◆ゼロの使い魔
著者(ヤマグチノボル)、イラスト(兎塚エイジ)
◆第6巻「贖罪の炎赤石」3(60点)
著者(ヤナグチノボル)、イラスト(兎塚エイジ)
ちょっと犬、聞いてるの!? アニメ化するわよ!!!
というわけで今巻は、ルイズは従軍の許可を得るために才人と共に故郷へと帰るって話。ついにとうとうアニメ化も決定となった「ゼロの使い魔」の6巻。
今巻は前半が「帰郷編」で、後半は「従軍編」といった構成。
前半の「帰郷編」は、シエスタを絡めたいつもながらのツンデレっぷりを見せつけてくれるルイズと才人のドタバタも楽しく、非常に面白く読めた。
特に、湖での「あと一歩」の萌えっぷりは流石という感じだった。
でも後半はどうにもあまりにシリアスすぎで、完全に「戦争編」という流れに突入してしまっているせいもあってかラブコメ度も少なくなっており、どうにも前半との温度差があっていまいち乗り切れない感じだったかな。
作者も乗り気みたいだし、自分もこういう乗りは嫌いじゃないけども、やはり基本的にルイズと才人のツンデレなラブコメぶりを目当てにしてるせいもあってか、あまりな「戦記」テイストは楽しめないとこがあるなあ。
まあ、初期のころから「異世界冒険ファンタジー」なところはあったわけだけども。
あと、やっとでイラストもついたコルベール先生があんな感じになっちゃったの残念。
後付け臭いのもあるし、死ぬようなキャラでもないと思ってたからちょっと乗り切れなかったしね。
◆第3巻「始祖の祈祷書」5(85点)
著者(ヤマグチノボル)、イラスト(兎塚エイジ)
あんたなんかクビよっ!
というわけで今回は、ウェールズの冒険から帰ってきたルイズは、なぜかサイトに優しく接するようになり、それが原因で二人はすれ違うことになるって話。
うわお、メチャ面白い。
なんか、「灼眼のシャナ」を思わせる、燃えと萌えが炸裂する展開だったな。
もう何と言っても、ルイズの「ツンデレ」ぶりが「ここに極まれり」って感じで、優しくなるは、照れるは、編み物は編むは、一緒に寝るわ、キスするわ、パーカー着るわ、焼き餅焼きまくるは、泣き落とすはと、「ツンデレアタック」が大爆発・・もう、超萌え萌え(笑)
自分へのコンプレックス持ちの落ちこぼれでありながら、それでも気丈に頑張る姿はツボをつきまくりでもあり、ルイズの魅力がホントに炸裂してました。
なにより、魔法ができない落ちこぼれの「ゼロのルイズ」だったのが、実は「零番目の系統」である虚無の使い手たる「ゼロのルイズ」だったという価値の転倒も面白く、これまたゼロである「ゼロ戦」に乗りながら「虚無の呪文」を使って敵艦隊を撃退する辺りのクライマックスのスピード感と盛り上がりたるや、まさに白眉。
1巻読んだときは単なる「学園ラブコメ」に過ぎない話かと思っていたのが、意外や意外に非常に「異世界冒険ロマン」であり「大河ドラマ」であり、そしてサイトとルイズの「ボーイミーツガール」の話でもあり、多分「聖地」を巡ってのサイトの現実世界への帰還とが絡んでくるであろうラストをどのように見せてくれるのか非常に気になるところである。
昔、「エターナルメロディ」という傑作恋愛アドベンチャーがあって自分は凄く好きだったのだが、なんだかそれをも思わせてくれて、今後が非常に楽しみでもある。
あと今回は、ギーシュ、タバサ、キルケ、デルフリンガー、コルベール、アンリエッタという脇キャラもその良さを見せつけてくれていて、何と言っても「二人でお風呂」とかの萌えラブアタックを仕掛けまくってくるシエスタがこれまた萌え萌えでもあり、素晴らしい。
あと、変人であるコルベール氏を絡めての「現実世界の兵器」が異世界で大活躍とか、サイトの現実世界への郷愁とそして守りたいもののために戦う決意とかも、異世界ヒーローも炸裂しており、非常に格好良く燃えた。
うむうむ、続きがホントに楽しみである。