◆公式サイト
http://www.gokigenyou.com/


◆第13話(最終回)「ごきげんよう、お姉さま(Bonjour.ma saur)」4
脚本(高橋ナツコ)、絵コンテ(ユキヒロマツシタ)、演出(則座誠)、作画監督(松島晃)

というわけで、ついに「マリア様がみてる」も第1期が最終回。
今回は、祐巳と祥子達のトライアングルデート後編って話。
・・なんか、普通に終わったな・・まるで次に続くみたいに(笑)
いや、実際に第2期に続く訳だけども、ホントに最終回的盛り上がりがほとんどないんで、びっくりしたよ。
で、今回はまったりとラブラブに締める、それぞれのデートの終焉であった。 
紅、白、黄と、まったりと淡々にそれぞれのデート模様が描かれ、基本的には祐巳、志摩子、由乃の1年生組がメインの内容。
鉄板路線の紅薔薇姉妹はおいておくとして、白薔薇組の志摩子さん、静様、聖様だけど、なんか相変わらず濃いな(笑)
紅と黄とはまた違った独特の百合百合オーラを醸し出していて・・いいね(笑)
それにしても、貴薔薇組は相変わらずちょっと薄めな印象があるな。
まあ由乃と令が鉄板なのは変わらないけど。
といった感じで、三者三様の「ラブラブ百合模様」がまったりと描かれ、なかなか面白かった。

で、総論。
「マリア様がみてる」4(75点)
なかなか面白かった。
前半はどうももたつきがありバランスの悪さもあったのだが、中盤辺りからは盛り返し始めて、後半はなかなか良いバランス感覚を見せ始めてくれた。
特に、「バレンタイン」と「いばらの森」はなかなかの出来栄えであった。
確かに原作との対比で見ると、細かいエピソードの省略や展開の早さなどが気にかかる部分もあったが、あくまでこれは未読者をも対象とした「アニメ版」であり、原作をそのまんまアニメ化することなど不可能なので、ここはアニメ単体での「バランス性」を重視する。
そもそも、「原作そのまんま」のデッドコピーが見たいのなら、アニメなど見ず、原作だけ読んでいれば良いのである(断言)
1クール(13話)という決められた枠内での切り口としてはエピソードの取捨選択もきっちりしており、バランスもテンポも良かった。
作画と美術の方もほどよく出来が良く高いレベルで安定していて、演出の方もあの耽美な世界をなかなかに表現しており、特に古橋一浩の回の出来は秀逸であった。
それぞれのキャラクターのキャスティグも悪くなく、どのキャラの一体感もなかなかだったしね。
とはいえ、基本的には「原作に忠実」すぎるがゆえに冒険がなく、アニメならではと呼べる「押し」がなかったのも確かではある。
この辺が原作ものの難しさではあるのだが、原作との忠実性を保てば保つほど「飛躍」がなくつまらないものとなり、逆に原作と全く別物であればあるほどこれまた「差異」により、つまらないものとなってしまうからね。
同じ小説原作である「十二国記」と「スクラップド・プリンセス」なんかは、その辺りかなりバランス良く作られており、面白かった・・「まぶらほ」はちょっと微妙だけど(笑)で、第2期は秋頃にやるようだけども、次はいきなり「いとしき歳月」からかな?
まあ、あの話は気合入れてやって欲しいところなので、たっぷり時間かけてやって欲しいところ。
まあ、第2期も期待しております。


◆第12話「ファースト・デート・トライアングル(le premier renderzrous a lrois)」2
脚本(高橋ナツコ)、絵コンテ(夏目洸)、演出(黒須稔)、作画監督(実原登)

というわけで今回は、祐己と祥子達の、三者三様のデート模様って話。

う〜ん、いまいち。
作画がかなり微妙なのもあるが、演出も平板でテンポも悪く、押しに欠ける。
もうちょっと、「ファースト」で「トライアングル」なデートのドタバタを見せて欲しかった所。
祐己や由乃のワタワタ描写などは悪くはなかったのだが、そこは作画のパワーに欠けて、ヘタレっぽく見えただけだからねえ。
後半に期待するか。
で、次回はデート後半話で、マリみて第1期も最終回。
近ごろのアニメお約束で第2期は既に決まっているようなので、安心(笑)
ま、区切りとしてはそんな美しい区切りではないけどもね。
しかし、次回予告はホントにはっちゃけてるなあ(笑)


◆第11話「白き花びら(les petales blanches)」5
脚本(吉田玲子)、絵コンテ(古橋一浩)、演出(吉田俊司)、作画監督(森本浩文)

というわけで今回は、聖は久保栞(中川亜紀子)という少女と出会い、禁断の恋に落ちるって話。
どっかで見た演出だな・・と思ったら、予想通り前々回の「紅いカード」と同じく「古橋一浩」の絵コンテ。
さもありなん・・つうか、適材適所ってヤツですか?(笑)
このシリーズ、前半戦はもたつきもあったが、後半戦はバランスも良くなってきて、結構いい線行ってるなあ。
ってな感じで、「ガチンコ百合」な世界である聖さまワールド全開。
「紅いカード」と同じく、独白形式に淡々と語られる、聖と栞の禁断の恋。
聖が栞にひかれる辺りの説得力には性急すぎてちと欠けるところもあったが、前回と同じく無駄なくバランス良い話となっており、なかなか面白かった。
作画も艶っぽさのありなかなかに良く、テレ東ではやばいかもしれない少女同士のキスシーンもあり、まさしくガチンコ百合(笑)
ええもん、見させていただきました(笑)
で次回は、初デート!!・・これが別れの始まりかも(笑)
次回予告の祥子さまは、おもろいな(笑)


◆第10話「いばらの森(la bosquet roses epineux)」4
脚本(吉田玲子)、絵コンテ(あべたつや)、演出(筑紫大介)、作画監督(辻美也子)

というわけで今回は、「いばらの森」という小説が刊行され、それが聖の書いたものではないかと学園内で噂になるって話。
お蔵入りになったかと思われた「いばらの森」が、ついにや登場。
「現在の話」「過去の話」といった感じで前後編の内容となっており、若干展開の早さを感じなくもないが、原作の重要な部分を抽出しての手堅くまとめたバランスの良い作りとなっており、なかなか面白かった。
まあ今回は「前ふり」な話でもあり、きちんと後編への「引き」もされていて、上手かったしね。
しかし、聖さまのキャラが固まりまくってからのこの場所へのこのエピソードってのは非常に良いとは思うのだが、「バレンタイン」のあとに「クリスマス前」のネタを持ってくるからには、やはり何らかのフォローが欲しかった所ではあるな。
時系列がメチャクチャになってるからな。
まあ、そもそも原作の方も、そういう時系列自体はそんなにこだわってない作りってものあるけどね・・まあ、アレは小説だからなあ。
で、今回は相変わらずの「セクハラ魔王」ぶりを見せつつも、影のあ憂いをも見せてくれた主役でもある聖さまはもちろん良かったのだが、それ以上に泣いたり笑ったりと、コメディな崩し顔を見せてくれた祐巳は良かった。
「マリみて」にはそういうコメディな部分も重要な要素であるので、今後も祐巳の「百面相」には期待したいところである。
で、次回は後編となる過去話である「白き花びら」


◆第9話「紅いカード(Une carte rouge)」5
脚本(真部千晶)、絵コンテ(古橋一浩)、演出(則座誠)、作画監督(秋山由樹子)

というわけで今回は、祥子の同級生である美冬(増田ゆき)は、密かに祥子を想い慕うって話。
前回のバレンタインの話の、裏話。
わあ、濃い・・メチャ濃い・・全編濃い描写のオンパレード。
いやはや、おもろかった。
美冬の一人称のモノローグを基本として、叙情的に、淡々と、情感たっぷりに、まるで「私小説」のように、美冬の祥子さまへの「秘めた想い」が、これでもかという高レベルの演出作画で描かれており、非常に満足。
いやあ、濃いね、いいね・・「いばらの森」もこんな感じでよろしくお願いします(笑)
正直、原作がどういう話だったのかは、あんまり覚えてないんだけど(笑)、彼女の祥子さまへの「怨念」がきちっと取り払われ、「髪を切る」という行為によってビジュアルとしても「解放」されるというのをちゃんと描かれており、上手い。
もちろん、美冬以外の山百合会の面々のバレンタインのその後もきちっと描かれていて、「紅薔薇様最良の日」も無論良かったのだが、何といっても白薔薇姉妹の「別れの予感」の場面が秀逸。
特に、志摩子さん&聖さまの「表情の変化」の執念の描き込みが、白眉・・原画に「門之園恵美(レイアース)」「相澤昌弘(ウテナ)」がいたから、あのカットはそうかもしれないな。
いやあ、「百合もん」の本領発揮な話だったなあ(笑)
それにしても祥子さま・・ガキの頃からなんか達観してたんだな、すげ(笑)
で、絵コンテを見ると「古橋一浩」の名前が・・納得。
どこか「るろうに剣心」の傑作OVA(追憶編・星霜編)を想わせる叙情感だったもんな。
個人的には、あの一人称で語られる描写が、同じディーンの作品のTVアニメ「ハーメルンのバイオリン弾き」のパンドラの話を思い出されてしまったんだが・・誰も知らねえだろうな(笑)
で、次回はお蔵入りになるかと思われた、「いばらの森」が来る〜!!(笑)


◆第8話「びっくりチョコレート・後編(Chocolat etonnant〜deuxieme partie〜)」4
脚本(吉田玲子)、絵コンテ(石山タカ明)、演出(平向智子)、作画監督(服部憲知)

というわけで今回は、新聞部のバレンタインのイベントが始まるって話。
まったりと、ラブラブに大団円。
前回ほでの演出作画の切れはないけども、なかなかにバランス良く構成され、面白かった。
ようは、ラブラブな恋人同士のささやかなすれ違いであって、何の問題はないと(笑)

まあ、「喧嘩するほど仲がいい」ってことだあね。
あと、今回はやはりいつもながらの美味しいところを取りまくる、聖さまが格好良いのなんの。
鈍そうに見えながらも、きちんと周りのことが見えてるからなあ、聖さまは。
女にもてそうな人だ(笑)
びっくりしたり、照れたりの表情を見せてくれた志摩子さんも可愛かったし、白薔薇チームは細かいところでポイント稼ぐよなあ。
次回は、今回の話の裏話。
で、どうやら今回のアニメ版は1クール(13話)のようで、薔薇様方卒業までのようである。
まあ、妥当な所ではあるな・・でも、やっぱりちょっと駆け足になってて、ちょっと残念。


◆第7話「びっくりチョコレート・前編(Chocolat etonnant〜premiere partie〜)」5
脚本(吉田玲子)、絵コンテ(新留俊哉)、演出(吉田俊司)、作画監督(森本浩文)

というわけで今回は、新聞部の企画したヴァレンタインの催し物に出ることになった祐巳達って話。
うん、面白かった。
作画のレベルも高く、淡々と静かに描かれる演出もよく、そして話のバランスも良い。
このレベルなら十分満足である。
それぞれのキャラの表情や仕草もきっちり描かれ生き生きしていて、どの山百合会の方々も出番があったしねえ。
特に、「改組人間(笑)」由乃さんの、キャラの変わりぶりがいい・・ほとんど別人(笑)流石は改造人間(笑)
で、今回は小さなすれ違いから姉妹の確執へとつながるわけだけども、なんつうかやっぱり・・祥子さまは理不尽だよな(笑)
まあ、そこが祥子さまの良さではあるのだけど、祐巳は大変だな・・頑張れ祐巳。
あと、相変わらず聖さまはいい味だしてて良いなあ・・あのセクハラ魔神ぶりが(笑)
で、次回はバレンタイン後編。
次回予告、はっちゃけてて結構面白くなってきた。


◆第6話「ロサ・カニーナ」2
脚本(真部千晶)、絵コンテ・演出(筑紫大介)、作画監督(清水貴子)

というわけで今回は、山百合会の選挙に、ロサ・カニーナと呼ばれる2年生・蟹名静(りの)が出馬するって話。
紅薔薇、黄薔薇と続き、白薔薇ファミリーのお話・・これでキャラ紹介も終わりか?
しかし・・う〜ん、やっぱ展開が早いなあ。
どうも話がダイジェストのように展開していて、いまいち物語やドラマに深みが足りない。
白薔薇様の気を引くためだけに選挙に出馬したロサ・カニーナである蟹名静さまも、原作ではもっと魅力的なキャラであるはずなのに、全然魅力的に見えないしねえ。
これは多分、薔薇様達卒業の後も描いていくつもりなんだろうな・・仕方なしか。
演出作画も、ちっとレベルが低くて、テンポも悪目だったしなあ。
これは原作既読者からすると、 アニメ版は原作入門のための間口と割り切って考えた方がいいかもね。
まあ、後半に期待できないこともないけども。
で、次回は時期にも合わせたのか、ヴァレンタインネタ・・っていうか、正月ネタやらないのか・・しょぼん。
しかし、なぜに大阪弁・・ちょっと、次回予告が浮いてるなあ(苦笑)


◆第5話「戦う乙女たち(les jeunes filles conbattontes))」4
脚本(吉村元希)、絵コンテ(ユキヒロマツシタ)、演出(則座誠)、作画監督(辻美也子)

というわけで今回は、令と由乃さんが姉妹の関係を解消してしまい、他の生徒も姉妹の関係を解消し始めるって話。
第1巻は3話構成ではあったのにどうも駆け足な感じがしたのだが、第2巻の「黄色薔薇革命」は、2話でも上手くバランスが取れており、なかなか上手くまとめていた感じである。
ちょっと淡々としすぎてる感じはあるが、令と由乃さんの微妙な関係がきちっと描けていた。
令と由乃さんと対比する感じでの、初々しい祐巳と祥子さまのラブラブっぷりも良くて、特にラストの、「・・お姉様!」「はい」の一枚絵は萌え萌え(笑)
祐巳の特技(笑)である「百面相」も、今回は存分に発揮されており、今後も祐巳の百面相には期待をしたい。
あと、相変わらずのセクハラオヤジぶりを発揮する聖さまは、素敵すぎます(笑)
それにしても、原作でもそうではあるのだが、黄薔薇さまの「妊娠」ネタはやはちょっと予断臭かったな・・まあまあ上手く絡めてはいたけど。
で次回は、早くもロサ・カニーナ・・「いばらの森」は後回しかな?


◆第4話「黄薔薇革命(la Revolution deg roseg jaunes)」3
脚本(吉村元希)、絵コンテ(斉藤哲人)、演出(平向智子)、作画監督(波風立流)

いきなり女子の懐に手を入れますか・・流石は黄薔薇さま、漢だ(笑)
というわけで今回は、ベストスールである令さまと由乃さんが、破局するって話。
原作を読んでると、由乃さん・・猫をかぶってるとしか思えない(笑)
それはともかく、紅薔薇組に続き今回からは黄薔薇組の話。
出来立てほやほやの姉妹である祥子さまと祐巳とは違い、令さまと由乃さんは熟年カップル。
その破綻のない熟年ぶりからのカタストロフが今回のネタであり、でもってその見た目とは違う二人のキャラの掘り下げも今回の主題だね。
まあ、その辺り・・特に由乃さんの変貌ぶりに期待したい所である。
それにししても、原作ではいまいち地味目になってしまう桂さんとか蔦子さん、新聞部の二人など、サブキャラのビジュアルなどがきちっと見れるのはやはり良いね。
平凡な一学生である桂さん、結構可愛いよな(笑)
で次回は、戦う乙女たち・・つうか、次回予告の祥子さまは飛ばしてるなあ(笑)


◆第3話「月とロザリオ(la lune et le chapelet)」3
脚本(吉田玲子)、絵コンテ(古橋一浩)、演出(吉田俊司)、作画監督(森本浩文)

というわけで今回は、花寺高校の生徒会長がやって来て、劇の練習をすることになるって話。
う〜ん、よくまとまってはいるけど、ちょびっと展開が早過ぎかなあ。
正直、原作の方は結構おぼえてないんだけど、アレでは祐巳が祥子からロザリオを受け取るにしては動機づけが甘すぎる気がする。
やはり、シンデレラの本番の舞台前後の描き込みがあった方が、唐突感は少なかったかな。
損得なしでの、それぞれの「想い」が重なってのロザリオ授与ってのは出てたから、あともう一押しの描写が欲しかったところ。
マリみての「売り」のひとつは、少女達の微妙な心の機微にあるわけだから、そーいう部分をすっ飛ばしてしまうと魅力が半減するからね。
作画自体は結構良くて、徹底して描かれている背景やキャラの表情やらは良かったんだが、ちょっと、先行き不安な感じではある。
スカートのプリーツは乱さないように、白いセーラーカラーは翻さないように、ゆっくりと歩いて行って欲しいところ(笑)
それにしても、原作でも好きなキャラである白薔薇さまこと聖様は、もう祐巳にベタベタしまくってて・・いいね(笑)
で、次回は黄薔薇革命・・世界を革命する力を!(笑)


◆第2話「胸騒ぎの連弾(Un duo inattendu)」3
脚本(吉田玲子)、絵コンテ・演出(夏月洸)、作画監督(秋山由樹子)

というわけで今回は、祐巳は祥子さまとシンデレラの劇の練習に参加することになるって話。
う〜ん、原作読んだの随分前なんで、細かい内容結構忘れてるな・・まあ、初めてっぽくてそれもいいか(笑)
で今回は、初っ端ではわかりにくかったそれぞれのキャラが見えて来た感じであるのだが、「キャラ紹介」という意味合いが強く、コレといった面白みはない感じであった。
まあ、小説ものの1巻を分断して話を進めているのだから、毎回面白みを見せて作るのは、無理があるもんな。
とはいえ、原作を準拠した展開であり、背景にしろキャラの表情や仕草にしろ、細かい描写の数々はきちっと描かれており、なかなか良い。
いまいちキャラ絵がなかったりする桂さんとかの御尊顔が拝めたりするとこは、ポイント高し・・桂さん、結構可愛かったんだな(笑)
それにしても、黄薔薇さま・・やっぱり影が薄い(笑)
で、今回の話のキモは、憧れだからこそちゃんと「選ばれなかった」ことが祐巳の苦悩であり、悲しみであったりする訳だが、まあよくわかる心理である。
で、次回はそんな祐巳がシンデレラの予行演習に出るって話。


◆第1話「波乱の姉妹宣言(la declaration troublante)」4(70点)
脚本(吉田玲子)、絵コンテ・演出(ユキヒロマツシタ)、作画監督(松島晃)

ごきげんよう。
というわけで、確か2002年の初頭ぐらいからネットを中心に徐々にブレイクし始め、ただ今ヒット街道まっしぐらな、2004年オタクシーンを引っ張るかもしれない(他にネタないしね)「マリみて」こと今野緒雪の「マリア様がみてる」がついにアニメ化。
スタッフは、アニメ制作にスタジオ・ディーン、脚本監修に今野緒雪、キャラクター原案にひびき玲音、シリーズ構成に吉田玲子、キャラクターデザインに松島晃、監督にユキシロマツシタといった構成。
というわけで今回は、お嬢様ばかりが通うリリアン女学園の1年生福沢祐巳(植田佳奈)は、突然「紅薔薇のつぼみ」である小笠原祥子(伊藤美紀)から、姉妹宣言されるって話。
原作の、ファーストインプレッションのイメージを表現した「お耽美」な雰囲気が良く出ていて、原作既読者的にはなかなかに好印象。
作画的にもレベルが高く、後は今後のふんばりに期待したいところ。
でも、アバンタイトルに姉妹宣言のとこを持ってきた凝った展開やら、「専門用語(笑)」飛び交うセリフにより、この世界の初めての視聴者には結構わかりにくくて、きつそうな感じであった。
活字媒体だと、「紅薔薇のつぼみの妹」とかにはちゃんと「ロサ・キネンシス・アン・ブトゥン・フティ・スール」とルビが振られたりして意味は通るのだが、実際にそれを「言葉」として発音すると、わけがわからない(笑)
無論、設定などの補足説明はあったけど、あれだけだとやはりわかづらいな。
「星界の紋章」とか「十二国記」とかもそうなのだが、「文字」という活字媒体ならではの独特の表現世界観をもつ小説を、アニメにするのは難しいな。
まあシリーズ構成は、最近だと「スクラップド・プリンセス」「カレイドスター」「ボンバーマンジェッターズ」などの「物語」としての評価の高いものを次々と発表している、「テクニカルファイター」吉田玲子なんで、期待はしてます。
で、「マリみて」の良さは、その「ソフト百合」という、「異世界(ファンタジー)」としての女子校を描いたことにもあるわけだけども、真の価値は女性作家ならではの多彩なキャラ心理描写であったり、意外に日常感溢れる出来のいい「学園もの」だったりするとこだと思ってるので、その辺りがアニメでどのように表現されるか気になるとこです。
それにしても、「マリア様の心」って初めて聞いて、嬉しかったですな・・こういうのは流石アニメならでは。
で、次回は祐巳と祥子の勝負。


戻る