◆EME
著者(瀧川武司)、イラスト(尾崎弘宣)
◆EME RED第1巻「A Mission After School」4
著者(瀧川武司)、イラスト(尾崎弘宣)
というわけで、「月刊ドラゴンマガジン」の龍皇杯(ドラゴンカップ)で、見事に「伝説の勇者の伝説」と共に優勝し、連載を獲得した「EME」の短編集第1巻、「EME RED1」
刊行順は3番目であるが、わかりやすくするために最初に読む。
で、内容は。
「零」
龍皇杯参加時の作品で、主人公である紅と、蒼、茜との出会いが描かれる第零話。
世界観やキャラクターを紹介するバランスの取れた1話でした。
「A Mission After School」
ドラマガ連載の第1回の話で、紅と茜の実践初任務って話。
おっとり優しい型の茜が可愛くて良いね。
「ライオン ハート アタック」
ライオンの頭を持つデミヒューマン、ミスターマルバスと紅の対決って話。
ミスターマルバスは、なかなか良い味を出しているので、再登場を希望。
「それはぶたまん公園から始まった」
公衆便所のラクガキを見て、東京中を駆け回る紅って話。
都市伝説的な内容の話が面白かった。
「RUN卵RUN」
ロック鳥の卵を守るために、盗賊団「アリババ」と戦う紅と蒼って話。
蒼も、やはりなかなか良い味を出していて良いね。
「紅と茜、眼鏡と尼僧と対決す」
紅と茜が、虹橋乱と鉄御納戸良子と対決するって話。
乱と良子は、なかなか面白そうなキャラで、今後の活躍が楽しみである。
「三色ショート」
3つのショートショート。
こういうショートショートも、味わいがあって良いね。
「巽蒼乃丞 対 空とぶギロチン」
蒼が、血滴子という武器を使う老人と対決するって話。
血滴子というトンデモ武器が、なかなか派手で良かった。
とまあ、あんまり感想になってないけど、色々と手を変え品を変えな話作りで、なかなか面白い。
ネタも、現代にオカルトやファンタジー色を入れた「妖怪退治もの」的なお約束の作りで、なかなか良い感じである。
おっとり年下系の茜に、タカビー年上系の蒼という、2大ヒロインというお約束の作りも悪くない。
尾崎弘宣の独特のタッチを持ったイラストも良い感じである。
というわけで今後が楽しみである。
◆EME BLACK第1巻「口を開く魔王の迷宮」4
著者(瀧川武司)、イラスト(尾崎弘宣)
というわけで、「月刊ドラゴンマガジン」の龍皇杯(ドラゴンカップ)で、見事に「伝説の勇者の伝説」と共に優勝し、連載を獲得した「EME」の長編第1巻、「EME BLACK1」
刊行順は最初であるが、2番目に読む。
で、内容は・・。
突如、新宿・池袋の地下街に多数の怪物が発生し、怪異を闇に葬る秘密組織・八百万機関のGAである紅とその先輩・黒部は、取り残された人達を守りながらその地下迷宮からの脱出を計るって話。
こっちはドラマガお約束の長編もので、ドラマガ連載分の短編とは時間軸的には3年前の話であり、過去長編という位置付けのようである。
内容もドラマガの短編のコメディタッチとは違い、かなりシリアスタッチである。
まあ、ドラマガのお約束のアレってヤツですね。
で、なかなか面白かったです。
短編の、明るくちょっとお馬鹿な感じの紅とはまた違った、陰りのある紅が良いですね。
なんといっても、無骨でありながら、心優しい無頼漢である黒部がかなり良い味を出していていいですね。
どうやら、この3年の間に何らかの悲劇を迎えそうですが、その辺りも楽しみです。
で、話の方も、怪異を闇に葬る秘密組織・八百万機関(エイトミリオン・エンジン)のジョジョ的な「特殊能力」を有するGA、とかのお約束ではあるが燃えるネタに、新宿や池袋という東京の地下街をゲームの盤上に見立てた、西洋と東洋の術くらべというネタを絡めての、現代の「ダンジョン探索」がなかなか面白く描かれていて良かったですな。
オチの方も、途中から読めはしましたが、悪くなかったです。
というわけで、過去編の方も楽しみにしたい所です。
◆EME BLUE第1巻「アシュラハンド」4
著者(瀧川武司)、イラスト(尾崎弘宣)
というわけで、「月刊ドラゴンマガジン」の龍皇杯(ドラゴンカップ)で、見事に「伝説の勇者の伝説」と共に優勝し、連載を獲得した「EME」の長編第2巻、「EME BLUE」
で内容は、任務あけの喫茶店で休む紅を、突如謎の暗殺集団が襲う。
しかし、それは不殺の信念を貫く紅と、巨大暗殺組織「アシュラハンド」との激しい闘いの序章に過ぎなかったって話。
REDが現代編の短編で、BLACKが過去編の長編。
でもって、このBLUEは現代編の長編って作りのようです。
そして長編のお約束で、もちろんこちらもシリアスタッチな内容。
で、なんだか思いっきり「ジョジョの奇妙な冒険(スタンド編)」なテイストが増してますな・・「スクライド」も入ってるって感じかな?
やはりジョジョが流れを作り出した「能力者」という概念は、「発明」ですな。
使いやすくて、燃えるネタですから。
この作品に限らずその「能力戦闘」というのは、様々な作品に引用されてますからね。
とはいえ・・雰囲気まで影響受け過ぎかもしれない(苦笑)
まあそれはともかく、今回は紅とアシュラハンドとの刺客とのバトルがメインの話で、「インド人」「中国人」「ベトナム人」「日本人」「雑種」「混血児」と、それぞれ個性ある暗殺者との、お約束の「能力戦闘」はなかなか面白かったです。
特に某パイカルがモチーフとされている「混血児」との戦いはなかなかに熱く、映像にしたら映えるでしょうねえ。
まあ、紅がすべて倒したわけじゃないですけどね。
あと、今回は敵役だけでなく脇役が良い味を出していて、わけのわからない言動で紅を煙に巻く道成寺と、何と言ってもあの蒼を振り回しまくり、茜や蒼よりも「萌え度」が高い巽葵こと「アオママ」が可愛かった・・萌え!(笑)
あと、蒼とのやり取りもかなり良かったです・・茜の出番が少ないのは残念でしたが。
とまあ、キャラにバトルと、ちと長めではありましたが、なかなか密度の高い内容で、面白かったです。