◆新ソードワールドRPGリプレイ
著者(秋田みやび)、監修(清松みゆき)、イラスト(浜田よしかず)
◆第1巻「進め!未来の大英雄」3
著者(秋田みやび)、監修(清松みゆき)、イラスト(浜田よしかず)
というわけで、3年半ぶりの復活となった、新ソードワールドRPGリプレイの第1巻「進め!未来の大英雄」
今巻は、冒険者の国オーファンを舞台に、イリーナ、ヒース、マウナ、ノリス、ガルガドという5人の新しい冒険者たちの物語が始まるって話。
久々のSWリプレイは、やはり良いものである。
でも、マスターのストリーテリングの上手さに比べると、ちょっとプレイヤーキャラクターが弱めかな?
TRPGは、マスターとプレイヤーの共同作業なので、どっちかが欠けても駄目だからねえ。
あとイラストの方も、ちと今風のありがちな感じで弱いかな?
リプレイは、ライトノベルと同じく「キャラや絵が命」の所があるからね。
イラストひとつで、イメージががらりと変わったりするからねえ。
まあ、全体的にちと押し出しが弱いって感じがあるかな。
でも、久々のSWリプレイなので、今後の展開に期待です。
◆第2巻「つかめ!明日の大勝利」4
著者(秋田みやび・グループSNE)、監修(清松みゆき)、イラスト(浜田よしかづ)
というわけで今回は、マルチ商法に引っ掛かる貧乏性のマウナに、念願のグレートソードを取り戻そうとするイリーナって話。
うむ、なかなか面白くなってきた。
プレイヤーキャラそれぞれの個性が立ち始め、かなり良い感じである。
やっぱTRPGはセッションを重ねて、それぞれのプレイヤーがキャラをつかみ始めてからが面白いよな。
それにしても、今回のマスターである秋田みやびは、色々手を替え品を替えとアイデアを凝らしていて、なかなかに話作りが上手いなあ。
とても初心者とは思えないな・・。
なんか、今後が楽しみである。
でもやっぱ、イラストはちょっと弱めかな?
◆第3巻「目指せ!奇跡の大団円」5
著者(秋田みやび・グループSNE)、監修(清松みゆき)、イラスト(浜田よしかづ)
というわけで今回は、莫大な遺産を受け継いだ放蕩芸術家の護衛に端を発して、アレクラストの中原に巣くう密猟団と大対決って話。
いやもう、完璧に面白い。
初心者マスターによる丁寧で緻密な作りのシナリオに、もう完全にノリノリになってきたプレイヤー達による、キャラ立ちまくりのキャラクター達。
これは面白いわ・・人気があるのも納得行く。
スチャラカや、バブリーズレベルの面白さがある。
先輩である山本弘や清松みゆきによる、けれん味ある少々ひねくれた話作りと違い、正統派で王道で、そして驚きもある展開の話作りで、今巻の話なんかは今までの話や人間関係やコネが結集した展開で、しかも前後編に続き3話繋がり形式の「キャンペーン」にしてる辺り(しかもこの巻でそれは完結)、構成力の妙技も素晴らしい。
マスターのレベルアップぶりの見本みたいな作りだなあ。
やはりこの辺りの初々しさがある辺りも、成功の秘訣かもねえ。
コンスタントに巻も重ねて行ってるしね。
あと、やはりマスターである秋田みやびの文章力なんかも上手いんだろうな。
今巻なんかでは、
「マウナ、どうしよう子供が出来ちゃった!」
辺りのくだりの漫才状態なんて大爆笑もので、下手なライトノベルより遥かに笑える。
明るく楽しいリプレイ、良いんじゃないでしょうか?
というわけで、続きが楽しみですな。
◆第4巻「狙え!魅惑の大出世」4
著者(秋田みやび・グループSNE)、監修(清松みゆき)、イラスト(浜田よしかづ)
というわけで今回は、ノリスのおばあちゃん登場、ガルガドには神殿内部での地位を上げる任務、そしてマウナの冒険者の店養女計画発動って話。
今回は、ノリス、ガルガド、マウナと、それぞれのキャラに絡めたキャラ掘り下げ話って展開でした。
相変わらずオーソドックスですが、基本に忠実な、なかなかに上手い話作りです。
これも、それぞれのキャラが立ってこそですな。
で、これもTRPGではお約束の、キャラクターの突然の死。
ソードワルドでは、1ゾロ絡むとああいうこと結構あるからねえ。
どうやら次巻では、ノリスの死により、キャラクターの1部交替があるようなので、せっかく立ち始めたキャラの人間関係とかが変わりそうで、ちょっぴり不安ですな。
◆第5巻「決めろ!最後の大逆転」3
著者(秋田みやび・グループSNE)、監修(清松みゆき)、イラスト(浜田よしかづ)
というわけで今回は、旅立ったノリスとガルガドに代わり、自称芸術家のドワーフ・バスと傭兵のエキューが仲間に入り、古代魔法王国の遺跡を舞台にダークエルフ達との戦いって話。
やはり、新キャラ投入により、若干今までのパーティバランスが変わってしまい、ちょっと違和感が。
特に、「押さえ」役のガルガドがいなくなってしまったために、ヒースがちと暴走しすぎかなあ。
TRPGにおけるキャラの暴走は、キャラ立ちにはいいけど、やり過ぎると「不快」になってしまうから難しいところ。
まあ、バスとエキューも悪くないキャラなので、今後の上手いキャラ関係の構築に期待。
しかし、ダークエルフ殲滅っていうと、やっぱバブリーズの暴虐無人ぶりを思い出すよなあ(笑)