◆第12話(最終回)「さよならを言う度に(Gun Parade March)」5
脚本(水上清資)、絵コンテ(紅優)、演出(浅見松雄、桜美かつし) 、作画監督(小澤郁、和田崇、岩倉和憲)、メカ作画監督(岩倉和憲)

というわけで今回は、 21世紀も押し迫った年末、すれ違ったままの速水と舞は二人きりの夜を過ごすことになるって話。
ついに、ガンパレも最終回・・(涙)
前回ほどの気合いの入った演出作画ではなかったが、やっとこ気持ちが通じ合うことができた速水と舞という不器用な二人を、これまた淡々と情感たっぷりに描いてあって、非常に面白かった。
特に、坂上先生の「あんな簡単なこと」の話と、「お年玉」に甘酒をくれる、ああいう日常感ある、後出し描写が良かったな。
EDにもずっと使われていた、初めての出会いであるあの歩道橋も、きちっと使われていたのも上手かったしね。
あと、できればお約束のED突入バージョンが良かったのだが、EDのラストに舞の笑顔を受けての、速水の笑顔があったので良しである。


で、総論。
「ガンパレード・マーチ〜新たなる行軍歌〜」5(85点)
うむ、面白かった。
正直、前半の「戦争もの」テイストと後半の「学園もの」テイストでは、雰囲気が若干違っていて、全体的な統一感に欠ける感じはあるのだが、それでも「速水と舞」という二人の不器用なカップルの「恋愛もの」として、非常に良くできていたと思う。
自分は、前半の「戦争もの」テイストも好きではあったのだが、それらが無くなった後半の「学園もの」である「ドタバタラブコメ」状態のテンションの高さと面白さは、やはり白眉であった・・つか最高!(笑)
それに演出作画の安定度とレベルも高く、非常に安心して見れたのも良いね。
特に、11話の舞の仕草や表情の変化は素晴らしかった・・っていうか、舞可愛すぎ!(笑)
まあ残念だったのは、やはり「1クールしかないこと」だよなあ(笑)
季節なんかもあっという間に過ぎてしまっていたので、できれば2クールぐらいのスパンで、ゆったりと「戦争もの」、「ロボットもの」、「SFもの」、「学園もの」、「恋愛もの」、それぞれのテイストを見たかったな。
それらほとんど(やってはいないが多分、原作のゲームの持つ諸要素)を1クールに詰め込んでいるので、どうも詰め込み過ぎだったり、全体的な統一感がなかったり感じたからね・・ダイジェストって感じ。
まあ、各話ごとの爆発力が大きくて、全体的にも部分的にも「面白かった」から別に良いんだけどね(笑)
どうも、「もったいないなあ」「もっと見たいなあ」って感じが残ってしまったもので。
アニメの方は、速水と舞の「恋愛もの」として終着してしまったために、原作が持っているらしい濃い世界観や設定といった、SF的な部分が出せなかったであろうってのもあるしね・・まあ、1クールではこれが限界だろうけどね。
でも、1クールという制約の中で、最大限頑張ったのではないかと、俺は思います(笑)
まあ、これで「ガンパレードマーチ」という世界にも興味がかなり出たので、ゲームや小説の方に手を出してみたいと思います。
というわけで、スタッフの皆様、お疲れ様でした!
良いもの見せてもらいました!
「続編」でも、「2クールで再構成」でも、なんでも良いんで、またアニメガンパレの世界が見たいです!!(笑)


◆第11話「言い出しかねて(A Good Rcward For Their Labour」5
脚本(水上清資)、絵コンテ・演出・作画監督(入江秦浩)、作監補佐(岩倉和憲)

もう、クリスマスか・・。
というわけで今回は、クリスマスイヴに買い出しをする、速水と舞って話。
ラブコメ最高!って感じで、今回もまたもや怒涛の学園ラブコメ状態で、基本的に演出作画レベルの高い本作ではあるが、今回はキャラデザの入江秦浩が絵コンテ・演出・作画監督(原画)も行っての超絶気合い入りまくりの画面作りで、千変万化しまくる舞の表情や仕草が最高で、二人のぎこちないクリスマスイブの策略デートが、「これでもか」とまったりとゆるやかに情景豊かに描かれていて、ラストの「すれ違う二人」を含めて、なんつうか、もう・・メチャクチャ面白かった(笑)
はっきり言って、舞が可愛すぎる(笑)
いや、このクライマックスに向けての怒涛の学園ラブコメっぷりは、ホントに良いわ・・なんか全然戦争ものではなくなったけど(笑)
で、次回はついに最終回・・ええもう終わりですか!?・・もっと続きが見たいんですが・・。
それにしても、「来週もサービスサービス!」「君は生きのびることができるか!」がメチャ笑った。


◆第10話「悲しみよこんにちは(Once Upon A Dime)」5
脚本(高山文彦)、絵コンテ(山本秀世)、演出(水無月弥生)、作画監督(石井ゆみこ、増谷三郎)、メカ作画監督(岩倉和恵)

またコメディかよ!、かよ!
というわけで今回は、学芸会で田辺(前川千亜紀)がお姫様をやるって話。
なんか、ここんとこメチャクチャ面白いなあ。
前半の戦争ものの風情のあったシリアスタッチな展開も嫌いではなかったが、後半の学園ドタバタコメディな展開はさらに面白い。
なんか前半と後半じゃ、雰囲気違うしなあ。
自分は原作のゲームはやってないのだが、前半の「戦争もの」な雰囲気もガンパレであり、後半の「学園もの」な雰囲気もガンパレって感じなんだろうな。
正直、どっちかに統一した雰囲気を持たせて欲しい気もするが、まあ・・どっちも面白いから別にいいや(笑)
後半はプレイヤー(視聴者)が「学園もの」を選択した、と考えれば原作のゲームっぽさが出てる気もするしね(笑)
まあ、それも2クールもあったら表現できたのであろうが、まあそれは言わぬが華か・・ああ、もったいない。
で、今回は前半パートは学園ドタバタ、後半は劇と上手くリンクさせたバトルと、バランスも非常に良く盛り上がり、田辺を中心としたドタバタは非常に笑わせてもらった。
でも、ネタが壬生屋戦死の時の話とかぶってたから、最後に田辺が死ぬんじゃないかとドキドキものでしたよ!(笑)
最後の田辺のオチも良かったしね・・頑張れ、田辺!!(笑)
それにしても、舞もなんか非常に可愛くて良いね・・ラフィール殿下も良いが、舞もいいね(笑)
で、次回は瀬戸口大活躍?
なんか、次回予告もノリノリでパトレイバーっぽくていいなあ(笑)


◆第9話「君にこそ心ときめく(A Day In The Life)」5
脚本(新宅純一)、絵コンテ・レイアウト監修(桜美かつし)、演出(長尾粛)、作画監督(片岡英之、阿部恵美子)、メカ作画監督(岩倉和憲)

というわけで今回は、速水と舞の仲を心配した善行と原先輩が一計を案じるって話。
今回も、まったりほのぼのなドタバタラブコメ。
ちょっと遅めのキャラ紹介から始まるテンポ良い展開で、速水と舞、二人の恋模様を、最初はドタバタに、そして最後はまったりとほのぼのにきちっと落としていて、面白かった。
特に、善行と原先輩が良い味を出していて良いなあ・・しかし二人の間にはいったい何が?(笑)
やっぱ、戦闘がない方が面白いかもしんない(笑)
で、次回はまたもや劇?、っていうかCCさくら?(笑)


◆第8話「四月になれば彼女は(With Your Musket ,Fire, And Drum)」5
脚本(水上清資)、絵コンテ(木村真一郎)、演出(筑紫大介)、作画監督(中西修史)、メカ作画監督(高石和三)

もう4月か・・早いな・・。
というわけで今回は、速水が一年生からラブレターをもらうって話。
王道直球のドタバタラブコメ・・メチャクチャおもろい。
まさしく学園パトレイバー。
やっぱ、戦闘よりこういうのがメインなのだなこの作品は。
テンポ良い演出に、いつもながら安定した作画でお約束のラブコメ話を盛り上げること盛り上げること。
特に、先生のライン引きのタイミングと間の悪さが最高。
流石は「ハンドメイドメイ」「シュガー」の木村真一郎の絵コンテ。
巧みすぎる構図とテンポで、萌えもあり笑いもあり、上手い・・ブルマだし(笑)
もっとこういう話が見たいなあ・・1クールで終わるのがもったいない。
で、次回は先輩が、舞に?
・・田辺、なんて不幸なんだ(笑)


◆第7話「長い夜(In The Forests Of Nights)」3
脚本(高山文彦)、絵コンテ(山本秀世)、演出(中澤純一郎)、作画監督(小澤郁)、メカ作画監督(岩倉和恵)

というわけで今回は、敵の領域のただ中に取り残されてしまった速水と舞は、雪の中で救出を待つことになるって話。
世界観の一端の説明と舞の過去が淡々と明かされる話で、なかなか面白かった。
どうやら幻獣は、人の恐怖や憎悪に反応して攻撃を仕掛けるといった感じのようである。
それが速水の童話と舞の夢を使って表現しているのは良かったのだが、実は「ナウシカ」の世界のように、幻獣が出す瘴気(ガス)が毒素となってしまうっていうのは、あんまり出てなかったので正直、わかりにくかったな。
もうちっと、表現しておいて欲しかったかな。
しかし、結構緊迫した展開なんだけども、結構あっさり片が付いてしまったのは残念だな。
もうちっと引っ張ってもいいとは思うんだけど、まあ話数も少ないからなあ。
みんなの気持ちがひとつとなり、出撃って展開は良かったんだけどね。
それにしても、速水と舞が取り残されるって展開は、星界の紋章を思い出してしまうなあ、やっぱ(笑)
で、次回はまったり話。


◆第6話「君去りし後(I Guess Everythig Reminds You Of Something)」5
脚本(新宅純一)、絵コンテ(殿勝秀樹)、演出(渡辺健一郎)、作画監督(沼田誠也)、メカ作画監督(高石和三、阿部邦弘)

というわけで今回は、壬生屋が戦死した後も、変わる事なく続く5121部隊の日常って話。
本当に淡々としたアニメだな・・。
仲間でもある壬生屋が死んでも、日常は変わることなくあり、ふとしたことで思い出すこともあるが、それでも日々の生活はあり、そして戦いもある。
そんな彼ら、彼女らににとっての日常が、本当にただ淡々と、当たり前のように描かれていて、非常に悲愴感と虚無感溢れる日常感を醸し出しており、なんつうか・・凄くいい(笑)
戦場での委員長の冷静かつ冷徹な決断も、その決断に憤る二人の描写も、さらに雰囲気を高めてるしねえ。
相変わらず画面作りもしっかりしていて、淡々とした情感豊かな描写が上手いのも素晴らしいです。
で、次回は速水と舞が敵地に取り残されるって話。


◆第5話「枯葉(Thursday’s Child)」4
脚本(水上清資)、絵コンテ(山本秀世)、演出(浅見松雄)、作画監督(和田崇)、メカ作画監督(岩倉和憲)

壬生屋、死す。
というわけで今回は、文化祭で人形劇を行うことになる5121部隊って話。
うわ・・まさか死んじゃうとは・・。
「そういう作品」とは知ってたけど、こんな早くに死んじゃうとはねえ。
まあ1クール(13話)でいえば、ちょうど半分ではあるんだけどね。
でも正直、壬生屋のキャラの掘り下げやら、他のキャラとの絡みがそんなに多くなかったので、悲しみというのは少なかったかな。
もう少し壬生屋の掘り下げが欲しかったところ。
まあ、それも1クールしかないので仕方がないことだけどね。
でも、それがゆえの「あっけなさ」や、「日常の中の死」って感じは出ていたと思う。 
人形劇という日常(平和)から、突如として戦いの中での死という非日常(戦争)へ移行することで悲劇性も増していたからね。
死に方もやけに生々しかったし・・淡々と描かれる死。
彼女の最後の言葉は何だったのか・・ああいうのはいつも気になるよなあ。
で、次回は壬生屋が去った後の5121部隊。


◆第4話「二人でお茶を(Duelist)」3
脚本(新宅純一)、絵コンテ(桜美かつし)、演出(長尾粛)、作画監督(入江秦浩、寺沢伸介)、メカ作画監督(高石和三)

原先輩・・メチャクチャ色っぽいなあ・・。
というわけで今回は、速水と舞が、複座のパートナーになるって話。
相変わらず、まったり学園ロボドラマしているなあ。
でも、今回はちょっとまったりしすぎてる感じだったかな・・最後もちと後味悪かったしねえ。
なんか、もう一押しなんか欲しかった感じだな。
でも作画やら演出は安定していて良いね。
あと、やはり今回は「人間関係のABC」を借りて勉強する舞が可愛く、萌えたな。
で、次回は文化祭で人形劇。


◆第3話「サマータイムブルース(Fire Works)」4
脚本(水上清資)、絵コンテ(山本秀世)、演出(水無月弥生)、作画監督(桝田邦彰)、メカ作画監督(中矢雅樹)

というわけで今回は、夏の日のある日、5122部隊は戦友の精霊流しを迎えるって話。
う〜ん、なんか面白いなあ。
戦争の中の平和、平和の中の戦争。
そういった中でもちゃんと日常はあり、彼らは彼らなりに生きているっていう感じを、淡々と描いていて、かなり良い感じであった。
特に、リアル精霊流しでの、
「次は自分かもしれない」
という悲愴感をたたえた、もの悲しい情感が泣けるなあ。
それにしても、原先輩(篠原恵美)は色っぽくて良いなあ(笑)
やっぱ、死んじゃったりするのかなあ・・(苦笑)
で、次回は複座での戦い。


◆第2話「勝手にしやがれ(Going My Way)」4
脚本(新宅純一)、絵コンテ(別所誠人)、演出(高島大輔)、作画監督(小澤都)、メカ作画監督(岩倉和憲)

というわけで今回は、転校生の芝村舞(岡村明美)がやって来るって話。
学園ドタバタコメディが楽しく面白いなあ(笑)
なんか、パトレイバー学園版エヴァ風って感じだな(爆)
それぞれのキャラクターが、なかなかに生き生きしていて良い感じ。
若干・・ゲーム臭くて「作られたキャラ」って感じはあるけどね。
学園ドラマにバトル・・オタの好きなこの2大要素をいかんなく発揮しそうで、今後が楽しみである。
しかし、あれが噂の芝村舞かあ・・確かにちょっとラフィール殿下似かもしれないな(笑)
速水君(石田彰)はジントか。
っていうか、やっぱ結構萌えるかも(笑)
で、次回は精霊流し。
サブタイって映画からかなやっぱ。


◆第1話「プレイバック(The Visitor)」5
脚本(新宅純一)、絵コンテ(桜美かつし)、演出(渡辺健一郎)、作画監督(和田崇)、メカ作画監督(岩倉和憲)

というわけで、ネットなどで評判が広がり、一躍人気作となったPS用のソフト「ガンパレードマーチ」が、「ガンパレードマーチ〜新たなる行軍歌〜」としてついにアニメ化。
アニメ制作はJCスタッフ、監修・シリーズ構成は高山文彦、キャラクターデザインは入江秦浩、メインメカニックデザイン・メカニック総作画監督(岩倉和憲)、ビジュアルデザイン(阿部邦博)、総作画監督(和田崇)、監督は桜美かつし、というスタッフ構成。
で内容は、第2次世界大戦も終盤となった1945年、突如現れた「幻獣」により人類は共同戦線を形成しこれに対抗するも、世界の多くを占領される事になる。
そしてそれから半世紀、日本でも多くの学生たちが戦いに動員されることとなり、少年少女たちは幻獣との戦いが日常と化すのであった、って話。
つうわけで、あのガンパレのアニメ化・・ちなみに、自分はゲームの方はやったことがないです。
ゆえに正直、前情報とかなしでは、話や世界設定やらが非常にわかりにくかったですな。
もうちょっと世界観へのしっかりした説明が欲しかったかも(でも、一応画面としての情報はきちっとあった)
まあしかし、オリジナルアニメならともかく、元が非常に設定などに凝ったゲームが原作って感じですから、これは仕方がないってのもありますな。
それはともかく、リアリティとミリタリー溢れる臨場感ある画面作りにより、「リアルっぽさ」がこれでもかと表現されていて、非常に重厚感ある緻密な画面構成は良かった。
正直、燃えます・・前半のバトル最高!
しかし、やはりこういうのを見ると、安直ですがエヴァやらガメラという、「ガイナ流れ」を思い出してしまいますな。
画面作りやらなにやらがエヴァでパトレイバーだもんな・・良くも悪くも。
エヴァ以降、そういうこだわりある画面作りってのは、多くなりましたからねえ。
まあ原作自体も影響下にあるのですから、当たり前と言えば当たり前ですが。
あと、何というか笑えてしまうのが、川井憲次の音楽。
これがもう思いっきり川井憲次っていうか、「パトレイバー」しまくっていて、エヴァだけでなくレイバーもメチャクチャ思い出してしまいました(笑)
とまあ第1話だからでしょうが、バトルに非常に力が入っていて、今後の展開に期待できそうです。
あと、どうでもいい余談なのですが、ガンパレの「リアル」っぽさ溢れるミリタリちっくな描写を思うに、この頃の流れの「リアル嗜好」を思い起こしました。
「〜はリアルで良い」「〜はリアルで良くない」とかの価値基準ってのはあくまで細部までこだわる「オタク」の価値基準であって、一般的価値基準じゃないんですよねえ。
はっきり言って、そいうのにこだわるのはオタクだけであって、ああいいう「リアル」っぽさってのはやり過ぎると、オタク以外受けつけにくく、わかりにくいオーラ全開になりますよね。
よく「ガンダム」や「ゴジラ」なんかでも、リアル論争なんかがありますが、そもそも元からどっちもリアルではなかったし、メインはリアルではなかった。
あくまで、ドラマやテーマやらがよりリアルな感じだったからこそ、良かったんだと思うのです。
その辺り勘違いして、独りよがりなリアル方向に行くと、「0083」や「ガメラ」みたいになって、オタクしか評価できない世界に行くのではないでしょうか・・と蛇足。
で、次回はインド人の転校生、シヴァ・ムラマイ登場(笑)


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