◆第3話「炸裂!オーバースキル」4
脚本(大河内一楼)、絵コンテ・演出(森邦弘)、作画監督(しんぼたくろう、中田栄治)

というわけで今回は、ヤッサバのラッシュロットが追撃して来るって話。
う〜ん、何だかとっても面白い。
富野御大お得意の、非常に味と深みのあるキャラによる人間臭いやり取りで構成される、人間ドラマに群像劇。
非常に今的な、ジョジョのスタンドバトルを思わせる、ロボバトルにアクション。
それらが、非常に精緻な演出と作画で描かれ構成され、いつもの「毒」にはらみまくった臭いでなく、どちらかといえば「名作劇場」を思わせるほのぼの感と、日常感で包み込まれて、なんだかとっても温かく楽しい空間を作りあげているなあ。
あの状況で、学校あるしな・・なんかサラが可愛すぎる(笑)
なんつうか、なんか知らないが、ワクワクする。
ターンAで積み上げた「空気感」を作り出す技術と経験が生かされてるな。
しかし「オーバースキル」は、「ブギーポップ」やら「スクライド」やら、数多くの作品でパク・・オマージュされた「ジョジョの奇妙な冒険」のスタンド能力を思い出すよねえ。
まあ、あれは「ロボット」と同じく、「発明」だったからねえ。
にしても、いきなり「時を止める能力」とは・・(苦笑)
まあ今後、どのようなオーバーマンによるバトルが行われるか、楽しみではあるな。
で、次回は勝利の味はキスの味・・って(笑)


◆第2話「借りは返す」5
脚本(大河内一楼)、絵コンテ(芹谷稔)、演出(宮地昌幸)、作画監督(吉田健一)

というわけで今回は、ドームポリスから逃げ出したゲイナー達は、シベリア鉄道と戦うことになるって話。
うむ、面白かった。
今回も躍動感あふれまくりの演出作画は言うに及ばず良くて、なんかほとんど「集団夜逃げ」状態の思ったより危機感のない、牧歌的でごった煮なエクソダスが表現されていた。
OPのあの「踊り」が象徴するように、結構牧歌性も押し出して来るかもしれないなあ・・ターンAもそうだったしねえ。
SF名作劇場だな(笑)
キャラクターも、今回はそれぞれの様々で多彩な表情や仕草を見せ始めて、キャラが生き生きしていて立ちまくっていて良かった。
それもこれも、名作劇場か宮崎作品のような、非常に良く動く作画のおかげだねえ。
最後まで持つのであろうか・・。
しかしその反面、説明不足な心理描写などのせいか、キャラの動きや関係がなどが少々把握しづらい。
特にゲイナーがそうで、どうやらゲイナーはエクソダスを嫌っているようだが、お前、
「エクソダスするかい?」「はい!ゲインさん」
って言ってたやないか(笑)
まあ、前回はもっと軽い感じだったのかもしれないが。
その辺り、少々理解不能な心理描写などがでてくるのは、いかにも「富野的」ではあるところではあるが。
でも、色々とセリフや描写などで説明されていて、きちんと理解できる作りなんだけどね。
まあ、視聴者にも世界や物語を読み解く力は必要だからねえ。
あと、今回はなんかひたすらそれぞれのキャラが「落ちる」描写が多かったのだが、あれには深い意味があるのであろうか?(笑)
まあ、おもろかったけど。
しかし、都市ユニット(町)ごとのエクソダスってのはなかなか豪気だなあ。
その豪気さゆえの、集団劇的なゴチャゴチャ感や牧歌的な所がきちんと表現されてて、なかなか面白かったけどね。
「移動する町」ってヤツなのだな。
これからは下町人情溢れる、名作劇場な感じのエクソダスが見れそうな感じである。
というわけで、やっとこ2回目も放送完了。
なんか、思ってたより「楽しい」作品になりそうだな〜。
で、次回は炸裂!オーバースキル。
しかし、御大の、しゃ、写真入りカセットテープ・・ですか・・。


◆第1話「ゲインとゲイナー」5
脚本(大河内一楼)、絵コンテ(芹谷稔)、演出(笹木信作)、作画監督(吉田健一)

びびった・・。
あの燃え燃えのOPの歌にどんなアニメーションがつくかと思いきや、いきなりの人も動物もロボまで交えてのダンス合戦・・しかも、モンキーダンスで踊る踊る。
流石富野御大・・頭のネジが一本抜けてるこのセンス(笑)
凄いです・・インパクト十分。
あの血沸き肉躍る燃えて熱い感じだった歌が、あっという間に思わず踊りたくなる萌えて楽しい歌にしちゃうところが面白い。
アナ姫が可愛すぎる。
あと、独特のEDもなかなか格好良かったです。
で、てっきり先行放送のは2話分ぐらいかと思いきや、そのまんま1話分でした。
密度高いのは良いんですが、やっぱ唐突で展開早くて説明不足ではあるかなあ。
まあ今後わかってくるかな、色々と。
何はともあれ楽しみです。
しかし、カプコンにジブリというトップクラスで絵の上手いところからのエクソダス者ってのも凄いな・・人望ってヤツか。
で、次回はドームポリスから脱出するゲイナー達って話。
オーバーヒート!


◆オーバーマン キングゲイナー先行放映 5
脚本(大河内一楼)、絵コンテ(芹谷稔)、演出(笹本信作)、作画監督(吉田健一)

というわけで、9月からW0W0Wスクランブルで放映される富野由悠季監督による「オーバーマン キングゲイナー」の先行放映。
アニメ制作はサンライズで、シリーズ構成は大河内一楼、キャラデザは中村嘉宏、西村キヌ、吉田健一、メカデザインは安田朗、山根公利、吉田健一、音楽は田中公平、そして総監督は我らが富野由悠季。
で内容は、近未来の地球では、人々は環境保護の一環としてドームポリスへと移住していた。
そのドームポリスのひとつ「ウルグスク」に住む高校生ゲイナー・サンガは、ある時エクソダス(ドームポリスからの脱出)の容疑で、シベリア鉄道警察に連行されて、捕らえられた牢獄で、黒いサザンクロスと呼ばれるゲイン・ビジョウというエクソダス請負人と出会う。
そして、その出会いがゲイナーの運命を大きく変えることになるのであったって話。
文句なく、面白かった。
もう頭の天辺から、爪の先まで富野イズム全開で、「ブレンパワード」「ターンAガンダム」によって培われた、宮崎アニメを思わせるSF色・民族色に溢れ、非常に密度ある動的な画面作りや、息をもつかせぬ怒涛の展開、所々に差し込まれる富野セリフといい、もう魅せること、魅せること。
まさしく富野アニメの第1話。
「初代ガンダム」もそうだが、最近だと「Vガンダム」「ブレンパワード」「ターンAガンダム」といい、富野監督の第1話の画面への引き付け方は、ホントに神憑りである・・まあお約束で中盤ダレたりもするんだけど(笑)
ロボットものとしてのお約束をきちっと叩き込みながらも、新鮮味や独自色豊かな匂いがあるのが流石だ。
キャラクターも非常に生き生きとしていて、相変わらず群像劇として非常に見せてくれる。
特に、エクソダス請負人であるゲインがメチャクチャ格好良い。
まあ富野アニメのお約束で、説明など一切なしに挿入される専門用語が飛び交い、あらゆる所に情報が詰め込まれ、なんらかの基礎知識などがなかったりしたら、さっぱりわからないのも流石である(笑)
まあ、世界観をきちっと構築して、そこに人間ドラマを作るって手法だからな。
わざわざ現実世界で「携帯電話」とかの説明しながら会話したりしないからな。
で、今回は先行放送ってことで、若干画面の繋がりなどがおかしい所もあったりしたが、その辺りは本放送ではきちっとしているであろう。
まあ、自分はWOWOWスクランブルは見れないので、ビデオ待ちになるっぽいですが(苦笑)
でも、これを見せれたらWOWOWに入会するヤツも増えるだろうなあ。
しかし、こういうのを地上派で見れないのは残念であるな・・もっとたくさんの人に生で見てもらいたい所ではあるからねえ。
あと、やはり富野監督は人材発掘するのが上手い。
カプコンの天才絵師である安田朗や西村キヌとかにメカデザやキャラデザをやらせたりとか、ジブリからの作画陣連れて来たり、アニメすれしていない舞台俳優に声優やらせたりとか、その辺りは非常に素晴らしい。
宣伝効果のためだけに、有名俳優を起用したりする宮崎監督とはやっぱ違うなあ。
これが人徳ってヤツなのか・・。
あと田中公平作曲による主題歌もかなり頭に残りそうな感じである。
ちゃんとロボの名前入れてるしなあ・・キ〜ング、キ〜ング、キ〜ングゲイナ〜♪
まあというわけで、この「オーバーマン キングゲイナー」の秋からの放映が楽しみです。
それと、キングゲイナーの前のトークショーも笑わせてもらいました。
何もわかってなさそうな女性司会者が可愛い(笑)
しかし、オヤジやっぱまだまだ若いなあ。


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