◆第1巻「三人娘、翔ぶ」
というわけで、もうこれでもかっていう感じでベストかつワースト(笑)なスッタフで制作され、
もうこれでもかという感じで絶不調かつ絶不評(笑)であるTVアニメ「無敵王トライゼノン」の、
九州に堕ちた遺産戦艦・暁とゼノンズガーディアン・アルマゼノンチーム側のノベライズであるのが本作。
まあ、ようするにアニメのちょとパラレルな外伝ってヤツだね。
アニメでは、九州チームは後半からの登場であるためか、今一つ出番がないんだけども、
この小説版の方では、九州チームは大活躍している。
ちなみにアニメの九州編は、優秀スタッフによるテコ入れのためか、なかなかに出来の良い傑作話に仕上がっている。
(特に「天駆ける女神!アルマゼノン」はかなりの傑作)
で、今巻は遺産を受け継いだもの一族である、宗像家の姉妹・姉の宇美(ナマコスキー)と妹の梨紅(偽どれみ)と、
もうひとつの遺産を受け継いだ一族である樹家の長女である10歳のロリっ娘、雫(フジツボ)との出会いと戦いが描かれる。
アニメ版ではやはりそれほど出番がない三人娘(ワルキューレ)だけども、
小説版はキャラが掘り下げられて「いい感じ」である。
特に、アニメにはない壊れっぷりを見せる「海洋生物好き」のナマコスキー宇美と、ツッコミ担当の偽どれみ梨紅、
んでもってロリっぷりたっぷりのフジツボ雫(はみゅ)とのテンポ良い掛け合いが楽しくてなかなか良いね。
アニメにもこれくらいの「萌え」が欲しいところだね。
まあ、しかしなんだかんだ言ってもしょせん、「アニメのノベライズ」だったりするので、作品的にはちと低質であったりはするけども、
原作のアニメがアレなので、こっちは結構頑張ってるように見えるね(笑)
もしかして、そういう戦略だったのか!?<そんなわきゃあない
で、イラストの絵はまあそこそこかな?
似せて描かかれているので良いけど、やはり作品性の統一のために、できればイラストはあらいずみるいか宮田奈保美に描いて欲しいところではあったね。
読者に「イメージを限定化」するのが常であるライトノベルには、イラストは重要であるからねえ。
で、どうやら小説はアニメとちょい違う感じで話が進み、
「アルマゼノン」(あおしまたかし)、「ガイアゼノン」(花田十輝)、「ZP」(日下弘文)をまとめる形で、
「トライゼノン」(長谷川勝己)が出るようである。
アニメとは違う展開がどのようになるかは気になるところだね。
まあなにはともあれ三人娘が可愛いので、今後がちょい楽しみである。
◆第2巻「三人娘、炎のアイドル伝説」
というわけで、今回はゼノパレスに制圧されたアメリカへと上陸した三人娘が、
アメリカ解放のため(?)に、アイドルデビューするという話。
アルマゼノンチームっぽい、馬鹿っぽい話。
まあ、できればアニメで見たいネタだなあって感じ。
しかし、やはり「歌で世界を救う」っていうのはマクロスネタだよな(笑)
ミンメイアタックは万国共通か(笑)
アメリカ人をメチャクチャな人種として表現しているのは笑った。
あと、ラティア&バーンのコンビはなかなか良い感じであった。
で、突如倒れてしまった雫の運命やいかに。
つうわけで、次回最終巻。
◆第3巻「三人娘、舞う!」C
著者(あおしまたかし)、イラスト(ふぢしまありくい)
というわけで、色々と物議を醸し出したアニメ「無敵王トライゼノン」シリーズの、アルマゼノンの第三巻。
今巻は最終巻で、雫が意識不明となり、そしてかつての敵であるガナー、ダーン、ラティアが再起してのバミューダトライアングルでの決戦って話。
まあ、そこそこ面白かった。
雫が樹家の人々と距離を置く理由がわかったり、かつての敵が復活して再戦したり、バミューダトライアングルを使った決戦とかは良かった。
でも、やはりアニメ原作によるノベライズゆえか、なんかコレっていう押し出しには欠けるんだよね、どうしても。
まあ展開自体が、結構「臭い」せいもあるんだけどね(苦笑)
文章自体もそれ程下手くそってわけでもないんだけどねえ。
まあ、それはともかくコレでアルマゼノン編も完結である。
しかし、アニメの話のプレ話かと思いきや、パラレルワールドだったんだね、小説は。
他のシリーズを読むかどうかはちと疑問。