『キレイな字が書ける 大人のためのペン字レッスン』
字が汚いと色々困るもんですが、でも、実際、実害は、今どきそんなにないでしょう。
結婚式にもお呼びがかからないから、人前でいきなり筆ペンで字を書けって言われることもそんなにないし、絶対手書きじゃなきゃ殺す!ってこともないし、職場での電話メモくらいなら、少なくとも会社名と電話番号があってりゃいいし。
しかし、私には実害があります。
ライブ中に必死こいて書いたメモが、読み返した瞬間からもう解りません。
暗闇で書いていたり、ステージを見ながら手元を見ずに書いていたり、むちゃむちゃなことをやっているためなんですが、それでも、そもそも字の綺麗な人なら、そんな状況でも読める字が書けるはず!
てことは、私は、通常以上に綺麗な字を日頃かけるようにならねばならん!ということです。
ライブに行き始めてもう何年ですか。たぶん15年とかですか。さすが、2008年になって、あ、メモに、木村って書くから時間かかるんだ。Kでいいじゃんと気付いただけのことはありますよね。
色々気づくのが遅すぎる!
てことで、アーテリジェントスクールに行ってきました。
せっかく500円引きで受けられるアカデミーヒルズの会員なのだから!
今回の先生は、宮暉峰先生。若い女性の先生です。たぶん有名な方ですね。でも、やってきた生徒さん一人ひとりに名刺渡して、初めてですか?どういうきっかけで?など聞いてらっしゃるフレンドリーな方。
大体アーテリジェントスクールってのは女性向けが多いんですが、この教室はそこそこ男性も多かったです。
■原理→基本→応用
原理:イメージ8割、技術2割。書きたい文字をきちんと頭に入れてから手を動かす。
基本:バランス(中心・余白・字配り)
まず、先生が後から添削しますっていう用紙に、自分の名前を書きました。四角い縦の枠の中に、自分の名前を書いたんですが、書き終わって、下が余りすぎたな。もっと大きい字でもよかったかな、と思ったら、まんまとひっかかっておりました!
余白が変ってことになる訳です。
この枠内に名前を書け、って言われた場合、読む人のことを考えて綺麗に書こうと思えば、上が開きすぎるのも、下が開きすぎるのもイマイチ。上下の余白は同じくらいになるように。中心が揃うように。どこまでが苗字で、どこからか名前か迷わないように、苗字と名前の間はちょっと開けるように。
枠を決めてくれてるんだから、その中でどうレイアウトすれば綺麗かまず考えろと!
そ、そうでしたか・・・!
字配りは心配り。読む人が迷わないように配慮して書きましょう、とのことでした。読み手に伝わるのがいい字です。
先生は、私はスパルタなのでー、とおっしゃってましたが、格別そうでもないんです。ただ、その名前を書いた用紙を隣の人と交換して、真ん中に揃ってるかどうかとか、判定しなきゃいかんのです。
その字に対する印象も書けと。
内容はともかくとして、それを、この字で書けってか!
ちょっとした羞恥プレイでした・・・!お隣の人、そんな字でごめんなさい・・・!
■姿勢
本当は正座して書けばいいんですが、今どきなかなかそんなこともないので、椅子に座って書く場合、丹田に力を入れてその力で背筋を伸ばし、テーブルからこぶし一つ分話したあたり座ります。
紙の中心をおへその前、とも言いますが、右利きの人なら、右胸の前あたりでもオッケー。
ボールペンは普通に持ってもらっていいですが、小指に力を入れる。手のひらがちょっと膨らむくらいの力を入れて、小指側が紙について、ボールペンは45度くらいの角度で紙にあてて、肘をつかって書くと。
手前になると、ペンをむこうに倒れるようになることがありますが、それはダメー。
そこを気にすると、なおよれよれになる私。しかしこれは訓練ですから。思った通りに体が動くと思うなよってことです。訓練あるのみ。
■おすすめペン
ジェットストリーム。
さすが人気・・・!
軽い書き味が疲れないペンだそうです。実は持ってない。本田直之さんは、あらゆる場所にジェットストリームを置いてるそうです。覚えておくのがめんどくさいからですって。あらゆるバックの中にジェットストリームをメモ帳を放り込んでおくのはいいかもしれません。
これはメモを取りたいっていう違う技術の話ですが。
男性なら1.0mmくらい、女性なら、0.7mmくらいの太さのペンがいいようです。筆圧とかによっても違いますが。
■黄金比率
横書きは、未だにどうそろえるかが難しいもののようです。縦書きなら全部中心が揃ってればいいですが。
横書きは、下線が引かれてるなら、その線にそろえる。何もない場合は、最初に書いた文字の中心に合わせる。だから、書いた文字をよく見て書かないと、揃わないのが横書き。
ぱっと見綺麗に見えるポイントは、漢字を100%とすると、カタカナ80%、ひらがな70%にする書き方。これが黄金比率。
ひらがなを大きくかくと、画数が少なくて、余白が多いため、余白までが文字と脳が認識するので、でかっ!と思ってしまうんだそうです。
カタカナをひらながより大きく書くのは、固有名詞に使われる可能性が高いから。
さらに、ひらがなの『てにをは』&『の』を50%くらいに書くと、さらにバランスよくなるようです。
自分で書いた文章を見る時は、その紙を持って両手を伸ばしたくらい離す。そうすると、他の人がぱっと見た時どんな印象を受けるかが解るので、おためしください。
■早書の人
脳に自分の汚い字がインプットされているので、急げば急ぐほどその字が出てくる。なので、基本をおさえ、綺麗な手書き字をよく見ること。
どうしても急ぐ場合は、黄金比率を守りつつ、最後の一画だけはゆっくり書く。それでちょっと時間がかかっても、読めないって突っ返されたり、あとから読めない!ってなるよりマシ。
敵は自分の中にいたのです・・・!自分の汚い字しか見ないから、どんどん汚く・・・!あぁ・・・っ!
■応用
・さんずいが上手に書けない。
→くの字に書くっていうのがあったんですが、そもそも、へんは、つくりの引き立て役。つくりの邪魔をしない、というのが鉄則なんだそうです。林も、へんの木は右上がりにして、つくりの木はまっすぐに書いてもぶつからない配慮が必要とか。
・名前の画数の問題から、バランスがとりにくい。
→画数の多いものを大きく書く。3文字なら、真ん中を小さめに書く。
・したごころ
恋、など。下に心がつくものは、三画目の点が字の真ん中にくるようにするといい。
・国がまえ
→口、は、最後の一画が右に出る。口の中に、一画でも入るもの、例えば『日』だと、右端の縦が、下に出る。国がまえも、中に文字が入るので、右端の縦画を下に出す。
ってことは、最後の一画で調整しなきゃいけない。
そのためには、中に書く文字は(国の、玉とか)、上の方に書いておいて、最後の一画でしめるとバランスよくなる。
このように、2時間みっちりと教えてもらった次第です。
もっと長時間やるというコースもあるらしく、頭痛くなるわ!という大変そうなコースでした。
自分の名前と、あと、他の言葉も大丈夫ですよってことだったんで、『元木沙夜子』のお手本も書いてもらうことにしました(笑)
どんな感じになるんですかねぇ。
気になりますねぇ(笑)
将来の自分のために、読みやすい字を書けるようになりたいと思います。
なお、この教室の後、うちに帰って、正座で(ベッドの上ですが)DS美文字トレーニングに向かいあったところ、いつもよりこましな成績でした。ビバ正座・・・!?