02/05/27

<可愛いコックちゃん、電話を受ける>
ビリヤード中で、がっつりキメちゃう可愛いコックちゃん。そこに電話がかかってきて、もしもーし。もしもし?なんて肩に挟んだまま返事してみたら。
『どうしよう』
と、お嬢さんが。おっと、と、子機を手にする可愛いコックちゃん。
『柏木さんのこと、殺しちゃった』
おっと、と、思いつつ、指先はキューの先をいじいじ。目が怖い可愛いコックちゃんは、送話口に、重たいチュ、を送って、キューで玉をかつんってやったら、1個落ちました。まさに1個落ちた訳ですね?

<可愛いコックちゃん、工作する>
お嬢さんちまでやってきた可愛いコックちゃん。死体を見て、いやっそぉーーーーー!なお顔。目を閉じさせるのも、いやっそーーーーーー!!!なお顔。
お嬢さんはぼーぜんとしておりますので、その前に座って、大丈夫、と言うのです。
「今から俺が言うこと、ちゃんと聞いてよ。い?」
いい?というより、い?って感じ。も、キュートなんだからっ!
「通りの向こうにホテルがあるよね。そこにいって、すぐシャワー浴びて。絶対シャワー浴びて!いい?」
ね?とお嬢さんを見るべく目を上げるけども、お嬢さん、いやんいやんとダダこね中。その両手を取って、ちょっとキスして、きゃあ、いやぁん、と思ったら。
「硝煙反応消さないと」
色っぽくねぇーーー(笑)!
ちょうどそこにお嬢さんの電話がなり、焦って出ようとするお嬢さんの手から、携帯を奪い取る可愛いコックちゃん。
「何やってんの!」
シーーって、唇に指を当てて。
「誰に何を聞かれても、ここにはいなかったって言う。じゃ、行って。時間ないから」
「りょお」
「早く」
「りょおも・・・」
「早く!!大丈夫だから」
ぐずぐずするお嬢さんにキレ気味の可愛いコックちゃんです。でも、ようやく出ていったお嬢さんを見送って、ふぅ、とため息のコックちゃん。首をくきくきしたいんじゃないかしらと思ったらホントにくきくきして、驚く私(笑)。
さて、落ちていた銃を拾った可愛いコックちゃん。それを持って、あちこちを狙ってみたりなんかして。なんだか嬉しそう。
携帯はそこらに放って、ぱこっと中を見てみると、弾が入っている。
・・・よく解らないんですが、あーゆーものは、同時に出たりするもんじゃないんですか?ん?なんかよく解りませんが。
それを確認して、倒れている死体を狙ってみたんですが。
実際に撃つとなると、なんだかいやそーーーーな顔をして、顔を背けつつ、窓に向けて一発!
その時、昔のことを何か思い出してしまったんですね!うわ!ってなった可愛いコックちゃん、銃をギュ!っと抱いた後、なんだか、とってもとってもイヤそうに、遠くに置いちゃいました。怖いのね、コックちゃん・・・

<可愛いコックちゃん、お縄になる>
そのうちにお父さんも帰ってきて、警察もやってきて、お嬢さんちは大騒ぎ。
その騒ぎを、可愛いコックちゃんは見ておりました。
「君がやったのか」
あの刑事さんとは違う刑事さんに言われ、そっちを向いた可愛いコックちゃん。
黙って両手を出すのでした。
うわーー!!!私に手錠はめさせてぇぇーーー(笑)!!両手を上にして揃えてっていうのが、可愛くってさ!あぁん!
そして、車に乗せられて連れてかれる可愛いコックちゃん。車の外にはお嬢さんが!

<可愛いコックちゃん、取調べを受ける>
案の定、それはおかしいだろうということになった可愛いコックちゃん。使われた銃はお嬢さんのお父さんのものなのに、お父さんの指紋もないし、現場から逃げてもないし、誰か他にも人がいたんじゃないかと刑事さんは疑っております。あ、普通の刑事さんね。関西弁でさぶい言葉を連発する人じゃなくって(笑)
そう言われた可愛いコックちゃんは、あの素敵なおめめでじーーっと相手を見ていたけども、小さく笑います。
「誰、かばってるんだ」
お、喋るか?って思った普通の刑事さんの前で真顔に戻った可愛いコックちゃん。
「あの」
「うん」
軽く上目遣い風味で。
「カツ丼とか食べさせてもらえないんですか?」
ふざけんなーー!!と普通の刑事さんを怒らせる可愛いコックちゃんでした。
そんな可愛いコックちゃんは、30歳。「30歳コック見習」ダメンズ臭ぷんぷんの肩書きだわ(笑)

<可愛いコックちゃん、留置場に入る>
留置場の中に、ちょこんと座っている可愛いコックちゃん。また、子供の頃のことを思い出している。何かを思い出しそうで、お父さんのことを、あ!って思い出す。
少々、ご気分が悪いご様子。

<可愛いコックちゃん、釈放される>
しかし、少々ご気分が悪くても、お嬢さんのご気分の悪さの比ではなく、お嬢さんは、涼、あなたは無実ですって遺書を残してフライング。にしても、死なんでも。
取り調べ室でそれを聞いた可愛いコックちゃん、あら、少々おひげが?濃くなってますかしら??
俯いてる可愛いコックちゃんの口元が笑っているのが!好き!好きぃーーー!!!
そんな訳で、釈放された可愛いコックちゃん。ご機嫌で警察署から出たところで、おかしな方の刑事さん登場。
「話し長いの」
擦れ違いつつ言う可愛いコックちゃん。
「あ、だったら、コーヒー一杯飲まして」

<可愛いコックちゃん、コーヒーをいただく。もらいタバコもする>
公園で、コーヒーをもらった可愛いコックちゃん。俺の目は節穴やないぞっていう刑事さんに、タバコ1本ともらいタバコを。そして、蓋開けて、コーヒーの中を見てみたり。
「おまえが、みわちゃんに柏木を撃つ様に仕向けたんや」
じーっと刑事さんを見る可愛いコックちゃん。まさか、と笑って、離れたところにちょんと座る。
「みわちゃんをかばって、おまえが撃ったことにした」
ストレッチストレッチ。体を伸ばす可愛いコックちゃん。
「わざとや。簡単な現場工作して、警察がだまされへんちゅーのも、計算づくや」
そんな刑事さんの話を聞きながら、コーヒーを飲んでます。
「みわちゃんが、ほんまに自分を庇うてくれたと思うて、遺書残して死んだんも、それも、計算づくやなぁ」
しゃがんだ刑事さんの前で、くわえ煙草をふらふらさせる可愛いコックちゃん。
「たばこ、うまいか」
ん?って考えて小さく笑ったら、タバコを投げ捨てられ、胸倉つかまれちゃったわ!
「みわちゃん死んどんねんぞ!あほんだらが!」
そして胸倉掴まれたままの可愛いコックちゃん。んー。とちょと考えて。
「・・・面白いだけどさ。うん。確かに、面白いんだけど・・・。ツメがね」
「甘いか」
「うーん・・・。うん」
「法律的には犯罪にならんのよ。みんな、あんたのために人を殺す。自分の意思でな」
「じゃ、ダメじゃん」
「証拠はあんのよ。証拠」
え?証拠??と、刑事さんを見る可愛いコックちゃん。何?と尋ねてみたところ。
「おまえや。おまえが生きた証拠や。人だませても、自分だまされへんぞ」
眩しい顔になる可愛いコックちゃん。
「一番よう知っとるやろ。おまえの中に悪魔が住んでるちゅーこと。おまえな、人間、失格や」
ちらっと目を動かしてやや俯く可愛いコックちゃん。口元は、カリカリとコーヒーのカップ噛んでいたりなんかして。その前歯で私も噛んでくれ!と思ってみたりして(笑)
「いつまでもな、神さん、おまえを味方してへんぞ」
そして刑事さんは行き、ぷくっとちょっとつまんない顔の可愛いコックちゃん。タバコを拾って、また吸い始めます。
「神様?・・・んなもん、いねぇよ」

<可愛いコックちゃん、ハニーとの別れ>
可愛いコックちゃん、鳥かごを洗っております。ワイルドに。ホースで。そこにふかっちゃんやってきましたが、可愛いコックちゃんは鳥かごの掃除を優先。だって、可愛いハニーのおうちですもの。洗った後は、拭き取りもしなくちゃね。
「みわに、何度か電話してたの。ずっと繋がらなくて。話できないままで。柏木さんが死んだのも、みわが死んだのも、あなたなの?」
部屋の中で、革の椅子に座っている可愛いコックちゃんは、ふかっちゃんに背中を向ける位置に。
「何もしてないよ、俺。アノ人たちが勝手に死んだんだもん。どうせみんな最後は死ぬんだからさ」
こてん、と、さらに椅子によっかかってね!可愛いっ!
「俺も、あんたも」
椅子に身を任せてる感じがいいぃーー!!
「あたし。よく解らなくて、死ぬのはいや。ちゃんと死にたい。ちゃんと生きたいし」
上を見て、小さくうなずく可愛いコックちゃん。
「あんた生き延びるよ。世界が終わっても」
「ごきぶりみたい・・・」
小さく微笑んだ可愛いコックちゃんは、ちょっと半泣きな感じ。横顔を見せて立ちあがり、冷蔵庫の前にいき扉に触れます。開けたいような、開けたくないような。そして戻ってきてハニーと対面。
「こいつも逃がしてやるか」
入口をあけて、おいでと、指に止まらせる可愛いコックちゃん。
「お互い、旅立ちの時」
「どっかいくの?」
「ん?」
「どこいくの」
「ちょっと」
ハニーと見詰め合っているのよ!可愛いコックちゃんわ!
「人に飼われた鳥は、野生でなんか生きていけないよ」
そう言われ、ハニーを見る可愛いコックちゃん。
「じゃ、あんた、預かって」
と、ずい!と手を差し出す可愛いコックちゃん。渡される瞬間、いやん、と、可愛いコックちゃんの指に噛みついて抵抗してみたりするハニー。
ハニー!大丈夫よ!計算づくなんだから!ペットの鳥を外に放したって生きていけないことは可愛いコックちゃんだって知ってるわ!でも、これからしばし旅行だから、ペットホテル(無料)が必要だったのよ!
それに、万が一ふかっちゃんが、やっぱりカゴの鳥は可哀相とか言うおばかちゃんだったとしても、ハニーは、食堂まで飛んでいけるから!食堂でダーリンを待っていればいいからね!
こうして、ハニーの行き先を無事確保した可愛いコックちゃん、ちょっとお口をひくひくさせながら、あんた抱き締めてもいい?とふかっちゃんに近寄るのです。
そして、膝をついて、ぎゅーーーってするんだけど。
ぎゃーーーーー!!!!!!!
その位置わーーーー!!!!
もし、ふかっちゃんの体が私のものだったら。
可哀相に、可愛いコックちゃんは、顔を腹の肉にうずめて死ぬことになるね・・・・・・・・・・・・・。
その位置はキツいね。キツすぎたね・・・・・・・・・・・・・・。
このポーズならギュってしてあげます!って可愛いコックちゃんから言われても、一生に一度のチャンスを捨ててしまうかもしれないね・・・・・・・・・・・・・。
しかし、もちろんふかっちゃんは女優。そんな腹はしとりません。
「一人で怖い。ねぇ。俺って怖い?」
「ううん」
顔を上げた可愛いコックちゃんは、上目遣い爆弾が!炸裂炸裂炸裂すぎっっ!!しかも、口開け攻撃まで!!
「でも、あんたの知らない俺、いるかもよ?」
「構わないよ」
じぃーーっと上目遣い爆弾を炸裂させている可愛いコックちゃん。また、ぎゅーーーーってするのでした。
そんなこんなで、ついに、ハニーとダーリンのお別れの時・・・。
ハニーは鳥かごにいれられ、ふかっちゃんの手の中に。
「じゃあ」
「じゃ。戻ってきたら教える。どこ行ってたか。約束する」
「約束なんかしなくていいよ。似合わないよ。あなたに約束」
そう言われた可愛いコックちゃん。ちょっと目を逸らし、そっか、と呟くのでした。

<可愛いコックちゃん、汽車に乗る>
山道のようなとこを走る汽車に乗っている可愛いコックちゃん。明かりが当たって、とても綺麗。綺麗綺麗。あえて進行方向逆向きに座っているのね。
電車か汽車かしらんけどもね(笑)

『ぼくには、神様がいない』

汽車、止まる。

『誰も、何も、この手に与えてくれなかった』

汽車から降りた可愛いコックちゃんは、駅を出て歩き出す。

『凍えた体をくるむ毛布もなければ、孤独な心を抱き締めてくれる人もいなかった。それが僕の人生の始まりだった。だから僕は、自分で、神になったんだ』

どんどん山に入っていってます。

『そうすればなんでも思うようになる。それが唯一、世界が僕の思うようになる手段だ。待ってても何もやってこない。誰もやってこない。星も降ってこない。僕は欲しいもの、何でも手に入れる。この手につかむんだ』

そうしてやってきたのは、教会。子供たちがわぁわぁになってるところを見て微笑む可愛いコックちゃん。

『ごほうびなんかいらない。愛なんかいらない。僕は僕のやり方で、僕の成果として手にいれる』

教会からは、年配のシスターが出てきて、可愛いコックちゃんに気付きます。可愛いコックちゃんは、その人に向けて、あっかんべー、なんかしたりして!あら!可愛い!

『たとえば、ゲームをクリアするように。それが、僕の、生き方だ』

<可愛いコックちゃん、シスターに尋ねる>
自分が子供の頃書いた作文を渡される可愛いコックちゃん。私なら、そのまま破いて捨てる、という騒ぎでございます。絶対イヤざます!
それを可愛いコックちゃんは返そうとするのだけども、ここに置いといたら、神様が二人になってしまうわと受け取らないシスター。
「ねぇ、涼。あたしは、あなたが心配だったわ。あなたが、他人をちゃんと愛せるかどうか。人は、愛に満ちたものよ?ゲームのコマじゃないわ」
立ちあがる可愛いコックちゃん。祭壇の方に進みます。
「あなたがその天使のような笑顔で、悪いことをするんじゃないかって。あたし、心配したわ」
「ね、シスター。一つ、聞きたいことがあるんだけど」
「なぁに?」
振り向いた可愛いコックちゃん、目がやや泳ぎ気味。
「・・・僕のお父さん、どうして死んだの」
「え?」
しゃがんで、上目遣いの可愛いコックちゃん!あぁ!どこまで炸裂させるつもりなのかしら!
「ほんとに交通事故で死んだの」

その頃、ハニーは、居心地わりぃーー!と鳥かごの中でいやがっておりました(笑)


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