どこまで行っても割り切れない・・・」
頭こしこしつっくん。
丹原「林田、連行しろ」

<報告を受けるつっくん>
林田「土井が全部自供しました。談合を反対してるふりをして、その裏で金をもらって入札情報を流してたんです。中野さんと本間さんはそれに気づいて殺されました」
つっくん「アリバイはウソだったんですね」
林田「はい。土井は秘書の小峰さんに浮気を疑われてるから出張に行ったことにしてくれないかと言ってたそうです。小峰はその程度のウソならと思って私と丹原の前では口裏を合わせたそうです」
つっくん「そして小峰さんのことを殺害した。自分のアリバイを完璧にするために」
林田「奥さんは?」
つっくん「知ってたんじゃないですか?土井さんがやってたこと」
林田「武井さんも事件には無関係でした。あの人はあの人で川島組が怪しいと睨んで調べていたそうで。土井さんのことも本気で心配してたみたいで」
つっくん「そうですかねぇ。いや、あの人はあの人なりに、すごいこと抱えてるような気がするんですよね」
とんとんとディスプレイタップして、脳の映像を取り出すつっくん。
つっくん「いつか、調べてみたいですねぇ。彼の脳の中身を」

<つっくん、ようやく引っ越し挨拶を>
他の科学者たちから、そーじゃないんだよと言われてるつっくん。今の事件じゃなくて、未来の時間のために研究をしているんですってよ。
つっくんは、ちょっと離れた場所でアグネスラムの写真集を見てます。あいつは何やってんの、と、眺める科学者たち。
難波「あいつの髪の毛採取してDNA調べてみたんです」
夏目「結果は?」
難波「ちょっと変わってますね」
由里「みんなにそんなことやってるんですか?」
夏目「俺どうだった?さぞかし大物の」
難波「はげます。つるつるに。3年以内に」
断言!このままでは夏目さんは、ちびでこでぶの上・・・!
難波「君の上司によく言い聞かせた方がいいよ。必要以上に事件に首をつっこむなって」
由里「でも」
つっくん「解んないなー」
床でころーん!子供かーー!可愛いやつめーー!アメリカの少年のようです。それか、ネプチューンのほりけん。

<あの事故からのつっくん>
崩れてきた壁に対して、ふざけんな!と言ったものの勝てる訳もなく、前頭前野にばっちり損傷を受けたつっくん。
先生「だか君は見事回復した。脳の損傷を免れた部分が損傷部分の働きを補ってるいや、それ以上に活性化してるのかもしれない。君にやってもらったテストの結果は常識を超えた
ものだった。その後なにか変った症状は?」
頭に包帯を巻かれたままのつっくんは、黙ってアグネスラムの写真集を先生に渡します。
先生「これがどうした?」
つっくん「事故の前の僕は大好きだったみたいなんですけど、今は全然興味がなくて」
先生「前頭前野の損傷の影響うけてるのかもしれない」
つっくん「あの。脳の中身が変わっても、前と同じ僕だって言えるんでしょうか・・・」
先生「もちろんそうさ」
自分の脳の写真を見ているつっくん。じーっと見ている目がいいですねぇ。しみじみ。
瀬田「事故の後、彼は大学に入りなおし、脳科学を勉強した。わずか4年の間に、彼は大変な業績を残した。多分、彼が一番知りたいのは。自分自身ことなんだよ」
所長はつっくんを買ってくれてますけど、他の科学者たちはまだまだ不満たらたら。
そこにバナナをもってやってくるつっくん。
難波「なんか言いたいことでも?」
つっくん「解らないんです、僕。あの、この人のどこが可愛いんでしょうか(アグネスラムに失礼です(笑))。人は何を見て可愛いと思い、何を見て守りたいと思うのか。何を見て腹だたしいと思い、何をみて壊したい!と思うんでしょうか。僕は人間を知りたいんです。イエスキリストから、切り裂きジャックまで!
そのためには彼らと向かい合わないと。そのためには、彼らをつかまえないと。みなさんは何を知りたいんですか?僕はそれも知りたいんです。そうだ」
どん!とテーブルにバナナを。
つっくん「引っ越しそばの代わりです」
夏目「へ?」
つっくん「頭脳労働には糖分が必要不可欠ですし、手が汚れませんから。気が効いてるでしょ♪はははははは!!」
愉快愉快と去っていくつっくん。
難波「なんやねんあいつ・・・なんやねんあいつー!」
アグネスラムの可愛さがつっくんに解らないように、大体の人にとって、つっくんは解らない人なのでした。
あーーーー。なんて可愛い。
そうか。ほりけんがこの顔なら、ものすごく可愛いんだ、と気がつきました(笑)