天からの贈り物じゃないけど、黙って受け取って？
『Gift番外編』
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ギフトミニミニ番外編１５２話『早坂兄弟物語」
「信じられません・・・！」
Ｋ人材派遣センターに勤務するＯＬ（？）Ｎ子さんは声を震わせた。
「こんなことがあるなんて・・・」
彼女の方はがくりと落ち、疲れ果てたように見える。
「本当に、ホントに・・・、仲のいい兄弟だったんです・・・」
力なく首を振り、彼女は、その時のことをぽつりぽつりと語りだした。
「あれは、お昼前のことです。Ｙさんは、１件届け屋の仕事をして、戻ってきたところでした」
Ｙさん、というのは、Ｋ人材派遣センターで、届け屋の仕事をしている男性のことだ。仕事に関する能力の高さもさることながら、そのルックスでも大人気。陳腐な言い方をすれば、いわゆる一つのイケメン。
「Ｙさんは、Ｈちゃんを呼び出したんです」
Ｈちゃんは、そのＹさんの弟。こちらも、小動物の可愛らしさをもっているご近所の人気ものだ。
「よくＹさんは、Ｈちゃんにお土産とか買ってきていたし、多分、今日もそうだって思ったんです。Ｈちゃんだけにこっそりあげないと、社長や、Ｎさんがうるさいですから」
Ｋ人材派遣センターを一代で築きあげた女傑、Ｋさんは甘いものが好きだ。
そして、そのＫ人材派遣センターの黎明期よりのたたき上げ、いかにも強面のＮさんも、甘いものが大好きだという。
実際のところＮ子さんも、甘いものは大・大・大好きなため、Ｙさんたちについていった。
「・・・それが間違いでした・・・」
口元を、手で押さえるＮ子さんの手は震えている。
「まさか・・・、あんなこと・・・！見たく、なかったです・・・」
何があったのかと重ねて尋ねると、Ｎ子さんは潤んだ瞳にハンカチをあてた。
「信じてもらえないと思いますが・・・」
以下が、Ｎ子さんが見たというＹさん兄弟の衝撃の瞬間である。
Ｙさん（以下、Ｙ）「だからおまえはダメなんだよ！ダメダメダメ男くんなんだよ！」
Ｈちゃん（以下、Ｈ）「なんだよ！兄ちゃんだって、みんなゆってるよ！この高慢ちき男って！」
Ｙ「みんなって誰だよ！」
Ｈ「みんなってみんなだよ！」
「その時お昼はきたんです！」
Ｎ子さんが悲痛な叫びを上げる。
「お昼はきたのに・・・！二人は、別々にランチを・・・っ！」
ううっ、と泣き崩れたＮ子さん。
彼女は、知らなければ幸せだったのにと心から思っていた。
真実を知ることが、いつでも幸せをもたらすとは限らない。そんな手垢のついた言葉を、何度も何度も心の中で唱えていた。
「そりゃあ、俺が悪かったけどー！」
「悪いよな」
「悪いけどぉ！」
ぶーーーーーと正広は膨れる。
「何逆ギレしてんだよ！」
しかし、今日の由紀夫は、上回ってキレていた。
あぁ、この仲良しの早坂兄弟に一体何が起こったというのか！
「別に何しようとおまえの勝手だけどさ、なんでやりっぱなしなんだよ！」
「兄ちゃんには、俺の気持ちなんか解んないよっ！」
「解らねーよ！そんなの！」
白文鳥のしぃちゃんも、はらはらパタパタ飛び回っている。
どうしちゃったのひろちゃん！お兄ちゃんにそんな口答えするなんて！
どうしちゃったの由紀夫さん！ひろちゃんをそんなに責めるなんて！！
「巨人負けたのがショックだからって、なんで人が録画予約してんの解除したまんまほったらかしにすんだよ！！」
「だからショックだったんですーー！！！」
「逆ギレんな！」
「原監督ー！兄ちゃんがいじめるーー！たかがバラエティ番組が録画できなかったくらいで、弟を責めるーー！！」
「笑い飯（注：吉本のお笑いコンビ。暴力的なまでに畳み掛けあうＷボケが魅力）が出る番組なんて、めったにねんだよ！！」
「笑い飯の方が俺より大事なんだーーー！！」
「おまえだって、原ジャイアンツの方が大事だろうがよ！！」
白文鳥のしぃちゃん。
失速。
墜落。
く、くだらない・・・・・・・・・・！
くだらなさすぎる・・・・・・・・・・・・・・！
いけない。わたし、鳥目だったんだ・・・・・・・・・・・・・・・・
よろよろと自分のかごに戻る白文鳥のしぃちゃんは、少々自分の境遇を不運に感じながら眠りについた。
果たしてこの早坂兄弟の確執は、ジョージアカフェレーチェごときの力でどうにかなるものなのか。
しかし、それはやはり、Ｆｉｒｅでなければダメなのか。
どうなる早坂兄弟！
どうする！早坂兄弟ーーーー！！
＜いや、特には続きません（笑）＞
ダメダメダメおくんって可愛いかなーと思って（笑）いや、それだけなんですけど。後、私が笑い飯が見たいってことも言いたかったんです。あぁ、笑い飯・・・！暴力的なボケ・・・（笑）！
次回更新は、来週水曜日！の予定は未定にして決定にあらずっ！