2003年9月感想

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2003年9月29日(月曜日)

◆レディ・スクウォッター第1巻「レディ・スクウォッター」3
著者(都築由浩)、イラスト(純珪一)

というわけで、都築由浩の「レディ・スクウォッター」
ランダル軌道運輸の新米であるアルは、難破宇宙船観光ツアーの事前調査中に、その難破船の中で、宇宙生活者スクウォッターの少女ディーと出会い、そして謎の宇宙生物「リッパー」と遭遇するって話。
なかなか面白かった。
ハリウッドのB級アクション映画的展開で、「エイリアン」と「タイタニック」を足して2で割ったような感じの、ストーリーやキャラも、非常にステロタイプなスペオペではあったが、話に大きな矛盾や破綻もなく、丁寧に描いていってるのが良かった。
まあ、お約束展開ではあったが、それぞれのドラマが微妙に絡み合い最後に終結するっていう感じはやっぱり良いね。
そこそこのSFっぽさもあったしね。
最後に船長が生きていたのはちょっと意外ではあったが(笑)
新たなるランダル軌道運輸に幸あれ。


◆レディ・スクウォッター第2巻「灼熱のロングショット」4
著者(都築由浩)、イラスト(純珪一)

というわけで今巻は、最新宇宙戦艦を占拠した一味は、ふたたび事件に巻き込まれた、アルとディーの運命はって話。
相変わらず地味な作りではあったが、非常に丁寧な作りで、SF的な雰囲気もきちんとあり、なかなか面白かった。
「クレギオン」を思い出すなあ。
前回は、謎の宇宙兵器「リッパー」で、今回が星間兵器に改造されたエネルギー搬送衛星システムである「スサノオシステム」ってアイデアはありがちではあるが、良かった。
次巻にも、期待です。


◆武官弁護士エル・ウィン第4巻「被害者はどこにいる?」3
著者(鏡貴也)、イラスト(義仲翔子)

というわけで今巻は、ウィンの元秘書にして、超迷惑美女であるサラの行動に巻き込まれたミア達は、火鳥王(フェニックス)失踪の真相について調べ始める、って話。
ネタ自体は悪くはないとは思うんだけども、なんだかとっても回りくどい話であったな。
しかも、あんまり弁護士関係ないしなあ・・ってそれはいつものことか(笑)
まあ、いつものように、ハイテンションなミアのキャラは立ってるので、それは良い感じであった。
あと、多少見え見えの感動劇っぽいところもあるが、それもこの作品の売りではあるので、良しである(笑)


◆武官弁護士エル・ウィン第5巻「法廷の魔術師と呼ばれた男」4
著者(鏡貴也)、イラスト(義仲翔子)

というわけで今巻は、ある日、ウィンのかつての同級生だった美女・ユフィがウィンの元を訪ねて来る。
そして、彼女の父である「法廷の魔術師」と呼ばれたクァトロスが殺害され、ウィン達は事件の真相を突き止めるために動き始めるって話。
今巻は、ミステリ風に話が進められて行き、やっとこメインストーリーも動き始めたようで、なかなか面白かった。
まあ、全然弁護士関係なかったり、オチとかもお約束だったりはするけど、まあそこはライトノベルだから良しとしよう(笑)
で、新キャラのユフィもなかなかいい味を出していたのだが、早々に退場は残念である。
しかし、魔法やらに秘密があったりするのは、やっぱりちょっと「スレイヤーズ」ちっくだねえ。


◆気象精霊記第6巻「お月見試験とホゴ活動」
著者(清水文化)、イラスト(七瀬葵)

というわけで今巻は、ミリィは妖精界で行われる試験に立ち会うことになり、その試験にユメミのお月見と自然環境保護団体が絡んで来て大騒動になるって話。
まあまあ面白かった。
試験などの設定は、なにげに深く描かれていて、世界観の作り込みは相変わらずしっかりしていて広がりがあり良いね。
「ファンタジー」といった感じである。
でも、やはりどうも文章などは重たい感じがして、いまいち軽さが足りない感じはするかな。
その辺りは「SF」っていう感じかもね。
で、今巻は今後の新たなる敵となりそうな「自然環境保護団体」が登場。
でも、いまいち敵としては迫力がないかな。
まあ、今後の展開に期待といった感じである。
あと、ミリィの出生の秘密もあっさり今巻は明かされました。
父親が双子だったんだねえ。
どうやらミリィは、出世街道まっしぐらなようで、その辺も期待です。


◆マーズ・アタックガール第1巻「マーズ・アタックガール!」4
著者(伊吹秀明)、イラスト(珠梨やすゆき)

というわけで、ドラゴンマガジンの増刊である「ファンタジアバトルロイヤル」で序章だけ掲載された、伊吹秀明の「マーズ・アタックガール」が、加筆修正されて文庫化。
今巻は・・巨乳エリート士官の長女・富士子、コスプレマニアの優秀な科学者の次女・鷹子を姉に持つ、末っ娘の茄子美は、ある日古代遺跡で謎の女に出会う。
彼女との出会いで超人的な力を得た茄子美は、宇宙からの侵略者と戦うことになるって話。
未来の火星という「第2の地球」が、異星人の襲来や、人の想いを形に変える遺跡や、火星を支配しようとする非合法組織や、親のつけた名前にコンプレックスを持つ少女たち等を絡めて、現代の資料などからなかなか細かく描かれていて、なかなか面白かった。
正直、まだ「序章」といった感じの内容で、火星の遺跡や宇宙人の謎やらはまだ解けてなくて、中途半端な感じは否めないのだが、その辺りは続編に希望したい所である。
キャラクターもまだそれぞれ生かしきってない感じだしね。
あと「バトルシップガール」では、アニメ的絵柄で下手くそっぽくてあまり好きでなかった珠梨やすゆきのイラストも、この「マーズ・アタックガール」のはなんか結構あっていて良い感じである。
しかし、どっちも「ガール」ものなのだな(笑)


◆ポストガール 全1巻4
著者(増子二郎)、イラスト(GASHIN)

というわけで、第1回電撃hp短編小説賞受賞作である、増子二郎の「ポストガール」
MMF108−41シルキーは、戦争により通信システムの崩壊した世界で地域へ郵送物を配達する、人型自律機械(メルクリウス)の少女だ。
彼女の中に芽生えた大切な「バグ」・・それは人の心って話。
なかなか面白かった。
正直、「キノの旅」や「ヨコハマ買い出し紀行」や「ToHeart」などのイメージがかぶるが、それらとはまた一味違った独特の世界が作られていたのが良い感じであった。
連作短編形式で描かれた、崩壊した世界でのロボットであるシルキー達の、「作られし物の悲哀」なども描かれていて、情感ある、温かくもの悲しい雰囲気が素晴らしく、どの話もなかなか良い。
あと、相変わらず電撃文庫は「ブックデザイン」自体が凝っていて、これもカラーとそれぞれの話の扉絵以外のイラストはないという上手い作りで、雰囲気をさらに盛り上げてくれている。
「小手先」とも言われるかもしれないが、こういう「演出」は好きだ。
続きが読みたい感じではあるが、できれば全13話くらいのアニメでも見てみたいねえ。


2003年9月28日(日曜日)

 

◆SEED第48話「怒りの日」4
脚本(吉野弘幸、両澤方)、絵コンテ(とくしまひさし、谷田部勝義)、演出(谷田部勝義)、キャラ作画監督(山口晋)、メカ作画監督(阿部博彦)

というわけで今回は、ザフトにより最終兵器ジェネシスが使われ、そしてキラ達は戦いの前の休息を迎えるって話。
流石は決戦前夜、盛りに盛り上がってるなあ・・。
で、ついに放たれた終局のかぶら矢。
どうやらジェネシスは、これまた核の爆発を利用したガンマ戦レーザー方のようで、その破壊力は初代のコロニーレーザー以上で、どうやら地球をも狙えるほどの威力のようである。
Nジャマーがそうであるように、世界の根本原理として、人類が生み出した禁忌の兵器である「核」が基本としてあるのは良いね。
歯止めの聞かない、憎しみの連鎖・・目には目を歯に歯を。
しかし、ザフト側が核を使うのいいとしても、やはり連合側の核使用描写は安直過ぎだよな。
アズラエル一人の意志決定だけで進んでる印象が大きかったから。
どうやら、「血のバレンタインの悲劇」もアズラエルなどのブルーコスモスの仕業ではあったようであるが、その辺の描き込みがもっと欲しかったところ。
アズラエル一人だけでなく、もうちょっとブルーコスモスの裏での画策や、ナチュラル全体の意志的な描写が欲しかった、
正義の超大国アメリのブッシュ大統領や、イラクの独裁者フセイン大統領やらアルカイダのビンラディン(いたね、そんな人)とかにしろ、一個人の意志決定がすべてに見えたりもするが、その後ろには様々な人々の思惑によってそれぞれの国家や組織が動いてる訳だからねえ。
わかりやすいっっちゃ、わかりやすいんだが・・。
なぜかガンダム世界は一個人の意志が、一組織の全体意志のようになったりするからな。
そして、その一個人を撃つとその戦争も終わってしまう「ラスボスシステム」だったいすることがあるから・・しかもなぜかMSに乗ってきたりして(笑)
それはともかく、虎さんの今回のお言葉、
「人は慣れるんだ、戦いにも殺し合いにも・・」
という言葉はなかなかに重い名言ではあるが、そういった後ろ押しがなく、お馬鹿のアズラエル一人の思惑がすべてだったりするから、言葉が希薄に聞こえるのは残念なところ。
相変わらず、あと一押しの描写や展開が足りないんだよな、このアニメは。
まあそれはそれとして、決戦前のそれぞれのやり取りはなかなかに良かった・・咲きまくるはラブの花(笑)
もらったら「死亡確定」なアイテムをである指輪をやり取りするキララクはいいとして(笑)<キララク断固反対!!
アスランとカガリはほのぼのして良かったねえ・・「弟に決まってる」は笑った。
そして、やっと・・やっとミリィに優しい言葉を投げかけられるディアッカに号泣(笑)
良かった・・良かったなディアッカ・・死ぬなよ、マジで(笑)
でもって、もうすでにラブラブな兄貴と艦長・・はまあいいとして、つーか死ぬなよ、兄貴(笑)
MS乗りも嫌いになったりさせないように。
あと、今回は土壇場滑り込みなMS(ガンダム)・・カガリ駆るルージュストライクに、クルーゼ駆るプロヴィデンスが登場。
果たして、どんな活躍を見せてくれることか・・楽しみである。
しかし、プロヴィデンスは思いっきりジオングだな(笑)
つうか、引きが前と一緒じゃん(笑)
で次回は、決戦!!



◆SEED第49話「終末の光」5
脚本(吉野弘幸、両澤千晶)、絵コンテ(西澤晋)、演出(鳥羽聡)、キャラ作画監督(しんぼたくろう)、メカ作画監督(高瀬健一)

死ぬ、死ぬ、死ぬ、みんな死んでしまう・・。
というわけで今回は、真空へと散って行く命の光、ザフト、連合、そしてキラ達の宇宙での三つ巴の大決戦って話。
つうか、死に過ぎ!(笑)
なんてガンダム的な・・もとい富野的な展開なんだ・・。
正直、自分は「皆殺し富野」があんまり好きではない。
人が死ねば感動させれるとか、殺しちまえばすべてがチャラにできるとか思ってるあのやり方が嫌いだ・・その根性が嫌いだ・・ブレン以降はその「性癖」はやっと直ったようですが・・。
確かに非常に燃え燃え展開だったし、密度も高かったし、連合の悪の枢軸であるアズラエルや連合司令官、でもってガンダムパイロットズが死ぬのは、まあ良い。
連合にザフト双方の一般兵士が死ぬのだって良い
悪人なんだから・・戦争なんだから・・。
お約束の漢の死に方だったフラガの兄貴や、マリューとの決着を迎えたナタルも良い。
ちゃんと見せ場もドラマもあったし。
何が納得いかねえかって、まるでVガンのシュラク隊のごとく、「あっさり」死んでしまったアストレイ3人娘である。
「意味のない死」とか「戦争という悲劇」ってのは上の方々だけでも十分わかるんだから、何も殺さなくたっていいじゃないか。
死ぬってことは、ラクスじゃねえけど・・すべての未来も幸福も、すべてのドラマが終わってしまうってことなのだ。
人間、生きてこそ、なんだから。
3人娘は、外伝であるアストレイでは、結構な活躍をしているだけあって、尚更納得がいかない。
つうか、せめて一人(誰かは悩むとこだが)でいいじゃねえかよ〜。
「戦争の犠牲」は、オデロだけで十分なのに・・(SEEDだとニコルとトールだな)こんなとこで富野やらなくてもいいのに・・。
とはいえ・・「戦争での死」ってのはあのぐらい意味はなく、あっさりだったりはすんだけどねえ。
そういう「意味」では、成功ではあったとは思うのだが・・やはり全員殺しはやりすぎ。
で、上では「皆殺しの富野」が好きでないとか書きながらも、今回のそれぞれの「死」は結構良かった(笑)
まずは、兄貴。
人の闇・・人類の「欲望」の「戦争」の象徴(メタファー)であるクルーゼ駆る、思いっきり「サイコミュ(笑)」搭載なプロヴィデンス(摂理)との、戦闘中でもなぜか会話しまくりな「ガンダムトーク(笑)」炸裂による、スーパーニュータイプ戦闘が、イカス。
兄貴ってば、避けるは避けるは、避けまくること(笑)
ナヨナヨ主人公のキラなんかより、1万倍ぐらい格好良いんだもんな(笑)
そして、そして・・最愛の女であるマリュー艦長を守っての、「不可能を可能にする」、あの死に様・・。
兄貴、兄貴〜〜〜!!!
正直、クルーゼとの因縁との決着での死ではなかったのは残念ではあるのだが、「好きな女のために死ぬ」・・兄貴らしい非常に漢な死に方で、号泣でした・・。
愛に生き、愛に死んだ男・・・・ムウ・ラ・フラガに、敬礼!!
・・そして、ナタル。
軍人として生きてきたナタルにとっては、上からの命令とは常に正しく、抗うことなどできない絶対的なものであった。
しかし、戦争が生み出すその悲劇と愚かさを感じたナタルは、最後にはもうひとつの「戦争の象徴」でもあるアズラエルの命令にも逆らい、一個人「ナタル」として死んでいったのは・・格好良かった。
「あなたはここで死すべき人だ・・私と共に!」
という言葉は、「命令するもの」(アズラエル)、「それに従うもの」(ナタル)という戦争を生み出す二つの象徴の死を上手く現していて、非常に良かった。
とはいえ・・最後にその格好悪い「愚か」さを見せてくれたアズラエルは良かったのだが、
やはり、アズラエルがなぜにそれほどまでに戦争を求め、コーディネイターを憎むかの描写が全然なく、単なる「馬鹿」としてしか描かれなかったのは駄目駄目です(笑)
クルーゼと同じく、人の闇のもうひつとつの要素でもある「差別」やら「競争心」「憎悪」などの象徴として描かれていたのなら、このシーンももっと生きたのにねえ。
アズラエルのキャラ立ては、完全に失敗だったよなあ・・残念。
それはともかく・・軍人として生き、最後は「ナタル」として死んでいったナタル・バジルールに、敬礼!
つうか・・桑島はやっぱ、うめえなあ・・。
でまあ、もうほとんど言い切ってしまった気もするけど(笑)、今回のテーマは間違いなく「戦争」。
サンライズ気合いのメカ作画により、超絶怒涛のガチンコバトルが非常に格好良く、燃えた。
人の憎しみが、愚かさが、悲しみが生み出した戦争という悲劇。
アズラエルの「撃たなければ撃たれるぞ〜!」や、
ナタルの「終わる、確かにそれですべて・・」、
アスランの「お前達は何のために戦っている!」、
クロトの「やらなきゃやられる、そんだけだろが!」、
クルーゼの「自ら育てた闇に食われて、人は滅ぶとな!」、
そしてそれらを締める言葉としてのラクスの、
「人は、おそらくは戦わなくても良かった存在・・」「その手につかむ、この果ての未来は幸福・・本当に?」
といった、戦闘の中での「ガンダムセリフ」は、ちゃんとした描写の上にポンと乗っかってくるからこそ、生きてきて良いね。
これぞ、富野由悠季が生み出した、「富野マジック」(笑)
で、次回はついに「機動戦士ガンダムSEED」も最終回。
果たして、どんなラストが待っていることか。


◆ピッチ「かれんの唄」2
脚本(早川正)、絵コンテ(浅見松雄)、演出(川崎満)、作画監督(YangByongGill)

というわけで今回は、海斗の応援にサーフィン大会にやってきたるちあ達は、4人目のマーメイドプリンセスかれん(小暮英麻)と出会うって話。
ちょっぴりヘタレ目な作画に、相変わらずになんだかグデングデン(笑)な話だったりはしたりしたが、それはともかく、4人目のマーメイドプリンセスかれんが登場。
・・マーメイドプリンセス達って、どーして歌が下手なんだろう(笑)
あれではまるで、ダークラバーズは彼女らの下手くそぶりに苦しんでるみたいではないか!(何をいまさら
まあそれはともかくとして、かれんの本格的な活躍は次回以降のようである。
相変わらずの能天気パーぶりを見せるちあや波音もいいが、かれんもなかなか良さそうな感じで楽しみである。
しっかし、やっぱりエリルは頑張り屋さんで、可愛いなあ(笑)
で、次回はかれんに加え、新たなる敵が登場!、ほんわか歌合戦か!?
今度も結構、作画が凄そうだな。
新キャラ登場の、新展開状態なのに、こんなことで良いのだろうか。


2003年9月25日(木曜日)

 

◆SEED第47話「悪夢は再び」5
脚本(吉野弘幸、両澤千明)、絵コンテ(とくしまひさし)、演出(関田修)、作画監督(佐久間信一)

というわけで今回は、Nジャマーキャンセラーを手に入れた連合は核武装をし、そして連合とザフトはついに宇宙での全面対決を迎えるって話。
なんか、すごい展開になって来たな・・。
ついに始まった燃え燃えの連合とザフトの全面対決。
かねてからの悲願であった、ガチンコの艦隊戦&MS戦闘が激燃えでした。
初代で言えば、連合の核がソーラーシステムで、宇宙要塞ボアズはソロモンで、ザフト最終兵器ジェネシスがコロニーレーザってとってところか?
そして、アズラエルの手によって、ついに使われる核の炎・・核武装したメビウスが「ピースメイカー(平和を作るもの)」とはなんとも皮肉なネーミング。
種族的対立に端を欲した、最終戦争。
西川貴敦の「Meteo」がかかっての悲愴感漂う雰囲気が、「憎しみの連鎖」を思わせ、良い感じでした。
つうか、
「あのミサイルを落とせ〜!、プラントをやらせるな〜!!」
というイザークの格好良いのなんの(笑)
それにしても、唐突に始まるんで、1話見逃したかと思いましたよ(笑)
SEEDは、各話や各シチュエーションごとのインパクトや描き込みなどはかなり良いのですが、各話や各シチュエーションごとのつながりや流れなどがぞんざいなことが多く、唐突な印象があることが多いですからねえ。
今回も、この展開にいたるまでのきちんとしたワンクッションが欲しかったところ。
ちょっと展開が急すぎだし・・話にスピード感があるのは良いのだが。
その辺りのきちんとした流れの作りは、小説版か映画版に期待かな?(笑)
まあそれはともかく、連合が核を使い、ザフトはジェネシスを発動。
ザラを煽りまくって「戦争を終わらせる」ため、「世界を終わらせるため」に戦線を拡大させようとするクルーゼがおもろいな。
しかし、キラ達は、この愚かなる戦争を本当に止めることができるのであろうか?
つうか、三つ巴の「第3勢力」として描かれていたのは良いのだが、いまいちどうやって戦争を止めるつもりだったのかわからなかったのは、痛いな・・結局止めれなかったし。「平和を叫びながら、その手に銃を取る」
という、アクティブ型リリーナ様のようなラクスは結構好きなのだが。
あと、今回はダブル桑島がなかなか良い感じであった。
生粋の軍人として生きていたがゆえの戦争という行為に疑念を持ち始めたナタルに、キラに会うため、戦争という現実を受け止めるために戦果へと身を置くフレイが良いね。
頑張れ、ダブル桑島・・つうか、桑島法子はやっぱ上手いなあ。
それはともかく、ついに射られた終局のかぶら矢。
続きが楽しみです。
で、次回は決戦前夜。


◆ピッチ第25話「月光の少年」4
脚本(中瀬理香)、絵コンテ・演出(山崎茂)、作画監督(牧内ももこ)

というわけで今回は、謎の美少年に出会うるちあ達って話。
ヒッポ、キター!!
って感じで、次回予告からもバレバレであったようにヒッポが実は美少年ってネタで、「声以外は(笑)」萌え萌えのショタぶりを発揮するヒッポがなかなかであった。
脚本もお約束なネタではあるが意外に珍しくまともな出来で、まあ何と言っても今回は作画が気合い入りまくりで、「神作画」とまではいかないまでも、かなり綺麗な作画でありヒッポはもちろんのこと、るちあ達もなかなかに可愛くて良かった。
牧内ももこっって結構上手かったんだな・・なんか、ピッチから脱退の噂もあるが、だとあいたらもったいない限りである。
で、4人目のマーメイドプリンセスであるかれんも、ついに本格的にその正体を表した模様。
今後の展開に期待である。
4人目出るの遅いなあ・・って気もしなくもないが、そーいやかの「美少女戦士セーラームーン」で、セーラージュピターことまこちゃん(木野まこと)が初登場したのも、「恋する怪力少女、ジュピターちゃん」で第25話だったもんな。
前半は3人でブイブイ言わせてたもんな〜、これがオマージュってヤツか(笑)
とういわけで、これからは後半戦って感じで、今後の展開には・・あまり期待はしてません(笑)
で、次回はパープル真珠をもつマーメイドプリンセス、かれんがるちあ達の前に姿を現すって話。


◆十二国記第22話「書簡」4
脚本(曾川昇)、絵コンテ(木村哲)、演出(中村賢太郎)、作画監督(窪詔之)

というわけで今回は、陽子と楽俊の状況報告って話。
ええ話だ・・楽俊が登場すると、話が和むなあ。
実はこの話はまだ読んでないんだけども、陽子と楽俊、それぞれのやり取りが微笑ましく、なんか良いね。
つうか、明らかに二人はラブラブだな(笑)
でも、お約束の恋愛話みたいのは、やらないだろうなあ。
で、どうやら二人とも新しい環境で色々と大変なようで、二人とも頑張れって感じであった。
新しい環境になじむのって、ホント大変だからねえ(しみじみ
で、次回は新章突入。


◆ダカーポ第9話
「謎のポエマー」3
「サイドエピソード」4
脚本(池田眞美子)、絵コンテ・演出(宮崎なぎさ)、作画監督(山本佐和子)
構成・絵コンテ・演出・作画監督(桂憲一郎)

音夢たん・・。
というわけで今回は、ある朝、音夢はポエムのついた薔薇の花束を受け取るって話。
また、前回から変な展開になって来たなあ・・(笑)
で、今回はABパートは、音夢に迫る謎のポエマーって話で、ちょっとミステリタッチな前半はなかなか良かったのだが、オチ自体はいまいちだったな。
作画自体は結構良くて、動きあるカットがあったのとかは良かったが。
で、Cパートがなんかプロモビデオから、ついに実験アニメ状態に突入(笑)
まるでエロゲー(ギャルゲー)のように主人公視点で進められる、音夢たん萌え萌え状態で、意味はまったくないんだけども、こーいうアホなののは・・結構好きだ(笑)
いや、音夢って可愛いよね。
スタッフ、遊んでるなあ。
で、次回は学園祭のお話。


2003年9月23日(火曜日)

 

◆ロケットガール第1巻「ロケットガール」4
著者(野尻抱介)、イラスト(むっちりむうにい)

というわけで「クレギオン」を書かれていた野尻抱介さんによるスラップスティックSFコメディ「ロケットガール」
これはドラゴンマガジンに連載されていたヤツらしいです。
今巻は、ハネムーンで失踪した父親の消息を求めて、ひとりアクシオ島までやってきた女子高生・森田ゆかりは、なぜかいきなり日本出資の宇宙開発団体「ソロモン宇宙協会」で働くことになり、世界最年少の宇宙飛行士としてロケットに乗ることになるって話。
いや、面白かった。
ロケット打ち上げなどの描写が、なかなかにリアリティある科学考証により描かれており、「もしかしたらホントに女子高生がロケットに乗る日が来るかも!?」っていう「if」な感じがあって良い。
あと、まるで自分が宇宙飛行士になったかのような空気感があるのもいいんだよねえ。
でも、キャラが少々ステロ過ぎるのと、後半の展開が強引過ぎた感じはあったかな。
思いっきりアニメ絵なイラストも少し損をしてるかもしれないしねえ。
それはともかく、これからのゆかりとマツリの活躍が楽しみです。


◆ロケットガール第2巻「天使は結果オーライ」5
著者(野尻抱介)、イラスト(むっちりむうにい)

というわけで、ロケットガ−ルの第2巻。
今巻から仕切り直しってことで、イラストが前巻のOVA「Aika」のキャラデザなどをやられていた山内則康さんから、むっちりむうにいさんに変更。
別にむっちりむうにいさんが嫌いな訳ではないが、やはり途中からイラストレーターとかが変わるとちょっと困る。
今まで想像していた絵と違う絵で想像しなきゃいけないから、慣れるのに時間がかかるんだよね(苦笑)
「ライトノベルは絵だねえ」という言葉もあるように(ホントか)、ライトノベルにおいては絵は重要だからね。
しかも、アニメ絵だった山内さんとは対局な、漫画絵のむっちりさんだからねえ。
まあ慣れるしかないわな。
でもって今回は、ゆかり、マツリに続く第3のロケットガール、三浦茜登場。
偶然母校であったネリ女に不時着したゆかりとマツリは、天才少女・茜と出会う。
そしてゆかりにSSAへと誘われた茜は、宇宙飛行士のテストを受けてなんとか合格する。
で、茜は初の宇宙飛行で、事故により発射できなくなったNASAの冥王星探査機オルフェウスをNASAの宇宙飛行士たちと共に救出するって話。
で、今巻から登場の三浦茜はいい感じである。
戦隊的にいうなら、勝ち気なゆかりがレッド(赤)で、おちゃらけなマツリがイエロー(黄)、で沈着冷静な茜がブルー(青)って感じであろう。
セラムン的に言えば、ゆかりが火野レイで、マツリが月野うさぎで、茜が水野亜美って感じかな。
あと、仲裁役のグリーン(木野まこと)と、アイドル系のピンク(愛野美奈子)がいれば、見事に宇宙戦隊ロケットガールズのできあがりである(爆)
まあ、それはともかくなかなかにバランスのいいキャラ構成になって良い感じである・・お約束な構成ではありますが。
勝ち気で意地っ張りなゆかりとは対極な、心優しく優等生で努力家な茜のキャラが、話にいいアクセントをつけている。
前巻は、キャラ的広がりはそれほどなかったからねえ。

で、宇宙研での宮本教授とのやり取りとか、スペースシャトル・アトランティスでのやり取りとかが良かった。
特にオレアリー博士との会話の所と、冥王星探査機オルフェウスを助ける決意をするところの、
「ゆかり、私・・どうしても、オルフェウスを助けたい!」の所が良かったねえ。
もちろん茜だけでなく、ゆかりのNASAの宇宙飛行士たちとの小さな対立と和解、そしていつものごとく非常に空気感、日常感があり考証などがされている宇宙描写や、オルフェウス救出ミッションにおけるみんなの一体感とかも良かった。
でもしかし、「それゆけ宇宙戦艦!ヤマモトヨーコ」とかもそうだけど、夢のような競争率を勝ち残り、血のにじむような訓練を受けたプロフェッショナルである熟練の宇宙飛行士達が、技術的格差などがあるとはいえ、この前までど素人であった(優秀で才能はあるけども)一介の女子高生に軽くあしらわれて劣って描かれるのは、痛快とはいえ、ちと不快でもあるかな。
「努力とか真面目さ」とかそういうものが、「運や才能」というものの前にはまったく太刀打ちできないような感じがするからね。
いやまあ考え過ぎではあるけどね。
一応きちっと、「プロ」に対しての敬意も払ってるしねえ。
まあ漫画とかアニメとかもそうだが、こういうものではある程度「そういう風」に描かないと、そもそもお話しがなりたたないからねえ。
プロを愚鈍に描き、アマが運と才能でプロを翻弄するのは常套手段だし、痛快でカタルシスもあるからね。
実際にはなかなか「アマはプロには勝てない」だろうしねえ。
そういう感じで描かないと、子供がロボットに乗って戦ったり、世界の平和を救ったりはできないからなあ(爆)
まあそれはともかく、3人となったロケットガールズの今後が楽しみです。


◆ロケットガール第3巻「私と月につきあって」5
著者(野尻抱介)、イラスト(むっちりむうにい)

というわけで今巻は、ゆかり達ロケットガールズは、フランスとの共同ミッション、月旅行の訓練のためにギアナへと向かうって話。
うむ、面白かった。
正直、ゆかり達SSAチームを乗せるために、フランス娘っ子達が自己管理のなってない妊娠合戦を行うアホぶりには結構萎えたりはしたのですが(ちゃんと避妊しろよ!)、それ以外は、様々なお約束のアクシデントや苦難に見舞われながらも、それらにめげずに前向きに協力しあいぶつかりあい、月という近くて遠い星を目指すゆかり達の頑張りが大感動でした。
「月面到達」という宇宙開発的偉業が、相変わらず非常に空気感のある緻密かつ正確な描写で描かれていて、まるで自分が月に行ったかのような感覚になる所が良いですな。
特に、犬猿の仲であったゆかりとソランジュが、茜達のサポートを受けながら月面から脱出する辺りは白眉。
やはり、人類の未来は宇宙ですな。


◆まぶらほ短編第4巻「〜ゆうれいの巻・した〜」3
著者(築地俊彦)、イラスト(駒都え〜じ)

というわけで、ついにアニメ化も決定した、まぶらほの短編集第4巻「〜ゆうれいの巻・した」
今巻は、最後の塵を手にいれれば人間へと戻れることになった和樹は、身体を取り戻せば記憶は永遠に失われることを知ることになるって話。
「ゆうれいの巻」最終章。
一応、感動のクライマックスでもあり、多分、2クールほどのアニメ化をするならここがラストになるであろう所である。
まあ正直、ハーレムもののお約束として、主人公である和樹のことを夕菜たちがなぜにそれほど好きなのかがいまいち理解できなかったりするせいか、彼女らの悲しみに、あまり感情移入はできないのであるが、なかなかの盛り上がりではあったのではないかと思う。
アニメ化した時に、その辺りの盛り上がりには期待である(笑)
っていうかこのネタって、「満月をさがして」のタクトのネタとメチャクチャかぶってるなあ(笑)
つうか、どっちかっていうと、B組暴走と、舞穂初登場の番外編の方が面白いかもしれないな(笑)
まあそれはともかく、ついにお約束のドラマガメディア戦略のアニメ化である。
「こつえ〜のおまけ」とか「所詮、イラストだけ」とか「核爆地雷」とか言われ続けながらもここまで来ました。
確かに、文章力があまりないせいか、それほど面白くはなかったりはするんだけども、「ラブひな」のようなお約束ハーレム展開と、「うる星やつら」のようなB組の極悪非道ぶり、コアでマニアックなネタ、夕菜の暴走「キシャー」(まだこれからだが)ぶりを表現できれば、結構イケるのではないかと思ったりします。
ネタ的にはお約束だけど、それほど悪くないからね。
なにより、駒都え〜じの絵をアニメでいかに再現できるかにかかっているでしょうなあ。

まあなにはともあれ、結構楽しみです。
ちなみに、次にアニメにするなら「EME」と「気象精霊記」がいいっすね〜。


◆十二国記第1巻「月の影 影の海(上)」4
著者(小野不由美)、イラスト(山田章博)

というわけで、NHK衛星でもアニメ化され、結構な人気でもあるらしい小野不由美の「十二国記」の第1巻。
今巻は、普通の女子高生であった中嶋陽子は、ある日ケイキと名乗る男につれ去られ、そして見知らぬ異界へと呼ばれることになるって話。
「不思議遊戯」などと同じようなお約束の東洋風異世界ファンタジーな話で、文章も上手く、異世界へと連れ込まれた陽子の視点により少しづつその世界のことがわかり始める、というお約束の展開で、なかなか面白かった。
なかなか面白かったのではあるが、何というか暗いとういか、重いというか、一言で言えば・・「酷い話」(笑)
突如、日常から非日常な異世界へとつれ去られた陽子に、これでもかと試練や逆境がやって来て、裏切りに継ぐ、裏切りに継ぐ、裏切りに継ぐ、裏切り(笑)
何もそこまでせんではいいのではないかと言うぐらい、酷い目に会い、現実世界でも異世界でも、どこにも居場所がなくなり、傷つき倒れるという、もう主人公の陽子が可哀想すぎる展開に涙。
ほとんど、往年の名作劇場主人公のよう。
なんか、これまた主人公が酷い目に会い続ける「卵王子カイルロッドの試練」を思い出しました。
普通、異世界ファンタジーものなら、たいていは早めに主人公を助ける存在が出てくるんだけども、なかなか出てこないもんなあ。
なんか人間不信になりそうな感じである(笑)
まあでも、文章表現も上手く、山田章博のイラストもメチャクチャ上手いので、続きが楽しみではあります。


◆十二国記第2巻「月の影 影の海(下)」5
著者(小野不由美)、イラスト(山田章博)

というわけで、「十二国記」の第2巻。
今巻は、妖魔からの襲撃に傷つき倒れた陽子は、ネズミ姿の楽俊と出会い、手当を受ける。
そして、陽子はたびの果てに、自分がこの異界に呼び込まれた真相を知ることになるって話。
うむ、面白かった。
なんか初っ端は、「すさんだねえ・・」(カマリア・レイ)とガンダムのアムロ・レイ状態な陽子が悲しかったりもしたのだが、心優しきネズミ野郎・楽俊との出会いと和解によって、真の強さと優しさをみにつけるくだりでは、前巻の怒涛のような試練と逆境と裏切りの嵐はこのためにあったのだと、なんだか報われた気分になり、やっぱり感動(笑)
っていうか、いい味だしまくりの楽俊良いヤツだなあ・・基本はネズミだけど(笑)
まあ、前半で落とすだけ落として、後半で持ち上げるだけ持ち上げるのは、手だけど上手いね。
で、陽子が異界へと連れられた真相もわかり、なかなかの怒涛の展開で、今までの謎やらが解明されるくだりはやはり小気味よく、陽子の成長などもあってか面白かった。
「星界の紋章」などと同じく、細部まで作り込まれた設定なども世界観に重みを持たせて良いね。
まあ、少々「出来過ぎ」な世界であって、なんか作られた世界ってイメージがあるのも確かなんだけどね。
とまあ最後には王になってしまった陽子なのであるが、なんかここで完結してもおかしくないような気分ではあるが、まだ物語は始まったばかりのようである。
この物語が「三国志」や「グインサーガ」のような、壮大な物語をいかに見せてくれるか、今後が楽しみである。


◆十二国記第3巻「風の海 迷宮の岸(上)」4
◆十二国記第4巻「月の影 迷宮の岸(下)」4
著者(小野不由美)、イラスト(山田章博)

というわけで今巻は、十二国記の第2作目で、蓬莱で人として生まれ育った麒麟である少年は、ある日戴国の王を選ぶために連れ戻され、秦麒として生きることとなるって話。
王であたった少女・陽子と同じく、今度は麒麟であった少年・秦麒の話。
なんか、陽子やネズミの話が全然なくてちょっとガッカリではあったのだが、なかなか面白かった。
「三国志」と同じく、「十二国」の話であり、こういう感じで世界を掘り下げていくのだな。
相変わらず文章は巧みで、その世界観の深さや、キャラ描写の上手さは流石である。
なんか「グインサーガ」のミアイル公子並に幸薄そうな秦麒は、絶対最後は不幸になるだろうと思ってたのだが、意外にハッピーエンドだったのは、ちと驚いた・・まあ、今後何があるかはわからないけどね。
それにしても、王とか麒麟とか、やっぱ「三国志」やら「グインサーガ」とかと同じく、身分の高い人のお話ばっかなのな。
まあ、一応元は現実世界での一般人ではあるのだけど。
あと、前巻はいいとこなしだった景麒が、意外に出番が多く、大活躍だったのはなかなか良かった。
ジグソーパズルのように、他のキャラとかとの関連が生まれて、世界が埋まっていく感じなのだな。


◆十二国記第5巻「東の海神、西の滄海」3
著者(小野不由美)、イラスト(山田章博)

というわけで今巻は、十二国記の第3作目で、かつて暴君によって廃墟となった雁国の麒麟である六太は、かつて出会った妖獣を親に持つ更夜と再会するって話。
1作目が王になる陽子の話で、2作目が麒麟となった秦麒の話、そしてこの3作目が王と麒麟となった尚隆と六太の話って感じで、構成的にはわかりやすくて、なかなか良いね。
それゆえに話もでかくなってきて、本格的に国やら民の話になってきて、歴史小説っぽくなってきたな。
でも、歴史小説っぽく見えながらも、結局はキャラクターのドラマ重視のヒロイックファンタジーって感じで、勧善懲悪になってしまったのはちと残念かも。
善玉っぽいのが悪玉にとか、悪玉っぽいのが善玉にってのはお約束だからねえ。
本物の戦争ってのは、双方に正義があり、悪もあったりするから。
まあ、それゆえにラスト辺りの大逆転は爽快ではあったんだけどね。
で、延王である尚隆は、なんとはなしに織田信長を思わせる天衣無縫ぶりを思わせて格好良い。
「グインサーガ」のイシュトバーンとか、「ロードス島戦記」のカシューとか、ああいうキャラはイかすよね。
それにしても、陽子にしろ、秦麒にしろ、尚隆・六太にしろ、やっぱ現実世界生まれが主人公ばっかだな。
まあ、そっちの方が距離感が縮まって、親近感が湧いて感情移入はしやすいけどね。
でも、「現実世界生まれは特別」とかの選民意識が出たり、その異世界自体のリアリティがなくなったりと、そういう弊害が「異世界もの」にはあるよな。
あと、十二国のあの「社会システム」も、面白いけども、なんか結構不安定だわな。
まあその完璧でないところに、ドラマが生まれるんだろうけどね。
今回なんかは、その「システム」に対する懐疑かと思ったんだが、なんか結局はシステムの方が勝ってしまったのは、ちと残念かもしんない。


2003年9月17日(水曜日)

 

◆すてプリ第22話「時を越えた輪舞曲(ロンド)」4
脚本(名田寛)、絵コンテ(増井壮一)、演出(橋本昌和)、作画監督(後藤潤二)

というわけで今回は、パシフィカ達は一時の休息を取るって話。
クライマックス直前の、まったりほのぼのな、安らぎに満ちた閑話休題話。
嵐の前の静けさといった感じで、それぞれのその後の心情が淡々とまったりと描かれていて、なかなか面白かった。
特に、銭湯の札を見て、その記憶はないはずなのに泣き崩れるパシフィカが、泣けた。
安直に「回想シーン」を挿入したり、レオやウイニアにフューレのことを「言葉」で語らせたりせずに、パシフィカの「涙」だけでフューレとの関係を表現する辺りが、このアニメならではだな。
描き込まれた「映像」は、「言葉」に勝る・・ああ・・フューレ・・。
しかし、ウイニアとクリスの関係の修復が今回なかったってのはなぜであろう?
・・もちろん、前ふりはしてたので、ちゃんとやってくれるとは信じているが。
そして、「あの方」もついに登場。
どうやら彼女は人類が滅亡しないように、人類をを守るために、人類を裏切り敵へと組し、人類をこの封じられた世界へと閉じ込めたようである。
彼女の本当の真意とは・・最終回に期待だ。
それにしても、今回は「頬染め」ゼフィがなんか可愛かった。
初めての、「仲間」と呼べる存在との時間を過ごしての人間らしい「とまどい」や「照れ」って感じは、お約束だけど萌えていいね(笑)
シーズ(スィン)も、どうやらシャノンとの記憶が残っているような様子だったし。
ステアといい、ピースメイカーの面々は、なんだかんだと「人間っぽい」んだよな。
しかし、パシフィカの焼きそばのリアクションはメチャクチャ笑ったよ。
で、残りはあとたったの2話・・どんなラストが待っているか、期待です。
次回は一週の休みを挟んでのクライマックス話で、パシフィカの誕生日を迎えての決戦が始まるって話。

 

で、余談ではあるが、感想サイトの中でも一番好きな「D2_STATION」では、結構すてプリが褒められていて、やはり好きなサイトで好きな作品が褒められるのは嬉しいものなのであるが、今回はラストのレオのセリフ、「空が高いなあ・・」に深く言及されていて、
「なんだかとっても畜生〜!!」by横島忠夫
って感じで悔しい想いをしたので書いておく(笑
自分はあのシーンは「平和っていいよなあ」程度の認識しかなかったもんで、あのシーンにそんな意味がこめられていた「かもしれない」と読み取っていたのは、素直に悔しかった(笑)

深読みしまくりの公式サイトのコラムもそうだが、作品から何かを読み取り(深読みともいうw)、何かを感じるってのは難しくもあり、楽しい行為でもあるからね。
と、余談でした。

 



◆おねツイ第8話「ぬけがけしないで」4
脚本(黒田洋介)、絵コンテ・演出(野中卓也)、作画監督(山下祐)

というわけで今回は、休日に町へとでかける麻郁たちって話。
先輩と島崎がフェードアウトしての、麻郁、深衣奈、樺恋の三角関係がヒートアップ。
深衣奈と樺恋の2人を、完全に「等価」に描き、再度3人のこの「三角関係」を再確認って感じの話だったな。
麻郁を頂点にしての、この正三角形なラブコメ状態がテンポ良くバランス良く描かれていて、なかなか面白かった。
そして、この関係を再確認しての、今までちょっとずつ伏線が張られていた深衣奈の陸上話へと突入って感じか。
なかなかにバランスの良いシリーズ構成で、良い感じ。
さて、これからは「深衣奈編」を終えてクラマックス突入って感じか。
どんなラストが待っているのか・・楽しみでもあり不安でもあるな。
で次回は、もういちど走りたい。


◆カレイド「謎の すごい 仮面スター」4
脚本(中瀬理香)、絵コンテ(筑紫大介、佐藤順一)、演出(筑紫大介)、作画監督(金崎貴臣、福島豊明)

というわけで今回は、遊園地でアトラクションを行うことになるそら達って話。
ピンチのあとにチャンスあり。
相変わらず、うまい脚本に、うまい演出、うまい作画って感じで、そつない作りで面白いなあ。
そんな派手な作りなわけではないんだけど、遊園地でのそれぞれの演技シーンなんかは、今のアニメでは珍しく結構ちゃんと動いて、ホントにかっちりきっちり作られていて素晴らしい。
特に、そらと仮面スターの「共演」シーンは迫力とスピード感もあり、良かった。
それにしても、そらが演じた仮面スター(偽)のあのへっぽこっぽい顔は最高。
「スポ根」の中にもちゃんとああいう笑いを入れるところが、佐藤順一アニメの上手さだよなあ。
明るく楽しく面白く・・いいアニメだ。
何より、佐藤順一のアニメは女の子がみんな元気で一生懸命なのが良いんだよね。
で、次回はついに仮面スターの正体がわかる?・・やっぱレイラさんだよね?(笑)


◆十二国記第21話「風の海 迷宮の岸 転章」3
脚本(曾川昇)、絵コンテ・演出(須間雅人)、作画監督(田中比呂人)

というわけで今回は、お約束の総集編。
延麒である六太により語られる「風の海 迷宮の岸」の総集編&設定語り話で、なかなかにわかりやすく面白かった。
で、次回は楽俊、再び。


◆ダカーポ第8話
「サイドエピソード 桜」4
「うたまるの春」3
脚本・絵コンテ・演出・作画監督(もりやまゆうじ)
脚本(鈴木雅嗣、池田眞美子)、絵コンテ・演出(宮崎なぎさ)、作画監督(田頭しのぶ、志田ただし)

というわけで今回は、桜の話と、うたまるの春。
・・なんじゃそりゃ〜!!(笑)
まるで、「うる星やつら」や、最近だと「ギャラクシーエンジェル」を思わせような実験アニメな感じで、「桜にまつわる無駄話」という意味のない展開で・・なんか、良かった(笑)
こういうネタは結構嫌いじゃないんだよな。
で、後半は謎の猫うたまる(桜井はるこ)による、総集編。
まあ、こっちは普通だったな。
というか、今回はもしかしたらスケジュールを間に合わせるための「つなぎ話」っぽいよな。
このアニメ、基本的に作画レベルは安定してたから、こういう所でしわ寄せが(笑)
まあ、今はアニメバブルでどこも大変だからなあ(涙)
で、次回は音夢を狙う謎のポエマー登場。
うたまるの歌は、可愛くて結構悪くないな(笑)


2003年9月15日(月曜日)

◆新SWRPGリプレイ第1巻「進め!未来の大英雄」3
著者(秋田みやび)、監修(清松みゆき)、イラスト(浜田よしかず)

というわけで、3年半ぶりの復活となった、新ソードワールドRPGリプレイの第1巻「進め!未来の大英雄」
今巻は、冒険者の国オーファンを舞台に、イリーナ、ヒース、マウナ、ノリス、ガルガドという5人の新しい冒険者たちの物語が始まるって話。
久々のSWリプレイは、やはり良いものである。
でも、マスターのストリーテリングの上手さに比べると、ちょっとプレイヤーキャラクターが弱めかな?
TRPGは、マスターとプレイヤーの共同作業なので、どっちかが欠けても駄目だからねえ。
あとイラストの方も、ちと今風のありがちな感じで弱いかな?
リプレイは、ライトノベルと同じく「キャラや絵が命」の所があるからね。
イラストひとつで、イメージががらりと変わったりするからねえ。
まあ、全体的にちと押し出しが弱いって感じがあるかな。
でも、久々のSWリプレイなので、今後の展開に期待です。


◆新SWリプレイ第2巻「つかめ!明日の大勝利」4
著者(秋田みやび・グループSNE)、監修(清松みゆき)、イラスト(浜田よしかづ)

というわけで今回は、マルチ商法に引っ掛かる貧乏性のマウナに、念願のグレートソードを取り戻そうとするイリーナって話。
うむ、なかなか面白くなってきた。
プレイヤーキャラそれぞれの個性が立ち始め、かなり良い感じである。
やっぱTRPGはセッションを重ねて、それぞれのプレイヤーがキャラをつかみ始めてからが面白いよな。
それにしても、今回のマスターである秋田みやびは、色々手を替え品を替えとアイデアを凝らしていて、なかなかに話作りが上手いなあ。
とても初心者とは思えないな・・。
なんか、今後が楽しみである。
でもやっぱ、イラストはちょっと弱めかな?


◆新SWリプレイ第3巻「目指せ!奇跡の大団円」5
著者(秋田みやび・グループSNE)、監修(清松みゆき)、イラスト(浜田よしかづ)

というわけで今回は、莫大な遺産を受け継いだ放蕩芸術家の護衛に端を発して、アレクラストの中原に巣くう密猟団と大対決って話。
いやもう、完璧に面白い。
初心者マスターによる丁寧で緻密な作りのシナリオに、もう完全にノリノリになってきたプレイヤー達による、キャラ立ちまくりのキャラクター達。
これは面白いわ・・人気があるのも納得行く。
スチャラカや、バブリーズレベルの面白さがある。
先輩である山本弘や清松みゆきによる、けれん味ある少々ひねくれた話作りと違い、正統派で王道で、そして驚きもある展開の話作りで、今巻の話なんかは今までの話や人間関係やコネが結集した展開で、しかも前後編に続き3話繋がり形式の「キャンペーン」にしてる辺り(しかもこの巻でそれは完結)、構成力の妙技も素晴らしい。
マスターのレベルアップぶりの見本みたいな作りだなあ。
やはりこの辺りの初々しさがある辺りも、成功の秘訣かもねえ。
コンスタントに巻も重ねて行ってるしね。
あと、やはりマスターである秋田みやびの文章力なんかも上手いんだろうな。
今巻なんかでは、
「マウナ、どうしよう子供が出来ちゃった!」
辺りのくだりの漫才状態なんて大爆笑もので、下手なライトノベルより遥かに笑える。
明るく楽しいリプレイ、良いんじゃないでしょうか?
というわけで、続きが楽しみですな。


◆新SWリプレイ第4巻「狙え!魅惑の大出世」4
著者(秋田みやび・グループSNE)、監修(清松みゆき)、イラスト(浜田よしかづ)

というわけで今回は、ノリスのおばあちゃん登場、ガルガドには神殿内部での地位を上げる任務、そしてマウナの冒険者の店養女計画発動って話。
今回は、ノリス、ガルガド、マウナと、それぞれのキャラに絡めたキャラ掘り下げ話って展開でした。
相変わらずオーソドックスですが、基本に忠実な、なかなかに上手い話作りです。
これも、それぞれのキャラが立ってこそですな。
で、これもTRPGではお約束の、キャラクターの突然の死。
ソードワルドでは、1ゾロ絡むとああいうこと結構あるからねえ。
どうやら次巻では、ノリスの死により、キャラクターの1部交替があるようなので、せっかく立ち始めたキャラの人間関係とかが変わりそうで、ちょっぴり不安ですな。


◆新SWリプレイ第5巻「決めろ!最後の大逆転」3
著者(秋田みやび・グループSNE)、監修(清松みゆき)、イラスト(浜田よしかづ)

というわけで今回は、旅立ったノリスとガルガドに代わり、自称芸術家のドワーフ・バスと傭兵のエキューが仲間に入り、古代魔法王国の遺跡を舞台にダークエルフ達との戦いって話。
やはり、新キャラ投入により、若干今までのパーティバランスが変わってしまい、ちょっと違和感が。
特に、「押さえ」役のガルガドがいなくなってしまったために、ヒースがちと暴走しすぎかなあ。
TRPGにおけるキャラの暴走は、キャラ立ちにはいいけど、やり過ぎると「不快」になってしまうから難しいところ。
まあ、バスとエキューも悪くないキャラなので、今後の上手いキャラ関係の構築に期待。
しかし、ダークエルフ殲滅っていうと、やっぱバブリーズの暴虐無人ぶりを思い出すよなあ(笑)


◆SW短編集第17巻「集え!へっぽこ冒険者たち」
著者(清松みゆき、秋田みやび、他)、イラスト(浜田よしかず)

というわけでSW短編集の第17巻の「集え!へっぽこ冒険者たち」
今巻は、新SWリプレイのへっぽこ冒険者たちの小説版で、イリーナやガルガド達の話が描かれてます。
まあ正直、リプレイのキャラが小説になったりすると、若干違和感があるのですが、まあなかなか面白かったです。
で、それぞれの話は、

「神官戦士の憂鬱」
へっぽこ冒険者最大の縁の下の力持ちであるガルガドの話で、ガルガドがパーティの対戦者である3人のマイリーの神官戦士を鍛えるって話。

「幸せにいたる道」
マスターである秋田みやびによる赤貧ハーフエルフであるマウナの話で、彼女の旅立ちの話。

「グレートソードは筋肉娘の夢を見るか」
パーティ最大の戦闘力を誇るファリスの神官戦士であるイリーナの話で、グレートソードとの出会いと別れの話。

「ノリスは踊る」
パーティのトラブルメーカーである少年盗賊ノリスの話で、ギルドの命令である屋敷に盗みに入ることになるって話。

「ゆく人くる人」
へっぽこ冒険者全員の話で、マイリー神殿の依頼である遺跡の調査をすることになるって話。

って感じで、それぞれのキャラ(ヒース除くw)を手を替え品を替え描かれていて、なかなか面白かった。
特に最後の「ゆく人くる人」は、流石は清松みゆきと言った感じか、へっぽこ冒険者たちっ最後の冒険と別れが、非常にキャラ描写が上手く描かれていて、正直、ラストはちょっと泣けました。


◆風の聖痕(スティグマ)第1巻3
著者(山門敬弘)、イラスト(納都花丸)

というわけで、第13回ファンラジア小説大賞、準入選作品である「風の聖痕(スティグマ)」
今巻は、凄腕の「風術師」八神和麻は4年ぶりに帰国した日本で、古より陰から日本を支えてきた「炎術師」の一族神凪家の術師の惨殺事件に巻き込まれ、疑いの目は一族から追放された和麻へと向けられるのだったって話。
まあなんというか、非常にライトノベルらしいというか、ファンタジア文庫らしい作品で、凄い力を持つスーパーヒーローとスパーヒロインによるキャラクター主導型な少年漫画的な伝奇アクションで、なかなか面白かった。
文章も、そこそこ上手いしね。
しかしお約束の「性格破綻者(ドキュン)」である和麻は、キャラクター自体は立っていて良いのだけど、やはりどうもアレでナニなためか、ちと好きではないキャラだな。
まあ「BASTARD」やら「スレイヤーズ」以降の、超パワーを持つ性格破綻主人公ってのは、お約束でもあるけどねえ。
基本的に目新しい部分ってのはないんだけども、普通なら和麻の弟である煉は、「妹」にするところを、「弟」にしてショタな雰囲気を出しているのは、良いね(笑)
まあ、今後に期待って事で。


◆レンテンローズ第1巻3
著者(太田忠司)、イラスト(天広直人)

というわけで、富士見ミステリー文庫の「レンテンローズ」の第1巻。
今巻は、「レンテンローズ」と「裁く十字架」の2本で、静寂の時を越え、漆黒に佇むアカンサスが、人の心に宿る闇を狩る幻想推理譚。
アカンサスやプリメラ、そしてレンテンローズなどの伝奇部分を混ぜた、伝奇ミステリーといった感じで、どことなく陰りのある雰囲気があり、まあまあ面白かった。
何と言っても、「シスタープリンセス」の天広直人の絵が凄くいい・・っていうか、それが目的で買ったし(笑)
まあミステリー作品には、謎や秘密といったストーリー(ミステリー)的な部分よりも、キャラクターや設定などの部分が重要なこともあるからねえ。
というわけで、今後のアカンサスとプリメラの活躍に期待って事で。


◆キディグレイドPr.1第1巻「0318:ボモウナ星系再生プロジェクト」3
著者(青木智彦)、イラスト(きむらひでふみ、門之園恵美)

というわけで、アニメ「キディグレイド」小説版で、プレストーリーでありPRである「キディグレイドPr」の第1巻。
今巻は、銀河通称関税機構、通称GOTTのエージェントであるメアリーアンとブランは、希少力量子物質E−Wを巡る経済事件の調査に乗り出すが、その背景は二人の失われた過去に関わる巨大な陰謀が渦巻いていたって話。
まあまあ面白かった。
これはアニメ「キディグレイド」よりも10年ほど前の話で、アニメ版の主人公であるエクレールとリミュエールも一応登場してくる、プレストーリー。
世界観やキャラクターの説明となる話の作りではあるが、どうもアニメ版と同じく地味で、わかりにくい感じである。
「経済事件の調査」が主なせいか、様々な思惑を持った政治家やら官僚やら財界人やら、「政官財」の人物が入れ替わり立ち代わり現れるせいで、正直、ちと状況がつかみにくいんだよね(苦笑)
犯罪サスペンスで、メチャクチャ犯人が多いって感じか?
しかも、そういう調査がメインのせいか、スペオペ的な「ドカン!」としたアクションやらがないせいか、なんか刑事ドラマのようでちと地味だよね。
志茂文彦さんが書かれた本編のキディグレイド小説版よりは、小説としては上手いとは思うんだけどね。
まあ今巻は前半のようなので、後半に期待したいと思います。


◆キディグレイドPr.1第2巻「0319:不可侵領域の要塞」3
著者(青木智彦)、イラスト(きむらひでふみ、門之園恵美)

というわけで今巻は、「ボウモウナ星系再生プロジェクト」の核となる新造宇宙戦艦「アール・ジオ2」がついに完成し、実験はいよいよ最終段階に突入した。
だがその陰で、計画乗っ取りを企てる黒幕が遂に牙を剥き、メアリーアンとブランは決戦の場に赴くって話。
キディグレイドPrの2巻であり後半であり完結編である今巻。
まあまあ面白かった。
正直、やはり本編のアニメと同じく、ちと地味でわかりにくい感じだったかな。
基本的に調査調査で話が進み、キャラもやたらと多く、アクションとかも少なめで、ジョジョ的お約束の「能力者」であるESメンバーも、能力自体がSFナイズされてるせいもあってか非常に地味目で、いまいち派手さに欠けるからねえ。
まあ、最後の黒幕自体はわかりやすかったけどね。
世界観が凝ってるのは良いんだけど、やはりもうちっとシンプルでわかりやすかった方が良かったかなという気はしましたな。


◆キディ・グレイド第1巻3
著者(志茂文彦)、イラスト(門之園恵美、きむらひでふみ)、原作(gimik・GONZO)

というわけで、テレビアニメ「キディグレイド」の小説版。
今巻は、銀河通称関税機構・GOTTのESメンバーであるエクレールとリミュエールが、銀河を舞台に経済犯罪に挑む、って話。
なかなか面白かった。
基本的にはアニメ版と同じ展開なのではあるが、アニメ版のわかりにくく、説明不足な所がきちっとフォローしてあり、なかなかわかりやすくなっていて、アニメ版のような筋のとおらなさはなかった。
っていうか、やはりこれを読むとアニメ版が説明不足だなあって思うね。
結構重要な部分がアニメははしょられてるからねえ・・特に犯罪シンジケート「ヴァージン・ヴァイラス」や、他のESメンバーの話とかね。
まあ、アニメ版はのちのちその展開をやって行くんだろうけどねえ。
でも、その辺り描いてないと、アームブラストの行動はちょっと意味不明ではあるよな。
で、基本的には連作短編形式で、今巻はアニメ版の1話から4話までが収録されていて、それぞれの話が少しづつ絡み合って、最後に「ヴァージン・ヴァイラス」の幹部の一人であるヴェロニカとの決戦って展開は良かった。
でも、やはり書いてるのが小説家ではなく、脚本家の志茂文彦なだけあってか、描写が結構味もそっけもなくあっさりで、どうも機械的に書いているイメージがあって、淡泊すぎて盛り上がりに欠けるかな。
アニメ版はその辺りは流石にビジュアルで魅せてくれてるんだけどねえ。
なんかESメンバーもたくさん出過ぎていて、区別もつきにくいしねえ。
アニメ版は「説明不足」で、小説版は「ビジュアル不足」って感じかな?
まあ、今後の展開に期待です。


◆キディ・グレイド第2巻4
著者(志茂文彦)、イラスト(門之園恵美、きむらひでふみ)、原作(gimik・GONZO)

というわけで今巻は、エクレールとリミュエールは、市民のデモによる経済混乱を回復するため、「秘密の花園」惑星アウレーに向かう。
そしてそこでの出来事が、エクレールとリミュエールに、苛酷な運命を強いることになるのであった。
なかなか面白かった。
なんつうか、1巻とほとんど同じ感想を持った2巻であった。
基本的にはアニメ版と同じ展開で、でもってアニメ版のわかりにくく、説明不足な所がきちっとフォローしてあり、なかなかわかりやすくなっていて、アニメ版のような筋のとおらなさはなかった。
っていうか、やはりこれを読むとアニメ版が説明不足だなあって、やっぱり思うね・・とほとんどコピペ状態(笑)
どうもアニメ版は、尺の足りなさや、ビジュアル優先な作りのせいか、物語の細かい流れやら、キャラの感情の流れなどがおろそかにされてるんだよなあ。
で、やはり書いてるのが小説家ではなく、脚本家の志茂文彦なだけあってか、描写が結構味もそっけもなくあっさりで、どうも機械的に書いているイメージがあって、淡泊すぎて盛り上がりに欠けるかな。
アニメ版はその辺りは流石にビジュアルで魅せてくれてるんだけどねえ。
アニメ版は「説明不足」で、小説版は「ビジュアル不足」って感じかな?・・ってここもコピペ状態(笑)
ってな感じで小説の方は、アニメよりも文章(ビジュアル)としての面白さには欠けるんだけど、ストーリーやドラマとしての整合性という意味ではしっかりしてるんだよねえ。
なんつうか一長一短って感じで、創作って難しいねえ(苦笑)
アニメ版の「足りなさ」は、小説版読めば補完できるもんなあ。
小説版をそのままアニメ化すればいいのになあとか思っちゃうよね。
というわけで、今後の怒涛の展開の補完に期待です(笑)


◆機動戦士ガンダムSEED第1巻「すれ違う翼」4
原作(矢立肇、富野由悠季)、 著者(後藤リウ)、イラスト(大貫健一、小笠原智史)

というわけで、TVアニメ「機動戦士ガンダムSEED」のノベライズ。
今巻は、ザフトの急襲によるヘリオポリス崩壊から、アークエンジェルの大気圏突入まで、13話(1クール)分が描かれていた。
なかなか面白かった。
基本的には本編であるTVアニメの話に準拠した展開で、忠実なノベライズであるが、TVアニメの方では描き切れていなかった状況描写や心理描写などの補足説明などがあり、TVの方よりもわかりやすくなっていて理不尽さや唐突感を感じる所が少なく、ストーリーの方も展開が早くてテンポが良い。
文章の方も結構しっかりしていて、それがゆえに型にはまった印象もあるが、なかなか読みやすい。
まあ、アニメの方ほどのビジュアル的インパクトはないけども、TVアニメの方の副読本として読むのが良いかな。
イメージとしては、富野御大のオリジナリティ溢れる小説版とは違い、率直なノベライズがされている「機動戦士ZZガンダム」(遠藤明範)や「機動戦記ガンダムW」(神代創)と同じって感じだね。
ってな感じで小説の方は、アニメよりも文章(ビジュアル)としての面白さには欠けるんだけど、ストーリーやドラマとしての整合性という意味ではしっかりしてるんだよねえ。
なんつうか一長一短って感じで、創作って難しいねえ(苦笑)
アニメ版の「足りなさ」は、小説版読めば補完できる感じだな。
小説版をそのままアニメ化すればいいのになあとか思っちゃうよね。
というわけで、今後の怒涛の展開の補完に期待です・・と、「キディグレイド」感想を参照(笑)


◆フルメタル・パニック!第6巻「踊るベリー・メリー・クリスマス」5
著者(賀東招二)、イラスト(四季童子)

というわけで今巻は、陣代高校の臨時旅行で、12月24日のクリスマス・イヴに、豪華客船のクルーズに参加することになったかなめ達。
実はその日はかなめのバースデイでもあったのだが、そこでまたもや大変な事件に巻き込まれることになるって話。
いや、メチャクチャ面白かった。
今巻の話は、ドラゴンマガジンに連載されていたものを加筆修正したもので、自分も連載時は実は読んでいたのだが、やっぱ連載で読むのと、単行本で一気に読むのではスピード感が違うなあ。
連載では「面白かったなあ」って感じだったのが、単行本だと、「メチャクチャおもれ〜!」って感じであった(笑)
最初はスロースタートで、かなめと宗介ののすれ違いやら、メイドテッサ萌え萌え〜って感じのまったりした雰囲気で進んでいたのだが、一度スイッチが入り始めるやいなや、士郎正宗のブラックマジックM66を思わせる「アラストル」との豪華客船内での燃える追撃戦に、「公爵!」マデューカスによる超絶熱い対潜水艦戦闘、そして格好良くも切ない空中での大救出劇と、「ハリウッドアクション映画」もかくやの、畳み掛けるようなアクションに次ぐアクションで、その疾走感ときたら、もう(笑)
ちょっと長めがゆえの冗長感を感じさせないテンポの良さで、見所満載で、一気に読んでしまった。
秋山瑞人ほどではないが、やはり非常に文章が上手くて、ミリタリ描写やら心理描写に畳み掛けるようなリズムがあるんだよねえ。
で、どうやらかなめ&宗介&テッサの恋の三角関係にも決着がつきそうな感じで、物語もそろそろクライマックを迎えそうなようで、今後の展開が楽しみである。
つうか、失恋テッサは泣ける・・、いや男の決断をする宗介は格好良かったではあるが。
でも、なんか引きずりそうだなあ。
あと、どうやらまたもやアニメ化のようで、今度は短編の方みたいで楽しみである。
で、作品完結の暁には、「終わるデイ・バイ・デイ」以降をアニメ化して欲しいですなあ。


2003年9月13日(土曜日)

 

◆SEED第45話「開く扉」5
脚本(両澤千晶)、絵コンテ(西澤晋)、演出(西山明樹彦)、キャラ作画監督(大貫健一)、メカ作画監督(植田洋一)

というわけで今回は、コロニーメンデルの研究所の廃墟へとやって来たキラとフラガは、そこでクルーゼから衝撃の真実を聞かされるって話。
ガンダム的お約束の、敵側饒舌語りによる、語られる過去話&ネタばれ。

お約束的SF展開とはいえ、「まあ、クルーゼさんったら、いきなり雄弁」な暴走クルーゼ大語りによる、キラの、そしてフラガの秘密。
どうやらキラは、母体による不確定要素を無くすために、ヒビキ教授による「人工子宮」によって「作り出された」最高のコーディネイターとして産まれたようである。
双子であるカガリは、ヒビキ教授の妻の母体で、ナチュラルに「産まれた」って感じか。
「人工子宮」やら「遺伝子操作」ってネタは、「星界の紋章」の世界を思い出させるな。
で、どうやらクルーゼはフラガの父親が自らの「分身」に跡を継がせるために「作り出された」クローンであり、クローンがゆえの遺伝子異常により、肉体的に疲弊している様である。
キラもクルーゼも、人の果て無き欲望とエゴ、科学の進歩と、人の「幸せ」を求める狂気が産み出した、科学の忌み子だったのだな・・「人に造られしもの」その呪われた宿命。
クルーゼ役の関俊彦の名演と、研究所でのエゴイズムたっぷり(「目の色が違う」とかってのが凄いな)な描写により、なかなかに圧巻であった。
かつてキラはカガリに、コーディネイターは「人類の夢だったんじゃないかな」と語っていたが、果たしてそれは本当に「夢」だったのだろうか・・「悪夢」でないと言えるのだろうか?
なんつうか、Gロボの「幸せは犠牲なしには得ることはできないのか?」という言葉を思い出させて良い感じである。
やはり、こういった科学の進歩に対する懐疑や、問題提示というものはSFっぽくて良いね。
「人類の夢」であるはずだった遺伝子操作技術の行き着く果て、その飽くなき欲望と狂気ってのは、お約束だけどいい。
「ナチュラルとコーディネイター」とういのはSF的ギミックとしては使い古されてはいるが面白いネタなので、もっと掘り下げてほしかった所もあるが、まあ子供には分かりやすい展開は良いかな。
というか、「ガンダム」ってそういう部分、結構唐突だったり適当だったりすることが多いからな。
まあ、「ガンダム」はSFじゃなくてロボアニメだから別に良いけど。
それはともかく、クルーゼは、その人類や科学の欲望と狂気の果ての「忌み子」として産み出されたがゆえに、人類そのものを憎んでいるって感じなのだろうな。
う〜ん、燃える。
しかし、キラとカガリの秘密やら、クルーゼとフラガの関係とかはわかったけど、フレイの父親とフラガの声が似てるうんぬんは、ホントに「似てる」ってだけっぽいな(笑)
そいや、キラとカガリがなぜにそれぞれの親に引き取られたのかも、ちょっと謎だなあ。
まあそれはともかくとして、今回はディアッカが格好良かった。
結局のところ・・女(ミリアリア)のためだよなあ(笑)
「好きになっちゃったもんは、仕方がねえだろ〜!!」byガロード・ラン(ガンダムX)
という、ガロードの至言と同じだな(笑)
あと今回も、西山明樹彦演出、植田洋一メカ作監によるスピード感あるバトルが格好良かった。
なんかドラマが濃かったんで、おまけっぽかったけど(笑)
で、ついにやフレイ様出陣!・・果たして戦争を終わらせるために「鍵」とは何か。
次回が楽しみである。
で、次回はフレイが・・フレイが・・どうなるんだろうか?(汗)


◆SEED第46話「たましいの場所」4
脚本(吉野弘幸、両澤千晶)、絵コンテ(久行宏和、とくしまひさし)、演出(高田耕一)、キャラ作画監督(米山浩平)、メカ作画監督(池田有)

というわけで今回は、クルーゼの命令により宇宙へと射出されたフレイを乗せたポッドを巡っての戦い話。
久行絵コンテによる、フレイのポッドを巡っての緊張感漂う三つ巴バトルは、スピード感もありなかなかに圧巻で面白かった。 
自らの出生の秘密を知り、そしてかつて守ると誓った少女であるフレイの突然の登場により、動揺しまくりのキラも、ついにフリーダム被弾は結構格好良かった。
しかし、フレイ様久々のご活躍は良かったのだが、はっきり言ってフレイがザフトに行ったのはなんか全然意味がなかったなあ(苦笑)
もっとザフト側での活躍や描き込みがあると思っていたのに、Nジャマーキャンセラーを渡すためだけに存在してたなんて、意味がない。
フレイは良いキャラなんだから、もっとザフト側でも生かして欲しかったよ。
それに、フレイを巡って動揺する一同ってのは良かったけど、これまで全然フレイについて言及がなかったので、やはり唐突なんだよな。
SEEDは各シークエンスごとのインパクトなどは抜群なのだが、その前後のつながりや、伏線の描き方などがいい加減過ぎるんだよな。
フラガと父親の話も同上。
とはいえ、かつて守りたかった少女を守り切れずに動揺しまくるキラは良かった。
でも、ラクスの膝で泣くキラは格好悪い。
気持ちはわからんでもないが、そこは一人で泣いてくれ、頼むから(笑)
っていうか、キララク反対!!(笑)
まあ、ロングバージョンEDでの入り方は、なかなかに感動的で良かった。
まあしかし、フレイ様が死ななかったのは良かった・・いつポッドが吹っ飛ばされるかと、ドキドキしたよ(笑)
で、どうやらフレイの持っていたディスクは、Nジャマーキャンセラーの設計図のようで、「やった〜!!」と大喜びするアズラエルはちょっと可愛かった(笑)
これで連合は核兵器使いまくりなわけで、最終決戦への幕が切手落とされるというわけか。
やはりクルーゼの目的は、世界への人類そのものへの復讐で、戦火を拡大することだったようである。
ザビ家への復讐のために軍へと入ったシャアと、一応ベクトルは一緒なのだな・・こっちはさらに壮大だが。
どうやらテロメアが短くて老化が早いようで、人の果て無き欲望と狂気の末に作り出され、自らに不幸を背負わせたであろう世界や人類の憎悪というのが、クルーゼの行動理念だったわけだ。
それであんなにも好戦的で、どこか投げやりだったわけだな。
小学生を多数殺害した宅間守と同じように、自らの出生や不幸を呪い、そしてそれが世界そのものへの憎悪と転化する気持ちは、実はわからなくもないんだよな(苦笑)
クルーゼの場合は人の欲望や愚かさが、自らを苦しめる楔となったわけだから・・。
まあそれはともかくとして、今回の名シーンはやはりヴェサリウス轟沈であろう。
ラクス艦隊vsザフト艦隊の戦闘シーンもなかなかに格好良くて、特にヴェサリウス轟沈での、それぞれの敬礼シーンは格好良かった。
アデスは実は結構好きだったんだけど(顔がw)、正直、影が薄くて掘り下げも甘かったので、もっと活躍が欲しかったよなあ・・残念。
とりあえず、真空の宇宙へと散った、ヴェサリウス艦長アデスの死に、敬礼!!
で、次回はついに連合がザフトが全面対決!


◆カレイド第20話「ゼロからの すごい スタート」4
脚本(平見瞠)、絵コンテ(佐藤順一)、演出(西山明樹彦)、作画監督(青野厚司、鈴木雄大、飯島弘也)

ロゼッタ、きた〜!!
というわけで今回は、カレイドステージを追い出されたそら達は、ゼロからのスタートを始めるって話。
相変わらず、スポ根していて面白いなあ。
ゼロからの出発とか、ピンチに駆けつけるかつての仲間とか、新たな逆境からの起死回生の一打とか、お約束な展開ではあるんだが、やっぱり上手いし面白い。
なにより・・そらラブラブな久々登場のロゼッタが可愛いな〜(おい
まあそれはともかくとして、佐藤順一絵コンテ・西山明樹彦演出のテンポ良い画面に、作画の動きも良くて、そら達の「青空ステージ」が爽快かつ楽しく描かれていて良かった。
特に、やっぱ、ロゼッタのディアボロは可愛くて格好良くていいなあ(笑)・・原画マン偉い。
それにしてもカロス・・一歩間違えれば、妨害工作だな(笑)
で、次回はそんなそら達の前に現れる仮面の謎の女・・。
レイラさん、きた〜!!、かと思ったら別人の模様・・新キャラなのか?


◆十二国記第20話「風の海 迷宮の岸 終章」3
脚本(曾川昇)、絵コンテ・演出(宮崎なぎさ)、作画監督(遠藤裕一)

というわけで今回は、驍宗を王として選んでしまった秦麒は、その事に苦悩するって話。
苦悩し葛藤する秦麒はなかなかに可愛くて良いのだが、やはりどうも演出作画が重くて、終章だというのに爽快感に欠けるなあ。
杉本さんを第3者としての現実世界とのリンクや、陽子と景麒との話で進む原作をアレンジした曾川昇の脚本は、視聴者にもわかりやすくなっていて、なかなかに悪くはないと思うのだが、やはりどうもこのアニメ版は画面が重くて、いまいちのテンポがないんだよな。
悪くはないんだけど・・。
まあ、それはともかくこれで、薄幸少年・秦麒の話はこれでおしまい。
で、次回は総集編かな?


◆ダカポ第7話「水越家へご招待!」2
脚本(長谷川勝己)、絵コンテ(しまづ聡行)、演出(我信治)、作画監督(田頭しのぶ)

というわけで今回は、水越家に招待されるって話。
やっとでの、水越「鍋」姉妹の話である。
でも、なんつうかどこにもコレっていう盛り上がりもなくて、つまらなかったな。
なんか、平板な内容だったな。
やっぱ、話が短すぎるよなあ・・作画は悪くはないのだが。
で、今回のプロモは、ことり役の堀江由衣の「Pureness」
堀江由衣といえば、前回のプロモの田村ゆかりと同じく、声優ユニット「ヤマトナデシコ」の一人で、こっちは田村ゆかりよりも早々に大ブレイクして、一時期はそこかしこのアニメに出まくりでブイブイ言わせていたが、今は少し出番は少なめ。
まあ、売れてるがゆえにアンチも多いようだが、自分はまあ嫌いではないです。
つうか、声は可愛いけど、キャラの幅とかはそんな広くないけどね(笑)
そんなわけで、これからも頑張ってください(意味なし
で、次回はうたまるが大活躍!・・うたまるってあの謎の猫のことか?


◆MRR第33話「ステルスロボ、壮絶なる最期」3
脚本(兵頭一歩)、絵コンテ・演出(福本潔)、作画監督(榎本勝紀)

というわけで今回は、月面基地での活躍が認められて航空宇宙管理局から表彰されることになったMMR。
そんな表彰式に、Jがやって来るって話。
ステルス格好良い!、に尽きる回であった。
CGロボバトルも結構動いて良かったしね。
まあ、それ以外は普通な感じで、まあまあだったかな。
で、どうやら太陽もJの秘密を知ったようで、今後の展開が楽しみではあるかな。
間違いなく復活はあるだろうしね。
で、次回は大地の母登場!・・馬鹿そうな話で楽しみだ(笑)


◆すてプリ「孤独な神の受難曲」4
脚本(大和屋暁)、絵コンテ(増井壮一)、演出(栗井重紀)、作画監督(中本尚子、中澤勇一、松本好弘、ハットリマスミ)

というわけで今回は、ついに決戦を迎えるシャノンと秩序守護者(ピースメイカー)たち。
そして、そんな決戦の最中、クリスはある決心を秘めて、王城へと向かうって話。
なんといってもて今回は、竜機神(ドラグーン)&竜巨人(ギガス)の構成チーム対、秩序守護者(ピースメイカー)との頂上大決戦。
このバトルが、スピード感と迫力ある描写で描かれていて、燃え燃えであった。
基本的にアニメ版すてプリは原作版よりも、バトルよりドラマに重点が置かれているために、正直バトルは地味なんだけど、流石にクライマックスだけあってか気合が入った演出作画が入ってくれて、嬉しい限りである。
そして、何と言っても今回の主役はクリ坊ことクリスであろう。
前回はシャノンがひとりで覚醒してしまったのであるが、実は原作では今回のクリスのセリフがきっかけとなっての覚醒だったんだよね・・あれはあれで格好良かったけど。
でも、ちゃんと今回、あの「そしたかったからだよ」「すごく嬉しいことなんだよ」という燃えセリフがあって良かった・・しかもパシフィカ絡みで。
相変わらず、原作アレンジが上手いな。
クリス、格好良いぜ!・・その代わり原作ではパシフィカを助ける役だったラクウェル姉の影が薄くなってるのは残念ではあるのだが(笑)
で、シャノンもピースメイカーを前に、
「パシフィカと世界と、どちらかしか守れないのと誰が決めた?」
も、ちゃんとあって良かった。
でも、こっちはちょっとあっさりすぎなセリフ語りで、残念。
あと、ステアの死も正直あっさり過ぎだったな。
原作だともちっと派手なやられ方だったので、これはちょっとあんまりでした。
前回の憎々しい態度は良かったので、やられ方はもうちょっと派手な方が良かったよ。
原作だと獣姫セーネスによるエイローテへの復讐戦という意味もあったからなあ。
セーネスは、アニメ版だと影が薄いツケがこんな所に・・。
しかし、最後のパシフィカとシャノンのやり取り、
「あたし、生きたい・・生きていたい・・死にたくない・・」
「生きるぞ・・全力で」
は最高で、泣けた。
やはり、映像や言葉でしっかり描写されると、こういうシーンでの爆発力はすごいものがあるな。
それにしても、シャノン達よりドラグノフとの再会に喜ぶ辺りは、パシフィカらしいと言うべきか(笑)
まあ、記憶がなくなっててシャノン達との別れはほんの前のことだからねえ。
で、ついにこれで刊行されてる文庫の分はすべて終了。
これからはドラマガを読んでない自分にとっては知らない話です・・まさか、放映されるでに文庫が出ないとは思わなかったよ(笑)
さて、どんなラストが待っているのか・・不安でもあり、楽しみでもあるな。
で、次回は閑話休題?


◆おねツイ「恋は素直に」4
脚本(黒田洋介)、絵コンテ(井出安軌)、演出(小川浩司)、作画監督(山元浩)

すごいことするわよ・・、すごいことって、なんだ(笑)
というわけで今回は、球技大会の実行委員と選ばれた麻郁は、先輩との時間を過ごすことになるって話。
ってな感じで、先輩と島崎の問題解決・・これで敵なし!!(笑)
やっぱ、先輩と島崎は当て馬だったか(笑)
正直、お約束な展開で、ちょっとあっさり気味な印象もあるのだが(こういうのはネタが明かされるとたいてい「あっさり」なことが多い)、先輩と島崎の関係は、きちんと小さな伏線が張られていたので、ストンと落ちた感じで心地よかった。
やはり、こういった伏線を事前に張っておいて、きちっと落とすと気持ち良いね・・結構難しいんだけどね。
伏線を張り過ぎると、「やっぱ、そうかよ」って感じになるし、伏線を張らないで唐突に展開すると、「わけわかんねえ!」とかになるからねえ。
まあそれはそれとして、先輩お幸せに・・今回、メチャクチャ色っぽくて可愛かったです(笑)
青春だなあ。
で、次回はぬけがけしないで。


◆ピッチ「恋の微熱」3
脚本(神戸一彦)、絵コンテ(村山靖)、演出(山口武志)、作画監督(阿部航)

いきなり凍りづけ・・それは死ねる(笑)
というわけで今回は、風邪で倒れた海斗を看病するるちあって話。
相変わらず演出自体はテンポ悪くて結構へっぽこなんだけど、なんかたまに妙に動きの良い可愛いカットがあり、水晶玉の影響でアップダウンしまくるるちあが可愛く、ちょっと萌えた(笑)
でも、こういう喜怒哀楽を表現するネタの場合は、やはりちょっとるちあの声優さんは技量不足で、演技が平板だったのはもったいなかったな。
しっかし、よくキスしまくるアニメだなあ。
・・これが今風って感じか。
それにしても、「行きかけの駄賃」で倒される頑張り屋のエリル・・可愛いな(笑)
リナ姉さんも、「お笑い好き」というキャラが固定のようで、今後のリナ姉さんの「お笑い系」の活躍に期待である。
で、次回は夢は花嫁・・また馬鹿っぽいネタだな。
しかしこいつら、マーメイドプリンセスの自覚とか全くないよな・・要撃戦ばっかだし(笑)


◆ピッチ「夢は花嫁」4
脚本(高橋さと)、絵コンテ・演出(岡嶋国敏)、作画監督(亀田義明)

芽流キター!!
というわけで今回は、海斗が芽流とウェディングショーに出るって話。
相変わらず、アホなネタだなあ・・このアホぶりは、セーラームーン以上だ(笑)
正直、ネタのアホさぶりはなかなか良いのだが、やっぱ演出作画のテンポがいまいちだよな。
これでもうちょっとテンポやらがあれば、爆笑なんだけどな。
まあ、ある意味爆笑演出ではあるんだが(笑)
それはそれとして、今回は再度登場の芽流の作画が妙に良くて、なかなかに可愛かった。
で、次回は月光の少年が登場・・その正体は・・バレバレか(笑)
しかし、なんか次回も作画がちょっと良さそうだな。


2003年9月5日

◆ダカーポ第6話「海へゆきましょう!」3
脚本(鈴木雅嗣)、絵コンテ・演出(阿部雅司)、総作画監督(田頭しのぶ)、作画監督(志田ただし)

というわけで今回は、海へとやってくるみんなって話。
夏だ、海だ、水着だ!ってことで、夏のアニメではお約束の海ネタ。
水着あり、サービスありのまったりとしてドタバタで、なかなか面白かった。
しかし、やはり尺が短いこともあってか、やはりそれぞれのキャラの見せ場が少なめで、ちょっと食い足りないのはもったないね。
作画や演出の安定度とかは良いんだけどね。
しかし、夏の海での鍋とは・・暑そうだな、マジで(笑)
で、今回のプロモは、さくら役の田村ゆかりが歌う「月の魔法で恋したい」
田村ゆかりといえば、堀江由衣との声優ユニット「ヤマトナデシコ」をやってたわけだが、堀江由衣がどんどん活躍する中、田村ゆかりはなかなか芽が出ずに苦労をしていて、確か「ギャラクシーエンジェル」の蘭花ぐらいからブレイクし始めて、今は大活躍だもんな。
堀江由衣よりも、歌も演技も上手いんだから(笑)、これからも頑張って欲しいです・・頑張れ、ゆかりん。
で、次回は水越家へご招待!


◆カレイド「ユーリの すごい 罠」4
脚本(中瀬理香)、絵コンテ(青山弘、佐藤順一)、演出(平池芳正)、作画監督(酒井和男、土屋圭)

というわけで今回は、カレイドステージは復活を果たしたかと思いきや、ユーリに乗っとられてしまうって話。
復活したかと思いきや、いきなりまたもや大ピンチでのカレイドステージの終わり。
ホントに展開早いなあ・・まあ、面白いからいいけど。
ってな感じで、ストーリー的な急展開も面白く、「これからが始まりなんだ」的な、そらの心情である「諦めない心」も、ちゃんとテーマとして出ていて良いね。
それにしてもカロスは正しいことを言っていたとはいえ、むやみやたらと偉そうだな(笑)
あっさりとカレイドステージ乗っ取られたくせによ〜!、お前なんもしてねえじゃねえかよ〜〜!!、とか思ったりしたことは内緒です(笑)
あと、そらとレイラの雰囲気はますます良くなっていて・・いいね(笑)
で、次回はそらの両親が訪ねて来るって話。


◆カレイド「家族の すごい 絆」5
脚本(吉田玲子)、絵コンテ・演出(佐山聖子)、作画監督(谷口明弘)

というわけで今回は、カレイドステージを追い出されたそら達は、ケンの家に居候になるって話。
相変わらず、ドラマ作りが上手くて、泣かす・・マジ泣かす。
全体的な作り込みは甘めな所もあったりするんだけど、やはり各話ごとのドラマや話作りは上手いなあ。
特に今回は、そらと、そらの義母(篠原恵美)との絆のやり取りが上手くて泣かせて、非常に良い。
流石は吉田玲子脚本である。
妹の名前も「ゆめ」って言うのも、良い名前でよいね。
それにしても、あんなにも一途で、そらの事をわかっていて想ってもいるのに報われないケンが・・・・笑える(おい
で、次回はゼロから自分たちのステージを作ろうとするそら達って話。
おお、萌え萌えディアボロ使い、ロゼッタ再登場!!


◆MMR「飛行船SOS!」4
脚本(吉岡たかを)、絵コンテ(西村大樹、菱田正和)、演出(西村大樹)、作画監督(竹内進二)

大佐だっつうの!
というわけで今回は、情報統合管制飛行船ウラヌス2を、ハザード大佐が乗っ取るって話。
吉岡たかを脚本らしいキャラクターが生き生きした話で、なかなか面白かった。
特に、ハザード「大佐」のキャラの立ちっぷりが良くて、アリスとの絡みが面白いこと。
歌田兄弟の「特性」も久々発揮されたしね。
情報統合管制飛行船ウラヌスっていうのも、未来ロボアニメっぽい雰囲気があり、燃えた。
そして、お約束の「人力」状態の発進も格好良くて燃えていいね。
特に、小百合嬢の仕切り具合が(笑)
でも、作画自体はちょっとレベルが低かったな・・なぜか吉岡脚本は作画に恵まれないんだよなあ。
で、次回はステルスロボが壮絶な最期!?


2003年9月4日(木曜日)

 

◆銀河観光旅館 宙の湯へいらっしゃ〜い!第1巻3
著者(あらいりゅうじ)、イラスト(みさくらなんこつ)

というわけで、あらいりゅうじによる「銀河観光旅館 宙の湯へいらっしゃ〜い!」の第1巻。
今巻は、のどかな温泉町である、浜木綿崎に住む高校生・熱海三助のクラスに、自分が三助の幼なじみと言い張る美少女・宙野ルカが転校してくる。
そしてそのルカの実家である、老舗の温泉旅館「宙の湯旅館」に忍び込んだ三助は、衝撃の事実を知ることになるって話。
まあまあ面白かった。
「うる星やつら」から始まり、「ああ女神さま」や「天地無用」等など同じ、「ある日突然、主人公の所に女の子がやって来る」という、今やお約束のネタの典型的展開であった。
個人的にはこういうネタは嫌いではないのだが、どうもすべり気味で寒い文章と、エロゲー風味な同人絵のせいか、いまいち盛り上がりに欠けたかな。
もっと作者に文章力があったり、イラストにパンチがあれば、もっと面白かったと思うんだけどねえ。
ネタはありがちだけど、悪くはないし・・そもそもこういうのは漫画やアニメ向きではあるが。
とか思ってたら、「Near7」や、「円盤皇女ワるきゅーレ」「一番湯のカナタ」と、「宇宙人と銭湯」ってネタはこの頃結構あるようである。
やっぱ、漫画やアニメにし直した方がいいかもしんないね(笑)


◆銀河観光旅館 第2巻3
著者(あらいりゅうじ)、イラスト(みさくらなんんこつ)

というわけで「銀河観光旅館宙の湯へいらっしゃ〜い!」の第2巻。
今巻は、宙の湯旅館に銀河一のワガママ女優・サエコマクラクランがやって来て、またもや大騒動が巻き起こるって話。
銀河のトップスターであるフォックスバットのサエコがやって来てのいつもながらのドタバタは、まあまあ面白かった。
夜行性の惑星の生物がゆえに、顔より声っていうちょっとSFチックな所は良かったかな。
あとは、イラストがもうちょっと自分の好みなら良いんだけどねえ。


◆スクラップドプリンセス短編第1巻「さまよう者達の組曲」3
著者(榊一郎)、イラスト(安曇雪伸)

というわけで、「スクラップド・プリンセス」の短編集の第1巻。
で、内容は書き下ろし2本を含む、4本。
「星空に捧ぐ祝賛歌」3
幼いころのラクウェル達が、母親であるキャロルの誕生日に歌う曲を練習するって話。
プレ編って感じで、在りし日のキャロル母さんが見れて、良い感じであった。
「闘犬達の挽歌」3
クリストファは、仲間を殺し逃亡した最強の特務戦技兵ジョシュアを追うって話。
ファファルがなかなかに可愛かったので、再登場を希望(笑)
「処女と殺人者の小夜曲」3
キダーフは、ある男爵につれ去られようとしている少女・コーティエと出会うって話。
なかなかにキダーフが格好良くて、キダーフとコーティエの今後の話がみたい感じであった。
「温泉狂想曲」3
酒を飲んで、温泉街で暴走するラクウェルって話。
ちょっと暴走し過ぎで、滑り気味な感じではあったが、暴走するラクウェルはお約束だが、なかなか面白かった。


◆まぶらほ短編第2巻「〜ゆうれいの巻・うえ〜」3
著者(築地俊彦)、イラスト(駒都え〜じ)

というわけで今巻は、幽霊となってしまった和樹は、夕菜達と共に飛び散った塵を集めるために頑張るって話。
相変わらずネタやキャラ、でもってイラストは悪くはないとは思うのだが、どうにもこうにも文章力がないせいか、いまいち乗れない感じである。
なんかもう一押し欲しい感じである。
漫画やアニメにしたら、結構面白くなるかもしれないなあ。
それにしても書き下ろし番外編である「ハイスクール・カーニバル」は、なんつうか凄い感じだったな(笑)
本編とは違う殺伐ぶりが、なんか引いた(苦笑)


◆まぶらほ短編第3巻「〜ゆうれいの巻・なか〜」4
著者(築地俊彦)、イラスト(駒都え〜じ)

というわけで今巻は、人間となるために塵探しに頑張る和樹の前に現れた紅尉紫乃は、和樹を成仏させるために塵探しの妨害工作をって話。
ん、なんか化け始めたかもしれない(笑)
和樹争奪戦に凜も参入しはじめ、夕菜が嫉妬しまくり、変態美女である紫乃も登場し、わけのわからないパロディが満載で、でもって前巻からその傾向のあったB組の悪逆非道な暴走ぶりと、まるで往年の「うる星やつら」を思わせるノリで、作者がなにかふっ切れたのか、悪乗りしまくりで、なかなか面白くなってきた。
この路線で突き進んで行けば独自性もあって、結構面白くなってくるかもしれないな。
で、今巻は書き下ろし中編「バッド・バッド・ボーイズ・アンド・ガールズ」が1本。
前巻と同じく、B組みの悪逆非道ぶりと、千早との恋愛話がメインでなかなか面白かった。
千早はなかなかに萌えるキャラなので、再登場に期待である。


◆まぶらほ長編第1巻「〜ノーガール・ノー・クライ〜」2
著者(築地俊彦)、イラスト(駒都え〜じ)

というわけで、ドラゴンマガンジンで連載されている「まぶらほ」の長編書き下ろしの第1段。
今巻は、
ドラマガのお約束的な「長編」「短編」方式ではあるが、ドラマガの方が番外編としていつもは機能しているのだが、まぶらほの場合は長編の方が番外編っぽい作りである。
そのためか短編のコメディタッチとは違い、シリアスタッチな作りで、正直言って、違和感がある。
まあ、B級映画テイストな作りは嫌いではないし、まあまあ良くできてはいるんだけどね。
というか作者の人は、本当はこういうミリタリーやらアクションやらを交ぜた作りの作品の方がホントはやりたいのかもしれないなあ(苦笑)
しかし、これが最初に発刊されるのは、なんか変な話である。
短編が先でないと、設定とか理解できないからねえ・・まあ、ドラマガの方の連載を読んでるって前提の元かもしれないが。


◆まぶらほ長編第2巻「〜メイドの巻〜」3
著者(築地俊彦)、イラスト(駒都え〜じ)

というわけで今巻は、和樹達は南の島へとバカンスに向かう途中、いきなり飛行機が墜落してある島へと不時着する。
実は、その島はメイドさんが一杯の島で、和樹はそこでメイドさんを巡る戦いに巻き込まれることになるって話。
まぶらほ長編第2段。
今巻は驚天動地の特別編で、ドラゴンマガジン増刊である「ファンタジアバトルロイヤル」に掲載された短編、「まぶらほ特別編 仮想戦記小説The last of the Maid−gruppe」を大幅に加筆修正し、文庫化したもの。
そのためか、掲載時よりボリュームが増えたせいか、ちょっとテンポが悪く冗長気味な感じではあった。
まあでも、前作よりはコメディタッチには書かれているため、「まぶらほ」には合ってるかな。
しかし、メイド&ミリタリーっていうネタは悪くないのだが、どうもいまひとつノリが悪い感じではある。
メイド&ミリタリーというギャップある構図はかなり良いんだけど、やはりビジュアルで見せてくれないと、いまひとつそのギャップが楽しめないんだよね。
まあ、かなりお馬鹿でアホなノリは良いけどね。
いっそのこと、「うる星やつら」のごとく、押井守にでもアニメ化してもらうと良いかも(やらねーって)
でまあ、やはり今回特筆すべきは、既に趣味の世界である作者のミリタリーへのこだわりは良かったねえ。
あと、ちょっと逝っちゃったメイドやパジャマなどへの、オタ臭さとか。
きっと作者の人は、本当はミリタリーなものが書きたくて仕方がないんだろうなあ(笑)
それと今回は、夕菜が大暴走なのも良い感じである・・っていうか怖いって(笑)
でも、夕菜暴走と、メイドさん大活躍のせいで、いまひとつ玖里子や凜の出番がなかったの残念であった。
どうやら続編もありそなので、一応期待である。


◆リアルバウトハイスクール<アーリー・デイズ>第1巻「ボーイ・ミーツ・サムライガール」4
著者(雑賀礼史)、イラスト(いのうえ空)

というわけで今巻は、ドラゴンマガジンなどで連載されたものを加筆修正した、本編である「召喚教師リアルバウトハイスクール」より半年前の話である「リアルバウトハイスクール<アーリー・デイズ>」の第1巻。
今巻は、侍の心を持つ女子高生・御剣涼子は、ある日一匹の野人と出会う。
その野人・草薙静馬との出会いが、のちのちに大門高校に嵐を呼ぶことになるのであった、って話。
作りとしては、いのうえ空のコミック版の「ノベライズ」みたいな感じではあるが、無論小説版ならではのオリジナリティもある作りとなっている。
っていうか、これ、結構面白い。
本編の、エゴイズムたっぷりな某召喚教師のバイオレンスがないせいもあってか、本編とは違い少し近寄りがたい雰囲気のある涼子とか、相変わらず破天荒な風雲児ぶりを見せてくれる静馬とかが非常に魅力的で、あとがきにも書かれている通りに「少年漫画」していて、「学園格闘もの」って感じで、面白い。
こっちの方が、断然ライトノベルって感じである。
まさしく「ボーイ・ミーツ・ガール」な感じで、今後どうなっていくのかが楽しみな感じである・・っていうか本編につながるんだろうけどさ(笑)
まあ、「Kファイト」発足話であり、「涼子vs静馬」の話でもあるので、やっぱ面白そうだわな。


◆伝勇伝短編第1巻「脱力のヒロイック・サーガ」3
著者(鏡貴也)、イラスト(とよた瑣織)

というわけで、「月刊ドラゴンマガジン」の龍皇杯(ドラゴンカップ)で、見事に「EME」と共に優勝し、連載を獲得した「伝説の勇者の伝説」の短編集第1巻、「とりあえず伝説の勇者の伝説」
刊行順は3番目であるが、わかりやすくするために最初に読む。
で内容は、ローランド帝国の王の勅命を受けた、めんどくさがり屋の魔術師ライナと、性格狂暴の美人女剣士フェリスは、世界各地に「勇者の遺物」を探して旅をするって話。
「武官弁護士エル・ウィン」同じく、非常に「スレイヤーズ」の影響を受けた作品で、破天荒なキャラクター主導型のライトファンタジーで、まあまあ面白かった。
ライナとフェリス、そしてミルク達とのお約束の漫才はなかなか面白いが、エルウィンのような「弁護士(一応)」というアクセントがないので、いまいち印象はあっさり目かな。
まあ、この手のはキャラクターさえ立ってれば、話はおまけみたいなものだしね・・短編だし。
で、お約束のようにシリアス系の長編もあるので、話やら設定やらはそっちを楽しみにしてみます。


◆EME RED第1巻「A Mission After School」4
著者(瀧川武司)、イラスト(尾崎弘宣)

というわけで、「月刊ドラゴンマガジン」の龍皇杯(ドラゴンカップ)で、見事に「伝説の勇者の伝説」と共に優勝し、連載を獲得した「EME」の短編集第1巻、「EME RED1」
刊行順は3番目であるが、わかりやすくするために最初に読む。
で、内容は。

「零」
龍皇杯参加時の作品で、主人公である紅と、蒼、茜との出会いが描かれる第零話。
世界観やキャラクターを紹介するバランスの取れた1話でした。

「A Mission After School」
ドラマガ連載の第1回の話で、紅と茜の実践初任務って話。
おっとり優しい型の茜が可愛くて良いね。

「ライオン ハート アタック」
ライオンの頭を持つデミヒューマン、ミスターマルバスと紅の対決って話。
ミスターマルバスは、なかなか良い味を出しているので、再登場を希望。

「それはぶたまん公園から始まった」
公衆便所のラクガキを見て、東京中を駆け回る紅って話。
都市伝説的な内容の話が面白かった。

「RUN卵RUN」
ロック鳥の卵を守るために、盗賊団「アリババ」と戦う紅と蒼って話。
蒼も、やはりなかなか良い味を出していて良いね。

「紅と茜、眼鏡と尼僧と対決す」
紅と茜が、虹橋乱と鉄御納戸良子と対決するって話。
乱と良子は、なかなか面白そうなキャラで、今後の活躍が楽しみである。

「三色ショート」
3つのショートショート。
こういうショートショートも、味わいがあって良いね。

「巽蒼乃丞 対 空とぶギロチン」
蒼が、血滴子という武器を使う老人と対決するって話。
血滴子というトンデモ武器が、なかなか派手で良かった。

とまあ、あんまり感想になってないけど、色々と手を変え品を変えな話作りで、なかなか面白い。
ネタも、現代にオカルトやファンタジー色を入れた「妖怪退治もの」的なお約束の作りで、なかなか良い感じである。
おっとり年下系の茜に、タカビー年上系の蒼という、2大ヒロインというお約束の作りも悪くない。
尾崎弘宣の独特のタッチを持ったイラストも良い感じである。
というわけで今後が楽しみである。


◆EME BLACK第1巻「口を開く魔王の迷宮」4
著者(瀧川武司)、イラスト(尾崎弘宣)

というわけで、「月刊ドラゴンマガジン」の龍皇杯(ドラゴンカップ)で、見事に「伝説の勇者の伝説」と共に優勝し、連載を獲得した「EME」の長編第1巻、「EME BLACK1」
刊行順は最初であるが、2番目に読む。
で、内容は・・。
突如、新宿・池袋の地下街に多数の怪物が発生し、怪異を闇に葬る秘密組織・八百万機関のGAである紅とその先輩・黒部は、取り残された人達を守りながらその地下迷宮からの脱出を計るって話。
こっちはドラマガお約束の長編もので、ドラマガ連載分の短編とは時間軸的には3年前の話であり、過去長編という位置付けのようである。
内容もドラマガの短編のコメディタッチとは違い、かなりシリアスタッチである。
まあ、ドラマガのお約束のアレってヤツですね。
で、なかなか面白かったです。
短編の、明るくちょっとお馬鹿な感じの紅とはまた違った、陰りのある紅が良いですね。
なんといっても、無骨でありながら、心優しい無頼漢である黒部がかなり良い味を出していていいですね。
どうやら、この3年の間に何らかの悲劇を迎えそうですが、その辺りも楽しみです。
で、話の方も、怪異を闇に葬る秘密組織・八百万機関(エイトミリオン・エンジン)のジョジョ的な「特殊能力」を有するGA、とかのお約束ではあるが燃えるネタに、新宿や池袋という東京の地下街をゲームの盤上に見立てた、西洋と東洋の術くらべというネタを絡めての、現代の「ダンジョン探索」がなかなか面白く描かれていて良かったですな。
オチの方も、途中から読めはしましたが、悪くなかったです。
というわけで、過去編の方も楽しみにしたい所です。


◆EME BLUE第1巻「アシュラハンド」4
著者(瀧川武司)、イラスト(尾崎弘宣)

というわけで、「月刊ドラゴンマガジン」の龍皇杯(ドラゴンカップ)で、見事に「伝説の勇者の伝説」と共に優勝し、連載を獲得した「EME」の長編第2巻、「EME BLUE」
で内容は、任務あけの喫茶店で休む紅を、突如謎の暗殺集団が襲う。
しかし、それは不殺の信念を貫く紅と、巨大暗殺組織「アシュラハンド」との激しい闘いの序章に過ぎなかったって話。
REDが現代編の短編で、BLACKが過去編の長編。
でもって、このBLUEは現代編の長編って作りのようです。
そして長編のお約束で、もちろんこちらもシリアスタッチな内容。
で、なんだか思いっきり「ジョジョの奇妙な冒険(スタンド編)」なテイストが増してますな・・「スクライド」も入ってるって感じかな?
やはりジョジョが流れを作り出した「能力者」という概念は、「発明」ですな。
使いやすくて、燃えるネタですから。
この作品に限らずその「能力戦闘」というのは、様々な作品に引用されてますからね。
とはいえ・・雰囲気まで影響受け過ぎかもしれない(苦笑)
まあそれはともかく、今回は紅とアシュラハンドとの刺客とのバトルがメインの話で、「インド人」「中国人」「ベトナム人」「日本人」「雑種」「混血児」と、それぞれ個性ある暗殺者との、お約束の「能力戦闘」はなかなか面白かったです。
特に某パイカルがモチーフとされている「混血児」との戦いはなかなかに熱く、映像にしたら映えるでしょうねえ。
まあ、紅がすべて倒したわけじゃないですけどね。
あと、今回は敵役だけでなく脇役が良い味を出していて、わけのわからない言動で紅を煙に巻く道成寺と、何と言ってもあの蒼を振り回しまくり、茜や蒼よりも「萌え度」が高い巽葵こと「アオママ」が可愛かった・・萌え!(笑)
あと、蒼とのやり取りもかなり良かったです・・茜の出番が少ないのは残念でしたが。
とまあ、キャラにバトルと、ちと長めではありましたが、なかなか密度の高い内容で、面白かったです。


◆ギャラクシーエンジェル第1巻4
著者(水野良)、原作(ブロコリー)、イラスト(重戦車工房)

というわけで、ブロッコリー起死回生の一打である企画「ギャラクシーエンジェル」の、総監修である水野良自らによる小説版。
お気楽極楽かつ破天荒にかっ飛ばしまくっているアニメ版のせいで、いまいち影が薄くなっているが、こちらの方がまぎれもなく本家本元の正統派の原作である(笑)
しっかし、ああいうアニメ版のような、原作のテイストが崩壊しかねない作りってのは、たいてい忌み嫌われるものなのだが、原作よりも「邪道」の方が受け入れられたってのは、やはりアニメ版のパワフルさゆえの結果なのだろうねえ。
まあ、アニメ版の方が先行して始まったってのも大きいんだろうけどね。
それはともかく今巻は、士官学校を卒業したミルフィーユと蘭花は、聖母シャトヤーンのいる白き月に赴任される、そしてトランスバール皇国のクーデターに巻き込まれ、シヴァ皇子を守って戦うことになるって話。
うむ、なかなか面白かった。
お気楽極楽ドリフの大爆笑状態のアニメ版とは違い、こっちは水野良らしく、きちんとSFでスペオペで、物語とドラマをしている。
まじめなエンジェル隊も新鮮で良いものである(笑)
アニメ版の「いつ刺しても刺されてもおかしくない殺伐さ」(笑)とは違い、全体的にほんわかムードで、かなんの漫画版と同じく、「ときめき少女漫画ちっく」だからね。
キャラが全然違うからなあ・・まあ、アニメ版はスパーディフォルメ版って感じだわな。
小説版は特に、乙女チック全開な蘭花が可愛くて良いね・・まるでヒロインのような感じだし(笑)
ファンは原作版とアニメ版で、「修正」加えないといけないから大変だな。
それにしても、ミルフィーユ、蘭花、ミントとキャラ話が別れていたのに、ヴァニラとフォルテがちょい一緒くただったのは残念であるな。
そういうのちと、気になるからね。
あと、やっぱりスペオペ「サクラ大戦」って感じで、大きな流れの話があって、主人公であるタクトと、ヒロインであるエンジェル隊達との絡みがあってと、かなりギャルゲーテイスト満載ではあるねえ。
まあ、最初はブロッコリーもこういう予定だったんだろなあ(笑)
で、まじめで正統派なのは良いのだが、やはり問題なのはイラストかなあ・・。
ドラマガ増刊である「ファンタジアバトルロイヤル」の初出の時は、キャラクター原案でもあり漫画版の作者でもある「かなん」がちゃんと書いていたのだが、なぜかなぜだか小説版はイラストレーターが変わってしまい、はっきり言って、ちと萎えである(苦笑)
かなん絵柄の方は「正統派」ってイメージがあるからねえ・・そうやってアニメ版との住み分けしてるし。
まあ、かなんが忙しいからそういう選択になったのだろうけど・・。
でも、「ライトノベルは絵だよ、兄貴」と某公国の中将閣下も言っておられるように(嘘)、やはりライトノベルで絵は重要・・っていうか、タレ目のミルフィーユや蘭花なんて嫌だ〜!(笑)
とまあ、ちと雰囲気が変わるので、やはりイラスト変わったのは、痛いですな。
自分は小説版を読むときは、わざわざかなん絵を側において読んで、重戦車工房の絵は見ないようにしてます(笑)<すまん
というわけで、ドラマガの方でもお約束の短編も連載をしているので、「正統派本家本元」のギャラクシーエンジェルの今後の展開にも期待です。


2003年9月3日(水曜日)

◆すてプリ第18話「路地裏の哀歌(エレジー)」5
脚本(名田寛)、絵コンテ(増井壮一)、演出(山本秀世)、作画監督(津幡佳明)

というわけで今回は、軍にその所在を知られてしまったパシフィカ達は、王都からの脱出を目論むって話。
上手い・・。
原作を「それ以上」にする、切れまくった脚本・演出・作画。
いや、もう何と言ったらいいか。
神田川な日常である「風呂桶」を象徴としての、日常の崩壊、突然の逃避行。
相変わらず、そういった当たり前のメタファーの描き方も上手く、それぞれのキャラクターの心情を言葉でなく、キャラのやり取りや、表情・仕草で現しているところも、いつもながら上手い。
もちろん演出作画だけでなく、原作の話をちゃんとアレンジしての、パメラ(パシフィカ)とフューレのやり取りや、フューレとレオのやり取りもこれまた上手い。
何と言っても、アニメオリジナルな、
「あのな、これじゃ俺が馬鹿みたいだろうが」
という、シャノンとスィンの出会いを思わせるシーズとの描写なども追加されて、全体的にさらに悲愴感を漂わせているのが、これまた上手い。
そして、パメラを逃がすために一人敵の前に立ちはだかり、「雨」というお約束の悲愴感漂いまくるシチュエーンでの、淡々と描かれるフューレの死。
地味で丁寧な描写が秀逸なアニメすてプリの真骨頂。
雨の中、はいつくばりながらも、手に入れた「日常」であるパメラの元へと向かおうとするフューレ。
挿入されるパメラとの「日常」の回想シーンが入るとこが、泣けること泣けること。
きちんと、フューレとパメラとの「日常」を描き込んでいたからこそ、このシーンは生きまくっている。
まるで、往年の映画やドラマなどの、アウトロー系主人公の死に様を思わせる、悲愴感漂いまくるフューレの死に様に、ただただ圧倒されました。
スタッフの見事な手腕であった・・ホントこの「フューレ編」は切れまくってたなあ。
実は、フューレはドラマガの読者募集キャラなんだけども、原作でもアニメでも、これだけ破格な扱いをされたら、作った人は感無量だろうな(笑)
つうかアニメ版のフューレは、原作以上に「いい男」だったらな。
フューレよ、安らかに眠れ・・ホント、いいキャラだったよ。
で、これまた原作とは違い、レオ達に拘束されることになるパシフィカ達。
さてさて、どうなることか。
で、次回は捕まったパシフィカはついに・・。
っていうか、早口すげ(笑)


◆すてプリ第19話「母の嘆きの無言歌(アリエ)」4
脚本(吉田玲子)、絵コンテ(笹木信作)、演出(園田雅裕)、作画監督(芝美奈子、江森真理子、ハットリマスミ)

というわけで今回は、クリス達に捕まったパシフィカ達は王城に捕らわれ、そして地下で母であるエルマイヤ王妃(篠原恵美)と運命の再会を果たすことになるって話。
いつも通りの原作のなかなかに上手いアレンジ展開で進む、今回。
相変わらず、それぞれのキャラの心情が淡々と巧みに描かれ、キャラ同士のやり取りも上手い。
特に、悲しみの親子の再会である、「壁越し」でのパメラ(パシフィカ)とエルマイヤ王妃との会話が・・泣かす・・、マジ泣かす。
最後にパメラ(パシフィカ)が、その真実を知らずに、
「お母さん!、お母さん!、お母さん!・・お母さん!!」
と叫んでのラストは最高。
この辺りも、原作以上かもしれない・・声と映像ってのは、ビタっと決まると凄い破壊力があるからな。
でも、ウイニアとクリスの関係もそうなんだけど、エルマイヤ王妃とパシフィカの関係やらの描き込みが少なめだったせいか、ちょっと唐突な印象があるな。
どちらもワンクッションの描写が欲しかったところ。
徹底的に描きこ込まれたパメラ(パシフィカ)とフューレの関係に比べると、やはり見劣りがするよな。
まあそれはともかくとして、「廃棄王女」をピースメイカーとの取引の材料としようとするペータシュタール将軍(高橋広司)なんかは、良いキャラに育っていていいね。
展開も原作と微妙に違っていて、先が読めない感じがあるのも、原作読者的には面白い。
というか・・文庫派な自分としては、そろそろ読んでいる話のストックがなくなってきて、ちょっと心配(笑)
で、次回はピースメイカーと取引きしようとする王様たちって話。


◆すてプリ第20話「聖なる崩壊の序曲(プレリュード)」5
脚本(土屋理敬)、絵コンテ(増井壮一)、演出(佐藤育郎)、作画監督(渡辺純央、倉島亜由美)

というわけで今回は、パシフィカは父である国王と謁見し、そしてシャノンと再会することになるって話。
うわあ、盛り上がって来たなあ。
原作とは微妙に違う展開ながらも、相変わらずにアレンジが上手く、魅せてくれる。
原作との最大の違いは、何と言ってもステアであろう。
自分で人類(ペータシュタール将軍)を踊らせておきながら、その人類の醜悪さに嫌悪し、人類の「リセット」を敢行する極悪凶悪ぶり・・いいね。
自分でも言っていたが、その考え方こそ「人間的」な感じなのが、さらに良い。
それと、パシフィカと実の父である王の謁見、シャノンとの再会、パシフィカの覚醒、シャノンとゼフィの完全融合と、この辺りもアレンジオリジナル展開でいいね。
前回のエルマイヤ王妃との対比である廃棄王女・パシフィカに恐怖するダメ国王や、シャノンのメチャクチャ格好良い、
「妹を殺すか守るか選べっていうのなら、俺は最後までこいつを守ってやる!」
発言によるパシフィカの覚醒。
そして、シャノンとゼフィ(可愛いぜ!)の、
「お前らは俺たちから多くの物を奪い取った。だが、信じる理由と疑う自由を、お前はその自由までを俺たちからは奪わなかった・・お前を信じる」
発言による完全融合と、原作と違う展開だというのに、感動できる辺りが、このアニメ版の上手さだなあ。
つうか、シャノン格好良い・・。
それに、クリスはもちろんのこと、ベルケンス、キダーフ、フォルシスというサブメンバーにもきちっとスポットを当ててる辺りも、素晴らしいです。
あとは、クライマックスへと一直線・・最終回が楽しみである。
で、次回は王都での頂上決戦!!


◆おねつい第5話「女の子は好きですか?」4
脚本(黒田洋介)、絵コンテ・演出(八谷賢一)、作画監督(奥田淳)

アホアホラブコメ最高!(笑)
というわけで今回は、深衣奈と樺恋は麻郁の通う学校に行くことになり、そしてそこで麻郁についての噂を聞くって話。
ドタバタラブコメの境地・・でもって、萌え萌えアニメの境地。
相も変わらずの風呂シーンは当たり前で、水着、水着、でもって水着・・そして麻郁を「正常」に戻すための二人の「お色気大作戦!」って感じで、サービスシーン旺盛な展開は素敵です。
やっぱ・・ラブコメはこうじゃないとね。
なんか、「きまぐれオレンジロード」に始まる、往年の少年漫画的正統派王道3角関係ラブコメ展開が上手いです。
正直、樺恋はいいとしても、深衣奈のアタックはちょっと性急すぎて、もうちょっと引っ張って欲しかった所はあるのですが、これでお約束で絶対無敵なトライアングル完成!
今後のラブコメ展開に、大期待です。
で、次回は恋愛同盟。


◆おねツイ第6話「恋愛同盟」4
脚本(黒田洋介)、絵コンテ・演出(くるおひろし)、作画監督(きみしま幾智)

肉親でキスなんて、しねえって(笑)
というわけで今回は、麻郁を好きなことに気づいた深衣奈と樺恋は、恋愛同盟を結成するって話。
崩れかけた関係に揺れる、それぞれの想い。
「肉親かもしれない」「他人かもしれない」という曖昧な関係に恋愛要素を絡めて、それぞれの揺れる心情を淡々と上手く描いていて、面白い。
特に、どちらも麻郁を好きでいながらも、深衣奈も樺恋もこの「ひとつ屋根の下」での関係自体を壊したくないゆえの、風呂場での抱き着き涙が、良いね・・萌えるし(笑)
これで、麻郁を頂点とする完全な二等辺三角形なトライアングルが完成。
ドロドロな三角関係も期待はしていたのだが、こういう感じの安定したラブコメ的バラン関係も、上手くて良いね。
正直、モノローグ(心象描写)使い過ぎな気もしないではないが、その辺りは漫画好きな黒田洋介の、「少女漫画的作風」って感じだろうな・・まあ、エロゲー的とも言ってもいいけど。
鍵ブランド以降のエロゲーも、「少女漫画的作風」の影響化が強くて、主人公を中心とするモノローグ描写ってのは、重要なファクターになってるからなあ。
あとは、今回ちょっと出てきた深衣奈の過去話や、そして事態を決定的に決める「肉親」「他人」の関係を絡めて落とせば、完璧だな。
果たして、どんな結末が待っているのか・・楽しみである。
で、次回はおもいでづくり。


◆おねツイ第7話「おもいでづくり」4
脚本(黒田洋介)、絵コンテ(蒼井啓)、演出(菅沼栄治)、作画監督(合田浩章)

夏だ、海だ、水着だ!
というわけで今回は、商店街のクジ引きを当てた麻郁達は、夏の海へとやって来るって話。おねティの時と同じくのサービスいっぱいの海話で、菅沼栄二演出・合田浩章作監により、おねティの時ほどではなかったが、テンポ良い演出作画での、相変わらずのドタバタラブコメ話で、なかなか面白かった。
「肉親かもしれない」ネタや、「恋愛同盟」ネタが、上手く笑いとしてもドラマとしても昇華していたしね。
それにしても、すごい「偶然」だな(笑)
あと、深衣奈の足のネタや、先輩の「実は」なネタも、いままでの伏線を生かすさらなる伏線ネタが細かく張られていて、上手い。
こういう小さな伏線ってのは、話やドラマの流れをきちっと作って、あとでちゃんと生きて来るからね。
で・・おねティの海話と同じく再登場のなっちゃん(西村ちなみ)の話は、まあ余談ってことで(笑)
で、次回は恋は素直に。


◆ピッチ「小さな初恋」4
脚本(早川正)、絵コンテ(鈴木敏明)、演出(佐々木勝利)、作画監督(BangSeungJin)

こんな、マーメイドはいやだ。
というわけで今回は、マーメイドコンテストに出るちあ達って話。
なんか・・珍しく話がマジで面白い(笑)
正直、いつもながら演出作画はたいしたことないんだけど、今回はマーメイドプリンセス達や水妖達その他の「女性陣」のそれぞれに見せ場があり、キャラが立っていて、もう笑えるのなんの。
何と言っても、「壁掛けテレビ」が目当てなリナ姐さんが最高。
リナは、前作の「東京ミュウミュウ」のざくろとキャラがかぶっていて、るちあ・波音の「ラブ馬鹿コンビ」のキャラに隠れていまいち影が薄かったのだが、今回はボケ倒して壊れまくりで素晴らしかった・・なんか、歌うのもノリノリだったし。
姐さん・・テレビやお笑いが好きなんだな(笑)
今後は、そっち方面でボケ倒して、キャラを立てて行って欲しいところである。
やっぱ、こういうキャラは壊れてなんぼな所あるからな。
で、次回は太郎ちゃんの話で、波音がボケまくる?


◆ピッチ「幻惑の少女」3
脚本(吉村元希)、絵コンテ(藤本義孝)、演出(石倉賢一)、作画監督(永田正美)

というわけで今回は、太郎ちゃんが謎の少女・かれん(小暮英麻)と出会うって話。
相も変わらずの色ボケ街道をまっしぐらな波音は、やはり良かった。
まあでも、それ以外はいつも通りな感じだったかな。
で、今回は新キャラでもある謎の少女(4人目のマーメイドプリンセス?)と、ガイトを惑わす謎の女も登場。
まあ、セーラームーン的お約束である海斗の秘密はいいとして、あの実は前回が伏線だった(笑)謎の少女は、ちょっと「ミルモでポン!」の日高さんに似ていて可愛く、今後の活躍に期待したいところである。
それにしても、この頃はホントに3人娘は楽しそうに歌うよな・・いい感じ(笑)
で、次回は海斗が病気に・・あ、なんか作画の動きが良さそうだな。



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