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【大塚英志】

-著作リスト(基本データ)-

■[マンガ原作]
魍魎戦記 摩陀羅1〜7 ドラゴンコミックス・角川書店 画・田島昭宇

摩陀羅全集1〜4 MADARA壱 1巻 電撃コミックスEX・メディアワークス 画・田島昭宇
摩陀羅全集5〜7 MADARA赤-LASA- 1巻 電撃コミックスEX・メディアワークス 画・田島昭宇

摩陀羅全集別巻vol1 MADARA転生編 電撃コミックスEX・メディアワークス 画・田島昭宇
摩陀羅全集別巻vol2 MADARA外伝 死海のギルガメッシュ 電撃コミックスEX・メディアワークス 画・花津美子
摩陀羅全集別巻vol3 MADARA影 電撃コミックスEX・メディアワークス 画・高橋明

MADARAギルガメッシュサーガ1〜7 ASUKACOMICSDX・角川書店 画・花津美子

田島昭宇MADARA完全コレクション1〜5 MADARA1〜5 KadokawaComicsA・角川書店
田島昭宇MADARA完全コレクション6〜8 MADARA赤1〜3 KadokawaComicsA・角川書店
田島昭宇MADARA完全コレクション9〜11 BASARA1〜3 KadokawaComicsA・角川書店
田島昭宇MADARA完全コレクション12 MADARA転生編 KadokawaComicsA・角川書店

幼稚園戦記MADARA1〜4 メディアワークス 画・義見依久

聖痕のジョカ1〜4 電撃コミックスEX・メディアワークス 画・相川有

新・聖痕のジョカ1〜5 電撃コミックス・メディアワークス 画・相川有

聖痕のジョカ1〜5(新装版) 電撃コミックス・メディアワークス 画・相川有

JAPAN1〜3 COMPCOMICS・角川書店 画・伊藤真美

機械生物都市ノーランド1〜3 少年王コミックス・光文社 画・高橋明

多重人格探偵サイコ1〜4 KadokawaComicsA・角川書店 画・田島昭宇

北神伝記(上・下) NEWTYPE100%COMICS・角川書店 画・森美夏

リヴァイアサン1〜3 電撃コミックス・メディアワークス 画・衣谷遊

木島日記1 NEWTYPE100%COMICS・角川書店 画・森美夏

口裂け少女さっちゃん ホラーコミックス・角川書店 画・大橋薫

東京ミカエル(コミックコンプとコミックガオにて連載・途中休載の為、単行本化無し) 画・堤芳貞
※現在ミステリーDX(角川書店)にて2000.8月号から連載再開、単行本化します。

スーパーコンプ(vol1) COMPCOMICSDX・角川書店 (MADARA公式サイドストーリー幻王朝影帝編掲載、画・堤芳貞)

贖いの聖者 大田出版 画・白倉由美


■[小説]
摩陀羅天使編1 ロレトの連 電撃文庫・メディアワークス
摩陀羅天使編2 ミカエルの廃都 電撃文庫・メディアワークス
摩陀羅天使編3 沙の子供 電撃文庫・メディアワークス
マダラミレニアム転生編1 スニーカー文庫・角川書店

多重人格探偵サイコ1 スニーカー文庫・角川書店
多重人格探偵サイコ2 スニーカー文庫・角川書店

多重人格探偵サイコ 雨宮一彦の帰還 講談社ノベルズ・講談社


■[評論系]
<マンガ>の構造 弓立社
見えない物語 弓立社
システムと儀式 ちくま文庫
物語消費論 新曜社
仮想現実批評 新曜社
人身御共論 新曜社
子供流離譚 新曜社
少女民俗学 光文社カッパサイエンス
物語治療論 講談社
<癒し>としての消費 勁草書房
たそがれどきに見つけたもの 太田出版
戦後民主主義の黄旨 PHP研究所
戦後まんがの表現空間 法蔵館
彼女たちの連合赤軍 文藝春秋


■[共著・編著]
Mの世代 太田出版
密室 秋春社
少女雑誌論 東京書籍
少女民俗学U 光文社カッパサイエンス
だいたいで、いいじゃない。 文藝春秋 [吉本隆明との対談本]


■[参考]
摩陀羅 アガルタの真王(上) スニーカー文庫・角川書店 著・阿賀信宏
摩陀羅 アガルタの真王(下) スニーカー文庫・角川書店 著・阿賀信宏、宮本恒之
聖痕のジョカ(上) 電撃文庫・メディアワークス 著・関口準 原作・ひらりん
聖痕のジョカ(下) 電撃文庫・メディアワークス 著・関口準 原作・ひらりん
公認摩陀羅海賊本 ドラゴンコミックス・角川書店
公認摩陀羅海賊本2 ドラゴンコミックス・角川書店
電撃摩陀羅海賊本(1) 電撃コミックスEX・メディアワークス
摩陀羅スペシャル(vol1)摩陀羅RPG 電撃コミックスEX・メディアワークス



■[大塚英志について]
大塚英志、彼にはまさに惚れこまされました。

代表作「MADARA」からなんとなく好きになり、いつのまにか尊敬すらするようになってしまいました。

しかし田島昭宇の熱狂的なファンは多いものの大塚英志ファンは少ないようで、それが少し寂しいです。

では彼について話して行きましょう。



■[設定の細かさ]
彼の代表作「MADARA」はその設定の細かさに引かれました。

マル勝ファミコン連載時にはモンスターを倒すたびにコマの中にウインドウが現れて、

レベル、経験値、等を表示していました。

それはまだ子供だった私をだまくらかすのには十分でした。

大塚作品のコミックの巻末にはストーリーとは関係無い設定が盛り沢山で、

いわゆる「現代のファンはストーリーと共に設定の細かさにひかれる」を実践してました。

それはなんとなく皆さんにもわかる感覚だと思います。


しかし大塚作品は当時はまだまだいまいちマイナーなプラットホームのためメジャーになりきれなかったのが残念です。

設定の細かさ、それが大塚作品の魅力のひとつだと考えます。



■[自分の作品を描かせる絵師の選び方]
田島昭宇に代表される大塚作品は、他の作品にも沢山の才能ある絵師を選んでいます。

相川有、花津美子、高橋明、森美夏、伊藤真美、等です。

最近では衣谷遊/画で連載(コミックGAO連載)をはじめています。

なぜか女性絵師が多いのは謎です。

たぶん女性の感性で描かれる絵が自分的にしっくりくるとかそう言う理由でしょう。

その絵師たちはどなたも凄い絵師ばかりで、大塚作品を終えた後も各方面で活躍なさってます。

これらは実際に絵を見てもらわないと始まらないのでこの辺にしておきます。



■[編集者としての側面]
かなり昔の話(80年代)になりますが彼は編集者としての功績も大きかったようです。

漫画ブリッコ(徳間書店)などの編集長としてロリコンブームを引き起こし、

今のエロマンガ誌の基礎を築いたとも言われています。

実際にその時代にリアルタイムで見ていたわけではないので実感としては理解しきれていないのですが、

資料などに目を通すと、いかに功績を残したかがわかります。

(ブリコ等で育った作家で有名なのは藤原カムイ等)

その後、今ではもう休刊してしまった少年キャプテンの創刊時の編集長もされていたようです。

ブリッコやキャプテンに関わっていた作家の昔話には、結構大塚英志の話しが出てきます。

当時の彼が作家の間で、とても印象に残る編集者だったと想像するのに難しくないでしょう。



■[評論家としての活動]
あまり知られてないのですが大塚英志は評論家でもあります。

実際、オタクの目に止まるようなメジャーな舞台での評論活動ではないので知る機会も少ないでしょう。

しかしその評論には気に留めていても損はないでしょう。実際に著書を読んでみる事をお勧めします。

文芸誌、サブカル誌、等を細かくチェックしてれば必ず彼の文章が読めると思います。

小説のあとがきからもそれらを感じさせることをよく書くので、大塚作品のあとがきだけをとりあえず読み漁ってみるのも良いでしょう。

ネットで検索すればすこしは評論を書いてるページに当たると思うので調べてみましょう。

実にいろいろな活動をしてるのがわかります。


この評論部分に関しては、彼の事をより詳しく知る為には避けて通れないので掘り下げたいと思います。

大塚英志が評論の主題にしているのは、マンガ業界関連です。

ロリコンマンガ誌の編集長をしていたと云うのもあるのでしょうが、あの宮崎勤には関わりが深いようです。

何故関わりが深くなったのかといえば、当時彼が宮崎事件について評したところ、その評に関して外から色々有ったようで、

宮崎勤弁護団のひとりとして、裁判に参加していたようです。

何故参加したかといえば、その評に関して自分なりに責任を持つ事の表明で、

では実際なにをしていたかと言えば、オタク的な人の考え方などを弁護士達には正しく理解できるはずもないので、

そのあたりの考証などがメインだったようです。

これらの事を経た上で、現在も宮崎勤とオタク業界について口にしているのです。

彼があまりにも当時を象徴する存在だった為、引き合いにしやすく、また語りたい事でもあるのでしょう。

現在、獄中の彼と手紙のやり取りをしているとの事も、どこかで書いていました。


また大塚英志を語る要素として、民俗学がありまね。

彼は、筑波大学にて柳田邦男直系の民俗学を学びました。

これに関しては多くの本の後書きによく書かれている事です。


そして大塚英志が評論する事のメインは、このオタクカルチャーを軸としたマンガ業界についてです。

自分の主な活動の場である、角川系列出版社などには常に批判的で、後書きなどに書きつづっています。

また宮崎事件やエヴァンゲリオンを取り上げて、常に「成熟」とはなにか、のような事を書いています。

こちらの評論は割と読みづらい難しい文章で書かれているので読むのが大変です。

彼がエヴァを良く作品に登場させたりするのは、綾波大好きと自分で言ってるし(自虐的に)、

ファンの暴走により作品がある意味変になってしまった事などへの不満、をこっそり表現しているのでしょうか。

まあエヴァに関しては90年代のこの業界を語る上で、外せないモノになっているのでしょう。


とにかく大塚英志の作品を読む上で、これらの評論活動も押さえながら読むと更に面白く読める、と言えます。

マンガの中に出てくる些細な表現の意味がなんとなくわかってくるような気がしますよ。

ついでに、彼は講師としても活動しています。

98年あたりは東邦学園とか言うところで小説の書き方などを講義したり、

通常は学習院女子大学にて民俗学関係の事を講義しているようです。



■[原作者として]