天からの贈り物じゃないけど、黙って受け取って?

『Gift番外編』

yukio

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ギフト番外編85話プロローグ編『21世紀に届ける』

「いいんだけどね」
「だからすみませんって!すみませんって謝ってるじゃないですかぁぁ!」
「いや、僕はいいんだけど、27年前、苦労して僕を産んでくれた母親に申し訳ないと思うんだよ。二人目の子だったとは言え、初の男の子。初めて男の子の母親になった、あの日のことを母は絶対忘れてないと思うんだよね」
2000年12月9日。
今日は先生の誕生日だ!と張り切ってバースデーケーキを買ってきた、稲垣アニマルクリニック助手草g剛は、年が明けるまで、延々、延々、稲垣医師にいじめられることになった。
素敵な20世紀の締めくくり♪

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20世紀最後の年末がやってきた。
去年も、1900年代のラスト、ということで、異常な盛りあがりを見せたが、今年もなかなかだ。2000年から2001年では、見た目のインパクトは少ないけれど、20世紀が21世紀になる、となったら、ものすごく大変なことが起きるような気がしてしまう。
ここで、だって、日本は平成13年だぞ?なんてつまらないことを言ってはいけない。
どうせ阿呆なら、踊った方が楽しいのだから。

そんな訳で。
腰越人材派遣センターの届け屋、早坂由紀夫は異常に忙しかった。
今年の売りは、☆今年はミレニアム☆クリスマスシーズン、サンタさんが荷物を届けます☆
「もぉー、バカバカしいってのぉーー!」
「何言ってんのよ!掻き入れ時なんだから!」
「なんか、違うぞこれー!」
「えーと、兄ちゃん、それじゃあ、これと・・・、あれ?花束」
「花束ぁ!?」
「あ、ロッカーだ」
ぱたぱたと走った正広がロッカーから持ち出してきたのは、巨大なカサブランカの花束。
「・・・おまえ花粉まみれ」
「くちっ。うわ、すごー!なにこれ!」
ネルシャツの肩から胸を黄色い花粉で汚した正広は、よいしょ!と兄に花束を渡し、案の定サンタの衣装も汚れる。
「うわーたいへんだー」
由紀夫は大きな花束を抱えながら平板な声で言った。
「こぉんなに花粉がでるなんてぇ。ベンツの座席が汚れっちゃーう♪」
「うわ!」
会社の物は私の物、な、奈緒美が顔色を変えた。
「ちょっとやめなさい!由紀夫っ!」
「こんなおっきなのもって、自転車なんてこげなぁ〜い。自転車に乗ったサンタさんなんて、いなぁ〜い♪」
歌いながら由紀夫は事務所を出ると、ぜってー!汚してやる!と助手席から、後部座席、トランクの中まで無駄にカサブランカを置きまくる。
今日は、お定まりのパーティへのプレゼント宅配。
花粉まみれで行ってやるぅ!

やさぐれサンタは今晩も出場だ。

そんなやさぐれサンタを見ている、人影があった。
その姿を、例えば正広が見てしまったとしたら、ただちにストーカー保険に入るぅ!と騒ぎ出しそうな不穏な空気が一杯だった。
乱暴にカサブランカを扱っている由紀夫を見つめ、ベンツが出るまで、その人影は、じぃっとそこにいた。
よりにもよって電柱の影にいた。
見えなくなるまでベンツを見送り、そして、腰越人材派遣センターを見上げる人影。

どうなるやさぐれサンタ由紀夫!
どうなる腰越人材派遣センター!

そして、いじめられ続ける草g助手(笑)!


すんません・・・。
忙しさのあまり、訳の解らんことを。

いつもですか。
そうですとも!!

来週辺りから、由紀夫が大変なことに!なるかどうかは解らないですが(笑)
しかしそれよりも草g助手がえっらいことに!なるのは多分決定です(笑)

次回更新は、来週水曜日!の予定は未定にして決定にあらずっ!

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