『小さな一日の始まり』


小さな一日の始まりは 青葉を揺らす桜と共に

草原の細波の中 声を飲みこむミルク色の風に立ち向かう

朝露に塗れた布靴を もう片方の靴で踏み躙り

鼻先を掠める 甘い香りのするミツバチと口付けをかわす

空をすっかり包んでしまった鮮やかな大気が 雑草から小さな湯気を吸い取っていった。

幼さが匂い立つTシャツで顔をぬぐい 桜の木を蹴り飛ばし

駆けて行く。

翔けて行く。




岸 七海さんより500HITのお祝いに貰った詩です。
なかなかの雰囲気を醸し出していていい感じ。
なんだか、ファンタスティック。             香時