◆キディグレイドPr.1
著者(青木智彦)、イラスト(きむらひでふみ、門之園恵美)
◆第1巻「0318:ボモウナ星系再生プロジェクト」3
著者(青木智彦)、イラスト(きむらひでふみ、門之園恵美)
というわけで、アニメ「キディグレイド」小説版で、プレストーリーでありPRである「キディグレイドPr」の第1巻。
今巻は、銀河通称関税機構、通称GOTTのエージェントであるメアリーアンとブランは、希少力量子物質E−Wを巡る経済事件の調査に乗り出すが、その背景は二人の失われた過去に関わる巨大な陰謀が渦巻いていたって話。
まあまあ面白かった。
これはアニメ「キディグレイド」よりも10年ほど前の話で、アニメ版の主人公であるエクレールとリミュエールも一応登場してくる、プレストーリー。
世界観やキャラクターの説明となる話の作りではあるが、どうもアニメ版と同じく地味で、わかりにくい感じである。
「経済事件の調査」が主なせいか、様々な思惑を持った政治家やら官僚やら財界人やら、「政官財」の人物が入れ替わり立ち代わり現れるせいで、正直、ちと状況がつかみにくいんだよね(苦笑)
犯罪サスペンスで、メチャクチャ犯人が多いって感じか?
しかも、そういう調査がメインのせいか、スペオペ的な「ドカン!」としたアクションやらがないせいか、なんか刑事ドラマのようでちと地味だよね。
志茂文彦さんが書かれた本編のキディグレイド小説版よりは、小説としては上手いとは思うんだけどね。
まあ今巻は前半のようなので、後半に期待したいと思います。
◆第2巻「0319:不可侵領域の要塞」3
著者(青木智彦)、イラスト(きむらひでふみ、門之園恵美)
というわけで今巻は、「ボウモウナ星系再生プロジェクト」の核となる新造宇宙戦艦「アール・ジオ2」がついに完成し、実験はいよいよ最終段階に突入した。
だがその陰で、計画乗っ取りを企てる黒幕が遂に牙を剥き、メアリーアンとブランは決戦の場に赴くって話。
キディグレイドPrの2巻であり後半であり完結編である今巻。
まあまあ面白かった。
正直、やはり本編のアニメと同じく、ちと地味でわかりにくい感じだったかな。
基本的に調査調査で話が進み、キャラもやたらと多く、アクションとかも少なめで、ジョジョ的お約束の「能力者」であるESメンバーも、能力自体がSFナイズされてるせいもあってか非常に地味目で、いまいち派手さに欠けるからねえ。
まあ、最後の黒幕自体はわかりやすかったけどね。
世界観が凝ってるのは良いんだけど、やはりもうちっとシンプルでわかりやすかった方が良かったかなという気はしましたな。
◆キディ・グレイド
著者(志茂文彦)、イラスト(門之園恵美、きむらひでふみ)、原作(gimik・GONZO)
◆第1巻3
著者(志茂文彦)、イラスト(門之園恵美、きむらひでふみ)、原作(gimik・GONZO)
というわけで、テレビアニメ「キディグレイド」の小説版。
今巻は、銀河通称関税機構・GOTTのESメンバーであるエクレールとリミュエールが、銀河を舞台に経済犯罪に挑む、って話。
なかなか面白かった。
基本的にはアニメ版と同じ展開なのではあるが、アニメ版のわかりにくく、説明不足な所がきちっとフォローしてあり、なかなかわかりやすくなっていて、アニメ版のような筋のとおらなさはなかった。
っていうか、やはりこれを読むとアニメ版が説明不足だなあって思うね。
結構重要な部分がアニメははしょられてるからねえ・・特に犯罪シンジケート「ヴァージン・ヴァイラス」や、他のESメンバーの話とかね。
まあ、アニメ版はのちのちその展開をやって行くんだろうけどねえ。
でも、その辺り描いてないと、アームブラストの行動はちょっと意味不明ではあるよな。
で、基本的には連作短編形式で、今巻はアニメ版の1話から4話までが収録されていて、それぞれの話が少しづつ絡み合って、最後に「ヴァージン・ヴァイラス」の幹部の一人であるヴェロニカとの決戦って展開は良かった。
でも、やはり書いてるのが小説家ではなく、脚本家の志茂文彦なだけあってか、描写が結構味もそっけもなくあっさりで、どうも機械的に書いているイメージがあって、淡泊すぎて盛り上がりに欠けるかな。
アニメ版はその辺りは流石にビジュアルで魅せてくれてるんだけどねえ。
なんかESメンバーもたくさん出過ぎていて、区別もつきにくいしねえ。
アニメ版は「説明不足」で、小説版は「ビジュアル不足」って感じかな?
まあ、今後の展開に期待です。
◆第2巻4
著者(志茂文彦)、イラスト(門之園恵美、きむらひでふみ)、原作(gimik・GONZO)
というわけで今巻は、エクレールとリミュエールは、市民のデモによる経済混乱を回復するため、「秘密の花園」惑星アウレーに向かう。
そしてそこでの出来事が、エクレールとリミュエールに、苛酷な運命を強いることになるのであった。
なかなか面白かった。
なんつうか、1巻とほとんど同じ感想を持った2巻であった。
基本的にはアニメ版と同じ展開で、でもってアニメ版のわかりにくく、説明不足な所がきちっとフォローしてあり、なかなかわかりやすくなっていて、アニメ版のような筋のとおらなさはなかった。
っていうか、やはりこれを読むとアニメ版が説明不足だなあって、やっぱり思うね・・とほとんどコピペ状態(笑)
どうもアニメ版は、尺の足りなさや、ビジュアル優先な作りのせいか、物語の細かい流れやら、キャラの感情の流れなどがおろそかにされてるんだよなあ。
で、やはり書いてるのが小説家ではなく、脚本家の志茂文彦なだけあってか、描写が結構味もそっけもなくあっさりで、どうも機械的に書いているイメージがあって、淡泊すぎて盛り上がりに欠けるかな。
アニメ版はその辺りは流石にビジュアルで魅せてくれてるんだけどねえ。
アニメ版は「説明不足」で、小説版は「ビジュアル不足」って感じかな?・・ってここもコピペ状態(笑)
ってな感じで小説の方は、アニメよりも文章(ビジュアル)としての面白さには欠けるんだけど、ストーリーやドラマとしての整合性という意味ではしっかりしてるんだよねえ。
なんつうか一長一短って感じで、創作って難しいねえ(苦笑)
アニメ版の「足りなさ」は、小説版読めば補完できるもんなあ。
小説版をそのままアニメ化すればいいのになあとか思っちゃうよね。
というわけで、今後の怒涛の展開の補完に期待です(笑)