天からの贈り物じゃないけど、黙って受け取って?

Gift番外編』

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ギフト番外編159話ミニミニプロローグ編『プレゼントがたんまり届いた』



「ただいま帰り・・・」
自分の誕生日に、ファンの方々よりたんまりプレゼントをもらうことになった早坂由紀夫は、疲れきって事務所に帰ってきた。
荷物は自転車には乗り切らず、タクシーに荷物と自転車を積んで帰ってくるような訳の解らない事態に陥っているのだから、疲れてもしょうがないだろう。
「・・・なんだこれ」
なのに、事務所はこの有様だ。
「正広ー?」
両手にがっつり荷物を抱えこんだ由紀夫は、弟の名前を呼んだが返事はない。
「なーにやってんだ・・・。奈緒美ー?野長瀬ー?典子ーって、この会社はどんな会社だ!」
昼日中から、事務所はもぬけの殻。
しかも部屋の中は、妙な飾りがしつらえてある。
「なぜ、ツリー・・・」
天井の高い事務所の真ん中に、どでかいツリーがあるのだ。
「日本のクリスマスは、世界一早いって言うけど・・・11月半ば・・・。かなり早いな」
面白いから、ツリーの根元に自分がもらってきたプレゼントでも置いてやるかとちょっと近寄ってみると。
すでに、その足元にはプレゼントが置かれていた。
「半日で、ここまでやるか・・・?」
昼前に由紀夫が出ていって、今が四時。
人間の身長よりも高いツリーに、きっちり飾りつけをして、こんな小物までおいて、何を考えているんだかと思ったが。
「なんも考えてねぇんだろうな」
当たり前のようにつぶやいて、プレゼントの周りに、自分がもらったプレゼントをディスプレイし始めた。
それぞれのプレゼントは、当然、その場で開けさせられていた。
プレゼントをあけ、プレゼントしてくれた人と一緒に写真を撮る。
誰のサイン会だ!?と思うような騒ぎだった・・・。
プレゼントは、様々だった。
センスのいいもの。
理解の範疇を超えているもの。
可愛いもの。
高いもの。
手作りのもの。
それぞれに思いのこもった品々なので、どれもむげにはできない。が。
こんなにたくさんあってもどうするよ!!

『何ゆってんのよ!』
以前、この状況はどうなのかと奈緒美に訴えたところ、厳しくののしられた。
『安くない届け屋料金払ってまで!あんたにプレゼント渡したいって人たちがいるのよ!?』
『俺はなんの仕事やってんだ!』
『届け屋よ!!』

奈緒美の信念には一点の揺らぎもなかった。
会社には金が入り、由紀夫にはものが入る。こんな美味しい話があろうか。

そりゃあ会社的にはいいだろうけども!!

その上、これらのプレゼントはハイエナのような腰越人材派遣センター一同により、おおむね奪い取られることにもなっているのだ。
「俺は季節外れのサンタクロースか!!」
一人、妙に可愛らしいことを言った瞬間、背中の方でなにやらおかしな気配がした。
はっ、と由紀夫は振り返る。
「正広?」
弟の名前を呼んだが、やっぱり返事はない。
いまさら気づいたが、これってどっきり?
仕事場に帰ってきたら、巨大ツリーが飾ってあった。その時のリアクションは!?って内村プロデュースみたいなことをさせられてる??
不振に思い、由紀夫は、事務所のありとあらゆる扉を開けてみた。
トイレはもとより、奈緒美の衣装が詰まっているロッカーも開けてみたが、やはり誰もいない。

「・・・なんだったんだ・・・?」

しん、とした事務所の中で、由紀夫はつぶやいたが。
返事は、どこからもなかった。

<つづく>


短っ!ごめんっ(笑)!
果たしてこのクリスマスツリーはなんなのか!そして、由紀夫はどうなってしまうのか!ひろちゃんはいったいどこへ!!っつーことでまた来週―!

次回更新は、来週水曜日!の予定は未定にして決定にあらずっ!

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