◆十三番目のアリス
著者(伏見つかさ)、イラスト(シコルスキー)
◆第2巻3(60点)
著者(伏見つかさ)、イラスト(シコルスキー)
というわけで今巻は、九条院アリスのクラスに謎の美少女・リリスが転校してくるって話。
公約どおりに、学園ラブコメ分が増量の第2巻。
第1巻と同じくに、謎の美少女転校生の恋敵にぷにぷにメイドロボの宿敵にと、ベタでオーソドックスな展開であり、正直先陣の「学園異能」ものに比べると薄味ではあるわけだが、まあそれがゆえにバランスもほどよく安定度は高い感じ。
恋敵に宿敵にと、その二人との敗北と戦いを重ねつつ進む展開もベタだが、起承転結はしっかりしておりなかなかに良い。
新キャラも、12番目のリリスさんはそれほど引かれなかったわけだが、10番目の悠里は、ドジっ娘メイドロボという「今更」なベタぶりが結構ツボであった。
まあしかし、結局のところ悠里もアレクも倒してないわけで、前回の所長さんも生き残ってるわけだから、人気次第ではまだまだ続けれそうだよなあ。
とりあえず、このオーソドックスぶりはほどよく気に入ってるので、続きは楽しみではある。
それにしても・・アリスじゃないけども、三月の圧倒的な朴念仁ぶりはイライラするを飛び越えて、ちいと鬱陶しい感じがあるよなあ。
まあ主人公はアリスなわけだし、三月は刺身のつまと思いつつ見て行くとするか。
◆第1巻「十三番目のアリス」65点
というわけで、今巻がデビュー作となる伏見つかさの「十三番目のアリス」の第一巻。
誇り高きお嬢様・九条院アリスは誕生日を控えたある日、彼女を「十三番目(サーティンス)」と呼ぶ奇妙な少女と出会うって話。
実に電撃文庫的な王道(オーソドックス)とも平凡(ステロタイプ) とも言える内容であり、非常に直球ストレート。
「ツンデレ」に「学園」に「異能」と、俗に言う「現代学園異能」と言われるカテゴリの典型的な作りで、「既視感(どっかで見たような)」たっぷりであり、オリジナリティというものは正直あまり感じられなかった。
とはいえ、それゆえに「安定度」も高く、全体のバランスもほどよく取れているので安心して読めたのも確か。
個人的にはこういうありきたりでも王道なネタは大好きなんで、続きは楽しみにしたいところ。
それはそれとして、エピローグのジョジョのポルナレフネタには爆笑した(笑)