◆こわしや我聞
著者(藤木俊)


◆第8巻4

ついにとうとう最終回を迎えることとなってしまった、「こわしや我聞」の8巻。
今巻は、我聞を倒しに真芝から第5研所長の桃子・A・ラインフォードがやって来るって話。
連載当時は、所々で「桃姫ブレイク」が起きたぐらいの人気キャラでもある、ちょっと「ハリポタ」のハーたん(ハーマイオニー)似のキャラ・桃子登場の巻でもあり、「桃子編」とも言える今巻。
読み返してみるに、いやあやっぱり面白い。
桃子のキャラが、「ツンデレ搭載」というオタのツボを押さえに押さえ、仕草や表情やらも素晴らしく生き生きしていて立ちに立ちまくってるのも無論あるわけだが、展開をセオリー通りに進めながらも・・シリアスとコメディの配分、ストーリーへのキャラとバトルの絡め方も抜群によく、最後に主人公の我聞がキッチリ決める辺りも非常に格好良くてテンポの良さが素晴らしかった。
桃子の一言で我聞を意識してしまう事になる國生さんや、最後に辻原さんが「逝ってしまう」辺りも、引きとして抜群に気になるしねえ。
このテンションの高い巻を読んだら、まさかこの漫画がすぐに打ち切り路線に入るとは思いもよらないだろうなあ(苦笑)
しかも「おまけ4コマ」の出来がこれがまた抜群に良くて面白く、「ありえたかもしれないこんな本編」を思わせて、ちょっと切なくなる・・。
打ち切られなければ、桃子を絡めたこんな本編も見れたのかもなあ。。むう、残念極まりないな。
やはり、キャラ立てや日常描写のコメディなどの抜群の上手さに比べると、非日常のバトル方面でのテンションの低さが、敗因なんだろうなあ・・。
とりあえず、クライマックスとなる次巻にも期待したい。


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