◆灼眼のシャナ 

 原作者:高橋弥七郎
 キャラクター原案:いとうのいぢ
 監督:渡部高志
 シリーズ構成:小林靖子
 キャラクターデザイン:大塚舞
 アニメーション制作:J.C.STAFF

公式ホームページ
http://www.shakugan.com/



◆第2話「灯る炎」4
脚本(小林靖子)、絵コンテ(渡部高志)、演出(杉原由紀)、総作画監督(大塚舞)、作画監督(栗井重紀)

というわけで今回は、シャナにトーチであることを知らされた悠二は、同じトーチである平井ゆかりと過ごすって話。
うむ、なかなかよくできているな。
実のとこ、この平井ゆかりのエピソードは原作にはまったくなく、アニメ用に大幅にリアレンジして作られている。
それにより、存在そのものが消える「トーチ」というモノを視聴者にわかりやすくビジュアルとして鮮明に植え付けていて、「存在の消失」をギミックとした切ない話として綺麗に落としている。
悠二がそんな同じトーチである平井ゆかりに感情移入し、自分自身の「存在」を信じ、そして「フレイムヘイズ」であるシャナに名前をつけるくだりの辺りもなかなかに上手い・・EDの入り方もなんだか切なさを盛り上げていて良かったし。
流石は、小林靖子という感じか、結構膨大な設定がある原作をアニメ用にわかりやすくリアレンジしているな。
とはいえ、小説だと「地の文」で説明する設定うんぬんを、やぼったく「セリフ」で説明しなくてはならないのは大変だな。
設定押しで作ることの多い「文章表現」のライトノベルを、「映像表現」であるアニメに変換する、最大の難関がこういう所なんだよなあ・・難しいとこだ。
あと、CDでは堀江由衣だったシャナの声だが、釘宮理恵だと若干違和感があったのだが、慣れてきたせいもあるが、ちょっとロリも入ってのダダっ子ぶりは、シャナの子供っぽさも現してきていて、なかなかに良い感じである・・「うるさううるさいうるさい」も大分良くなってきたかも(笑)
で次回は、ついに紅世の王・フリアグネが襲来・・あ、マージョリー・ドーもう出てくるんだ。


◆第1話「全ての終わり、一つの始まり」4(70点)
脚本(小林靖子)、絵コンテ(渡部高志)、演出(秋田谷典昭、上田繁)、作画監督(宮田奈保美)、総作画監督(大塚舞)

というわけで、電撃文庫で大人気の、原作・高橋弥七郎の「灼眼のシャナ」がお約束のようにアニメ化。
自分は原作は読んでます・・というかファンです。
でスタッフは、シリーズ構成は小林靖子、監修は高橋弥七郎、キャラクターデザインは大塚舞、監督は渡部高志、アニメ制作はJCスタッフと、「スターシップ・オペレーターズ」とちょっと同じ感じの構成。
で今回は、坂井悠二(日野聡)はある日突如日常から非日常の世界に巻き込まれることになるって話。
うむ、なかなかに面白かった。
まず原作厨房的視点から言わせてもらうと、なかなかによく出来た感じ。
「日常」から「非日常」へのシフトがこの作品の売りでもあるわけだが、初っ端に原作にはなかった日常シーンをかっちり入れることで、感情移入度を高めてるのは上手い。
何と言っても、原作とは若干違う設定にはなってはいるが、同級生の女の子である平井ゆかり(浅野真澄)の出番を挿入することで、この後の悲劇的展開を助長してる辺りは、流石はテクニカルファイター小林靖子といった感じで上手い構成である。
アクション自体も、流石に1話というところか派手によく動いていて良かった。
とはいえ、原作自体もそうではあるが、ネタとしては非常にラノベ的というか、月姫以降のエロゲ的ともいうか、よく言えば「王道」悪く言えば「月並」な展開でもあるわけで、若干引きは弱い感じかな。
あと、ラノベ世界ではお約束の「専門用語」も、原作より減らしたりわかりやすくしたりはしてるが、ちと敷居が高くしてるところはあるな。
この辺、地文で説明したり字面で表現することができる小説という形式をアニメにする場合の最大の障壁だなあ・・「紅世の徒(ぐぜのともがら)」とか「天目一個(てんもくいっこ)」なんて字面で見ないと音だけじゃわからんしな(笑)
まあそれはそれとして、第1話はなかなかにバランスの良い出来のいい作りでもあったわけで、今後に期待である。
渡部監督には「スターシップ・オペレーターズ」では色々大変な目に合わされたわけではあるが(笑)、シャナはシリーズ構成にテクニカルファイター・小林靖子もいるし、監修に原作者の高橋弥七郎もいるし、ストーリー的には安定しそうだし期待はしてます。
しかしどうやら2クールっぽいわけだが、どこまでやるのかなあ?
OPには「仮装舞踏会」の面々もいるわけだし結構進みそうなわけではあるが、シャナはかっちりとした区切りがあるわけでもないので、その辺気になるところであるな。
あとあと、スタオペの時と同じく、川田まみのOPに高橋洋子のEDはどちらもカッコよくてナイスである。
で次回は、平井さんが大変なことに・・。


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