◆機械どもの荒野(メタルダム) 全1巻3
著者(森岡浩之)、イラスト(米村孝一郎)
というわけで、「星界の紋章」の森岡浩之による「機械どもの荒野(メタルダム)」。
荒野をさまよう機械ども狩る、狩人の青年・タケルは、ある日、しゃべる機械を捕まえる。
そして、その機械「チャル」は、タケルに驚くべき提案をするのであったって話。
まあまあ面白かった。
「星界の紋章」と同じく、キャラクターの軽妙なやり取りや独特のセリフ回し、淡々とした描写で語られる展開、怠惰でけだるさに満ちた世界観などは、森岡節がきいていて、なかなか面白かった。
まあでも、やはりSF中編って感じで、星界ほどのスピード感や、キャラ、ストーリー、設定等の魅力、SFっぽさはそれほどなかったかな。
しかしテーマとしては、「機械により支配された人類の永遠の繁栄」に対する人類の反逆というのが、星界のテーマと同じというか、ある意味反対なのは面白いね。
来るべき未来の破滅よりも、今ある自由を選んだ、タケル達の選択は、愚かしくもあり、清々しくもありました。