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◆第五回「鉄人 対 ブラックオックス」4
脚本(今川泰弘)、絵コンテ(今川泰弘、福本潔)、演出(福本潔)、作画監督(服部憲知)

というわけで今回は、
「フランケン博士編」、早くも終了。
まあなんつうか、非常に濃い今川流「親子関係」と「罪と罰」でもあり、コメントしづらい(笑)
「禁忌」を犯した自分への罰、そして「息子」であるモンスターとの再会を同時に果たすための「自分への暗殺命令(自殺)」ってのは、どうコメントしてよいものやら・・。
今川アニメってのは、自らが起こした(主にオヤジ)「罪」に本人や他人が翻弄され、そしてその「罰」を自らで受けて死んで行く展開が多いからなあ。
見てる方からは丸分かりでもある、「モンスターと親子」「博士への暗殺命令」という「秘密」を、持って回って最後まで隠して行くので、その辺うんざりな感もあるしなあ。
まあ、これこそが「今川節」でもあるけども。
淡々と、あっさり全てを解消して行く「横山流」とは、ホント対極の構図でもある。
まあそれはともかくとして、大人や親たちが「戦争」という狂気により起こした「罪」が話の基盤に必ずあり、それらが最後にどのように消化されていくかは楽しみでもある。
で次回は、奪われた操縦器。


◆第四回「もうひとつの鉄人計画」3
脚本・絵コンテ(今川秦宏)、演出(古川順彦)、作画監督(石川晋吾)

キングレコード主催、「千住明の夕べ」には笑った。
というわけで今回は、フランケン博士の調査をする正太郎は、もうひとつの鉄人計画を知るって話。
やっぱり今川節での語り口調ってのは、ホント濃いよな。
思わせぶりにもたせて、もたせて明かして行くからな。
お亡くなりになられた横山光輝の、淡々と語る横山節とはまったく逆ベクトルではある。
つうか、濃すぎてちょっとウザいかもしれない(笑)
まあそれはともかくとして、「もうひとつの鉄人計画」である人造人間モンスターが登場。
横山キャラには造詣が深くないんでよくわからないのだが、原作の方もフランケン博士がモンスターにブラックオックスを作ったんだろうか?
あの時代の漫画やアニメの博士とかって、「生物学の権威にして、機械工学の権威」とか、なぜか全然関係ない分野でも凄い技術者だったりするよな・・なんか、スゴイよね(笑)
敷島博士も、「なぜか」フランケン博士の助手だったみたいだし・・つうか、敷島博士ってば、やっぱりちょっとマッドで笑える(笑)
絶対他にも何か隠してるよ、あの人(笑)
あと、どうやらモンスターもフランケン博士の「息子」関係らしく、アトム以降の流行だったんだろうか・・それとも、これも今川節なのかな?
で次回は、鉄人対ブラックオックス。


◆第三回「27号対28号」4
脚本・絵コンテ(今川秦宏)、演出(山内東生雄)、作画監督(吉川真一)

というわけで今回は、鉄人は暴走し敷島重工へと向かい、そして正太郎は敷島博士より鉄人の秘密を聞かされるって話。 
前回ほどの作画の切れはないが、今回は全面に28号と27号の鉄人が動き回っており、今川演出によってこれでもかという重量感、巨大感描写がされており、流石であった。

怪獣映画さながらに町中を破壊しながら突き進む鉄人に、特に圧巻は28号対27号のバトル。
何がスゴイって、自らが作り出した27号が破壊されてるというのに、
「そう、どんな攻撃にも耐えうる鉄の鎧に身を固め!」
「図り知れぬ力で居並ぶ敵を叩いて、砕く!」
「決して倒れることもなく、死ぬこともなく、ただひたすら操縦者の意のままに戦い続ける不死身の兵士!」
「海であろうが、戦う場所を選ばない!」
「それが、それが、勝利することのみを目的とした完全なる兵器、鉄人!、鉄人28号!!」
と嬉しそうに恍惚と語る、敷島博士の狂いっぷり!・・いやあ、やっぱ研究者はこうでないと(笑)
で、どうやら今度の鉄人は、「同じ父親を持つ二人の正太郎」「戦うために、すべてをを破壊するために作られた兵器」という感じで、正太郎と鉄人の関係、鉄人の存在意義、などがこの2話で徹底的に描かれており、「二人の正太郎」を中心に、「兵器(道具)が悪いのか、それとも悪いのはそれを扱う人間自身なのか」というテーマがかなり描かれそうで楽しみである。
それにしても、「死んだ息子の代わりとして作り出された」ってネタは、「鉄腕アトム」とまんま一緒なのな、やっぱ(笑)
という感じで「今川鉄人」は滑りだし快調であり、これからも濃い描写と展開で進んで行きそうで楽しみである。
で、知り合いの「横山好き」の友人に今回の鉄人の感想を聞いた所、「うざい」そうな(笑)
「横山漫画」ってのは、テーマ的には濃いものを多数秘めてはいたとしても、それを淡々とあっさりと描いて行き、基本的には「善vs悪」の知略を尽くした「操縦機争奪戦」だったり、「忍術合戦」だったり、「超能力バトル」だったり、という「戦略戦」がメインであり、こういう今川的な「肉親がどうのこうの」「何々の存在意義がどうのこうの」などという葛藤や苦悩などはあっさり描き、言わばそういうのが前面に出る「今川節」とは逆なんだそうな(笑)
確かに主人公とかがもんもんと悩んだり、ケレン味たっぷりな描写とかは「今川的」だもんな。
まあ、そこが好きなんだけども(笑)
で次回は、怪ロボット現れる。

あと、何やら横山光輝さんが自宅で火事にあい、お亡くなりになられたとのニュースが・・。
この頃、芸能界で訃報の話が多かったんで、漫画・アニメ業界にもそういう事あるかなと思ってはいたのですが・・まさか、事故とは・・。
病気ならともかく、事故となると無念さが増しますねえ・・。
自分は横山光輝世代ではなかったりはしますが、横山さんの描いた漫画「マーズ」「バビル2世」「三国志」、特にその様々なアニメ・特撮の数々は本当に楽しませていただいておりました。
今だってこの「鉄人28号」が楽しみで仕方ありませんし・・。
もう「鉄人スタッフ」には、横山さんへの追悼も込めて、本気で頑張って欲しいですね・・まあ、今川監督なら言うまでもなくやってくれるでしょう。
横山光輝さん、今まで本当にありがとうございました。
ご冥福をお祈りします・・。


◆第一回「蘇る正太郎」5(90点)
脚本・絵コンテ(今川秦宏)、演出(松浦錠平)、作画監督(櫻井邦彦)

ビル〜の町〜にガオ〜♪
というわけで、「ウルトラマン」「ガンダム」「ライダー」「009」「アトム」等などの昨今の21世紀リメイクブームに押されて、横山光輝の「鉄人28号」が今川秦宏によってついに再アニメ化。
スタッフは、シリーズ構成・監督は今川秦宏、キャラクターデザインはなかむらたかし、音楽は千住明、アニメ制作はパルムジュスタジオ、といった構成。
今回は、戦後の日本・・少年探偵金田正太郎(くまいもとこ)は、村雨一家を追っている時に、もう一人の「正太郎」である鉄人28号と出会うことになるって話。
この・・躍動感、緊張感、重量感、胸躍る少年冒険活劇的楽しさ、迫力、スピード感・・流石は今川・・上手い、面白い。
もう、初っ端のアバンによる正太郎と鉄人の登場から始まるOP、六本木男声合唱団による往年の主題歌「鉄人28号」で、ワクワクドキドキ。
そして「Gロボ」的な「禁断の力」を背景として、パラレルワールドである戦後日本の復興描写を描き込みながら、二人の「正太郎」というミスリードでドキドキと話を進めての、最後の迫力ある「鉄人」の登場と、まさしく息をつかせぬ「ケレン味」たっぷりの燃える展開・・「今川節」炸裂!
流石は「横山信者」であるだけあって、原作を大切にしつつきちっと自分色で染めての、この迫力ある作り込み。
金かかってるなあ・・。
とはいえ、今川監督にしては原作に準拠しすぎてるせいもあってか、いまいち「ケレン味」が足りない所も感じるので、その辺は今後に期待である。
まあ「サイボーグ009」の例もあるので、1話に期待しすぎると後で痛い目を見ることもあるので、程々に期待(笑)
でも、どうやらOPEDやらCM見ると、結構制作は進んでいて良さそうなんで、イけるかな?
まあ、といった感じで、自分は原作をちゃんと読んだことはないのでわからないが、昨今の流行りの影響か絵的にも話的にも原作準拠な感じあり、「現代の技術でかの名作を再現」的なノリがあるので、どうなるのか見物である。
ちなみに自分は、「太陽の使者」も「FX」も・・「鉄鋼無敵科学大魔號」も好きです(笑)
で次回は、28号対27号。


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